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第二部 高校生編
限界オタクの言動は見ててちょっと面白い
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日曜日にはやっぱり島崎さんが現れて、やっぱり夜狐の下へ連行され、やっぱり死線をくぐった。
死んではいないので夜狐が調整して死なないようにしているようにも思えるのだが、攻撃の節々から感じる殺意は調整という腐った幻想をぶち壊す。
結局どっちであるか、俺にはあずかり知らぬことだ。知れるとも思ってないしな。
穏当な会話劇に徹すればわざわざそんなことをする必要もないのだろうが、できれば距離を取っておきたいのでこのぐらいでちょうどいい。
戦闘民族的には順調に仲が深まっていると言えるのかもしれないが、生憎俺は野菜人ではないので仲は深まっていない。
超能力云々を抜きにしても、引き金を引く度に恍惚の表情が深まっていく様な変態と仲良くしたくはないし。
そう、俺は変態と仲良くしたくないのだ。お引き取り願いたいのだ。俺自身が変態であるとしても、自分の事を棚に上げるのは人間の基本技能だからセーフだ。
「長身イケメン後輩男子と美幼女先輩女子カップリングもうマジ無理尊い」
だからこの変態にはさっさと消えて欲しい。
*
事の顛末を解説しよう。
火曜日の放課後。
「安心院君、デート行こうか」
演奏のテンションになるまでの日常会話。
何でもない無駄話の最中、部長は唐突に切り出した。
少し顔は赤くなっているが、それ以外は毅然とした態度なので、とてもじゃないがデートに誘っている女性には見えなかった。
まあ、部長の事である。大方部活動に必要な物資の買い出しに男手を引っ張ろうとしているとか、そんなところだろう。俺は同世代と比べても筋肉質だしな。
さっきまでちょっと興奮気味に話していたし、顔が赤いのはその所為だろう。
「良いですよ。どこに行きます?」
「んむっ・・・ちょっと楽器の専門店にね。いい加減、ギターの弦を変えたかったんだ」
「で、部費を着服しない様、御目付け役を・・・って所ですか」
「まあ、そう言う事で良いだろう。ピアノは何かないのかい?」
「こんなデカブツに補修する所が出来たら、業者を呼んだ方が早いですからね。特には」
ちなみにさっきまで興奮気味に話していたというのは、部長が持つギターに関する備品のこだわりだ。
言ってしまえば自分が長年愛用している品について延々と語っている様だけであり、そもそも俺はギターに詳しくないので半分も理解できなかったが、弦についてもこだわりがあるとか。
その辺りを語っている最中に今使ってるギターの弦について思い出したから、買い出しを思い立ったのだろう。
デートと称する理由は、彼女なりの悪ふざけだろうか。
あるいは微の言った通り本当に? そんなまさかね!
「じゃあ行こうか。少し歩くが、僕の行きつけだから安心したまえよ」
そうして買い出し、もとい、買い物デートが始まった。
部長と一緒に通り過ぎる校門はなんとなく新鮮で、普段とは少し違うもののようにも思えた。
「こうして一緒に歩くのもちょっとぶりだね」
「そうですか? ああ、部長が復帰する直前に」
「そうそう。部室内で一緒に居ることは多いが、外を歩くというのは新鮮だ。愚者は経験に学ぶというが、やはり愚かになってみなければ分からない事もある」
「ほほう? では部長は何か得るものがあったと?」
「ああ、色々とね」
部長はこちらに柔らかい笑顔を向けてきた。
「例えば君は体が大きく、僕は小さい。そのため一緒に歩いていると良い風除けになる」
「・・・それ、そんなに大切な事ですか?」
「今の季節じゃそうでもないね。けど冷え込んできたらとても大切な事だ」
「部長は体温高そうですよね」
「誰が子供体温だって!?」
さっき自分で『小さい』とか言ってたじゃないか・・・あれか、自分でいうのは良いけど、他人に言われるのは嫌みたいなアレか。本当は気にしてるから自分で積極的にネタにすることでそういう芸風として世間に受け入れさせようみたいな戦略か。
「全く。かくいう君だって体温は高そうなものだがね。筋肉を増やすのは基礎代謝を増やすと同義と聞くし」
「やはり筋肉・・・筋肉はすべてを解決する・・・」
「残念、筋肉じゃピアノは弾けないよ」
やはりこの人は話してて楽しいな。打てば響くというか。
趣味の合う友人と話している時の感覚だ。なじみの様な恋人と話している時とはまた違った趣がある。
そんな風に会話を楽しみながら30分。
部長の行きつけであるという店についた。
「ここだ」
「えー、『HELIX ARTWORK STUDIO』」
鈴をカラカラと鳴らしながらドアを開けて中に入る。
「おじさん、来たよ」
「おうおう、久しぶりだなお嬢ちゃん。それにスカした兄ちゃん」
出会い頭に腹パンを喰らった気分である。
スカした・・・というのは貶し言葉だったと思うが、はてさてどういう意味だったか・・・?
「で・・・ウチのお嬢ちゃんとはどういう関係かな・・・?」
両手を肩に置かれて圧を掛けてくる暫定店主。
部長はあれだろうか、あのロリロリしい見た目でまた娘扱いを受けているのだろうか。洋食店では孫扱いを受けていたが。
「関係性、ですか・・・」
チラリと部長に目線をやれば、特に目配せなどはなく、こちらを見つめるだけだった。
まあ、ならば『自由に回答して良し』というお許しを得たと思って、適当な言葉を検索するとしよう。
「まあ・・・割と親しい先輩後輩って所ですかね」
「ほお? 歴代の軽音部にお前みたいなやつが居たとは聞いてねえんだがなぁ?」
「そりゃ今年入部したんですから、歴代にはいなかったでしょうよ」
「あ? ・・・あー、そうか。お前の方が後輩なのか」
確かに先輩後輩、というタイトルを俺と部長が並んでいるところに貼れば、誰がどう見ても俺の方が先輩だろう。
「うん、なんか、悪かったな」
「いえいえ、誰にでも勘違いというものはありましょう」
「物凄く失礼なことを言われた僕のメンタルについては何も無しかい?」
「どうした後輩」
「僕の方が先輩だって今おじさんが言ったんだろう!」
そんなじゃれ合いを続けながらも、部長は的確に買い物をしていく。
自分の拘りと予算と品ぞろえを折衝させ、適当な所で折り合いをつける様はまさに常連客。
この言い合いもそこそこの回数熟されてきた日常会話という奴なのだろう。
「うむ、まあ最低限整ったかな」
部長はとても最低限とは思えないほどホクホクとした笑顔で店を出た。
彼女の手には今買ったばかりのギター弦が数セット握られている。
結局部費は大した金額を使われなかった。
いや、そもそも部費自体が少量なので、割合で見ればそこそこの金額だったが。
「ちょっとそこのカップ・・・兄だ・・・親・・・お二人!」
そんな声を掛けられたのは、行きと同じような談笑をしながら歩いているときだった。
今結構な回数修正したな。修正する度に外れていく様はちょっと面白い。しかしラストの『お二人』は良いと思うぞ。少なくとも間違ってはいないから。
「なんですか?」
部長がちょっと不機嫌なままで言う。
「君たち、今あそこの店から出てきたよね?」
「はあ、そうですが」
話しかけてきたのは、妙に胡散臭い風体の男だった。
「つまり、そこそこ音楽やるってことだよね?」
「そうですね」
「ちなみにお二人の関係は・・・」
「そこそこ仲の良い先輩後輩って所です」
「まあ、そうだね」
「へえ、じゃあ君が先輩か」
そうして俺に視線を向ける男。
「いえ、俺は後輩です」
「後輩? じゃあ・・・」
「わ、た、し、が! 先輩です」
「それってつまり・・・」
驚愕の表情で俺と部長を何度も何度も見比べて。
「長身イケメン後輩男子と美幼女先輩女子カップリングもうマジ無理尊い」
死んではいないので夜狐が調整して死なないようにしているようにも思えるのだが、攻撃の節々から感じる殺意は調整という腐った幻想をぶち壊す。
結局どっちであるか、俺にはあずかり知らぬことだ。知れるとも思ってないしな。
穏当な会話劇に徹すればわざわざそんなことをする必要もないのだろうが、できれば距離を取っておきたいのでこのぐらいでちょうどいい。
戦闘民族的には順調に仲が深まっていると言えるのかもしれないが、生憎俺は野菜人ではないので仲は深まっていない。
超能力云々を抜きにしても、引き金を引く度に恍惚の表情が深まっていく様な変態と仲良くしたくはないし。
そう、俺は変態と仲良くしたくないのだ。お引き取り願いたいのだ。俺自身が変態であるとしても、自分の事を棚に上げるのは人間の基本技能だからセーフだ。
「長身イケメン後輩男子と美幼女先輩女子カップリングもうマジ無理尊い」
だからこの変態にはさっさと消えて欲しい。
*
事の顛末を解説しよう。
火曜日の放課後。
「安心院君、デート行こうか」
演奏のテンションになるまでの日常会話。
何でもない無駄話の最中、部長は唐突に切り出した。
少し顔は赤くなっているが、それ以外は毅然とした態度なので、とてもじゃないがデートに誘っている女性には見えなかった。
まあ、部長の事である。大方部活動に必要な物資の買い出しに男手を引っ張ろうとしているとか、そんなところだろう。俺は同世代と比べても筋肉質だしな。
さっきまでちょっと興奮気味に話していたし、顔が赤いのはその所為だろう。
「良いですよ。どこに行きます?」
「んむっ・・・ちょっと楽器の専門店にね。いい加減、ギターの弦を変えたかったんだ」
「で、部費を着服しない様、御目付け役を・・・って所ですか」
「まあ、そう言う事で良いだろう。ピアノは何かないのかい?」
「こんなデカブツに補修する所が出来たら、業者を呼んだ方が早いですからね。特には」
ちなみにさっきまで興奮気味に話していたというのは、部長が持つギターに関する備品のこだわりだ。
言ってしまえば自分が長年愛用している品について延々と語っている様だけであり、そもそも俺はギターに詳しくないので半分も理解できなかったが、弦についてもこだわりがあるとか。
その辺りを語っている最中に今使ってるギターの弦について思い出したから、買い出しを思い立ったのだろう。
デートと称する理由は、彼女なりの悪ふざけだろうか。
あるいは微の言った通り本当に? そんなまさかね!
「じゃあ行こうか。少し歩くが、僕の行きつけだから安心したまえよ」
そうして買い出し、もとい、買い物デートが始まった。
部長と一緒に通り過ぎる校門はなんとなく新鮮で、普段とは少し違うもののようにも思えた。
「こうして一緒に歩くのもちょっとぶりだね」
「そうですか? ああ、部長が復帰する直前に」
「そうそう。部室内で一緒に居ることは多いが、外を歩くというのは新鮮だ。愚者は経験に学ぶというが、やはり愚かになってみなければ分からない事もある」
「ほほう? では部長は何か得るものがあったと?」
「ああ、色々とね」
部長はこちらに柔らかい笑顔を向けてきた。
「例えば君は体が大きく、僕は小さい。そのため一緒に歩いていると良い風除けになる」
「・・・それ、そんなに大切な事ですか?」
「今の季節じゃそうでもないね。けど冷え込んできたらとても大切な事だ」
「部長は体温高そうですよね」
「誰が子供体温だって!?」
さっき自分で『小さい』とか言ってたじゃないか・・・あれか、自分でいうのは良いけど、他人に言われるのは嫌みたいなアレか。本当は気にしてるから自分で積極的にネタにすることでそういう芸風として世間に受け入れさせようみたいな戦略か。
「全く。かくいう君だって体温は高そうなものだがね。筋肉を増やすのは基礎代謝を増やすと同義と聞くし」
「やはり筋肉・・・筋肉はすべてを解決する・・・」
「残念、筋肉じゃピアノは弾けないよ」
やはりこの人は話してて楽しいな。打てば響くというか。
趣味の合う友人と話している時の感覚だ。なじみの様な恋人と話している時とはまた違った趣がある。
そんな風に会話を楽しみながら30分。
部長の行きつけであるという店についた。
「ここだ」
「えー、『HELIX ARTWORK STUDIO』」
鈴をカラカラと鳴らしながらドアを開けて中に入る。
「おじさん、来たよ」
「おうおう、久しぶりだなお嬢ちゃん。それにスカした兄ちゃん」
出会い頭に腹パンを喰らった気分である。
スカした・・・というのは貶し言葉だったと思うが、はてさてどういう意味だったか・・・?
「で・・・ウチのお嬢ちゃんとはどういう関係かな・・・?」
両手を肩に置かれて圧を掛けてくる暫定店主。
部長はあれだろうか、あのロリロリしい見た目でまた娘扱いを受けているのだろうか。洋食店では孫扱いを受けていたが。
「関係性、ですか・・・」
チラリと部長に目線をやれば、特に目配せなどはなく、こちらを見つめるだけだった。
まあ、ならば『自由に回答して良し』というお許しを得たと思って、適当な言葉を検索するとしよう。
「まあ・・・割と親しい先輩後輩って所ですかね」
「ほお? 歴代の軽音部にお前みたいなやつが居たとは聞いてねえんだがなぁ?」
「そりゃ今年入部したんですから、歴代にはいなかったでしょうよ」
「あ? ・・・あー、そうか。お前の方が後輩なのか」
確かに先輩後輩、というタイトルを俺と部長が並んでいるところに貼れば、誰がどう見ても俺の方が先輩だろう。
「うん、なんか、悪かったな」
「いえいえ、誰にでも勘違いというものはありましょう」
「物凄く失礼なことを言われた僕のメンタルについては何も無しかい?」
「どうした後輩」
「僕の方が先輩だって今おじさんが言ったんだろう!」
そんなじゃれ合いを続けながらも、部長は的確に買い物をしていく。
自分の拘りと予算と品ぞろえを折衝させ、適当な所で折り合いをつける様はまさに常連客。
この言い合いもそこそこの回数熟されてきた日常会話という奴なのだろう。
「うむ、まあ最低限整ったかな」
部長はとても最低限とは思えないほどホクホクとした笑顔で店を出た。
彼女の手には今買ったばかりのギター弦が数セット握られている。
結局部費は大した金額を使われなかった。
いや、そもそも部費自体が少量なので、割合で見ればそこそこの金額だったが。
「ちょっとそこのカップ・・・兄だ・・・親・・・お二人!」
そんな声を掛けられたのは、行きと同じような談笑をしながら歩いているときだった。
今結構な回数修正したな。修正する度に外れていく様はちょっと面白い。しかしラストの『お二人』は良いと思うぞ。少なくとも間違ってはいないから。
「なんですか?」
部長がちょっと不機嫌なままで言う。
「君たち、今あそこの店から出てきたよね?」
「はあ、そうですが」
話しかけてきたのは、妙に胡散臭い風体の男だった。
「つまり、そこそこ音楽やるってことだよね?」
「そうですね」
「ちなみにお二人の関係は・・・」
「そこそこ仲の良い先輩後輩って所です」
「まあ、そうだね」
「へえ、じゃあ君が先輩か」
そうして俺に視線を向ける男。
「いえ、俺は後輩です」
「後輩? じゃあ・・・」
「わ、た、し、が! 先輩です」
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