13 / 59
第二章 乱宴
9 あっちでもこっちでも…いい加減にせい
しおりを挟む
「あら…誰かと思えば、役立たずの腰巾着さんじゃない…。
随分とのうのうとして、パーティーに参加されるようになったのねぇ…」
結構な嫌味の的になっているのは…レイチェルだった。
「永遠に家にこもっているのかと思っていたけど、最近はパーティーに出て来るようになった
のかしら…。
オルフィリア公爵夫人の邪魔をするだけだと、思うのだけれど…」
「だいたい…最初から助けてもらうだけで、何もできないじゃないアナタ…」
虐めるほうというのは…大抵複数人である。今回は3人だ。
「あ…あの…」
レイチェルは一瞬だけ下を向いたが、珍しく顔を上げ、
「わ、私…リースのデザインとかお飾りとか…作って…、飾りつけ手伝いました!!」
小さい声だが、ハッキリと言った。
会場のリースのデザインは…大部分がレイチェルのデザインである。
ジュリアに才能があると言われただけあって、かなり…よくできているのだ。
フィリーもそれに驚いて、今回の飾りつけを担当してみないか…?と、やってみたら…。
かなり出来が良くなった。
「そんなの誰にでも出来ますし、業者に任せればいいじゃないですか。
わざわざアナタに頼んだのは、単なる気遣いだって、分からないんですか?」
確かに業者に勝るものはない…と、一般的には考えるだろう。
「そうよね…。オルフィリア公爵夫人も大変よね。
こんなに役に立たない人が、補佐役の妻じゃあ…1人で何でもこなさなきゃならないんだから。
せめて迷惑かけないように、今まで通り、家に大人しく引っ込んでいればいいじゃないですか」
見事なくらい…ベタな言い分である。
「オ、オルフィリア公爵夫人は素晴らしいって、仰ってくれてますし、褒めてくれています!!
勝手な事、言わないでください!!」
レイチェルも…環境が良くなったおかげか、少しは…自分の主張をするようになったようだ。
しかし、最初から害そうとする者は、えてしてそれを批判的に見る。そしてイラつく。
「本当に、勘違いも甚だしい人ね!!
夫人の役割は、お飾りを上手く作る事じゃない!!
いかに円滑に…家や人間関係を、回せるかよ!!
何か一つでも…アナタが上手くできることは、あるの?」
これは別に夫人じゃなくても、社会一般に言える事だろうが…。
今までレイチェルは、上手くできたためしがない。
「社交界だって…守ってもらうだけの存在なんて、いたら邪魔なだけよ!!
アナタにオルフィリア公爵夫人の隣が、務まると思っているの?」
「そうそう!!」
笑いながら…相手を見下げ果てた目で見るのは、殆どお決まりなのだろう。
「そ、そんな事はありません!!
私も…仲の良い人たちが出来て…、社交界にもちょっとずつ、出る事にしました!!
しっかりやっていけるよう、頑張ります!!」
レイチェルは…リースの事で認められたのを皮切りに、エリザ伯爵夫人の講座にも通い始めた。
太陽の家でリースの先生をしながら、講座で…社交界の色々を学んでいるのだ。
すると…3人はこれ見よがしに、呆れた顔をして、
「アナタねぇ…今いくつよ…」
「そんな言い分が通るの、未成年の内だけだと、分からないの?」
そんな事を…口々に述べた。
「わ、私は…実家で殆ど、勉強させてもらえなかったんです!!
だから…今、取り戻そうと必死でやってます!!」
実家…どうも、その言葉を引き出したかったようで、3人の顔が…僅かに歪んだ笑いを含む。
「あら…そう言えば、そうよね。
アナタの実家って…禁止薬物を扱ったり、イカガワシイパーティーを主催したりして…。
お取りつぶしになっちゃったんだものね」
「アナタは結婚してたってことで、お咎めなしだったみたいだけど…。
案外関わっていたんじゃないの?」
「そうよね~」
これは…さすがにレイチェルも頭に来たようで、
「お、お父様とお兄様は、事業の事に、女性を一切関わらせなかったんです!!
私は…知ろうとすることすら、許されなかったんです!!」
これは本当だ。
監獄…。レイチェルの母は殆ど家の中に閉じ込められ、必要な時のみ…出されたが、
何も喋るなと言われていた。
わりと自由奔放な実家で育ったレイチェルの母は…これに耐えられず精神を病んで…
帰らぬ人となってしまった。
レイチェルもまた、自信の気弱な性格もあり、一切逆らう事をしなかった。
もっとも…だからこそ、生き残れたとも言えるかもだが…。
「あら…。そんなにムキになるって事は、怪しいわね~」
「ホント、ホント。家の中の事なんて、外からじゃぁ、分からないしねぇ~」
残念ながら、最初から貶めようとしてくる人間に、本気で怒っても意味はない。
大抵…さらに馬鹿にされるか、強い口調で被せられるだけ。
「逆にわからない事を、邪推するのは…品のない事だと、学ばなかったのですか?
あなた方は…」
ぎすぎすした空間に…ふわりと春風のように入ってきたのは…。
エマだった。
忘れてる方も多いと思うが、エマは…国でも指折りのマナー講師だ。
その事を…知らない人の方が、珍しい。
「い、いえ…。レイチェル伯爵夫人が、この会場の飾りつけ…殆どデザインなさったと
仰ったものですから…」
さすがに…3人はちょっとびくついている。
マナー講師の繋がりは強く、そこでの悪評は、そのまま求婚に響くから。
「それは、その通りですよ。
オルフィリア奥様が、ご自分の施設での講師を頼まれたのが、きっかけで…。
以降、いろいろリースの事に関しては、アドバイスいただいているのです」
エマは…真実をサラッと言っただけなのだが、それが庇っていると捉えたのか…。
「そ、そんなハズはないでしょう!!
業者ならいざ知らず、こんな素敵な飾りつけを、殆ど1人で考えたなんて…」
「そうですよ!!素人のやっつけ仕事でいいなら、誰でも出来ます!!」
するとエマは…少し考えて、
「そんなに仰るなら、勝負してみますか?」
ちょっと…不敵な笑みがこぼれている。
「素人のやっつけ仕事と仰るからには、あなた方はレイチェル伯爵夫人と…せめて同レベルの
ものを、作れるのでしょうね?」
ニコニコしているが、目は笑っていない。
結局…後に引けなくなった3人と、レイチェルは…リースで勝負をすることになった。
題材は一緒。
広げられた材料を好きに組み合わせて…一番、みなの票を集められた者が勝つ…とね。
制限時間が設けられて…スタートすることになった。
一口にリースと言っても色々あるし…無から有を生み出すのは、かなりセンスのいる事だ。
3人が思い思いに、組み合わせようとしている最中…。
レイチェルは材料を、じっ…っと見ている。
そして…時間半分が過ぎ去ったころ、材料に手を伸ばす。
その後は…本当に早かった。
手が…よどみなく動き、出来上がったリースは…素晴らしいの一言だった。
一つ一つでは、さえないただの草が、絡み合い、色を引き立て合い…彩を放つ。
結果は…言わずもがな。
レイチェルの圧勝だった。
そして…ちょっとした催しが終わったのち…。
「いや~、傑作だったわよ。
アナタの作品は、本当に素晴らしいわね。
昔よりさらに、磨きがかかってる!!」
ジュリアが…勝負の終わったレイチェルを誘い、お茶を飲んでいる。
その席には…エティリィとクァーリアもいる。
「私だけの力じゃないわ…」
レイチェルは…お茶の入ったカップを眺めつつ、
「リースの講師をやるようになってから…。
子供も大人も…本当に、私の方が教えられるような、作品を作ったりして…。
それを見せ合って、話をして…さらに良くして…。
そんな事が、本当に楽しくて…」
柔らかい笑顔を見せ、
「だから…私が1人でやっていた時より、色々な案が浮かんでくるの。
私だけじゃなくて、みんなのおかげです…」
嬉しそうに語る。
「それは…とても大切な事ですよ、レイチェル伯爵夫人…。
私も色んなお茶会や催しを開きますが、自分の為でもあり、自分の楽しみになっている。
そこまで行くと…本当に、外に出るのが楽しくなるんです。
もちろん…いい事ばかりじゃありませんけどね」
エティリィの言葉は…色々な催しとトラブルを、乗り越えてきた人ならではだった。
「はい…。でも、全体的に楽しいです。
オルフィリア公爵夫人も…この会場の飾りを褒めてくれて、私も少しは…役に立てたのかな…って」
お世話になりっぱなしだから…。
そんな言葉が、雰囲気から出ていた。
「いいのですよ。それで…」
クァーリアがそんな空気を察したのか、
「人は…それぞれ得意なことが、違うんです。
だから、お互いの得意な事を…どうしたら、他の人の役に立てるか…。
そう考えて関係を作っていくのが、良いと思います」
静かに…言葉を吐く。
「そうよ!!レイチェル!!
私だって、アナタの飾りつけには…大分助けられたわ!!
また…2人でお茶会しましょうよ!!
オルフィリア公爵夫人が公爵夫人になってから…だいぶ近衛騎士団と王立騎士団の隔たりが無くなって
来たからね!!
この機会を逃さず…ね!!」
するとレイチェルの顔が、一層明るくなり、
「また…昔みたいに?」
「そ、また、私と一緒に、楽しくやりましょうよ!!」
その後は…その場に暖かい空気と、笑い声だけが…いつまでも音楽のように、流れるのだった。
随分とのうのうとして、パーティーに参加されるようになったのねぇ…」
結構な嫌味の的になっているのは…レイチェルだった。
「永遠に家にこもっているのかと思っていたけど、最近はパーティーに出て来るようになった
のかしら…。
オルフィリア公爵夫人の邪魔をするだけだと、思うのだけれど…」
「だいたい…最初から助けてもらうだけで、何もできないじゃないアナタ…」
虐めるほうというのは…大抵複数人である。今回は3人だ。
「あ…あの…」
レイチェルは一瞬だけ下を向いたが、珍しく顔を上げ、
「わ、私…リースのデザインとかお飾りとか…作って…、飾りつけ手伝いました!!」
小さい声だが、ハッキリと言った。
会場のリースのデザインは…大部分がレイチェルのデザインである。
ジュリアに才能があると言われただけあって、かなり…よくできているのだ。
フィリーもそれに驚いて、今回の飾りつけを担当してみないか…?と、やってみたら…。
かなり出来が良くなった。
「そんなの誰にでも出来ますし、業者に任せればいいじゃないですか。
わざわざアナタに頼んだのは、単なる気遣いだって、分からないんですか?」
確かに業者に勝るものはない…と、一般的には考えるだろう。
「そうよね…。オルフィリア公爵夫人も大変よね。
こんなに役に立たない人が、補佐役の妻じゃあ…1人で何でもこなさなきゃならないんだから。
せめて迷惑かけないように、今まで通り、家に大人しく引っ込んでいればいいじゃないですか」
見事なくらい…ベタな言い分である。
「オ、オルフィリア公爵夫人は素晴らしいって、仰ってくれてますし、褒めてくれています!!
勝手な事、言わないでください!!」
レイチェルも…環境が良くなったおかげか、少しは…自分の主張をするようになったようだ。
しかし、最初から害そうとする者は、えてしてそれを批判的に見る。そしてイラつく。
「本当に、勘違いも甚だしい人ね!!
夫人の役割は、お飾りを上手く作る事じゃない!!
いかに円滑に…家や人間関係を、回せるかよ!!
何か一つでも…アナタが上手くできることは、あるの?」
これは別に夫人じゃなくても、社会一般に言える事だろうが…。
今までレイチェルは、上手くできたためしがない。
「社交界だって…守ってもらうだけの存在なんて、いたら邪魔なだけよ!!
アナタにオルフィリア公爵夫人の隣が、務まると思っているの?」
「そうそう!!」
笑いながら…相手を見下げ果てた目で見るのは、殆どお決まりなのだろう。
「そ、そんな事はありません!!
私も…仲の良い人たちが出来て…、社交界にもちょっとずつ、出る事にしました!!
しっかりやっていけるよう、頑張ります!!」
レイチェルは…リースの事で認められたのを皮切りに、エリザ伯爵夫人の講座にも通い始めた。
太陽の家でリースの先生をしながら、講座で…社交界の色々を学んでいるのだ。
すると…3人はこれ見よがしに、呆れた顔をして、
「アナタねぇ…今いくつよ…」
「そんな言い分が通るの、未成年の内だけだと、分からないの?」
そんな事を…口々に述べた。
「わ、私は…実家で殆ど、勉強させてもらえなかったんです!!
だから…今、取り戻そうと必死でやってます!!」
実家…どうも、その言葉を引き出したかったようで、3人の顔が…僅かに歪んだ笑いを含む。
「あら…そう言えば、そうよね。
アナタの実家って…禁止薬物を扱ったり、イカガワシイパーティーを主催したりして…。
お取りつぶしになっちゃったんだものね」
「アナタは結婚してたってことで、お咎めなしだったみたいだけど…。
案外関わっていたんじゃないの?」
「そうよね~」
これは…さすがにレイチェルも頭に来たようで、
「お、お父様とお兄様は、事業の事に、女性を一切関わらせなかったんです!!
私は…知ろうとすることすら、許されなかったんです!!」
これは本当だ。
監獄…。レイチェルの母は殆ど家の中に閉じ込められ、必要な時のみ…出されたが、
何も喋るなと言われていた。
わりと自由奔放な実家で育ったレイチェルの母は…これに耐えられず精神を病んで…
帰らぬ人となってしまった。
レイチェルもまた、自信の気弱な性格もあり、一切逆らう事をしなかった。
もっとも…だからこそ、生き残れたとも言えるかもだが…。
「あら…。そんなにムキになるって事は、怪しいわね~」
「ホント、ホント。家の中の事なんて、外からじゃぁ、分からないしねぇ~」
残念ながら、最初から貶めようとしてくる人間に、本気で怒っても意味はない。
大抵…さらに馬鹿にされるか、強い口調で被せられるだけ。
「逆にわからない事を、邪推するのは…品のない事だと、学ばなかったのですか?
あなた方は…」
ぎすぎすした空間に…ふわりと春風のように入ってきたのは…。
エマだった。
忘れてる方も多いと思うが、エマは…国でも指折りのマナー講師だ。
その事を…知らない人の方が、珍しい。
「い、いえ…。レイチェル伯爵夫人が、この会場の飾りつけ…殆どデザインなさったと
仰ったものですから…」
さすがに…3人はちょっとびくついている。
マナー講師の繋がりは強く、そこでの悪評は、そのまま求婚に響くから。
「それは、その通りですよ。
オルフィリア奥様が、ご自分の施設での講師を頼まれたのが、きっかけで…。
以降、いろいろリースの事に関しては、アドバイスいただいているのです」
エマは…真実をサラッと言っただけなのだが、それが庇っていると捉えたのか…。
「そ、そんなハズはないでしょう!!
業者ならいざ知らず、こんな素敵な飾りつけを、殆ど1人で考えたなんて…」
「そうですよ!!素人のやっつけ仕事でいいなら、誰でも出来ます!!」
するとエマは…少し考えて、
「そんなに仰るなら、勝負してみますか?」
ちょっと…不敵な笑みがこぼれている。
「素人のやっつけ仕事と仰るからには、あなた方はレイチェル伯爵夫人と…せめて同レベルの
ものを、作れるのでしょうね?」
ニコニコしているが、目は笑っていない。
結局…後に引けなくなった3人と、レイチェルは…リースで勝負をすることになった。
題材は一緒。
広げられた材料を好きに組み合わせて…一番、みなの票を集められた者が勝つ…とね。
制限時間が設けられて…スタートすることになった。
一口にリースと言っても色々あるし…無から有を生み出すのは、かなりセンスのいる事だ。
3人が思い思いに、組み合わせようとしている最中…。
レイチェルは材料を、じっ…っと見ている。
そして…時間半分が過ぎ去ったころ、材料に手を伸ばす。
その後は…本当に早かった。
手が…よどみなく動き、出来上がったリースは…素晴らしいの一言だった。
一つ一つでは、さえないただの草が、絡み合い、色を引き立て合い…彩を放つ。
結果は…言わずもがな。
レイチェルの圧勝だった。
そして…ちょっとした催しが終わったのち…。
「いや~、傑作だったわよ。
アナタの作品は、本当に素晴らしいわね。
昔よりさらに、磨きがかかってる!!」
ジュリアが…勝負の終わったレイチェルを誘い、お茶を飲んでいる。
その席には…エティリィとクァーリアもいる。
「私だけの力じゃないわ…」
レイチェルは…お茶の入ったカップを眺めつつ、
「リースの講師をやるようになってから…。
子供も大人も…本当に、私の方が教えられるような、作品を作ったりして…。
それを見せ合って、話をして…さらに良くして…。
そんな事が、本当に楽しくて…」
柔らかい笑顔を見せ、
「だから…私が1人でやっていた時より、色々な案が浮かんでくるの。
私だけじゃなくて、みんなのおかげです…」
嬉しそうに語る。
「それは…とても大切な事ですよ、レイチェル伯爵夫人…。
私も色んなお茶会や催しを開きますが、自分の為でもあり、自分の楽しみになっている。
そこまで行くと…本当に、外に出るのが楽しくなるんです。
もちろん…いい事ばかりじゃありませんけどね」
エティリィの言葉は…色々な催しとトラブルを、乗り越えてきた人ならではだった。
「はい…。でも、全体的に楽しいです。
オルフィリア公爵夫人も…この会場の飾りを褒めてくれて、私も少しは…役に立てたのかな…って」
お世話になりっぱなしだから…。
そんな言葉が、雰囲気から出ていた。
「いいのですよ。それで…」
クァーリアがそんな空気を察したのか、
「人は…それぞれ得意なことが、違うんです。
だから、お互いの得意な事を…どうしたら、他の人の役に立てるか…。
そう考えて関係を作っていくのが、良いと思います」
静かに…言葉を吐く。
「そうよ!!レイチェル!!
私だって、アナタの飾りつけには…大分助けられたわ!!
また…2人でお茶会しましょうよ!!
オルフィリア公爵夫人が公爵夫人になってから…だいぶ近衛騎士団と王立騎士団の隔たりが無くなって
来たからね!!
この機会を逃さず…ね!!」
するとレイチェルの顔が、一層明るくなり、
「また…昔みたいに?」
「そ、また、私と一緒に、楽しくやりましょうよ!!」
その後は…その場に暖かい空気と、笑い声だけが…いつまでも音楽のように、流れるのだった。
32
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる