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第5章 過去
2 ギリアムの両親
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衣装も整え、夫婦の寝室のベッドに寝ながらギリアムこーい
と念じておりましたら、来てくれました。
やったー。
…と、喜んだのもつかの間。
なんか雰囲気が…うん。
明らかに愛しい人と、これからイイコトするぞーって
雰囲気じゃない。
かと言って、精力がないわけじゃなさそう…。
うーん。
また例のヤツが出たのかー。
……めんどくせぇなぁ。
ど~れ、昼間の続きと思って、一丁突っ込んでみるか~。
………んで。
突っ込んだ結果、うまくいったようで、ギリアムは重い口を
開けてくれたようだ。
さてさて…何が飛び出すやら。
あんまりいい予感はしないけど、とりあえず避けて通れない
ものだろーから、出たとこ勝負としゃれこもう。
ギリアムは暫し私と見つめ合っていたが、やがて…。
「私の両親は、典型的な政略結婚夫婦でした。
私が生まれた後は、私の養育をフォルトとエマ、家庭教師達に
任せきりにし、それぞれ愛人を作ってお互いにはほとんど
干渉しませんでした」
…こう聞くと、典型的な放置子を思い浮かべてしまうのは、
前世の記憶からだが、この世界…特に貴族では珍しくない。
むしろ子供の世話や教育に積極的に関わろうとする方が
少ないと言うのだから、カルチャーショックだ。
「その…表面的にはうまくいっていた関係が一変したのは、
私が病気になった時です…。
これは昼にもお話ししましたが、私が病気の最中決定的に
仲が悪くなってしまった…」
「そして私が治った後も、仲が悪い状態が改善することは
なく、逆にどんどん悪化していきました」
「私が病気になる前は、一応体裁を保つ意味で、公の場では
仲のいい夫婦を演じていましたし、愛人がいることもあえて
口に出すことはありませんでした」
「しかし私が治った後は、それはもう酷くて…」
「母は愛人を常に複数持ち、それを隠すことなく社交界で
自慢し、父に対する悪態をつきました」
「父はといえば、実はすでに花嫁の候補を何人か選出し、
大分思わせぶりな態度をとっていて…。
本人達だけでなく、本人達の家族もだいぶ乗り気で前のめりに
なっていたようです…」
「しかし私が治ったので…」
「父は完全に手のひらを返したのです」
あちゃー。
「血筋と実家の力でいえば、母ほど高く強い人はいません」
「つまり母と離婚しようとすれば、それ相応の理由が必要
ですし、何より離婚した後、母の実家と対立まで行かずとも、
険悪になることは、覚悟せねばなりません」
「だからアタリをつけていたご令嬢すべてを冷たくあしらった
そうです。
まあ、正式に話をしていた状態ではなかったようですからね…」
「だから表立って悪くは言えなくても、みんなわかっていて、父の評判も
ガタ落ちになりましたね」
あ~あ~あ~。
「そんなことが一年以上続いたころ…。
まず母が愛人複数と情事に及んでいた際、いざこざがおきた
らしく…、母は愛人に刺されて亡くなりました」
うっわ~。
「そして晴れて独り身になった父は、タガが外れてしまった
ようで…。
母の葬儀の当日から、愛人を堂々と自宅に連れ込みました」
ある意味ありがちだが、もう少し周りに配慮せぇ…。
と、元娼婦の私でも思うぞ、うん。
「そして連日連夜、パーティーのように酒池肉林に溺れ…。
母が死んでから三か月も立たないうちに…その…」
うん…何だかもごもごしてるなぁ…。
ああ、わかった。
これはつまりお決まりの…。
「その…愛人との性交中に…あの…亡くなってしまって…」
ああ、やっぱり腹上死…ね。
本人はいいかもしれないけど、周りがね~、いろいろ、うん。
「それからは…まあ、一言でいえば地獄でしたね。
私は12歳で公爵家の当主になった。
そんな私を、哀れだから後見人になってやろうと言ってくる
人間がわんさか湧いてきて…」
「でも実際は公爵家の財産及び様々な利権狙いであったことは、
容易に想像出来ましたから…、すべて断りました」
「えっと…簡単に断れたのですか?」
まだ子供でしょ?
「ん?
甘い汁を吸おうとする家は、一つや二つ、人に言えないことをして
いるものです。
それを突き付けてやったまでです」
子供のころから非凡やったんや…。
「そしたら諦めきれないのか、自分の娘を結婚相手にと勧めて
きて…かなり強引な手段をとる者も多くて、本当に辟易しま
した…」
まあ昔からよくある手だな、うん。
「私が自分たちの意図通りに動かないと見るや、元々社交界で
ひそひそされていた話を、大々的にするようになりました」
「どんな?」
「色ボケの両親から生まれたのだから、将来相当な色ボケに
なるだの、色ボケの息子だのですね」
本当に人間って…どこの世界でも大して変わらんのね。
「親がそうなのですから、当然その子供からも言われました。
色ボケがうつるだの、仲間外れにされましたね。
まあ、そう言う人間と仲良くなりたいとも思わないから、むしろ
ありがたかったですけれど」
「まあでも言われっぱなしは悔しいので、まず13歳になって
入ったアカデミーで、4年の就学工程を半年で終えて卒業
しました」
うっわーお。
この人ホントに天才やね。
「そしたら今度は‟武”のファルメニウス公爵家なんだから、
学業がどれだけすごくても、威張れるモノではないなどと
言い始めましたね」
出来ない奴に限って、人のアラ探すんだよな~これが。
「まあ元々騎士団には入るつもりでしたので、卒業してすぐ
騎士団の修練所に入りました。
そこでも大分馬鹿にしてくる人間はいましたが、すべて叩き
伏せました」
いや、ホント出来るお人や。
「成人前(この国での成人年齢は男女ともに16歳)の私が
軍の総大将になったのも…、なまじ能力が高い私を貶めたい
人間達の意図があったと思います」
だろーね。
前世の感覚で言えば、高校生に国の命運を左右する正規軍の
総司令官やらせるようなもんだもんね。
正気の沙汰じゃないっての。
「彼らの筋書きとしては、私に役立たずという烙印を早々に
押し、別の人間に功績を立てさせることで、ファルメニウス
公爵家への介入の口実にする予定だったのでしょう」
それを自分の力で見事に吹き飛ばした…と。
ホンットすげーな、おい。
「だが私が彼らの予想を遥かに上回る成果を上げて凱旋した
あとは…まあ、これも予想通りでしたが何とか結婚による縁故を
結ぼうとより必死になりましたね…」
そらそーだ。
「実際、王家からの縁談も計画されていました」
マジか!
「そ、そうなんですね。
私は本当にその辺りは疎くて…」
「フィリーが知る必要のないことではありますが…。
現王家の王女殿下は私と同い年なのです」
現王には男女の子供が一人ずついたんだったな、確か、うん。
「ですので私は戦争を予想よりはるかに早く終結させた褒美と
して、私に対して政略結婚を持ち込まないことを、現国王に
要求したのです」
「え…、そうなんですか?」
「ええ…、他の家は私の一存でどうとでもなりますが…、
王家だけは、王命として出されるとかなり厄介だったのでね。
先手を打たせていただきました」
うん、戦術の基本っちゃ基本だ。
「でもよく王家を退けましたね。
絶対何が何でも、ギリアムに王女を嫁がせたかったはずです」
そう。
ギリアムとの婚姻が成れば、王女自身に箔がつくと同時に、縁戚
となることで、王家の権力がより盤石になる。
王家がそれを逃すとは思えない。
「もちろん王家はかなり渋りましたが、私がそれ以外の褒賞を一切
受け取ろうとしなかったことに付け加えて…私が私費で投じた戦争
被災地への支援でかかった金を、王家に一切要求しないことも約束
しましたのでね。
実は王家の私財も国庫もあまり余裕がないのですが、私はそれを
よく知っていたのです」
うっわ、本当に優秀な人やな~。
「それに付け加えて…」
まだなんかあるん?
「私は両親による心の傷で、恋愛結婚がしたいのだと、市勢に
それとなく流したのです」
「つまり自分の口からは言わないけれど、そうだって誠しやかに
伝わるようにしたと?」
「ええ、そうです。
この時ばかりは、私の両親の悪評に感謝しましたね」
…………………………………ねえ、ホントに16歳だったの?
人生3度目…ううん、5度目くらいじゃない?
「それで無事、王女含め王命での政略結婚を、一切持ち込まないと
約束させることができました」
なるほろ~。
「えっと…求婚の申し込み…かなーりすごくなったんじゃ…」
「ええ、もちろん。
私の眼にとまれば、可能性があるということで、上位貴族は
もちろんですが、下位貴族からもかなり来ましたね。
あ、もちろん全部断りました」
でしょーね。
「それでも、公私関わらず人の集まる場に出れば、寄ってくる
人間は無駄に多い。
だから私は去年の王国創立記念パーティー以前の社交界の
お誘いは、すべて断っていました。
戦後処理という、いい口実もありましたし」
なるほどね。
…ん?
あれ?
どう言うことだ?
私はふっと頭に浮いた疑問を、素直に質問してみることにした。
と念じておりましたら、来てくれました。
やったー。
…と、喜んだのもつかの間。
なんか雰囲気が…うん。
明らかに愛しい人と、これからイイコトするぞーって
雰囲気じゃない。
かと言って、精力がないわけじゃなさそう…。
うーん。
また例のヤツが出たのかー。
……めんどくせぇなぁ。
ど~れ、昼間の続きと思って、一丁突っ込んでみるか~。
………んで。
突っ込んだ結果、うまくいったようで、ギリアムは重い口を
開けてくれたようだ。
さてさて…何が飛び出すやら。
あんまりいい予感はしないけど、とりあえず避けて通れない
ものだろーから、出たとこ勝負としゃれこもう。
ギリアムは暫し私と見つめ合っていたが、やがて…。
「私の両親は、典型的な政略結婚夫婦でした。
私が生まれた後は、私の養育をフォルトとエマ、家庭教師達に
任せきりにし、それぞれ愛人を作ってお互いにはほとんど
干渉しませんでした」
…こう聞くと、典型的な放置子を思い浮かべてしまうのは、
前世の記憶からだが、この世界…特に貴族では珍しくない。
むしろ子供の世話や教育に積極的に関わろうとする方が
少ないと言うのだから、カルチャーショックだ。
「その…表面的にはうまくいっていた関係が一変したのは、
私が病気になった時です…。
これは昼にもお話ししましたが、私が病気の最中決定的に
仲が悪くなってしまった…」
「そして私が治った後も、仲が悪い状態が改善することは
なく、逆にどんどん悪化していきました」
「私が病気になる前は、一応体裁を保つ意味で、公の場では
仲のいい夫婦を演じていましたし、愛人がいることもあえて
口に出すことはありませんでした」
「しかし私が治った後は、それはもう酷くて…」
「母は愛人を常に複数持ち、それを隠すことなく社交界で
自慢し、父に対する悪態をつきました」
「父はといえば、実はすでに花嫁の候補を何人か選出し、
大分思わせぶりな態度をとっていて…。
本人達だけでなく、本人達の家族もだいぶ乗り気で前のめりに
なっていたようです…」
「しかし私が治ったので…」
「父は完全に手のひらを返したのです」
あちゃー。
「血筋と実家の力でいえば、母ほど高く強い人はいません」
「つまり母と離婚しようとすれば、それ相応の理由が必要
ですし、何より離婚した後、母の実家と対立まで行かずとも、
険悪になることは、覚悟せねばなりません」
「だからアタリをつけていたご令嬢すべてを冷たくあしらった
そうです。
まあ、正式に話をしていた状態ではなかったようですからね…」
「だから表立って悪くは言えなくても、みんなわかっていて、父の評判も
ガタ落ちになりましたね」
あ~あ~あ~。
「そんなことが一年以上続いたころ…。
まず母が愛人複数と情事に及んでいた際、いざこざがおきた
らしく…、母は愛人に刺されて亡くなりました」
うっわ~。
「そして晴れて独り身になった父は、タガが外れてしまった
ようで…。
母の葬儀の当日から、愛人を堂々と自宅に連れ込みました」
ある意味ありがちだが、もう少し周りに配慮せぇ…。
と、元娼婦の私でも思うぞ、うん。
「そして連日連夜、パーティーのように酒池肉林に溺れ…。
母が死んでから三か月も立たないうちに…その…」
うん…何だかもごもごしてるなぁ…。
ああ、わかった。
これはつまりお決まりの…。
「その…愛人との性交中に…あの…亡くなってしまって…」
ああ、やっぱり腹上死…ね。
本人はいいかもしれないけど、周りがね~、いろいろ、うん。
「それからは…まあ、一言でいえば地獄でしたね。
私は12歳で公爵家の当主になった。
そんな私を、哀れだから後見人になってやろうと言ってくる
人間がわんさか湧いてきて…」
「でも実際は公爵家の財産及び様々な利権狙いであったことは、
容易に想像出来ましたから…、すべて断りました」
「えっと…簡単に断れたのですか?」
まだ子供でしょ?
「ん?
甘い汁を吸おうとする家は、一つや二つ、人に言えないことをして
いるものです。
それを突き付けてやったまでです」
子供のころから非凡やったんや…。
「そしたら諦めきれないのか、自分の娘を結婚相手にと勧めて
きて…かなり強引な手段をとる者も多くて、本当に辟易しま
した…」
まあ昔からよくある手だな、うん。
「私が自分たちの意図通りに動かないと見るや、元々社交界で
ひそひそされていた話を、大々的にするようになりました」
「どんな?」
「色ボケの両親から生まれたのだから、将来相当な色ボケに
なるだの、色ボケの息子だのですね」
本当に人間って…どこの世界でも大して変わらんのね。
「親がそうなのですから、当然その子供からも言われました。
色ボケがうつるだの、仲間外れにされましたね。
まあ、そう言う人間と仲良くなりたいとも思わないから、むしろ
ありがたかったですけれど」
「まあでも言われっぱなしは悔しいので、まず13歳になって
入ったアカデミーで、4年の就学工程を半年で終えて卒業
しました」
うっわーお。
この人ホントに天才やね。
「そしたら今度は‟武”のファルメニウス公爵家なんだから、
学業がどれだけすごくても、威張れるモノではないなどと
言い始めましたね」
出来ない奴に限って、人のアラ探すんだよな~これが。
「まあ元々騎士団には入るつもりでしたので、卒業してすぐ
騎士団の修練所に入りました。
そこでも大分馬鹿にしてくる人間はいましたが、すべて叩き
伏せました」
いや、ホント出来るお人や。
「成人前(この国での成人年齢は男女ともに16歳)の私が
軍の総大将になったのも…、なまじ能力が高い私を貶めたい
人間達の意図があったと思います」
だろーね。
前世の感覚で言えば、高校生に国の命運を左右する正規軍の
総司令官やらせるようなもんだもんね。
正気の沙汰じゃないっての。
「彼らの筋書きとしては、私に役立たずという烙印を早々に
押し、別の人間に功績を立てさせることで、ファルメニウス
公爵家への介入の口実にする予定だったのでしょう」
それを自分の力で見事に吹き飛ばした…と。
ホンットすげーな、おい。
「だが私が彼らの予想を遥かに上回る成果を上げて凱旋した
あとは…まあ、これも予想通りでしたが何とか結婚による縁故を
結ぼうとより必死になりましたね…」
そらそーだ。
「実際、王家からの縁談も計画されていました」
マジか!
「そ、そうなんですね。
私は本当にその辺りは疎くて…」
「フィリーが知る必要のないことではありますが…。
現王家の王女殿下は私と同い年なのです」
現王には男女の子供が一人ずついたんだったな、確か、うん。
「ですので私は戦争を予想よりはるかに早く終結させた褒美と
して、私に対して政略結婚を持ち込まないことを、現国王に
要求したのです」
「え…、そうなんですか?」
「ええ…、他の家は私の一存でどうとでもなりますが…、
王家だけは、王命として出されるとかなり厄介だったのでね。
先手を打たせていただきました」
うん、戦術の基本っちゃ基本だ。
「でもよく王家を退けましたね。
絶対何が何でも、ギリアムに王女を嫁がせたかったはずです」
そう。
ギリアムとの婚姻が成れば、王女自身に箔がつくと同時に、縁戚
となることで、王家の権力がより盤石になる。
王家がそれを逃すとは思えない。
「もちろん王家はかなり渋りましたが、私がそれ以外の褒賞を一切
受け取ろうとしなかったことに付け加えて…私が私費で投じた戦争
被災地への支援でかかった金を、王家に一切要求しないことも約束
しましたのでね。
実は王家の私財も国庫もあまり余裕がないのですが、私はそれを
よく知っていたのです」
うっわ、本当に優秀な人やな~。
「それに付け加えて…」
まだなんかあるん?
「私は両親による心の傷で、恋愛結婚がしたいのだと、市勢に
それとなく流したのです」
「つまり自分の口からは言わないけれど、そうだって誠しやかに
伝わるようにしたと?」
「ええ、そうです。
この時ばかりは、私の両親の悪評に感謝しましたね」
…………………………………ねえ、ホントに16歳だったの?
人生3度目…ううん、5度目くらいじゃない?
「それで無事、王女含め王命での政略結婚を、一切持ち込まないと
約束させることができました」
なるほろ~。
「えっと…求婚の申し込み…かなーりすごくなったんじゃ…」
「ええ、もちろん。
私の眼にとまれば、可能性があるということで、上位貴族は
もちろんですが、下位貴族からもかなり来ましたね。
あ、もちろん全部断りました」
でしょーね。
「それでも、公私関わらず人の集まる場に出れば、寄ってくる
人間は無駄に多い。
だから私は去年の王国創立記念パーティー以前の社交界の
お誘いは、すべて断っていました。
戦後処理という、いい口実もありましたし」
なるほどね。
…ん?
あれ?
どう言うことだ?
私はふっと頭に浮いた疑問を、素直に質問してみることにした。
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