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第8章 暗躍

2 嵐の後…

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そしてレティア王女殿下が帰った日の夕方…。
体力的には大丈夫なのだが、精神的に本当に疲れた顔をして
帰ってきたギリアムを、

「おかえりなさいませ」

フィリーが迎えてくれた。
途端にぱぁ―――――――っと、すべての霧が晴れたように、
笑顔になるギリアム。

「帰っていたのですか?」

「ハイ…お父様がもう大丈夫そうって言ったから…きゃぁっ!!」

ギリアムがフィリーを抱きしめた。

「あ~、落ち着く…」

心底ホッとした表情になる、ギリアム。

「…皆で一緒にお食事にしませんか?」

フィリーの呼びかけに、

「そうしよう」

となり、和気あいあいの食事をしながら、

「いや~、お義父様は大変素晴らしい能力をお持ちですね」

「え…そうかな…。
これ以外は本当に取り柄がないけどね…」

「いえいえ。
おかげで私は王女殿下の対応に集中できました。
フィリーたちがここにいたら、気が気じゃなかったでしょう」

「あ~、結構荒らされていましたし、物も壊されてましたね~」

そう、夜ギリアムがいないとわかると、レティア王女殿下は
追いかけると言い出した。
だが王立騎士団の詰所など、本当に理由もなく行くところでは
ないうえ、平民や犯罪者の出入りもあるため、侍女がさすがに
止めに入った。

結果…。

暴れて調度品がいくつか壊れたのだ。
当然、公爵家の客間であるため、一つだけで平民の家一軒が余裕で
買える値段の調度品ばかりである。
そして近衛騎士団はと言えば、見事に花壇をめちゃめちゃに
して帰っていきました…。

「まあ…請求書はもちろん王家あてに送りますがね」

「ギリアム様。
先ほど参考資料とともに、すでに送付いたしました」

「おお、フォルト!さすが仕事が早いな。
結構結構」

「恐縮です」

二人とも涼しい顔で話している。
そしてみんな笑顔の食事会は、楽しく幕を閉じた。

そして食事が終わったら夫婦の寝室へ。

なぜかギリアムは私の胸でも尻でもなく、足にずっと口づけては
舐めるを繰り返している。

とてもくすぐったい。
まあ、大抵のプレイに対応可ゆえ、別にいいのだが。

「なんだか今日は、いつもと違いますねぇ」

と、興味本位で聞けば、

「サイファスから報告を受けたのでね」

「へ?」

「泊まった宿屋の酒場の舞台で…素足で踊ったって…」

ありゃ…黙っててってゆったのに…。

実は私は前世からそうだが、今世でも飲み屋の雰囲気も
飲んだくれ(もちろん危険じゃない人)も大好きだ。

ゆえにサイファスさんが止めるのもきかず、ノリで踊って
はっちゃけた。

「……お酒は飲まされてませんよ?(一応成人済み)」

「当たり前です!!」

衣装だって、肌を見せない長袖ロングスカートなんだから
足元以外はほぼ隠れていた。
手袋だってしてた。

「……体に触られたりもしてませんよ?」

「それこそ当たり前です!!!」

う~ん、いい人過ぎてたまに忘れるんやけど…。
ギリアムって独占欲、マジ強いんだった。

やがて足の甲からだんだんと上に上がってくる。
キスを落としながら、ひざ、太もも…その上へと。
今日はじっくり攻めたいようだ。

よかよか。
やりたいように、やり。
私は楽やし。

そして私の足を自身の方に乗せ、足の間に体を入れる。
大きく開いた私の足の付け根を見た時、

「あの…どうしてまた…下着をつけていないのですか?」

予想外だったよう。

「いや…最近よく破くから…いっそこの方がやりやすい
かな…と」

「いや…外に出ることもあり得るので…つけてください」

「わかりました」

そして照れていつつも、私のソコを目で追い、

「まったく…本当にあなたは私をよく煽る…」

ギリアムは私の花弁の上にある突起を口に含み、舌を
使って、こね回す。

「んぅっ…」

ピリピリとした、何とも言えない刺激が、私の体を
駆け巡る。
強弱をつけつつ、舌でクリクリとなぶられると、自然と
身じろいでしまう。

「んっ…はっあっ…」

ギリアムの頭を手で押しつつ、太ももで顔の両側を挟み、
身じろげば身じろぐほど、ギリアムは突起を吸い込み、
舌で転がす力を強める。

「カワイイですよ、フィリー…」

指はいつの間にか花弁を押し広げ、私の膣内に入り込んで
いた。
二本の指がそれぞれ別の方向を刺激し、より強い快楽へと
誘う。
ああ…。
本当に…。
キモチイイ…。

「あ…んあぁっ…」

結構な力をギリアムの頭を挟む太ももに込めているのだが、
ギリアムは余裕綽々と言わんばかりに、攻めの手を緩めない。
やがて…。

「はっ…あああああんっ…」

私の体がビクビクと跳ねた。
指とクリトリスで私をイかすとは…。

やるね!!

ギリアムは顔を上げ、私の膣内から出した指についた蜜を
舌でゆっくり舐めとっている。

「覚悟してください」

「はい?」

「私をこんなに煽ったからには…今夜は寝かせてあげません」

あらま!!
嬉しいこと言ってくださる。

すぐにギリアムのたぎったモノが、私の膣内にねじ込まれる。
相変わらず、私の膣内にピッタリー。
キモチいい。

チョーシにのって腰を振っていると、ギリアムのほうが先に
耐えられなくなったようで、割と早めに吐精した。

しかし言うだけあって、一回ぐらいでは全く硬さが衰えない。
私の足を大きく開き、できるだけ私の奥に奥に…自身のモノを
入れようとしてくる。
その感覚が、何ともキモチよく、私は突かれるたびに、嬌声を
漏らす。

「あっ…はんっ…あっ…」

「ああ、フィリー!!フィリー!!
キモチいいですか!!」

「はい!!ギリアム!!」

「じゃあっ…一緒に!!イきましょう!!」

ギリアムの腰の動きが一層激しくなる。
私の膣壁は、こすられる気持ちよさで、蜜をたくさんたくさん
溢れさせ、きゅっきゅと締め付けた。

「くっ…」

「あっ…」

今度は二人同時に絶頂を迎える。
ギリアムには二度目の吐精だ。

う~ん。
やっぱり…。

ここまで来たら、認めるしかないな、こりゃ。

二度吐精したってのに、ギリアムのモノは、全く衰えを見せない
……つまり。

ギリアムは私と同じように、超の付く精力絶倫だってことだ。

…………………………………。

いいねぇ~~~~~~~!!

最高だよ、ギリアム!!

ま、このヘドネを独り占めしようってんだから、その位じゃなきゃ
困るけど~!

そんなこんなで、結局明け方近くまで、私たちは互いを求めあい、
睦み合った。

―――翌朝。

「ん…っ」

私が目を覚ますと、

「おはようございます」

ギリアムはすでに王立騎士団の制服に着替え終えたところだった。

「あ…お仕事、ごくろうさまれぅ…」

寝ぼけ眼で起きようとする私を、ギリアムが制して

「寝ていてください。
昨日はありがとうございました」

いえいえ、こちらこそ。

「でも…ギリアム大丈夫ですか?」

「何がです?」

「おとといも、あまり寝ていないと…」

するとギリアムは、何ともおかし気に笑い、

「はは…何かと思えば…。
何日も寝ずに行軍して、敵将の首を打ち取ったこともありますので、
お気になさらず」

うむ!
まごうことなき、体力オバケ!!

「では…あと3日ですから、おとなしくしていてください。
お義父様も今のところ、何も感じていないようですので」

あら、よかった。

そうしてギリアムは、出かけて行った。


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足への口付け

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