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第8章 暗躍
4 ローカス卿とギリアムの側近たち
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「んじゃーホントに誰も会ったことないワケ?」
ローカス卿が改めて確認する。
「ええ」
デイビス副団長が、すました顔で答える。
「レオニール卿は何かわからないのか?」
「は?オレにお貴族様のこと聞くんすか?
お貴族様の情報なら、副団長の管轄っす」
するとデイビス卿が、
「…私にローカス卿…ひいては王家の諜報部が調べ上げた
以上の情報はありません」
「お…やっぱちゃんと調べたんだな。
さすがデイビス卿」
「まあ…団長の奥様ともなれば、必然的に騎士団と絡みます
ので…」
デイビス卿は少し含みのある表現をした。
ローカス卿はその理由に気がついてはいたが、あえて話題には
出さず、
「じゃあ、全員情報は回ってる…と。
なら話は早い。
だからオレはレオニール卿に聞いたのさ。
オルフィリア嬢は平民と同じ…いや、ひどいときは平民以下の
暮らしをしていたようだからな」
するとレオニール卿は大きなため息一つつき、
「それこそわかんねーっすよ!!
この世に食い詰めた平民・難民がどれだけいると思ってるん
すか!!
せめて容姿がわかれば調べようもありますけど!!」
「そ~なんだよな~」
ローカス卿とデイビス卿はともに渋い顔になる。
「オルフィリア嬢の父…リッケルト・ステンロイド男爵は名ばかり
貴族の代表のような人で、社交界には数えるほどしか顔を出して
いないらしくて…。
顔を覚えている奴が一人もいない(ローカス)」
「当然アカデミーにも父娘共に、来たことは一度もない。
まあ…上位貴族は義務ですが、下位貴族のアカデミー通学は
任意ですからね…(デイビス)」
ちなみにアカデミーの学費は教材等も含め、全額タダなので
お金はかからない。
しかし、当然フィリーは今更十代の子供に交じって勉強など
したくもないので行かなかった。
「だよな~。
せめてアカデミーにほんのちょっとでも在学していれば、
いくらでも調べようはあったんだが…(ローカス)」
「あ~、ちょっといい?」
差し入れを頬張っていたヴァッヘン卿が、一息つくついでに
口を開いた。
「あんま役に立たないけど…一応新情報だろうから、言っとく」
皆が一斉にヴァッヘン卿の方を見る。
「実はウチの実家に、ロザンヌ・ステンロイド男爵夫人の実家が
泣きついてきたっぽい」
「うお―――――!!
それすごい情報じゃん!!(レオニール)」
「まあ、最後まで聞いてよ。
ウチもそうだけど、ステンロイド男爵夫人の実家も、結構歴史ある
由緒正しい男爵家なんだ」
「うんうん」
「だから、夫人の実家はいわゆる…ここ100年ぐらいで急激に増えた
名ばかり男爵家をかなり嫌ってて…。
夫人とステンロイド男爵の結婚もかなり反対されてた」
ヴァッヘン卿は一呼吸置く。
「ただ娘…くだんのオルフィリア嬢が生まれたから、渋々結婚を
承諾した…これが前提ね」
「ふんふん」
「んで、ステンロイド男爵が借金抱えた時…それみたことかって
なって、離婚しろの一点張り…ステンロイド男爵夫人の方から
付き合いやめて、そこから音信不通」
「ありゃ…」
「んで、なんでヴァッヘン卿ん家に泣きついてきたんだ?(ガイツ)」
「いや…ウチもすごく仲いいわけじゃないけど…一応交流があるから…
ステンロイド男爵家とは身内なんだから、今までの誤解を解きたいとか、
団長との仲を取り持ってほしいとか、寝言言ってきたみたい」
「で、ヴァッヘン卿はどういったんだ?(レオニール)」
「ん?ヤ・デースで終わり」
「はははっ、ヴァッヘン卿がまともで良かったよ(ガイツ)」
「だいたい…夫人の実家についてはローカス卿もデイビス副団長も
調べてあるでしょ?
役に立たないってわかっているから、話にも出さなかったと思ったけど
…一応報告しておく」
するとローカス卿が、
「いや…ヴァッヘン卿、ありがとう。
夫人の実家は調べ上げた段階で、接触しない方がいいと判断した。
事実、夫人が実家にオルフィリア嬢を連れて行ったのは、結婚を渋々でも
承諾したとき一回きりだというし。
夫人の親兄弟は…そもそもオルフィリア嬢を抱くどころか見ようともしな
かったそうだ」
「それじゃあ…容姿なんてわかりっこないですね…(レオニール)」
「子供に罪はないのになぁ…(リグルド)」
「しっかし夫人の実家も何ともヒドイな!!
困っているときは一切手を差し伸べなかったクセに、いざオルフィリア嬢
がギリアム公爵閣下と関係ができたら、ハイエナのように寄ってくるとは
……けしからん!!!」
ぷんすか怒り出したテオルド卿を、団員たちが沈めている。
その時、あっ…という顔をするヴァッヘン卿。
「あ~、そーいえば…今思い出したけど…」
「なんです?(デイビス)」
「これ、かなーり不確かな情報なんだけど…。
オルフィリア嬢、2年前に一度だけ、ウチの母主催のお茶会に参加した
かもしれない」
「はああああっっ!!」
皆が一斉にヴァッヘン卿に注目し、詰め寄る。
「お…お前!!それここ最近で一番重要な情報かもじゃねーか!!
(ローカス)」
「まったくです!!(デイビス)」
「ホンット、ヴァッヘン卿は鋭いくせに、肝心なところが抜けるよね!!
(リグルド)」
「リグルド卿ひどい!!(ヴァッヘン)」
「どんなお方だったんだ?(ガイツ)」
「容姿は?容姿さえわかれば何とか…(レオニール)」
「まあまあ、みんな…。
そんなに詰め寄っては、ヴァッヘン卿が話せないではないか」
と言いつつ、ローカス卿と息子(リグルド)を押しのけ、ヴァッヘン卿の
目の前に座るテオルド卿。
ローカスとリグルドは半分つぶれたようになる。
「えっと…テオルド卿…。
オレ、一応公爵…」
「おお、そうだ。
ヴァッヘン卿の緊張が解けるように、ここはひとつ、ローカス卿の修練所
時代の話など…」
「すみません、ごめんなさい。
どうぞそのままお座りください、教官殿…」
真っ青になるローカス卿。
ヴァッヘン卿はひじょーに気まずそうにしながら、
「え…えーと。
まず、ボクの母が開いたお茶会での話で…。
ボクはその時、仕事だから当然その場にはいなくて…」
「え~~~~~~」
ヴァッヘン卿は続ける。
「そのころ母のお茶会では…4人1組でやるボードゲームが流行っていた
らしいんだけど…十代前半の令嬢1人が急病でこれなくなったらしくて…。
それで母が知人に頼んだら、その知人の知人がステンロイド男爵夫人だった
らしくて…。
娘を連れてきてくれるよう、頼み込んだらしいんだ…」
「お~~~~~」
「ステンロイド男爵夫人はだいぶ渋ったらしいんだけど…結局娘を連れてきた
らしくて…」
「おお~~~~~」
「それのどこが不確かな情報なのです?(デイビス)」
「いや…だって…。
ステンロイド男爵夫人が連れてきた娘…夫人に全然似ていなかったらし
くて…」
「ほお…どこが?(ローカス)」
「ほぼ全部。
まずステンロイド男爵夫人は茶髪に茶色い目、どっちかっていうと地黒…。
けど娘の方は…色白で…髪も目も…容姿全体がちっとも似ていなかった
みたい。
あまり似ていないから母が、‟お父様似?”って聞いたらしいんだ。
そしたら…ウチの娘は祖母の外見が強く出たみたいなの…って」
「どんな色だったんだ?(リグルド)」
「ん~、ウチの母曰く…金髪に赤毛が混じって…あ、眼も金ベースに赤が
混ざったような…そう!
暖かい日の光みたいだった…ってね。
この国にはほぼない色だから、みょーに記憶に残っていたみたい。
ね…ステンロイド男爵夫人と全然似てないでしょ?
だから替え玉だったのかな~って」
ヴァッヘン卿は軽~く話していたのだが、ローカス卿とデイビス卿は
顎を手で押さえ、黙りこくった。
だがやがて…。
「いや~、ありがとう、本当にありがとう、ヴァッヘン卿。
時間作って来たかいがあったわ~。
今度改めてお礼させてくれ」
「へ?え?」
いまいち呑み込めないヴァッヘン卿に、
「それは高い確率でオルフィリア嬢です」
デイビス卿が答えた。
「え~~~~~~」
今度はヴァッヘン卿が仰天する。
「実はオルフィリア嬢の祖母が移民だったのですが…大陸の辺境に住む
少数民族で…この国にはまずない髪色と眼の色をしていたので、記憶して
いるものが多数残っていました。
ヴァッヘン卿が言った色が、まさにそれです」
まだ呆けているヴァッヘン卿にデイビス卿は、
「ヴァッヘン卿はお母様にそのお茶会で、オルフィリア嬢に関して他に
思い出せる限りのことを思い出してもらってください。
どんな些細なことでも構いません!!」
「わ、わかった!!」
そして、くるりと向きを変え
「レオニール!!いけるか!!」
とかなり勢いづいた口調で言う。
するとレオニールはにんまり笑って、
「もち!!任せてくださいよ、副団長!!
そんな希少性のある特徴があるなら、案外早いかも」
様々な思惑が交差する中、それぞれがそれぞれの持ち場へと帰っていく
のだった。
ローカス卿が改めて確認する。
「ええ」
デイビス副団長が、すました顔で答える。
「レオニール卿は何かわからないのか?」
「は?オレにお貴族様のこと聞くんすか?
お貴族様の情報なら、副団長の管轄っす」
するとデイビス卿が、
「…私にローカス卿…ひいては王家の諜報部が調べ上げた
以上の情報はありません」
「お…やっぱちゃんと調べたんだな。
さすがデイビス卿」
「まあ…団長の奥様ともなれば、必然的に騎士団と絡みます
ので…」
デイビス卿は少し含みのある表現をした。
ローカス卿はその理由に気がついてはいたが、あえて話題には
出さず、
「じゃあ、全員情報は回ってる…と。
なら話は早い。
だからオレはレオニール卿に聞いたのさ。
オルフィリア嬢は平民と同じ…いや、ひどいときは平民以下の
暮らしをしていたようだからな」
するとレオニール卿は大きなため息一つつき、
「それこそわかんねーっすよ!!
この世に食い詰めた平民・難民がどれだけいると思ってるん
すか!!
せめて容姿がわかれば調べようもありますけど!!」
「そ~なんだよな~」
ローカス卿とデイビス卿はともに渋い顔になる。
「オルフィリア嬢の父…リッケルト・ステンロイド男爵は名ばかり
貴族の代表のような人で、社交界には数えるほどしか顔を出して
いないらしくて…。
顔を覚えている奴が一人もいない(ローカス)」
「当然アカデミーにも父娘共に、来たことは一度もない。
まあ…上位貴族は義務ですが、下位貴族のアカデミー通学は
任意ですからね…(デイビス)」
ちなみにアカデミーの学費は教材等も含め、全額タダなので
お金はかからない。
しかし、当然フィリーは今更十代の子供に交じって勉強など
したくもないので行かなかった。
「だよな~。
せめてアカデミーにほんのちょっとでも在学していれば、
いくらでも調べようはあったんだが…(ローカス)」
「あ~、ちょっといい?」
差し入れを頬張っていたヴァッヘン卿が、一息つくついでに
口を開いた。
「あんま役に立たないけど…一応新情報だろうから、言っとく」
皆が一斉にヴァッヘン卿の方を見る。
「実はウチの実家に、ロザンヌ・ステンロイド男爵夫人の実家が
泣きついてきたっぽい」
「うお―――――!!
それすごい情報じゃん!!(レオニール)」
「まあ、最後まで聞いてよ。
ウチもそうだけど、ステンロイド男爵夫人の実家も、結構歴史ある
由緒正しい男爵家なんだ」
「うんうん」
「だから、夫人の実家はいわゆる…ここ100年ぐらいで急激に増えた
名ばかり男爵家をかなり嫌ってて…。
夫人とステンロイド男爵の結婚もかなり反対されてた」
ヴァッヘン卿は一呼吸置く。
「ただ娘…くだんのオルフィリア嬢が生まれたから、渋々結婚を
承諾した…これが前提ね」
「ふんふん」
「んで、ステンロイド男爵が借金抱えた時…それみたことかって
なって、離婚しろの一点張り…ステンロイド男爵夫人の方から
付き合いやめて、そこから音信不通」
「ありゃ…」
「んで、なんでヴァッヘン卿ん家に泣きついてきたんだ?(ガイツ)」
「いや…ウチもすごく仲いいわけじゃないけど…一応交流があるから…
ステンロイド男爵家とは身内なんだから、今までの誤解を解きたいとか、
団長との仲を取り持ってほしいとか、寝言言ってきたみたい」
「で、ヴァッヘン卿はどういったんだ?(レオニール)」
「ん?ヤ・デースで終わり」
「はははっ、ヴァッヘン卿がまともで良かったよ(ガイツ)」
「だいたい…夫人の実家についてはローカス卿もデイビス副団長も
調べてあるでしょ?
役に立たないってわかっているから、話にも出さなかったと思ったけど
…一応報告しておく」
するとローカス卿が、
「いや…ヴァッヘン卿、ありがとう。
夫人の実家は調べ上げた段階で、接触しない方がいいと判断した。
事実、夫人が実家にオルフィリア嬢を連れて行ったのは、結婚を渋々でも
承諾したとき一回きりだというし。
夫人の親兄弟は…そもそもオルフィリア嬢を抱くどころか見ようともしな
かったそうだ」
「それじゃあ…容姿なんてわかりっこないですね…(レオニール)」
「子供に罪はないのになぁ…(リグルド)」
「しっかし夫人の実家も何ともヒドイな!!
困っているときは一切手を差し伸べなかったクセに、いざオルフィリア嬢
がギリアム公爵閣下と関係ができたら、ハイエナのように寄ってくるとは
……けしからん!!!」
ぷんすか怒り出したテオルド卿を、団員たちが沈めている。
その時、あっ…という顔をするヴァッヘン卿。
「あ~、そーいえば…今思い出したけど…」
「なんです?(デイビス)」
「これ、かなーり不確かな情報なんだけど…。
オルフィリア嬢、2年前に一度だけ、ウチの母主催のお茶会に参加した
かもしれない」
「はああああっっ!!」
皆が一斉にヴァッヘン卿に注目し、詰め寄る。
「お…お前!!それここ最近で一番重要な情報かもじゃねーか!!
(ローカス)」
「まったくです!!(デイビス)」
「ホンット、ヴァッヘン卿は鋭いくせに、肝心なところが抜けるよね!!
(リグルド)」
「リグルド卿ひどい!!(ヴァッヘン)」
「どんなお方だったんだ?(ガイツ)」
「容姿は?容姿さえわかれば何とか…(レオニール)」
「まあまあ、みんな…。
そんなに詰め寄っては、ヴァッヘン卿が話せないではないか」
と言いつつ、ローカス卿と息子(リグルド)を押しのけ、ヴァッヘン卿の
目の前に座るテオルド卿。
ローカスとリグルドは半分つぶれたようになる。
「えっと…テオルド卿…。
オレ、一応公爵…」
「おお、そうだ。
ヴァッヘン卿の緊張が解けるように、ここはひとつ、ローカス卿の修練所
時代の話など…」
「すみません、ごめんなさい。
どうぞそのままお座りください、教官殿…」
真っ青になるローカス卿。
ヴァッヘン卿はひじょーに気まずそうにしながら、
「え…えーと。
まず、ボクの母が開いたお茶会での話で…。
ボクはその時、仕事だから当然その場にはいなくて…」
「え~~~~~~」
ヴァッヘン卿は続ける。
「そのころ母のお茶会では…4人1組でやるボードゲームが流行っていた
らしいんだけど…十代前半の令嬢1人が急病でこれなくなったらしくて…。
それで母が知人に頼んだら、その知人の知人がステンロイド男爵夫人だった
らしくて…。
娘を連れてきてくれるよう、頼み込んだらしいんだ…」
「お~~~~~」
「ステンロイド男爵夫人はだいぶ渋ったらしいんだけど…結局娘を連れてきた
らしくて…」
「おお~~~~~」
「それのどこが不確かな情報なのです?(デイビス)」
「いや…だって…。
ステンロイド男爵夫人が連れてきた娘…夫人に全然似ていなかったらし
くて…」
「ほお…どこが?(ローカス)」
「ほぼ全部。
まずステンロイド男爵夫人は茶髪に茶色い目、どっちかっていうと地黒…。
けど娘の方は…色白で…髪も目も…容姿全体がちっとも似ていなかった
みたい。
あまり似ていないから母が、‟お父様似?”って聞いたらしいんだ。
そしたら…ウチの娘は祖母の外見が強く出たみたいなの…って」
「どんな色だったんだ?(リグルド)」
「ん~、ウチの母曰く…金髪に赤毛が混じって…あ、眼も金ベースに赤が
混ざったような…そう!
暖かい日の光みたいだった…ってね。
この国にはほぼない色だから、みょーに記憶に残っていたみたい。
ね…ステンロイド男爵夫人と全然似てないでしょ?
だから替え玉だったのかな~って」
ヴァッヘン卿は軽~く話していたのだが、ローカス卿とデイビス卿は
顎を手で押さえ、黙りこくった。
だがやがて…。
「いや~、ありがとう、本当にありがとう、ヴァッヘン卿。
時間作って来たかいがあったわ~。
今度改めてお礼させてくれ」
「へ?え?」
いまいち呑み込めないヴァッヘン卿に、
「それは高い確率でオルフィリア嬢です」
デイビス卿が答えた。
「え~~~~~~」
今度はヴァッヘン卿が仰天する。
「実はオルフィリア嬢の祖母が移民だったのですが…大陸の辺境に住む
少数民族で…この国にはまずない髪色と眼の色をしていたので、記憶して
いるものが多数残っていました。
ヴァッヘン卿が言った色が、まさにそれです」
まだ呆けているヴァッヘン卿にデイビス卿は、
「ヴァッヘン卿はお母様にそのお茶会で、オルフィリア嬢に関して他に
思い出せる限りのことを思い出してもらってください。
どんな些細なことでも構いません!!」
「わ、わかった!!」
そして、くるりと向きを変え
「レオニール!!いけるか!!」
とかなり勢いづいた口調で言う。
するとレオニールはにんまり笑って、
「もち!!任せてくださいよ、副団長!!
そんな希少性のある特徴があるなら、案外早いかも」
様々な思惑が交差する中、それぞれがそれぞれの持ち場へと帰っていく
のだった。
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