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第10章 信念
14 わかりやすく~
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ガイツ卿の質問に対しての、私の見解は…。
「ん~、クレア嬢ってずっとギリアム様狙いでしたけど、本人は
美人だし、アカデミーの成績もよかったから、一定数、求婚の
申し込みはあったんですよ。
ま、ギリアム様じゃなきゃヤダって言って、相手にしなかった
らしいですけど」
「でも例のパーティー以降、求婚の申し込みは一切なくなった。
そもそもギリアム様と和解してから、結婚させようとしたみたい
なんですが、ギリアム様と一度でも敵対したような家門と関わり
たいと思う上位貴族は当然いなくて、行かず後家がほとんど
確定していると言っていい状況だそうです」
「え…そんなこと聞いてないですけど…(リグルド)」
「自分から言えるわけないですよ。
まあただ私に言わせると、この事態も本人の考え方が招いている
といっていいんですけどね~」
「というと?(ヴァッヘン)」
「クレア嬢はさっきも言った通り、プライドがかなり高いです。
だから、自分より身分の低い男性に嫁いだり、婿に取ったりする
のは、我慢ならないんですよ。
ただクレア嬢より上位貴族の令息となると、いくらでも下から
選べる状態だから、わざわざ問題のある高飛車な令嬢と結婚する
必要などない。
それを頭に入れて、下位貴族まで範囲を広げれば、結婚できるかも
しれないのに、そうしないんですから」
「なるほど…(ガイツ)」
「でも下位貴族と結婚しようもんなら、それこそ社交界で笑い者
になるでしょうから、母子共に耐えられない。
かといって、結婚しなくても行かず後家と後ろ指さされる。
それも耐えられるわけがない」
「……」
「ただ本人が、周りから笑い者になろうとも、結婚したい。
もしくは、望んだ結婚ができないなら、行かず後家で構わない。
そういうふうに考えられれば、いいんですけどね…」
「そうは考えられないのですね(デイビス)」
「おそらく…。
私は建国記念パーティーで、クレア嬢とタニア侯爵夫人にお会い
してるけど…。
とてもそんなふうに考えているとは思えなかった。
むしろ…自分たちが不当な目に合っていると、今も思っている
みたいでした」
「救いようがないな…(ギリアム)」
「そうですね。
まあ、話を戻しますが、だからギリアム様に執着しているんです
よ…。
ギリアム様を得ることができれば、自分たちをバカにしてきた人、
バカにしている人たちを、すべて見返すことができますから」
こういう虚栄心の塊人間にとっちゃ、人にちやほやされなく
なるのは、死ぬのと同じだからなぁ…。
めんどくさ。
「なんだかとてもよくわかりました。
ありがとうございました、オルフィリア嬢(ガイツ)」
「いいえ、こちらこそ皆様の、貴重なご意見が聞けて嬉しいです。
では、私はそろそろお暇致します」
「お帰りになるのですか?」
「ええ…でも。
中庭のお花がとても綺麗でしたので…少しそれを見てから帰ろうと
思います」
私は団長室を後にした。
中庭の花を見たいというのは本当だ。
いや、マジで綺麗だから。
でも…。
「オルフィリア嬢」
中庭のベンチで、しばし花に見とれていた私に、
「あら、レオニール卿。
お仕事ご苦労様です」
「いえ…あの…」
「なんですか?」
「3年前の件を聞いてもまだ…クレア嬢のお茶会に行くつもり
なのですか?」
「……逆に3年前の件をを聞いたからこそ、行こうと思いました」
本当は他にも目的があるけどね…。
「どうして…」
「今回逃げたところで、あれだけギリアム様に執着しているの
です。
ことあるごとに私を、攻撃しようとしてくるに決まっています。
だったら最初から、逃げずに行ってみようと思いました」
「なるほど…」
「でも、レオニール卿は良い方ですね」
「へ?」
「クレア嬢…オペロント侯爵家を嫌悪しているにもかかわらず、
ギリアム様にしっかりと苦言を呈せるのですから」
あ…レオニー君止まっちゃった。
優秀だからこそ、私の意図するところがわかったみたい。
「ま、まあ、あんな怪文書出されたら、嫌いにならないワケ
無いですよ…」
おりょ、ごまかしたね。
「私が言っているのは、怪文書が出た後ではなく…クレア嬢が
騎士団に、出入りするようになったころからですよ」
にこやかーに言う。
これ大事。
「へ?いや…お話しした通りクレア嬢とは、あんまり接触が
無かったんで…」
「接触が無かったのではなく、クレア嬢が接触しようとしな
かった…でしょう?
もっと言ってしまえば、避けていたはずです」
「……!!」
うん、カマかけだったけどやっぱりね。
「先ほども言いましたが、3年前はちょうど王立騎士団の転換期。
平民と貴族の垣根が、他では考えられないほどなかった。
にもかかわらず、一般には周知されていない。
だからクレア嬢は最初来た時に、随分と衝撃を受けたはずです。
彼女はギリアム様の周りは、同じような上位貴族が囲んでいて
差入れをしに来た彼女に、とてもお上品に接してくれると思って
いたでしょうから」
しかし実際は…大きな部屋に貴族と平民(しかもこっちが大多数)
がごちゃ混ぜになり、大きな声で笑い合い、話し合い…そう、
まさに一般の大衆酒場のような光景が広がっていた。
もちろん私はお上品な場より、圧倒的に大衆酒場が好きなので、
気にならないのだが…お貴族様のご令嬢じゃ、とてもいたくない
雰囲気だっただろう。
ギリアムにはそのことを訴えたと思うが、
だったら来なければいいでしょう?
と、言われたことは、容易に想像がつく。
騎士団の誰も、クレア嬢に来てくれとは頼んでいないのだから。
「だったらなんで、クレア嬢はここに来続けたのでしょう?」
「ん?これも完全に推測だけど…。
クレア嬢はオペロント侯爵家には、ギリアム様や騎士団の面々と
仲良くなって、ぜひ来てくれと言われている。
自分に会いたいと、みんな言ってる…って感じの嘘をついて
いたんじゃないかな。
だから引っ込みがつかなくなったのよ」
「自分はその推測…スゲー当たってると思います」
「それなら怪文書に代表される、タニア侯爵夫人の常軌を逸した
行動も、説明がつくわ」
私は少し髪をとき、
「さてと…話が脱線したから戻すけど…クレア嬢はガチのお貴族
様なのよ。
自分は特別な存在、平民とも…下手すれば下位貴族とも違う。
そういう考え方が染みついちゃってる人って…」
「自分より下の人間を、本当に息を吸うように、自然に見下す…。
そしてレオニール卿は、とても鋭い方とお見受けしました」
「人間は元来、自分を同じ人間として見る気がない者と…仲良く
したいとは思いませんもの」
「はは…」
おや、レオニー君、隠す気なくなったみたいだねぇ。
「オルフィリア嬢は…本当にすごいですね」
「そういわれると、素直に嬉しいです。
だいたい、そういう人はクレア嬢だけではなかったでしょうし…」
「!!」
「ギリアム様目当てで、何かと理由をつけて騎士団に来ていた
ご令嬢は、結構いると伺いました。
しかし、騎士団の中の状態を見て、すぐに来るのをやめたで
しょう。
そんな人間たちが、あなたやガイツ卿、平民の団員たちを
どう見ていたかなんて…その場にいなくてもわかります」
そう…人が人を見下す時ってな…独特の空気が流れるんだ。
これは前世でもそうだった。
私らの仕事を、ちゃんと評価してくれる人ももちろんいたが、
やっぱり卑しい仕事って見る人間も…いたからさ。
「でもまあ、レオニール卿とは個別にお話がしたいと思って
いたので、来てくれてありがとうございます」
「へ?」
「ギリアム様やテオルド卿…あとほかの人たちは…どうしても
市勢のそういったことには、残念ながら疎く見えます」
「本当によくわかってらっしゃる」
「もちろん、ギリアム様やテオルド卿がああいう方だったから
こそ、いまの騎士団の姿があるのもまた事実。
でも…」
「ギリアム様に代表される、あの潔癖すぎる性格は、ともすると
敵を増やしてしまうし、収拾つくことも、つかなくなってしまう。
この世は白か黒かで判断できる事柄の方が…少ないと私は思って
いますので…」
レオニール卿は複雑な表情になってしまった。
騎士団の幹部の中で、この人が一番グレーゾーンってもんを
理解してる…。
それだけに、あれだけ潔癖な人間がそろう中じゃ、苦労する
だろうなぁ…。
「まあでも、完璧な人間なんていないんだから、そのぐらいで
ちょうどいいですよ」
「へ?」
「私はギリアム様が好きだし、騎士団の皆さんも好きです。
出来るだけ騎士団に来て、団員の皆さんとお話しできたらと
思います」
「オルフィリア嬢…」
レオニール卿は少し明るい顔になった。
私の言わんとしたことが分かったのだろう…。
今日のように…ギリアム様との間に入るよってこと。
言いにくいこと、ギリアム様に伝えるよって。
「では今度こそ、本当に帰りますね」
「あ…オルフィリア嬢!!
オレみんなに伝えておきます!!
オルフィリア嬢はすごくいい方だって!!」
「…それはおやめください」
「え…?」
「人にはそれぞれ、自分なりの考えと意見を持つ権利があり
ます。
だから私は何の先入観もない状態で、私という人間を見て、
判断してもらいたい。
それでこそ、意味があると思っていますので」
そうだよ。
前世でヘドネは…体一つで人の評価を勝ち取って来たんだ。
その誇りを…汚さないでくれぃ。
「では、失礼いたします」
私は颯爽とその場を後にした。
振り返らなかった。
レオニール卿が私をどう思うかは、レオニール卿の自由だから。
「ん~、クレア嬢ってずっとギリアム様狙いでしたけど、本人は
美人だし、アカデミーの成績もよかったから、一定数、求婚の
申し込みはあったんですよ。
ま、ギリアム様じゃなきゃヤダって言って、相手にしなかった
らしいですけど」
「でも例のパーティー以降、求婚の申し込みは一切なくなった。
そもそもギリアム様と和解してから、結婚させようとしたみたい
なんですが、ギリアム様と一度でも敵対したような家門と関わり
たいと思う上位貴族は当然いなくて、行かず後家がほとんど
確定していると言っていい状況だそうです」
「え…そんなこと聞いてないですけど…(リグルド)」
「自分から言えるわけないですよ。
まあただ私に言わせると、この事態も本人の考え方が招いている
といっていいんですけどね~」
「というと?(ヴァッヘン)」
「クレア嬢はさっきも言った通り、プライドがかなり高いです。
だから、自分より身分の低い男性に嫁いだり、婿に取ったりする
のは、我慢ならないんですよ。
ただクレア嬢より上位貴族の令息となると、いくらでも下から
選べる状態だから、わざわざ問題のある高飛車な令嬢と結婚する
必要などない。
それを頭に入れて、下位貴族まで範囲を広げれば、結婚できるかも
しれないのに、そうしないんですから」
「なるほど…(ガイツ)」
「でも下位貴族と結婚しようもんなら、それこそ社交界で笑い者
になるでしょうから、母子共に耐えられない。
かといって、結婚しなくても行かず後家と後ろ指さされる。
それも耐えられるわけがない」
「……」
「ただ本人が、周りから笑い者になろうとも、結婚したい。
もしくは、望んだ結婚ができないなら、行かず後家で構わない。
そういうふうに考えられれば、いいんですけどね…」
「そうは考えられないのですね(デイビス)」
「おそらく…。
私は建国記念パーティーで、クレア嬢とタニア侯爵夫人にお会い
してるけど…。
とてもそんなふうに考えているとは思えなかった。
むしろ…自分たちが不当な目に合っていると、今も思っている
みたいでした」
「救いようがないな…(ギリアム)」
「そうですね。
まあ、話を戻しますが、だからギリアム様に執着しているんです
よ…。
ギリアム様を得ることができれば、自分たちをバカにしてきた人、
バカにしている人たちを、すべて見返すことができますから」
こういう虚栄心の塊人間にとっちゃ、人にちやほやされなく
なるのは、死ぬのと同じだからなぁ…。
めんどくさ。
「なんだかとてもよくわかりました。
ありがとうございました、オルフィリア嬢(ガイツ)」
「いいえ、こちらこそ皆様の、貴重なご意見が聞けて嬉しいです。
では、私はそろそろお暇致します」
「お帰りになるのですか?」
「ええ…でも。
中庭のお花がとても綺麗でしたので…少しそれを見てから帰ろうと
思います」
私は団長室を後にした。
中庭の花を見たいというのは本当だ。
いや、マジで綺麗だから。
でも…。
「オルフィリア嬢」
中庭のベンチで、しばし花に見とれていた私に、
「あら、レオニール卿。
お仕事ご苦労様です」
「いえ…あの…」
「なんですか?」
「3年前の件を聞いてもまだ…クレア嬢のお茶会に行くつもり
なのですか?」
「……逆に3年前の件をを聞いたからこそ、行こうと思いました」
本当は他にも目的があるけどね…。
「どうして…」
「今回逃げたところで、あれだけギリアム様に執着しているの
です。
ことあるごとに私を、攻撃しようとしてくるに決まっています。
だったら最初から、逃げずに行ってみようと思いました」
「なるほど…」
「でも、レオニール卿は良い方ですね」
「へ?」
「クレア嬢…オペロント侯爵家を嫌悪しているにもかかわらず、
ギリアム様にしっかりと苦言を呈せるのですから」
あ…レオニー君止まっちゃった。
優秀だからこそ、私の意図するところがわかったみたい。
「ま、まあ、あんな怪文書出されたら、嫌いにならないワケ
無いですよ…」
おりょ、ごまかしたね。
「私が言っているのは、怪文書が出た後ではなく…クレア嬢が
騎士団に、出入りするようになったころからですよ」
にこやかーに言う。
これ大事。
「へ?いや…お話しした通りクレア嬢とは、あんまり接触が
無かったんで…」
「接触が無かったのではなく、クレア嬢が接触しようとしな
かった…でしょう?
もっと言ってしまえば、避けていたはずです」
「……!!」
うん、カマかけだったけどやっぱりね。
「先ほども言いましたが、3年前はちょうど王立騎士団の転換期。
平民と貴族の垣根が、他では考えられないほどなかった。
にもかかわらず、一般には周知されていない。
だからクレア嬢は最初来た時に、随分と衝撃を受けたはずです。
彼女はギリアム様の周りは、同じような上位貴族が囲んでいて
差入れをしに来た彼女に、とてもお上品に接してくれると思って
いたでしょうから」
しかし実際は…大きな部屋に貴族と平民(しかもこっちが大多数)
がごちゃ混ぜになり、大きな声で笑い合い、話し合い…そう、
まさに一般の大衆酒場のような光景が広がっていた。
もちろん私はお上品な場より、圧倒的に大衆酒場が好きなので、
気にならないのだが…お貴族様のご令嬢じゃ、とてもいたくない
雰囲気だっただろう。
ギリアムにはそのことを訴えたと思うが、
だったら来なければいいでしょう?
と、言われたことは、容易に想像がつく。
騎士団の誰も、クレア嬢に来てくれとは頼んでいないのだから。
「だったらなんで、クレア嬢はここに来続けたのでしょう?」
「ん?これも完全に推測だけど…。
クレア嬢はオペロント侯爵家には、ギリアム様や騎士団の面々と
仲良くなって、ぜひ来てくれと言われている。
自分に会いたいと、みんな言ってる…って感じの嘘をついて
いたんじゃないかな。
だから引っ込みがつかなくなったのよ」
「自分はその推測…スゲー当たってると思います」
「それなら怪文書に代表される、タニア侯爵夫人の常軌を逸した
行動も、説明がつくわ」
私は少し髪をとき、
「さてと…話が脱線したから戻すけど…クレア嬢はガチのお貴族
様なのよ。
自分は特別な存在、平民とも…下手すれば下位貴族とも違う。
そういう考え方が染みついちゃってる人って…」
「自分より下の人間を、本当に息を吸うように、自然に見下す…。
そしてレオニール卿は、とても鋭い方とお見受けしました」
「人間は元来、自分を同じ人間として見る気がない者と…仲良く
したいとは思いませんもの」
「はは…」
おや、レオニー君、隠す気なくなったみたいだねぇ。
「オルフィリア嬢は…本当にすごいですね」
「そういわれると、素直に嬉しいです。
だいたい、そういう人はクレア嬢だけではなかったでしょうし…」
「!!」
「ギリアム様目当てで、何かと理由をつけて騎士団に来ていた
ご令嬢は、結構いると伺いました。
しかし、騎士団の中の状態を見て、すぐに来るのをやめたで
しょう。
そんな人間たちが、あなたやガイツ卿、平民の団員たちを
どう見ていたかなんて…その場にいなくてもわかります」
そう…人が人を見下す時ってな…独特の空気が流れるんだ。
これは前世でもそうだった。
私らの仕事を、ちゃんと評価してくれる人ももちろんいたが、
やっぱり卑しい仕事って見る人間も…いたからさ。
「でもまあ、レオニール卿とは個別にお話がしたいと思って
いたので、来てくれてありがとうございます」
「へ?」
「ギリアム様やテオルド卿…あとほかの人たちは…どうしても
市勢のそういったことには、残念ながら疎く見えます」
「本当によくわかってらっしゃる」
「もちろん、ギリアム様やテオルド卿がああいう方だったから
こそ、いまの騎士団の姿があるのもまた事実。
でも…」
「ギリアム様に代表される、あの潔癖すぎる性格は、ともすると
敵を増やしてしまうし、収拾つくことも、つかなくなってしまう。
この世は白か黒かで判断できる事柄の方が…少ないと私は思って
いますので…」
レオニール卿は複雑な表情になってしまった。
騎士団の幹部の中で、この人が一番グレーゾーンってもんを
理解してる…。
それだけに、あれだけ潔癖な人間がそろう中じゃ、苦労する
だろうなぁ…。
「まあでも、完璧な人間なんていないんだから、そのぐらいで
ちょうどいいですよ」
「へ?」
「私はギリアム様が好きだし、騎士団の皆さんも好きです。
出来るだけ騎士団に来て、団員の皆さんとお話しできたらと
思います」
「オルフィリア嬢…」
レオニール卿は少し明るい顔になった。
私の言わんとしたことが分かったのだろう…。
今日のように…ギリアム様との間に入るよってこと。
言いにくいこと、ギリアム様に伝えるよって。
「では今度こそ、本当に帰りますね」
「あ…オルフィリア嬢!!
オレみんなに伝えておきます!!
オルフィリア嬢はすごくいい方だって!!」
「…それはおやめください」
「え…?」
「人にはそれぞれ、自分なりの考えと意見を持つ権利があり
ます。
だから私は何の先入観もない状態で、私という人間を見て、
判断してもらいたい。
それでこそ、意味があると思っていますので」
そうだよ。
前世でヘドネは…体一つで人の評価を勝ち取って来たんだ。
その誇りを…汚さないでくれぃ。
「では、失礼いたします」
私は颯爽とその場を後にした。
振り返らなかった。
レオニール卿が私をどう思うかは、レオニール卿の自由だから。
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