38 / 43
第4章 飄々
11 浮き彫りになった問題
しおりを挟む
「終~了~」
今日やりたかった作業は、無事全て終了した。
全ての作業が終了したとき、私はベンズ卿の所に行く。
「ベンズ卿…そして近衛騎士団の皆さま…今日は最後までお手伝いいただき、
ありがとうございました」
「とんでもない!!
あなたは近衛騎士団の危機に対し、光明を授けてくださった!!
こちらこそお礼を申し上げます、オルフィリア嬢」
ベンズ卿は相変わらず、いい男やね。
「私は確かにお手伝いいたしましたが…ひとえにローカス卿とベンズ卿の
人柄の良さが引き寄せたことです」
「はは…、あなたは本当にいい人ですね」
ベンズ卿、感心してくれとるみたい。
よかった、これでだいぶ言いやすい。
「ところでベンズ卿…お耳に入れたいことがあります」
「…?
何でしょう?」
「実は…近衛騎士団が必要以上に悪く言われていたのは…、テオルド卿以外に
もう一つ原因があったようなのです」
「ほう…それはどんな?」
ベンズ卿は真剣な顔になる。
「この施設に…少し前からちょっかいをかけてきている貴族がいるのですが…」
すると話の途中で子供たちが、
「昼間来たアイツらの事でしょ?」
「あ~、オレが決闘した奴?」
「うん。
あと、あいつらのオヤジも」
「この施設潰して、畑つくりたいらしい」
そう…この施設のある場所は、土壌も肥えており、水も豊富にある。
様々な作物の試験栽培をここでやっているのも、それが一番の理由だ。
他の貴族が狙ってもおかしくはない。
「へぇ…でもギリアムの施設に、ちょっかいかけるなんてなぁ…」
ローカス卿は何だか信じられないよう。
まあ、当たり前か。
「ん~、それが、近衛騎士の家門だから、ギリアム様なんて怖くないって…」
「でも絶対ギリアム様のいない時に来るよね~」
「ねー」
子供ちゃんが口々に言うと、
「はああ?どこだ~!!」
あ、ローカス卿怒った。
なんか私のセリフがどんどんなくなってる…。
ああ、楽だ。
「なんだっけ?コ?コ?」
「コウドリグスだよ~」
「コウドリグス~」
おお双子ちゃん、噛まずに言えてる、すごい。
「なんだと~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!」
…………………………………。
ベンズ卿…。
声デカいよ…顔怖いよ…子供泣いちゃったよ…。
「こら!!ベンズ卿!!
子供怖がらせて、どーすんだよ」
ローカス卿は泣く子供の頭を撫でてやる。
「こ、これは失礼…。
申し訳ない…」
2m越えの男がちっさくなる様は、見ていて面白い。
「ほら…もう怖くないから、泣きやめ…な!!」
ローカス卿が子供たちを慰めている、その時だ。
「オ、オルフィリア嬢!!
あ…あの!!」
なんだか急いで走ってきた人がいた。
これだけでもう、ピンときた。
本当、小悪党はタイミングよく来るなぁ。
「あ~、また来たんですね?
わかりました。
私が対応いたします」
「誰が来たのですか、フィリー…。
危ない人間なら、私が対応いたします」
あ~、ギリアムも走ってきた人の顔見て、察したか。
でも…。
「いいえ。
王立騎士団の皆様と近衛騎士団の皆様には、少々身を隠して頂きたいです。
その方が、来た者たちが何をしたいのか…より事実がわかると思うので」
そもそもギリアムが出て行ったら、あっちが脱兎のごとく逃げるに
決まってる。
そしていない時に、また来る。
そんな繰り返しはもうたくさん。
こちとら暇じゃねぇ!!
と言うことで、本日絶対に仕留める!!
「しかし…」
「お願いします。
言うとおりにしてください、ギリアム様。
危険な真似は致しませんし、もし何かあれば出てくる判断は、ギリアム様に
任せますので!!」
するとギリアムは、
「わかりました…」
と、しょげてしまった。
よしよしこれで…。
…………………………………。
って!!
近衛騎士団の皆さま!!
私は百戦錬磨の猛者ではございません!!
しがない男爵令嬢です!!
なぜそのような、感嘆と尊敬の眼差しをお向けになるのですか?
…………………………………。
もういいや。
追求すると、キリないし。
そうして私は、敵を迎え撃つ。
「これは、ようこそいらっしゃいました…ルッツ・ケルツィ侯爵様。
オルフィリア・ステンロイドがご挨拶申し上げます」
本音を言えば、もう来るな!なんだけどね。
一応侯爵やしね、めんどくさ!!
「形式的な挨拶などけっこう!!
今日は私の息子に無礼を働いた、作業員の引き渡しを要求します!!」
太鼓腹を揺らしながら、丸々とした顔でまくし立てる様は、見ていて
滑稽でしかない。
私は笑いをこらえながら、
「そのような報告は、受けておりませんが…」
とりあえずしらばっくれる。
「言うワケないだろ!!
何もしてないオレを、いきなり後ろから不意打ちしたんだからよ!!」
うっわ。
レンスの奴、わざとらしく包帯ぐるぐる巻きにして現れやがった。
バカバカしくて話になんねー。
「ひょっとして、お昼時の決闘のことをおっしゃっているのですか?
あれは正々堂々とした、真っ向勝負でしたよ?
あ、因みに子供用の木刀で、一撃で倒されてましたね」
「うっうるさ――――――い!!
アイツがイカさましたに決まってんだよ、バカやろ――――っ!!」
バカはどっちじゃ!!
本当に救いようがねえなぁ。
「では、もう一度やったらいかがでしょうか?
今度はしっかりと、立会人を立てた上で!!」
「う…」
ほら、何も言えなくなった。
「その必要はありません。
黙ってお引渡しください」
「お断りいたします」
即!言ってやった。
「お引渡しください!!
オルフィリア嬢も貴族ならお判りでしょう。
平民が貴族を傷付けるなど、万死に値します」
理由によるよ、ばーか。
「再度言いますが、お断りいたします。
あれは正当な決闘でした。
第一、ご子息も立派な騎士でしょう?
いつもこの施設でそう、自慢していたと何人からも証言を得ています。
でしたら、正式な決闘にて決着をつけるのが、筋と言うもの」
あ~段々と、顔が険しくなってきた。
自分の息子のヘタレっぷりは、一応自覚しているみたいやね。
よし、もう少しつつくか。
「仮にも侯爵家のご令息様なのですから…。
さぞご立派な剣技をお持ちなのでしょうね。
ご令息に卑怯な真似をしたというなら、ギリアム様立会いの下、しっかりと
判決を言い渡してもらった方が、よろしいですよ」
するとケルツィ公爵の額に、青筋がぴくぴくと浮き出てきた。
「失礼ながらオルフィリア嬢…」
失礼なら、言わんでいいわ。
「あまりギリアム様の名声を、我が物と勘違いなさるのは、おやめになった
方がよい」
「まあ、勘違いしているつもりはございませんが?」
ちょっとバカっぽく言うのがコツ。
相手を怒らせるにはね。
お~。
期待通り、かなり険しい表情になってきたね~。
今日やりたかった作業は、無事全て終了した。
全ての作業が終了したとき、私はベンズ卿の所に行く。
「ベンズ卿…そして近衛騎士団の皆さま…今日は最後までお手伝いいただき、
ありがとうございました」
「とんでもない!!
あなたは近衛騎士団の危機に対し、光明を授けてくださった!!
こちらこそお礼を申し上げます、オルフィリア嬢」
ベンズ卿は相変わらず、いい男やね。
「私は確かにお手伝いいたしましたが…ひとえにローカス卿とベンズ卿の
人柄の良さが引き寄せたことです」
「はは…、あなたは本当にいい人ですね」
ベンズ卿、感心してくれとるみたい。
よかった、これでだいぶ言いやすい。
「ところでベンズ卿…お耳に入れたいことがあります」
「…?
何でしょう?」
「実は…近衛騎士団が必要以上に悪く言われていたのは…、テオルド卿以外に
もう一つ原因があったようなのです」
「ほう…それはどんな?」
ベンズ卿は真剣な顔になる。
「この施設に…少し前からちょっかいをかけてきている貴族がいるのですが…」
すると話の途中で子供たちが、
「昼間来たアイツらの事でしょ?」
「あ~、オレが決闘した奴?」
「うん。
あと、あいつらのオヤジも」
「この施設潰して、畑つくりたいらしい」
そう…この施設のある場所は、土壌も肥えており、水も豊富にある。
様々な作物の試験栽培をここでやっているのも、それが一番の理由だ。
他の貴族が狙ってもおかしくはない。
「へぇ…でもギリアムの施設に、ちょっかいかけるなんてなぁ…」
ローカス卿は何だか信じられないよう。
まあ、当たり前か。
「ん~、それが、近衛騎士の家門だから、ギリアム様なんて怖くないって…」
「でも絶対ギリアム様のいない時に来るよね~」
「ねー」
子供ちゃんが口々に言うと、
「はああ?どこだ~!!」
あ、ローカス卿怒った。
なんか私のセリフがどんどんなくなってる…。
ああ、楽だ。
「なんだっけ?コ?コ?」
「コウドリグスだよ~」
「コウドリグス~」
おお双子ちゃん、噛まずに言えてる、すごい。
「なんだと~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!」
…………………………………。
ベンズ卿…。
声デカいよ…顔怖いよ…子供泣いちゃったよ…。
「こら!!ベンズ卿!!
子供怖がらせて、どーすんだよ」
ローカス卿は泣く子供の頭を撫でてやる。
「こ、これは失礼…。
申し訳ない…」
2m越えの男がちっさくなる様は、見ていて面白い。
「ほら…もう怖くないから、泣きやめ…な!!」
ローカス卿が子供たちを慰めている、その時だ。
「オ、オルフィリア嬢!!
あ…あの!!」
なんだか急いで走ってきた人がいた。
これだけでもう、ピンときた。
本当、小悪党はタイミングよく来るなぁ。
「あ~、また来たんですね?
わかりました。
私が対応いたします」
「誰が来たのですか、フィリー…。
危ない人間なら、私が対応いたします」
あ~、ギリアムも走ってきた人の顔見て、察したか。
でも…。
「いいえ。
王立騎士団の皆様と近衛騎士団の皆様には、少々身を隠して頂きたいです。
その方が、来た者たちが何をしたいのか…より事実がわかると思うので」
そもそもギリアムが出て行ったら、あっちが脱兎のごとく逃げるに
決まってる。
そしていない時に、また来る。
そんな繰り返しはもうたくさん。
こちとら暇じゃねぇ!!
と言うことで、本日絶対に仕留める!!
「しかし…」
「お願いします。
言うとおりにしてください、ギリアム様。
危険な真似は致しませんし、もし何かあれば出てくる判断は、ギリアム様に
任せますので!!」
するとギリアムは、
「わかりました…」
と、しょげてしまった。
よしよしこれで…。
…………………………………。
って!!
近衛騎士団の皆さま!!
私は百戦錬磨の猛者ではございません!!
しがない男爵令嬢です!!
なぜそのような、感嘆と尊敬の眼差しをお向けになるのですか?
…………………………………。
もういいや。
追求すると、キリないし。
そうして私は、敵を迎え撃つ。
「これは、ようこそいらっしゃいました…ルッツ・ケルツィ侯爵様。
オルフィリア・ステンロイドがご挨拶申し上げます」
本音を言えば、もう来るな!なんだけどね。
一応侯爵やしね、めんどくさ!!
「形式的な挨拶などけっこう!!
今日は私の息子に無礼を働いた、作業員の引き渡しを要求します!!」
太鼓腹を揺らしながら、丸々とした顔でまくし立てる様は、見ていて
滑稽でしかない。
私は笑いをこらえながら、
「そのような報告は、受けておりませんが…」
とりあえずしらばっくれる。
「言うワケないだろ!!
何もしてないオレを、いきなり後ろから不意打ちしたんだからよ!!」
うっわ。
レンスの奴、わざとらしく包帯ぐるぐる巻きにして現れやがった。
バカバカしくて話になんねー。
「ひょっとして、お昼時の決闘のことをおっしゃっているのですか?
あれは正々堂々とした、真っ向勝負でしたよ?
あ、因みに子供用の木刀で、一撃で倒されてましたね」
「うっうるさ――――――い!!
アイツがイカさましたに決まってんだよ、バカやろ――――っ!!」
バカはどっちじゃ!!
本当に救いようがねえなぁ。
「では、もう一度やったらいかがでしょうか?
今度はしっかりと、立会人を立てた上で!!」
「う…」
ほら、何も言えなくなった。
「その必要はありません。
黙ってお引渡しください」
「お断りいたします」
即!言ってやった。
「お引渡しください!!
オルフィリア嬢も貴族ならお判りでしょう。
平民が貴族を傷付けるなど、万死に値します」
理由によるよ、ばーか。
「再度言いますが、お断りいたします。
あれは正当な決闘でした。
第一、ご子息も立派な騎士でしょう?
いつもこの施設でそう、自慢していたと何人からも証言を得ています。
でしたら、正式な決闘にて決着をつけるのが、筋と言うもの」
あ~段々と、顔が険しくなってきた。
自分の息子のヘタレっぷりは、一応自覚しているみたいやね。
よし、もう少しつつくか。
「仮にも侯爵家のご令息様なのですから…。
さぞご立派な剣技をお持ちなのでしょうね。
ご令息に卑怯な真似をしたというなら、ギリアム様立会いの下、しっかりと
判決を言い渡してもらった方が、よろしいですよ」
するとケルツィ公爵の額に、青筋がぴくぴくと浮き出てきた。
「失礼ながらオルフィリア嬢…」
失礼なら、言わんでいいわ。
「あまりギリアム様の名声を、我が物と勘違いなさるのは、おやめになった
方がよい」
「まあ、勘違いしているつもりはございませんが?」
ちょっとバカっぽく言うのがコツ。
相手を怒らせるにはね。
お~。
期待通り、かなり険しい表情になってきたね~。
95
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる