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第5章 因縁
14 ダリアの考え
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「夫は!!騎士として立派に人の役に立っている私を!!素敵だと言って…。
妻にしたいと!!」
……グレンフォ卿も年齢的に…夢見がちだったのかもなぁ…。
「私は…二つ返事で了承して…直ぐに準備を整えたいと言った。
お父様は大変喜んでくださって、さすが自分の娘だと…」
そりゃ喜ぶだろうよ。ラスタフォルス侯爵家はヒルダ夫人がしっかりと取り仕切っていたから、
財産は豊富にあった。多額の支度金を要求したそうだぜ。
「でも…お母様は断れと…。私には務まらない。絶対に不幸になるって…」
その通りになったじゃん。
「お母様は…せめて婚約者として数年過ごすよう、相手に要求しろと…。
でも私は…ただでさえもう、行き遅れなのに、そんな事出来ないと家を出た…」
あ~あ、お母さん…。本当にしっかりとした目と考えを持ってたんだなぁ…。
「私は当主に望まれて家に入るのだから、皆が…待ち望んでくれた存在なんだから大丈夫だと。
ナスターシャのように…私を喜んで迎えて、協力してくれると…。
私は…ナスターシャのように、皆と笑い合って、一生暮らすんだと…」
……ホントに見事な中二病だ。
「あの~、盟約の事とか、家のパワーバランスなんか、前もって言われなかったんですか?
私は…ヒルダ夫人やアナタのお母様が、説明しなかったと思えないんですけど」
あんまりだから、ちょっと口出したくなったよ。
「言われたけど…私は…正しい道を今まで進んできたんだから…歩んできたんだから…。
皆…それを認めてくれれば…きっと大丈夫だと…。
だいたい、正しく生きている人間を認めないなんて、間違った人間でしょ!!
気にするだけ馬鹿よ。そんな人間は無視すればいい」
「なるほど。そこですでにアナタは…間違っていたんですね。
まず…アナタの正しい道が、他人の正しい道であるとは限りません。
立場が変れば、180度変わって当然なんです。
アナタが現れたせいで…エニシル夫人の家は、当然貰えたであろう利権を、奪われる形に
なった…。
アナタの生き方がどうであれ、アナタは…野党のようにいきなり現れ、利権を不当に奪った罪人。
エニシル夫人の家にとっては、それが…真実なんです。
そう考えれば…それが正しい道かどうか、アナタにもわかるのではありませんか?」
「それなのに上から目線で詫びもせず、協力するのが当たり前?
馬鹿も休み休み言えになりますよ」
すると…ダリアは少し下を向きつつ…。
「そんな事…誰も言ってくれなかった…」
「いいえ。ヒルダ夫人とアナタのお母様は、同じような事を言ったはずです。
アナタが…耳に…頭に入れなかっただけでしょう?
いい加減逃げるのは、おやめになったらいかがです?
あと…誰も言ってくれなかったというのも、自分がそうなったのが他者のせいと言っているような
ものですよ」
本当の意味で…ショックを受けて、牙城が崩れ始めたから、多少…耳に入るようになっただけにしか
私にゃ見えんよ。
私はどんなにしおらしくしたところで、子供を虐待して、懲りずに孫にまで手を出そうとした奴に
容赦も温情もかけないからな。
「ま…私の話は以上です。続けてくださいな」
とりあえず…自分史語りを聞きたいワケじゃ無いが、このままここにずっと置いとく訳にも
いかないから、喋りたいことは喋らせんとね。
「……私がラスタフォルス侯爵家に来てすぐ…勉強する内容だと提示されたのは…、私が苦手な
モノばかり…。それも大量に…。それが出来るまで、騎士の仕事は休止しろとも…。
絶対に嫌がらせだと思った…」
「どのくらい?」
「信じられないくらい…」
ああ…。抽象的過ぎてわからん…。
「それは、ヒルダ夫人に聞いたが…。ある意味、騎士以外の勉強をさぼりまくっていた上、
アカデミーの成績すら落第寸前だったアナタには、最低限度の物だったそうだ。
リストも見せてもらったが…それでも少ないくらいだと私は思ったから、キミが最初から挫折しない
ように、ヒルダ夫人が配慮してくれたんだろうな。
フィリーは…ファルメニウス公爵家に来て、キミが提示されたモノの、倍はやらねばならぬことが
積みあがったからね。
私は出て行くと言われたくなくて、最初からすべて出さないよう言っていたが、フィリーは予測して
いて…、包み隠さず出せと言ってきかなかったから、フォルトが…根負けして出したんだ」
ギリアム…後半いらない。
「そもそも…ラスタフォルス侯爵家に限らず、公爵家と上位の侯爵家に関しては…。
国賓のお相手をしろと、国務として国からお達しがあることを、念頭に置かねばいけない家なんだ。
事実…ヒルダ夫人は並みいる公爵家を差し置き、国賓たちからぜひ接待して欲しいと言われた人。
一度…ブランド化すれば、中に入った人間には、同じような技量が求められてしまうんだよ。
騎士団だってそうだろう。
一定の水準に満たない奴が1人いると、隊列が乱れて、全部に迷惑が掛かる。
それを補うためには、その一人が死ぬ気でやるしかない。
それでも水準に満たなければ、戦力外通知を受ける。
侯爵夫人の立場だってそうだ。だから…ヒルダ夫人の時には数多にあった、ラスタフォルス侯爵家に
対する貢物やお誘いが、アナタの代になってぴたりとなくなっただろう?
どこからも…お声がかからなくなっただろう?国からも。
それだけでも…家を衰退させていると、目に見えてわからなかったのか?
本当に…騎士だけやっていて認められると、思っていたなら、脳内お花畑どころか、麻薬でも生えて
いるんじゃないかと思うぞ?」
辛辣ぅ~。でも…私もファルメニウス公爵夫人の勉強してて、本当にそう思う…。
「そんな事もう、すぐにわかった!!」
うおっ!!いきなり大音量…。
「お母様の言ったように…やる事が多岐にわたって、信じられないくらい豊富で広い知識と…
話術と…何より社交性が必要だって!!それも!!回りくどい言い回しばかり!!
話だって…流行がどうの、ファッションがどうの、装飾品がどうの…。
センスのいい舞踏会やお茶会を開けなければ、人柄関係なく侮辱される…。
私の…私の苦手なものばかり…そればかりがもてはやされる世界だって…。
いくら騎士の仕事を頑張って、成果を上げた所で…それが出来なきゃ価値がないって…」
「……出ていくと言う選択肢は、無かったんですか?」
貴族の結婚は離婚が難しいけど…、ダリア夫人を置いておいて、いい事がないって、わからない
人達じゃなかったはずだ…。
力が及ばなくての円満離婚…に、持って行けたんじゃないかな…。
「出て行けるわけないじゃない!!」
だから、怒鳴るな。ひびくんだから、ここ…。
「昔の仲間に連絡を取って!!結婚報告をしたらね!!
みなこぞって、心配そうな顔をして…。帰ってきてもいいんだからねとか!!
大丈夫なの?…なんて言うだけ!!
一番爵位が高い家に嫁ぐ私に嫉妬して、誰も…心から祝ってくれない!!」
……あのよ。アンタの事深く知ってたら、お母さんと同じ反応になるの当たり前だろ?
「出戻ったりしたら…。それ見たことかって、後ろ指一生指される羽目になる!!
そんな事になるくらいなら、死んだ方がましよ!!」
……本当に、負けず嫌いが悪い方へ悪い方へと転がっているなぁ…。
「そうやって頑張って頑張って…でも…その間に…。
エニシルはどんどん子供を産むのに…私は…私は…二度も…流産して…。
そのたびに…同情されるどころか、ラスタフォルス侯爵家の外れ嫁。
いつ追い出されるか、賭けましょう…そんな声が…。使用人さえ…」
……あのよ!!人の流産面白がる奴なんざ、頭がおかしいから気にするだけ損だっつの!!
「そんな中で…主人は…主人だけは、私を庇ってくれた…。
誰に対しても…私以外の妻はいらない、離婚はしない…って…」
……それ庇えない奴だったら、ローエンじい様の副官の座、とっくに追い出されてると思う。
「でも…でも…そんな私たちの元に…ついに…グレッドは来てくれた!!」
……顔明るいけど…そのグレッドに酷い事よくできたね…。
「立派な跡継ぎを産んで…私は騎士の事は誰よりも知っている!!
だから…この子を立派な騎士に育てるために、私という妻が必要なんだと!!
誰に対してもそう言った!!誰も…反論なんてできなかった!!
ようやっと…私達の生活に…安寧が訪れた…」
……それが破滅の足音だと、早い段階で気づけば…別な未来があったかもよ。
「沢山の…本当に沢山の騎士の本やおもちゃを…買って買って…グレッドに与えた…。
私が…私が、しっかりと騎士の事を指導するために、全てのものを整えた!!」
ここでまた暗くなったな…。
「でも…歩き始めたころ…与えた騎士関連品の全てに、グレッドは…ほとんど興味を示さなくて…。
家の調度品の飾りや…細工が綺麗なアクセサリーばかり…楽しそうに見ていた…。
物心つく前から…。剣を握らせると…嫌がってすぐに捨てて…。
私は…剣が何より好きで…夫と剣の話をすれば、一生だってしていられるのに…。
その私たちの子供なのに…全く興味を示さなくて…。
私の人生の…生きる意味を…全部…興味ないと否定されたようで…」
わたしゃ思わず溜息出たよ。
「よくそれで…剣をやらせようと思いましたね。
一時的なものではなく、元々生まれつき、剣が嫌いで、装飾品が好きだったんですよ。
護身術的にやる…だったら、まだ納得できたろうに…」
「ラスタフォルス侯爵家は騎士の家系です!!騎士をやるべきなんです!!
私が…私がしっかりと教えられる!!私が教えられる唯一の…」
だから、いきなり怒鳴るな。
「結局アナタは、自分の居場所を作るために、グレッド卿に騎士を強要しただけじゃないですか。
わかっていましたけど、改めて悪い事だと思ってないなら、私達の行動は正解ですよ」
ダイヤは…騎士になることを嫌がらなかったと思うが、ラスタフォルス侯爵家の当主になるなら
文字通り騎士以外の能力も、必要になっちまう。
仲間と気軽にワイワイやってられる、今の生活が良いってのは、当たり前だと思うがね。
「フィリーの言う通りだ。
だいたいラスタフォルス侯爵家だからって、騎士にならねばいけないと、言うわけではないだろう」
ダリアの怒鳴り声をものともせず、しずーかに言ってのけるギリアム。
「まず…ラスタフォルス侯爵家は確かに騎士家系と言われるが、もともとの始祖は騎士じゃない。
文官だったんだ」
「え…そうなんですか?」
「ああ。建国時の爵位を賜った人間は、文官だ。
だから…別に騎士をやらなきゃ、当主として相応しくないなど、言う方がおかしいと言える。
歴代の人間が…騎士をやる事が多くなり、総じて今じゃ騎士家系と言われるようになったに
すぎん。
ファルメニウス公爵家のように、始祖からガチガチの騎士ではないよ。
大体…それで言ったら、ウチは奴隷を始祖に持つ、奴隷家系だ」
……あってるが、言わんでよくない?それ…。
「あと…騎士家系と言われてからも、文官が当主になったことはもちろんある。
その人は大変優秀で…文官として他国と交渉し、国に莫大な利益をもたらし、表彰もされた。
領地だって、その人の代で大分増えたし、財産も潤ったんだ」
「あらまぁ…。そんな立派な人がいるなら、騎士にならなくてもいいじゃないですか」
「その通りだ。ちなみに…これはグレッド卿がまだ小さい時…。
気骨のある使用人や、ヒルダ夫人が…散々ダリア夫人に言ったんだが、聞き入れなかった。
使用人はやめさせられ、ヒルダ夫人には…大分牙をむくようになったそうだ」
「当たり前でしょう!!私を追い出したいから、言っているんですから!!
私がグレッドを立派な騎士にしたら、追い出せないから!!」
……被害妄想甚だしいなぁ…。これ…もう、グレッド卿が小さいころから、病院に入院させなきゃ
いけないレベルだったみたいだけど…。
でも、この世界…精神病って現代日本以上の偏見があるからなぁ…。
この人は自分がそうだと、絶対認めないタイプだし…。
「だから…騎士以外のモノを、グレッド卿の周りから、排除したのですか?」
「そうよ!!あの子が気に入っていた絵本は…騎士をバカにするものだった!!」
そうか?彫刻で世界を救うって、立派だぞ。戦争なんて起きない方がいいに決まってんじゃん。
「人の取り方にどうこう言わんがね。私は…素晴らしいと思ったぞ。
人殺しなどせずに、戦争を納められるなら、そっちの方がよっぽどいいじゃないか。
私は私など必要ないと言ってくれるような世の中が、理想だと思っているが?」
武の総本山様のお考えも同じで良かった。
ダリアは…ギリアムに対しては、睨んでいるだけだ。
「まあ…グレッド卿はその時点で…アナタと対話するのは諦めたようですね」
「必要がなくなったからよ。その証拠に…騎士の修練をしっかりとやるようになった!!
どんどん強くなって行って、メキメキ力をつけて…。
だから、騎士にとって必要なモノを、あげたのよ!!それの何が悪いの!!」
「傍系だって…ジェルグのバカのような人間が、二度と出ないように…しっかりと臣下の礼を
取らせたのに…。それ以降来もしない!!騎士が向かなくたって、役に立つ方法はあるし、
探せばいいと手紙を送っても、なしのつぶて!!
せっかくラスタフォルス侯爵家のため、グレッドの為に働ける機会を、不意にするなんて!!」
本気?ねぇ、正気?
……やっぱ、精神病院に入れるべきレベルだ。
思い込みの強さも…ここまで行ったら、病気だよ。意固地さももちろん…。
「だから…私の方で、流星騎士団を強化するように努めた!!
そんな中…イライザが入ってきたの。
イライザは…私と同じで、ナスターシャに憧れて、流星騎士団の門をたたいた。
とても…真面目に修練して、見どころがあった!!センスも才能もあった!!
だから、グレッドにピッタリだと思って、聞いてみたら…グレッドを慕っていると!!
正に、お似合いだった!!」
いや、そう思ったのアンタだけやん…。
「だから…私と同じ轍を踏ませないために、社交界の勉強をしっかりするよう言い聞かせた。
イライザの親は…協力すると言って、有名な先生を付ける!!
ドレスも宝石もしっかりと…と言って、本当にそうしていた!!
実家もしっかりとしているなんて、素晴らしいと思ったわ!!」
「そのお金がイザベラ夫人の為のモノだった以上、悪い人間だな。
嗚呼ちなみにな。キミにイライザの為に支援してくれと言って、散々巻き上げた金はな。
彼らがハマっていた、ギャンブル代に全て消えたぞ」
「イライザの父母は10年前に死んでいるが、しっかりとイライザのために貯蓄してあるとか
ぬかして、蓋を開けてみたら、借金しか残ってなかっただろう?
イライザ卿は家屋敷だけじゃなく、自分の貯蓄も全て吐き出し…何とか払ったそうじゃ
ないか。
それだけじゃなく…アナタが預けていた、流星騎士団の資金も空っぽだったそうだな。
それなのにまだ、いい人間だと?ちなみに借金と使い込みの原因もギャンブルだ」
ギリアム調べは完璧なんだから、無駄だっての。
ちなみにこの世界に…相続放棄制度はない。
親が作った借金は、全額子に行く。
それに…ダリアはその時、イライザだけに借金を負わせるなと、イザベラの所に手紙を送った
らしいが、そもそも…ダリナとグレリオを引き取る時に、イザベラを親の財産の相続権放棄者に
しちまったから、イザベラに借金を負わせることはできないと、役所と弁護士にこぞって言われた
そうな。
だから…流星騎士団の資金についても、賠償請求できる相手は、お気に入りのイライザ1人。
ダリアは当然、請求できず…。
法的に正当なのに、法が間違っていると、騒いだらしい…。
本当に…ここまで異常な事やっていて、どうして今まで発覚しなかったんだぁ?
ああ、ダリアがまた下を向いてプルプルしてるよ、真っ赤な顔して…。
妻にしたいと!!」
……グレンフォ卿も年齢的に…夢見がちだったのかもなぁ…。
「私は…二つ返事で了承して…直ぐに準備を整えたいと言った。
お父様は大変喜んでくださって、さすが自分の娘だと…」
そりゃ喜ぶだろうよ。ラスタフォルス侯爵家はヒルダ夫人がしっかりと取り仕切っていたから、
財産は豊富にあった。多額の支度金を要求したそうだぜ。
「でも…お母様は断れと…。私には務まらない。絶対に不幸になるって…」
その通りになったじゃん。
「お母様は…せめて婚約者として数年過ごすよう、相手に要求しろと…。
でも私は…ただでさえもう、行き遅れなのに、そんな事出来ないと家を出た…」
あ~あ、お母さん…。本当にしっかりとした目と考えを持ってたんだなぁ…。
「私は当主に望まれて家に入るのだから、皆が…待ち望んでくれた存在なんだから大丈夫だと。
ナスターシャのように…私を喜んで迎えて、協力してくれると…。
私は…ナスターシャのように、皆と笑い合って、一生暮らすんだと…」
……ホントに見事な中二病だ。
「あの~、盟約の事とか、家のパワーバランスなんか、前もって言われなかったんですか?
私は…ヒルダ夫人やアナタのお母様が、説明しなかったと思えないんですけど」
あんまりだから、ちょっと口出したくなったよ。
「言われたけど…私は…正しい道を今まで進んできたんだから…歩んできたんだから…。
皆…それを認めてくれれば…きっと大丈夫だと…。
だいたい、正しく生きている人間を認めないなんて、間違った人間でしょ!!
気にするだけ馬鹿よ。そんな人間は無視すればいい」
「なるほど。そこですでにアナタは…間違っていたんですね。
まず…アナタの正しい道が、他人の正しい道であるとは限りません。
立場が変れば、180度変わって当然なんです。
アナタが現れたせいで…エニシル夫人の家は、当然貰えたであろう利権を、奪われる形に
なった…。
アナタの生き方がどうであれ、アナタは…野党のようにいきなり現れ、利権を不当に奪った罪人。
エニシル夫人の家にとっては、それが…真実なんです。
そう考えれば…それが正しい道かどうか、アナタにもわかるのではありませんか?」
「それなのに上から目線で詫びもせず、協力するのが当たり前?
馬鹿も休み休み言えになりますよ」
すると…ダリアは少し下を向きつつ…。
「そんな事…誰も言ってくれなかった…」
「いいえ。ヒルダ夫人とアナタのお母様は、同じような事を言ったはずです。
アナタが…耳に…頭に入れなかっただけでしょう?
いい加減逃げるのは、おやめになったらいかがです?
あと…誰も言ってくれなかったというのも、自分がそうなったのが他者のせいと言っているような
ものですよ」
本当の意味で…ショックを受けて、牙城が崩れ始めたから、多少…耳に入るようになっただけにしか
私にゃ見えんよ。
私はどんなにしおらしくしたところで、子供を虐待して、懲りずに孫にまで手を出そうとした奴に
容赦も温情もかけないからな。
「ま…私の話は以上です。続けてくださいな」
とりあえず…自分史語りを聞きたいワケじゃ無いが、このままここにずっと置いとく訳にも
いかないから、喋りたいことは喋らせんとね。
「……私がラスタフォルス侯爵家に来てすぐ…勉強する内容だと提示されたのは…、私が苦手な
モノばかり…。それも大量に…。それが出来るまで、騎士の仕事は休止しろとも…。
絶対に嫌がらせだと思った…」
「どのくらい?」
「信じられないくらい…」
ああ…。抽象的過ぎてわからん…。
「それは、ヒルダ夫人に聞いたが…。ある意味、騎士以外の勉強をさぼりまくっていた上、
アカデミーの成績すら落第寸前だったアナタには、最低限度の物だったそうだ。
リストも見せてもらったが…それでも少ないくらいだと私は思ったから、キミが最初から挫折しない
ように、ヒルダ夫人が配慮してくれたんだろうな。
フィリーは…ファルメニウス公爵家に来て、キミが提示されたモノの、倍はやらねばならぬことが
積みあがったからね。
私は出て行くと言われたくなくて、最初からすべて出さないよう言っていたが、フィリーは予測して
いて…、包み隠さず出せと言ってきかなかったから、フォルトが…根負けして出したんだ」
ギリアム…後半いらない。
「そもそも…ラスタフォルス侯爵家に限らず、公爵家と上位の侯爵家に関しては…。
国賓のお相手をしろと、国務として国からお達しがあることを、念頭に置かねばいけない家なんだ。
事実…ヒルダ夫人は並みいる公爵家を差し置き、国賓たちからぜひ接待して欲しいと言われた人。
一度…ブランド化すれば、中に入った人間には、同じような技量が求められてしまうんだよ。
騎士団だってそうだろう。
一定の水準に満たない奴が1人いると、隊列が乱れて、全部に迷惑が掛かる。
それを補うためには、その一人が死ぬ気でやるしかない。
それでも水準に満たなければ、戦力外通知を受ける。
侯爵夫人の立場だってそうだ。だから…ヒルダ夫人の時には数多にあった、ラスタフォルス侯爵家に
対する貢物やお誘いが、アナタの代になってぴたりとなくなっただろう?
どこからも…お声がかからなくなっただろう?国からも。
それだけでも…家を衰退させていると、目に見えてわからなかったのか?
本当に…騎士だけやっていて認められると、思っていたなら、脳内お花畑どころか、麻薬でも生えて
いるんじゃないかと思うぞ?」
辛辣ぅ~。でも…私もファルメニウス公爵夫人の勉強してて、本当にそう思う…。
「そんな事もう、すぐにわかった!!」
うおっ!!いきなり大音量…。
「お母様の言ったように…やる事が多岐にわたって、信じられないくらい豊富で広い知識と…
話術と…何より社交性が必要だって!!それも!!回りくどい言い回しばかり!!
話だって…流行がどうの、ファッションがどうの、装飾品がどうの…。
センスのいい舞踏会やお茶会を開けなければ、人柄関係なく侮辱される…。
私の…私の苦手なものばかり…そればかりがもてはやされる世界だって…。
いくら騎士の仕事を頑張って、成果を上げた所で…それが出来なきゃ価値がないって…」
「……出ていくと言う選択肢は、無かったんですか?」
貴族の結婚は離婚が難しいけど…、ダリア夫人を置いておいて、いい事がないって、わからない
人達じゃなかったはずだ…。
力が及ばなくての円満離婚…に、持って行けたんじゃないかな…。
「出て行けるわけないじゃない!!」
だから、怒鳴るな。ひびくんだから、ここ…。
「昔の仲間に連絡を取って!!結婚報告をしたらね!!
みなこぞって、心配そうな顔をして…。帰ってきてもいいんだからねとか!!
大丈夫なの?…なんて言うだけ!!
一番爵位が高い家に嫁ぐ私に嫉妬して、誰も…心から祝ってくれない!!」
……あのよ。アンタの事深く知ってたら、お母さんと同じ反応になるの当たり前だろ?
「出戻ったりしたら…。それ見たことかって、後ろ指一生指される羽目になる!!
そんな事になるくらいなら、死んだ方がましよ!!」
……本当に、負けず嫌いが悪い方へ悪い方へと転がっているなぁ…。
「そうやって頑張って頑張って…でも…その間に…。
エニシルはどんどん子供を産むのに…私は…私は…二度も…流産して…。
そのたびに…同情されるどころか、ラスタフォルス侯爵家の外れ嫁。
いつ追い出されるか、賭けましょう…そんな声が…。使用人さえ…」
……あのよ!!人の流産面白がる奴なんざ、頭がおかしいから気にするだけ損だっつの!!
「そんな中で…主人は…主人だけは、私を庇ってくれた…。
誰に対しても…私以外の妻はいらない、離婚はしない…って…」
……それ庇えない奴だったら、ローエンじい様の副官の座、とっくに追い出されてると思う。
「でも…でも…そんな私たちの元に…ついに…グレッドは来てくれた!!」
……顔明るいけど…そのグレッドに酷い事よくできたね…。
「立派な跡継ぎを産んで…私は騎士の事は誰よりも知っている!!
だから…この子を立派な騎士に育てるために、私という妻が必要なんだと!!
誰に対してもそう言った!!誰も…反論なんてできなかった!!
ようやっと…私達の生活に…安寧が訪れた…」
……それが破滅の足音だと、早い段階で気づけば…別な未来があったかもよ。
「沢山の…本当に沢山の騎士の本やおもちゃを…買って買って…グレッドに与えた…。
私が…私が、しっかりと騎士の事を指導するために、全てのものを整えた!!」
ここでまた暗くなったな…。
「でも…歩き始めたころ…与えた騎士関連品の全てに、グレッドは…ほとんど興味を示さなくて…。
家の調度品の飾りや…細工が綺麗なアクセサリーばかり…楽しそうに見ていた…。
物心つく前から…。剣を握らせると…嫌がってすぐに捨てて…。
私は…剣が何より好きで…夫と剣の話をすれば、一生だってしていられるのに…。
その私たちの子供なのに…全く興味を示さなくて…。
私の人生の…生きる意味を…全部…興味ないと否定されたようで…」
わたしゃ思わず溜息出たよ。
「よくそれで…剣をやらせようと思いましたね。
一時的なものではなく、元々生まれつき、剣が嫌いで、装飾品が好きだったんですよ。
護身術的にやる…だったら、まだ納得できたろうに…」
「ラスタフォルス侯爵家は騎士の家系です!!騎士をやるべきなんです!!
私が…私がしっかりと教えられる!!私が教えられる唯一の…」
だから、いきなり怒鳴るな。
「結局アナタは、自分の居場所を作るために、グレッド卿に騎士を強要しただけじゃないですか。
わかっていましたけど、改めて悪い事だと思ってないなら、私達の行動は正解ですよ」
ダイヤは…騎士になることを嫌がらなかったと思うが、ラスタフォルス侯爵家の当主になるなら
文字通り騎士以外の能力も、必要になっちまう。
仲間と気軽にワイワイやってられる、今の生活が良いってのは、当たり前だと思うがね。
「フィリーの言う通りだ。
だいたいラスタフォルス侯爵家だからって、騎士にならねばいけないと、言うわけではないだろう」
ダリアの怒鳴り声をものともせず、しずーかに言ってのけるギリアム。
「まず…ラスタフォルス侯爵家は確かに騎士家系と言われるが、もともとの始祖は騎士じゃない。
文官だったんだ」
「え…そうなんですか?」
「ああ。建国時の爵位を賜った人間は、文官だ。
だから…別に騎士をやらなきゃ、当主として相応しくないなど、言う方がおかしいと言える。
歴代の人間が…騎士をやる事が多くなり、総じて今じゃ騎士家系と言われるようになったに
すぎん。
ファルメニウス公爵家のように、始祖からガチガチの騎士ではないよ。
大体…それで言ったら、ウチは奴隷を始祖に持つ、奴隷家系だ」
……あってるが、言わんでよくない?それ…。
「あと…騎士家系と言われてからも、文官が当主になったことはもちろんある。
その人は大変優秀で…文官として他国と交渉し、国に莫大な利益をもたらし、表彰もされた。
領地だって、その人の代で大分増えたし、財産も潤ったんだ」
「あらまぁ…。そんな立派な人がいるなら、騎士にならなくてもいいじゃないですか」
「その通りだ。ちなみに…これはグレッド卿がまだ小さい時…。
気骨のある使用人や、ヒルダ夫人が…散々ダリア夫人に言ったんだが、聞き入れなかった。
使用人はやめさせられ、ヒルダ夫人には…大分牙をむくようになったそうだ」
「当たり前でしょう!!私を追い出したいから、言っているんですから!!
私がグレッドを立派な騎士にしたら、追い出せないから!!」
……被害妄想甚だしいなぁ…。これ…もう、グレッド卿が小さいころから、病院に入院させなきゃ
いけないレベルだったみたいだけど…。
でも、この世界…精神病って現代日本以上の偏見があるからなぁ…。
この人は自分がそうだと、絶対認めないタイプだし…。
「だから…騎士以外のモノを、グレッド卿の周りから、排除したのですか?」
「そうよ!!あの子が気に入っていた絵本は…騎士をバカにするものだった!!」
そうか?彫刻で世界を救うって、立派だぞ。戦争なんて起きない方がいいに決まってんじゃん。
「人の取り方にどうこう言わんがね。私は…素晴らしいと思ったぞ。
人殺しなどせずに、戦争を納められるなら、そっちの方がよっぽどいいじゃないか。
私は私など必要ないと言ってくれるような世の中が、理想だと思っているが?」
武の総本山様のお考えも同じで良かった。
ダリアは…ギリアムに対しては、睨んでいるだけだ。
「まあ…グレッド卿はその時点で…アナタと対話するのは諦めたようですね」
「必要がなくなったからよ。その証拠に…騎士の修練をしっかりとやるようになった!!
どんどん強くなって行って、メキメキ力をつけて…。
だから、騎士にとって必要なモノを、あげたのよ!!それの何が悪いの!!」
「傍系だって…ジェルグのバカのような人間が、二度と出ないように…しっかりと臣下の礼を
取らせたのに…。それ以降来もしない!!騎士が向かなくたって、役に立つ方法はあるし、
探せばいいと手紙を送っても、なしのつぶて!!
せっかくラスタフォルス侯爵家のため、グレッドの為に働ける機会を、不意にするなんて!!」
本気?ねぇ、正気?
……やっぱ、精神病院に入れるべきレベルだ。
思い込みの強さも…ここまで行ったら、病気だよ。意固地さももちろん…。
「だから…私の方で、流星騎士団を強化するように努めた!!
そんな中…イライザが入ってきたの。
イライザは…私と同じで、ナスターシャに憧れて、流星騎士団の門をたたいた。
とても…真面目に修練して、見どころがあった!!センスも才能もあった!!
だから、グレッドにピッタリだと思って、聞いてみたら…グレッドを慕っていると!!
正に、お似合いだった!!」
いや、そう思ったのアンタだけやん…。
「だから…私と同じ轍を踏ませないために、社交界の勉強をしっかりするよう言い聞かせた。
イライザの親は…協力すると言って、有名な先生を付ける!!
ドレスも宝石もしっかりと…と言って、本当にそうしていた!!
実家もしっかりとしているなんて、素晴らしいと思ったわ!!」
「そのお金がイザベラ夫人の為のモノだった以上、悪い人間だな。
嗚呼ちなみにな。キミにイライザの為に支援してくれと言って、散々巻き上げた金はな。
彼らがハマっていた、ギャンブル代に全て消えたぞ」
「イライザの父母は10年前に死んでいるが、しっかりとイライザのために貯蓄してあるとか
ぬかして、蓋を開けてみたら、借金しか残ってなかっただろう?
イライザ卿は家屋敷だけじゃなく、自分の貯蓄も全て吐き出し…何とか払ったそうじゃ
ないか。
それだけじゃなく…アナタが預けていた、流星騎士団の資金も空っぽだったそうだな。
それなのにまだ、いい人間だと?ちなみに借金と使い込みの原因もギャンブルだ」
ギリアム調べは完璧なんだから、無駄だっての。
ちなみにこの世界に…相続放棄制度はない。
親が作った借金は、全額子に行く。
それに…ダリアはその時、イライザだけに借金を負わせるなと、イザベラの所に手紙を送った
らしいが、そもそも…ダリナとグレリオを引き取る時に、イザベラを親の財産の相続権放棄者に
しちまったから、イザベラに借金を負わせることはできないと、役所と弁護士にこぞって言われた
そうな。
だから…流星騎士団の資金についても、賠償請求できる相手は、お気に入りのイライザ1人。
ダリアは当然、請求できず…。
法的に正当なのに、法が間違っていると、騒いだらしい…。
本当に…ここまで異常な事やっていて、どうして今まで発覚しなかったんだぁ?
ああ、ダリアがまた下を向いてプルプルしてるよ、真っ赤な顔して…。
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