篠崎×安西(旧カルーアミルク2)(R-18)

gooneone(ごーわんわん)

文字の大きさ
34 / 75

3-12

しおりを挟む
「しのざき、篠崎ッ」
「うん。愛してる」
 部屋に戻ってすぐに抱き着く。篠崎はちゃんと受け止めてくれて、背中に腕を回してくれた。
「篠崎……好きです。好き」
「嬉しいよ。俺も愛してる」
 ぎゅうぎゅうと抱き着いていると、次第に恥ずかしくなってしまった。ばっと離れ、下を向く。
「お風呂!お風呂入ってきます」
「……一人で?」
 篠崎は小さく笑った。
「……一緒?」
「まぁ、俺はどちらでも楽しいから構わないが」
(楽しい……?あ!!)
 そうだった、この部屋のお風呂はガラス張りなのだ。
「……しのざき、一緒にお風呂……」
 だって身体を洗っているところをただ一方的に見られるだけなんてやはり恥ずかしくて無理だ。その点一緒に入っていれば篠崎だって髪や身体を洗ったりするから視線が集中することもないだろう。
「あぁ、じゃあ湯を溜めてくるよ」
 篠崎はそう言って風呂に向かった。広い部屋で一人になる。篠崎は室内にいるのだし、すぐに戻ってくる。そう分かっているのだけれど、離れた温もりが寂しい。
「しのざき……」
 でも、左手薬指にはまだ慣れないリングが嵌っている。時間が経てばそこにあるのが当たり前になって何も思わなくなるのだろうけれど、今はまだ嬉しい違和感があるのだ。
 窓際に寄り、外を眺める。ライトアップされた京都タワー。京都タワーはがっかりする名所だと聞いたことがあるけれど、安西にとっては特別なものになった。大切な思い出がまた一つ増えたのだ。
 そう言えば、篠崎はどうして鴨川でのプロポーズを選んだのだろう。篠崎ならもっと違ったところを選びそうなものなのに。
「諒」
「あ、篠崎。ありがとうございます」
「ゆっくり浸かるだろう。少し温めにしたよ」
「はい。ありがとうございます」
 こういうところがいいよな、といつも思う。篠崎は仕事も忙しいのに、いつも安西のことを気にかけてくれている。それだけじゃない。生活費のほとんどを篠崎が出してくれていて、いわば大黒柱のようなものなのに決して威張ろうとしない。むしろこうして大切にしてくれるのだ。
しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

ふたなり治験棟 企画12月31公開

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

処理中です...