草薙さん家の天使はいつもにこにこ晴れている。

しろあん粒あんぱん

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嫌な予感、二人の関係

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大学の最寄り駅に着いたあおいは、薄ら雨雲がかかる空を見上げていた。予報では昼過ぎからだったにも関わらず、今にも雨が降り出しそうな気配がする。


「まじか・・・・・・」


改札を通る人混みを避けて、ズボンのポケットからスマホを取り出した。画面上のアイコンをタップし、手短に謝罪と用件を伝える。


『悪い、今日休むわ。
今度飯奢るからノート取っておいてくれ』


すると相手から即刻返信がきた。


『りょーかいちゃん⭐︎
流歌ちゃん大丈夫だといいねん』


普段はチャラチャラした奴だが、六年も交友があれば自分の家庭事情など言わなくても察してくれる。

柊朋樹は、数少ない心許せる仲だった。


あおいは元来た道を戻り、急いで自宅へ帰った。





──────その頃自宅では。


詩織と流歌は場所を変えてリビングのソファに居た。部屋の窓に当たる雨に怯えていたので、なるべく距離を遠ざけようとしたのだ。

案の定、流歌は幾分か落ち着きを取り戻した。

しかし、ガタガタと毛布に包まりながらも詩織の手を掴んで離さない。カーテンの向こう側では雨脚が強くなり、道路上で雨粒が弾ける音が断続的に鳴っていた。


「すぐに止むからね、一人じゃないわ」


詩織は寄り添いながら壁掛けの時計を見やる。

あおいから大学を休むとの連絡を受けて、既に一時間が経過していた。詩織もそろそろ仕事場へ行かなければ間に合わない時刻が迫っている。


「しぃちゃ、つめたい」


消え入りそうな声で身震いする流歌に、姉は毛布の上から静かに抱きしめる。部屋の温度は普通だが、弟の手は真冬の氷のように冷えていた。


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