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第一章 腐樹の森と呼ばれた地
第十五話 聖華の森の守護者
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「えっ?」
私の耳にそんな声が聞こえてきた。
なに、えっ?って…。なにか問題でもあったのかな…?
「……えぇ!?」
次はミヅキの声だ…。なにに驚いてるんだろう。
「あちゃー…これは、これは…」
アリスさん?…本当に私、なにかしでかした?
「……あぁ、なるほど。これは、なるほどねぇ…へぇ…」
アストさん…なにその反応…え?本当に私なにかやった?
「……私、なにかやった?」
「「「「やった」」」」
……みんな、ハモって言わないでほしいんですけど…。
私は、ゆっくりと目を開けた。そこには、尻尾が十本になっているチハルちゃんが私を見ていた。
「……クレアさん、私に…【加護】の契約をしましたよね?…なんで、そんなことをしたんですか?」
「えっ?これが良いかなって思ったからそれにしたんだけど…駄目だった?」
「駄目も何も、【加護】なんかしたら貴女が死ぬかもしれなかったんですよ!?」
……えっ?どう言うことだろう。アリスさぁん…聞いてないですよ。
「……いや、あのね。流石に【加護】を選択するとは思わないじゃない」
「…どんなのなんですか、教えて下さい」
「えっと…【加護】は…契約を結ぶ人物の所有魔力の十倍の魔力量を渡すの…足りなかったら…死ぬわ。だけど、渡された人物は渡された魔力を受け継ぐと言う物よ。契約主が死ななかった場合、譲渡された人は進化するの、それが現在のチハルちゃんね」
……なんて末恐ろしい契約……私、死んでた可能性あった?これって、もしや…。
「……それでは改めて自己紹介をさせていただきます。私はチハルと言います。この度は…「あー、いいよ。そんな堅苦しいの嫌いだから」……えっ?」
私はチハルちゃんが堅苦しく挨拶するのを遮った。……理由は、すごく…頭が痛いのだ。……自分の状態を確認するとやっぱり魔力枯渇状態になっていた。
「…それより、なんか魔力回復するような物ない…頭痛がひどいからさ…」
「えっとね。あぁ、あった。ほら口を開けてクレアちゃん」
「あー…」
私はアリスさんに魔力を回復させる飲み物を飲ませてもらった。あぁ…すこしは和らいだかな…。
「……これで解決なんですよね?」
「えぇ、チハルちゃん。魔力を持ってるはずよ。だから平気だと思うわ」
そっか、良かった良かった。
「それじゃ、やりますね」
「うん、私も見てるから大丈夫だよ。チル」
「…ありがと、ミヅキ。……宣言する。私の存在を用いて【森の女王の目覚め】を立証する!」
『承認、【森の女王の目覚め】は証明人の立証により、存在することが証明されました』
チハルちゃんが宣言して、声が響く。周囲がすこし歪んだと思うとすぐに正常に戻った。
「……ユュ、ユュ……大丈夫ですか……これで、ユュは…」
ユュと呼ばれた少女の目が少し開いたと思った瞬間、周囲の雰囲気、景色が変わった。
「…なに…これ…」
「…幻想的過ぎるな」
「……綺麗…だね…」
「…これが、自然の王の力ってことかな」
私、アストさん、アリスさん、ミヅキちゃんの順で反応した。
「……ふぁ……おはよ、チハルちゃん。……と誰?」
ユュと思わしき少女は私たちを見て、首を傾げた。……すごい威圧感だ。まるで目の前に神でもいるかのようだった。
「……えっと、なるほど。クレア様、アストロ様、アリスタ様、ミヅキ様。お初にお目にかかります。私はこの聖華の森の守護者であり、ドリアードです。どうぞ、お見知りおきを…」
「……ドリアード?ってなにかしら?」
アリスさんはそう聞いた。
「……ドライアドに似た存在…と思ってくれればいいよ。でもアルラウネとかと一緒にしないでくださいね」
いや、誰もしないでしょ。アルラウネと全然違うんだから。
「……良かった。良かったぁ!…ごめんなさい、ごめんなさい!私が油断してたから!ユュ…本当に…ごめ「謝らないで」…でも!」
チハルちゃんの言葉をユュが遮る。それでもチハルちゃんはなにか言おうとした…がユュが喋りだした。
「でもじゃない。庇ったのは私がそうしようって思ったから」
「……ありがとう。ユュ、私なんか庇ってくれて」
「……良いのよ。別にもっと頼ってくれてもいいんだよ?」
「……ご勘弁を流石に頼りすぎるのは嫌なので」
「ふふっ、残念」
ユュさんとチハルちゃんが楽しそうに話している。
「それでは、クレア様。手を出していただけますか?」
「えっ、はい。どうぞ」
私はユュさんの手を取る。その瞬間、光に包まれる。
「うわ!なに、これ…?真面目になにこれ」
私の手の中には花のブローチがあった。でも、それはすごい魔力に包まれていた。……やばそう、これ……【鑑定】…って…反射された!?…それじゃあ【看破】…。
「駄目だよ。こら、勝手に調べないの」
ユュさんに止められる。
「……私の鑑定すら弾く。これはなにかしら?」
「【看破】は使っちゃ駄目ですよ?失明する可能性がありますから」
……えっ?アリスさんの鑑定は弾くし【看破】使ったら失明の可能性ありって怖くない。このブローチ…。
「これはね。私の力を宿したブローチだよ。着けといたら…一時的に私の力を借りたりできるよ。あと私が常に位置が分かるようになる」
「……私からユュさんの位置は?」
「分かりません。不平等と言われても文句は受けつけてませんから」
「受けつけてほしかったなぁ…」
「……そろそろかな。ミヅキ様、そろそろじゃない?」
ユュさんがミヅキちゃんに話しかけてきた。ミヅキちゃんはすこし驚いた顔をして、話し始めた。
「……そうだね。ほら、そろそろ行きましょう。クレア、貴女の仲間は私たちの里で保護しています。ですので参りましょうか」
「ミレア、平気かな…」
「ミヤマが保護してくれてますから大丈夫だよ。ほら、行こ」
「はーい。……ってあれ?ミヅキちゃん?」
気づいたらミヅキちゃんが目の前から姿を消していた。
私の耳にそんな声が聞こえてきた。
なに、えっ?って…。なにか問題でもあったのかな…?
「……えぇ!?」
次はミヅキの声だ…。なにに驚いてるんだろう。
「あちゃー…これは、これは…」
アリスさん?…本当に私、なにかしでかした?
「……あぁ、なるほど。これは、なるほどねぇ…へぇ…」
アストさん…なにその反応…え?本当に私なにかやった?
「……私、なにかやった?」
「「「「やった」」」」
……みんな、ハモって言わないでほしいんですけど…。
私は、ゆっくりと目を開けた。そこには、尻尾が十本になっているチハルちゃんが私を見ていた。
「……クレアさん、私に…【加護】の契約をしましたよね?…なんで、そんなことをしたんですか?」
「えっ?これが良いかなって思ったからそれにしたんだけど…駄目だった?」
「駄目も何も、【加護】なんかしたら貴女が死ぬかもしれなかったんですよ!?」
……えっ?どう言うことだろう。アリスさぁん…聞いてないですよ。
「……いや、あのね。流石に【加護】を選択するとは思わないじゃない」
「…どんなのなんですか、教えて下さい」
「えっと…【加護】は…契約を結ぶ人物の所有魔力の十倍の魔力量を渡すの…足りなかったら…死ぬわ。だけど、渡された人物は渡された魔力を受け継ぐと言う物よ。契約主が死ななかった場合、譲渡された人は進化するの、それが現在のチハルちゃんね」
……なんて末恐ろしい契約……私、死んでた可能性あった?これって、もしや…。
「……それでは改めて自己紹介をさせていただきます。私はチハルと言います。この度は…「あー、いいよ。そんな堅苦しいの嫌いだから」……えっ?」
私はチハルちゃんが堅苦しく挨拶するのを遮った。……理由は、すごく…頭が痛いのだ。……自分の状態を確認するとやっぱり魔力枯渇状態になっていた。
「…それより、なんか魔力回復するような物ない…頭痛がひどいからさ…」
「えっとね。あぁ、あった。ほら口を開けてクレアちゃん」
「あー…」
私はアリスさんに魔力を回復させる飲み物を飲ませてもらった。あぁ…すこしは和らいだかな…。
「……これで解決なんですよね?」
「えぇ、チハルちゃん。魔力を持ってるはずよ。だから平気だと思うわ」
そっか、良かった良かった。
「それじゃ、やりますね」
「うん、私も見てるから大丈夫だよ。チル」
「…ありがと、ミヅキ。……宣言する。私の存在を用いて【森の女王の目覚め】を立証する!」
『承認、【森の女王の目覚め】は証明人の立証により、存在することが証明されました』
チハルちゃんが宣言して、声が響く。周囲がすこし歪んだと思うとすぐに正常に戻った。
「……ユュ、ユュ……大丈夫ですか……これで、ユュは…」
ユュと呼ばれた少女の目が少し開いたと思った瞬間、周囲の雰囲気、景色が変わった。
「…なに…これ…」
「…幻想的過ぎるな」
「……綺麗…だね…」
「…これが、自然の王の力ってことかな」
私、アストさん、アリスさん、ミヅキちゃんの順で反応した。
「……ふぁ……おはよ、チハルちゃん。……と誰?」
ユュと思わしき少女は私たちを見て、首を傾げた。……すごい威圧感だ。まるで目の前に神でもいるかのようだった。
「……えっと、なるほど。クレア様、アストロ様、アリスタ様、ミヅキ様。お初にお目にかかります。私はこの聖華の森の守護者であり、ドリアードです。どうぞ、お見知りおきを…」
「……ドリアード?ってなにかしら?」
アリスさんはそう聞いた。
「……ドライアドに似た存在…と思ってくれればいいよ。でもアルラウネとかと一緒にしないでくださいね」
いや、誰もしないでしょ。アルラウネと全然違うんだから。
「……良かった。良かったぁ!…ごめんなさい、ごめんなさい!私が油断してたから!ユュ…本当に…ごめ「謝らないで」…でも!」
チハルちゃんの言葉をユュが遮る。それでもチハルちゃんはなにか言おうとした…がユュが喋りだした。
「でもじゃない。庇ったのは私がそうしようって思ったから」
「……ありがとう。ユュ、私なんか庇ってくれて」
「……良いのよ。別にもっと頼ってくれてもいいんだよ?」
「……ご勘弁を流石に頼りすぎるのは嫌なので」
「ふふっ、残念」
ユュさんとチハルちゃんが楽しそうに話している。
「それでは、クレア様。手を出していただけますか?」
「えっ、はい。どうぞ」
私はユュさんの手を取る。その瞬間、光に包まれる。
「うわ!なに、これ…?真面目になにこれ」
私の手の中には花のブローチがあった。でも、それはすごい魔力に包まれていた。……やばそう、これ……【鑑定】…って…反射された!?…それじゃあ【看破】…。
「駄目だよ。こら、勝手に調べないの」
ユュさんに止められる。
「……私の鑑定すら弾く。これはなにかしら?」
「【看破】は使っちゃ駄目ですよ?失明する可能性がありますから」
……えっ?アリスさんの鑑定は弾くし【看破】使ったら失明の可能性ありって怖くない。このブローチ…。
「これはね。私の力を宿したブローチだよ。着けといたら…一時的に私の力を借りたりできるよ。あと私が常に位置が分かるようになる」
「……私からユュさんの位置は?」
「分かりません。不平等と言われても文句は受けつけてませんから」
「受けつけてほしかったなぁ…」
「……そろそろかな。ミヅキ様、そろそろじゃない?」
ユュさんがミヅキちゃんに話しかけてきた。ミヅキちゃんはすこし驚いた顔をして、話し始めた。
「……そうだね。ほら、そろそろ行きましょう。クレア、貴女の仲間は私たちの里で保護しています。ですので参りましょうか」
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