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Ceci n'est pas une rêve.(これは夢ではない)
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それに合わせて全員が立ち止まる。
すると後ろから侍従君がジェラード君の前に進んだ。
気づかなかったが侍従君は後ろに居たらしい。
少しくすんだ金髪の侍従君はポケットから鍵を取り出す。
そして慣れた動作で鍵を開け扉を開いた。
ギャルロンさんを先頭に栗さんジェラード君の順に入る。
ジェラード君やミントさんに促されて俺、ミントさん、榛君、侍従君の順に部屋に入った。
部屋の真ん中より少し右。
テーブルの上にある燭台に侍従君が火を点した。
いつの間にろうそく持ち歩いてたの侍従君!?
そこからベッドサイド、壁の燭台に火をいれていく。
室内がだいぶ明るくなった。
室内は城同様重厚な雰囲気がただよっている。
まず目についたのはかなりデカいベッド。
お城に似つかわしいサイズだ。
きれいな柄のクッションがいくつも壁際に置かれている。
枕代わりに使いなさいということだろうか。
布団もクッションと同じ柄のカバーがされている。
次に目がいったのは窓辺。
ジェラード君が居たからというのもある。
ジェラード君は何を見ているんだろう?
と思っていたらジェラード君が振り向いた。
「おいで。見てごらん」
とジェラード君に手招きをされて窓際へ近寄る。
窓ガラスは古いもののようでデコボコしている。
その味のある質感がレトロでいい。
外を見やれば。
よりいっそう暗さが増していた。
千紫万紅の花は夜陰に沈みモノクロの花になり果てていた。
「朝にでも見るといい。中庭がよく見えるはずだ」
ありがとうという意味を込めて会釈する。
たぶんジェラード君は中庭が1番綺麗に見える部屋を選んでくれたんだと思う。
「どう致しまして。じゃあ僕らは行こうか。後で紙とペンとインクを届けさせるよ。ここでゆっくり過ごしてくれ」
感謝しているということは伝わったようだ。
筆談用の紙とペンをもらえるそうだ。
ありがとうの意味をこめて。
再度会釈をして少し見上げてジェラード君を見る。
満足そうな笑顔だった。
皆さん出ていって。
部屋が静まり返る。
筆談か。
少し緊張する。
ここ最近はお世辞にも綺麗な字とは言えない字ばかり書いているからだ。
万年係長のせいで。
俺には人とあまり関わらない事務仕事しか回してもらえない。
だから。
メモぐらいしか自筆で書く機会がない。
そのメモもほとんど書かない。
自分の名前を書く機会もあるが。
それ以外くずしすぎて他人には読めない字しか書いていない。
何が言いたいかと言うと。
筆談をしようとしても相手が読める字が書けるか心配なのだ。
それに。
日本語が通じるかも心配だ。
英語なんて日常会話すら無理だし。
フランス語に至っては自己紹介ぐらいしかできない。
ヨーロッパ版古文のラテン語はどうかと聞かれれば。
ことわざみたいなのだったら聞けばわかる程度。
全部読めも書けもしない。
…いや。
英語は一部書けるか。
ドイツ語はどうかって?
取ってないから知らないんだ。
フランス語取ったのだって世界の公用語として使われてるからだし。
よって。
筆談なんてできるか不安だ。
あーあ。
早く目が覚めてほしい。
かといって起きたら会社に行かないといけないのは憂鬱だけど。
考えたらちょっと涙がにじんできた。
万年係長と天牡のことを忘れようと。
暮れなずむ空を見上げる。
東側にはもう星が出はじめていた。
なんだか《上を向いて歩こう》みたいだな。
俺は涙をこぼさないようにじゃなくて。
止めようとしてるんだけど。
夜空を眺めてもなじみのある星は見当たらない。
外国からだと見え方が違うんだろうか?
晩秋の窓辺で。
ゆっくり空を見上げていたら体が冷えたらしい。
どうしよう。
トイレ行きたくなった。
さっき間取りを聞いておけばよかった。
部屋の中をひとしきり探したが。
館内地図らしきものはない。
困った。
勝手に部屋を出てもいいものかわからない。
少し迷ったが思いきってドアへ手をかけた。
豊見がラテン語に言及したのはイギリスでは今もクロスワードパズルに使われているからです。
クロスワードパズルって国によってすごい特徴ありますよね。
ニューヨークのほうの新聞のはサブカルとエンタメがわからないと解けない。
とか。
イギリスのは文学とラテン語詳しくないとムリ。
とか。
ニューヨークのは某女性キャプテンのアメコミ詳しくなりますよw
すると後ろから侍従君がジェラード君の前に進んだ。
気づかなかったが侍従君は後ろに居たらしい。
少しくすんだ金髪の侍従君はポケットから鍵を取り出す。
そして慣れた動作で鍵を開け扉を開いた。
ギャルロンさんを先頭に栗さんジェラード君の順に入る。
ジェラード君やミントさんに促されて俺、ミントさん、榛君、侍従君の順に部屋に入った。
部屋の真ん中より少し右。
テーブルの上にある燭台に侍従君が火を点した。
いつの間にろうそく持ち歩いてたの侍従君!?
そこからベッドサイド、壁の燭台に火をいれていく。
室内がだいぶ明るくなった。
室内は城同様重厚な雰囲気がただよっている。
まず目についたのはかなりデカいベッド。
お城に似つかわしいサイズだ。
きれいな柄のクッションがいくつも壁際に置かれている。
枕代わりに使いなさいということだろうか。
布団もクッションと同じ柄のカバーがされている。
次に目がいったのは窓辺。
ジェラード君が居たからというのもある。
ジェラード君は何を見ているんだろう?
と思っていたらジェラード君が振り向いた。
「おいで。見てごらん」
とジェラード君に手招きをされて窓際へ近寄る。
窓ガラスは古いもののようでデコボコしている。
その味のある質感がレトロでいい。
外を見やれば。
よりいっそう暗さが増していた。
千紫万紅の花は夜陰に沈みモノクロの花になり果てていた。
「朝にでも見るといい。中庭がよく見えるはずだ」
ありがとうという意味を込めて会釈する。
たぶんジェラード君は中庭が1番綺麗に見える部屋を選んでくれたんだと思う。
「どう致しまして。じゃあ僕らは行こうか。後で紙とペンとインクを届けさせるよ。ここでゆっくり過ごしてくれ」
感謝しているということは伝わったようだ。
筆談用の紙とペンをもらえるそうだ。
ありがとうの意味をこめて。
再度会釈をして少し見上げてジェラード君を見る。
満足そうな笑顔だった。
皆さん出ていって。
部屋が静まり返る。
筆談か。
少し緊張する。
ここ最近はお世辞にも綺麗な字とは言えない字ばかり書いているからだ。
万年係長のせいで。
俺には人とあまり関わらない事務仕事しか回してもらえない。
だから。
メモぐらいしか自筆で書く機会がない。
そのメモもほとんど書かない。
自分の名前を書く機会もあるが。
それ以外くずしすぎて他人には読めない字しか書いていない。
何が言いたいかと言うと。
筆談をしようとしても相手が読める字が書けるか心配なのだ。
それに。
日本語が通じるかも心配だ。
英語なんて日常会話すら無理だし。
フランス語に至っては自己紹介ぐらいしかできない。
ヨーロッパ版古文のラテン語はどうかと聞かれれば。
ことわざみたいなのだったら聞けばわかる程度。
全部読めも書けもしない。
…いや。
英語は一部書けるか。
ドイツ語はどうかって?
取ってないから知らないんだ。
フランス語取ったのだって世界の公用語として使われてるからだし。
よって。
筆談なんてできるか不安だ。
あーあ。
早く目が覚めてほしい。
かといって起きたら会社に行かないといけないのは憂鬱だけど。
考えたらちょっと涙がにじんできた。
万年係長と天牡のことを忘れようと。
暮れなずむ空を見上げる。
東側にはもう星が出はじめていた。
なんだか《上を向いて歩こう》みたいだな。
俺は涙をこぼさないようにじゃなくて。
止めようとしてるんだけど。
夜空を眺めてもなじみのある星は見当たらない。
外国からだと見え方が違うんだろうか?
晩秋の窓辺で。
ゆっくり空を見上げていたら体が冷えたらしい。
どうしよう。
トイレ行きたくなった。
さっき間取りを聞いておけばよかった。
部屋の中をひとしきり探したが。
館内地図らしきものはない。
困った。
勝手に部屋を出てもいいものかわからない。
少し迷ったが思いきってドアへ手をかけた。
豊見がラテン語に言及したのはイギリスでは今もクロスワードパズルに使われているからです。
クロスワードパズルって国によってすごい特徴ありますよね。
ニューヨークのほうの新聞のはサブカルとエンタメがわからないと解けない。
とか。
イギリスのは文学とラテン語詳しくないとムリ。
とか。
ニューヨークのは某女性キャプテンのアメコミ詳しくなりますよw
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