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9話
しおりを挟む意識をとり戻した私は周りを見渡す、後ろに石作の壁、左右に石造りの壁、前に鉄格子、そして私の両手には手錠・・・何が起きたのだろう?
とりあえずメニュー、『管理室へ』をポチっとな。
「ん?起きたかってあれ?おい!あいつが消えたぞ!」
そんな声が聞こえた気がしないでもないけど幻聴幻聴、きっと幻聴だって。
私が管理室に着くと管理室には先客がいたようだ、言うまでもなくサキ嬢である。
「テイマーさんってさ・・・馬鹿だよね?ここ数日で何回ピンチに陥ってんの?」
サキ嬢は鞭や道具袋を私からかすめ取った分際で私にバカだのなんだのと言ってきた、心が痛い。
「うをっ!思ったより効いてるみたいね・・・まぁ今回まではしょうがないかな、あたしも言い過ぎたみたいだし。
まぁそんな事よりもさっきまでの事を思い出したらわかるようにあのダンジョンってテイマーさんの国と敵対しているカラバ国にあるのよ。
だからダンジョンに行くのはいいけど不用意にダンジョンから離れすぎないようにね」
等と忠告まがいなことを私に伝えたサキ嬢だったのだが私にだって言い分くらいある。
まず第一に私はダンジョンに言ったつもりはない、『外に出る』を押したら見知らぬ石の回廊に出たんだ、そこから出たらダンジョンの入口に転送されて興味本位で外に出ただけだ!
等と思ってサキ嬢の露出している肌をチラチラ見ていると。
「テイマーさん・・・視線が気持ち悪い。
まぁそれは置いといて、テイマーさんに『外に出る』の機能について教えとくね。
『外に出る』は基本的にこの管理室に来る前にいた場所に転移するようになってるんだよ」
とサキ嬢が私に説明してくるが私はあんな石造りの回廊は知らない、知らないってことは行ったことが無いってことだ、つまり今のサキ嬢の話は嘘だ!
この魔性の女め、何人の純粋な男の子をだませばここまで平然と嘘がつけるんだ!
「なんかすごい睨んできてるけど・・・因みに見覚えの無い回廊だったのはテイマーさんがダンジョンを弄繰り回したからだからね」
私にはサキ嬢が何言ってんのか分からない。
「はい、とぼけた顔してもダメ~・・・まぁそんなことはどうでもいいか。
とりあえず『外に出る』は管理室に来る前に『管理室へ』を押したところに出るんだけどそれだと今回みたいにダンジョンで出入りしてしまったらカラバで孤立しちゃうでしょ?だから救済処置として何ヵ所か登録しておいたからそこに出るようにしてね。
と言ってもあたしと初めてここに来た場所だけしか登録してないけど」
サキ嬢の言った救済処置を確認するべく『外に出る』を確認すると『行先』なる項目が増えていた、こいつは便利になった。
「それじゃあってその手にあるのは邪魔だよね、外しといてあげる」
そう言ったサキ嬢が私につけられた手錠に指先を向けると指先から電撃が走り私の手錠が外れる・・・きっとプレイ中の事故なんかに活躍する術なんだろうと私は一人納得する。
「よし、それじゃあねチャオ!」
そう言ってサキ嬢はまた管理室を後にする、私もやることが出来たのでダンジョンに行くことにした・・・麻痺槍を回収しに。
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