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心核の入手
018話
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アランを黄金の薔薇に入れようとしたレオノーラだったが、アランは考えるまでもなく即座に断る。
それは、レオノーラを知る者にしてみればとてもではないが信じられないことだった。
レオノーラは、その美貌もさることながら、振る舞いにも人を惹きつけるカリスマ性がある。
だからこそ、そんなレオノーラに誘われたにもかかわらず、即座に断ったアランという存在に、黄金の薔薇に所属する者たちが抱く感情は複雑なものがあった。
レオノーラの誘いを断ったのは許せないが、もしアランがレオノーラの誘いを受けていれば、それはそれで嫉妬を抱いていたのだろうから。
ともあれ、あっさりとレオノーラの誘いを断ったアランは、イルゼンやリア、ニコラス、それ以外の雲海の面々と話をしていた。
「それで、イルゼンさん。どうするんです? こうして今回の最大の目標だった心核は入手してしまった訳ですけど」
「え? うーん、そうですね。正直どうするべきか迷うところですが……」
今回の遺跡探索は、心核があるという噂からそれを手に入れるためにやって来たのが事実だったが、心核があるような遺跡ともなれば、当然のように他にも色々とお宝がある可能性がある。
それこそ、今では作ることが出来なくなったような特殊なマジックアイテムや、ゴーレムの核、魔法書、その他諸々といった具合に。
もし心核を入手したとき、雲海というクランがかなり消耗していたのであれば、イルゼンもこの場ですぐに撤退するという選択肢をとっただろう。
だが、探索初日……それも、取りあえず様子見をするために遺跡に入った――正確には遺跡の前とでも言うべき場所なのだが――だけで、すでに心核を手に入れてしまったのだ。
それを思えば、もう少しこの遺跡に潜ってもいいのでは。
そう思うのは当然のことだった。
だからこそ、雲海の面々は今日はともかく、明日からは再び遺跡に入るのだろうと、そう思っていたのだが……
「いえ、そうですね。これ以上ここにいるのは欲を掻きすぎでしょう。ここは素直に探索を終了させましょう」
「ちょっ、待ったイルゼンさん!」
イルゼンの言葉にそう言ったのは、雲海の中でも補給を任されているメンバーだった。
だが、それも当然だろう。
ここまで来るのにも、相応の資金を使っているのだ。
最低でも、それをどうにかするだけの金額は稼がなければ、赤字となってしまう。
そう告げる仲間に、イルゼンは首を横に振る。
「言ったでしょう、ここで欲を掻くのはよくない。心核を手に入れたのだから、それで十分ではないですか」
「心核が手に入ったのは喜ばしいことです。それも、あんな訳の分からない……それでいながら、強力なゴーレムが戦力になったのですから。ですが、心核はアランが使う以上、売る訳にはいきません。そうなると、やっぱり今回の探索は赤字となってしまうんです!」
「分かっている。ただ、それを考えても、ここは退いた方がいいというのが、私の意見だ。……聞いてくれないかな?」
普段飄々としているイルゼンだったが、眼鏡を外し、真面目な表情で部下に視線を向ける。
うっ、と。
補給役の男は、イルゼンの視線に押されて数歩後退る。
この瞬間、勝負は決まってしまったといえるだろう。
「さて、分かって貰えたようだし、そろそろ……」
戻ろう。
そう言おうとしたイルゼンだったが、それに待ったをかける者がいた。
「ちょっと待ってちょうだい。心核を使った私の声がアランにしか聞こえない以上、こちらとしてもアランをわざわざ逃がす訳にはいかないわ」
レオノーラが、そんなイルゼンに声をかける。
だが、イルゼンはそんなレオノーラの態度を予想していたのだろう。
先程外したばかりの眼鏡をかけなおし、レオノーラに向かって口を開く。
「そう言われても、正直困りますよ。もちろん、アラン君が雲海を抜けて黄金の薔薇に所属してもいいというのであれば、その意志は尊重しましょう。ですが、先程も見て貰った通り、アラン君には雲海を抜けるという思いはありません。であれば、もう答えは出ているのでは?」
まさか、強引に連れて行くような真似はしませんよね? と、いつものような飄々とした笑みを浮かべつつ、イルゼンは告げる。
そんなイルゼンの態度に、レオノーラも反論を封じられるが、だからといってここで退く訳にもいかない。
もしアランを引き留めるのが、ゼオンの一件……もしくは、自我を持つ心核カロが理由ならば、ここまで固執することはなかっただろう。
だが、黄金のドラゴンとなったレオノーラの声を唯一聞くことが出来るということになれば、話は違う。
心核を使ったレオノーラが部下と意思疎通するためには、アランという存在が必要なのだ。
もちろん、黄金のドラゴンになっても人の言葉が聞けなくなるという訳ではない。
身振り手振りといったジェスチャーを使えば、レオノーラも部下と意思疎通は可能だろう。
だが、本当に危ないときや一刻を争うようなとき、ジェスチャーでやり取りをするというのは、致命的な隙を生みかねない。
そうである以上、レオノーラがアランを欲するのは当然のことだった。
とはいえ、それはあくまでもレオノーラの都合であって、それをアランが聞く必要はない。
「イルゼンさんの言う通り、俺は雲海から離れるつもりはない。悪いけど、諦めてくれ」
「……そうはいかないわ」
低い、迫力を感じさせる声。
その声を聞いたアランは、もしかして強引に自分を連れて行く気か? という思いを抱いたが、雲海も黄金の薔薇も、双方共に実力としては同程度だ。
ここで戦えば、黄金の薔薇にも被害が多く出る……どころか、実力が伯仲している以上、場合によっては黄金の薔薇が負けるという可能性すらあった。
明らかに自分よりも賢く、さらには有能でもあるレオノーラがそのような真似をするのか? という思いを抱くと同時に、それでももしかしたらという思いがない訳でもない。
なら、いざというときにはゼオンの力を使うことを躊躇わない。
そんな視線を、アランはレオノーラに向ける。
レオノーラはそんなアランの様子を見て一瞬不思議そうな表情を浮かべたが、すぐにアランが何を考えているのかを理解し、慌てたように口を開く。
「心配しないでちょうだい。別に無理矢理アランを連れて行こうとは思っていないから。私たちがアランに……雲海と一緒に行動するだけよ。アランの気が変わるまでね」
「へ?」
レオノーラの口から出たのは、アランにとって……いや、それ以外の雲海の面々や、黄金の薔薇の者たちにとっても、完全に予想外の言葉だった。
雲海の面々で、レオノーラの言葉を聞いて面白そうにしているのはイルゼンだけで、他の面々は完全に呆気にとられた表情を浮かべている。
もっとも呆気にとられるという意味では、雲海の面々よりも黄金の薔薇の方が大きいだろう。
「えっと……イルゼンさん?」
張本人たるアランも、これにはどう対処したらいいのか分からず、まだ余裕があるようなイルゼンに向かって尋ねる。
「そうですね。黄金の薔薇は探索者集団としてもそれなりに名前が売れています。そのような方々と一緒に行動するのは、私たちにとっても大きな利益となるでしょう。ですが……」
アランにそう言葉を返しつつ、イルゼンは視線をレオノーラに向ける。
眼鏡の下からレオノーラに向けられる視線は、いつものように飄々としたものではなく、雲海という黄金の薔薇と同等の実力を持つクランを率いるのに相応しい鋭さを持っていた。
そんな視線を向けられたレオノーラは、我知らず後退りそうになり……だが、ここで退いてはいけないと本能的に察すると、そのまま一歩前に出る。
「何かしら」
「知っての通り、私たち雲海は貴族とかそういうのには特に拘りはありません。……まぁ、多少個人的に思うところがある人はいるでしょうが。だからこそ、もし私たちと一緒に行動するというのであれば、こちらの流儀に従って貰います」
雲海の流儀に従うということに、黄金の薔薇の何人かが嫌そうな表情を浮かべる。
ここにいるのは、貴族の三男、四男、もしくは女で家督を継ぐことが出来ず、それでいて親の言いなりになって結婚することを嫌ったような者たちがほとんどだ。
だが、それでも……やはり自分は貴族であるという思いはどうしても存在しており、本人にその気がなくても態度に出てしまうことが多い。
イルゼンが言っているのは、その辺についてなのは間違いなかった。
レオノーラも、そんなイルゼンの言葉の意味を正確に理解し、頷く。
「ええ、その辺についてはすぐにとはいかないと思うけど、それでも可能な限りは対処させて貰うわ。それでいいかしら?」
じっと自分の前に立つイルゼンに視線を返すレオノーラ。
イルゼンは、そんなレオノーラの様子を見て……やがて、頷く。
「分かりました。では、お互いに相手のことを考えてきちんと行動することにしましょうか」
「ほう」
イルゼンの口から、少しだけ感心したような声が出る。
当然だろう。てっきり、イルゼンはレオノーラが自分の提案……条件を受け入れられずに断ると、そう思っていたのだから。
だからこそ、あっさりと自分の提案を呑んだレオノーラを今までとは少し違う目で見る。
「何かしら?」
「いえ、何でもありませんよ。では……正直、この協力関係がいつまで続くのかは分かりません。ですが、それまではよろしくお願いしますね」
そう言い、手を差し出すイルゼン。
レオノーラも、そんなイルゼンの手を握り……こうして、雲海と黄金の薔薇という二つのクランは行動を共にすることが決まる。
あまりにもいきなりの話だったためか、雲海、黄金の薔薇双方にはまだそのことを納得出来ていない者もいた。
だが、今の状況を考えると、それを口に出来るはずもない。
クランを率いている二人が、双方共に行動を共にすることに不満を持っていないのだから。
……不満を持っている者は、こうして一緒に行動するのもそう長い間ではない。
そう思いつつも……二つのクランは、この場にいる誰もが予想するよりも長く行動することになるのだった。
それは、レオノーラを知る者にしてみればとてもではないが信じられないことだった。
レオノーラは、その美貌もさることながら、振る舞いにも人を惹きつけるカリスマ性がある。
だからこそ、そんなレオノーラに誘われたにもかかわらず、即座に断ったアランという存在に、黄金の薔薇に所属する者たちが抱く感情は複雑なものがあった。
レオノーラの誘いを断ったのは許せないが、もしアランがレオノーラの誘いを受けていれば、それはそれで嫉妬を抱いていたのだろうから。
ともあれ、あっさりとレオノーラの誘いを断ったアランは、イルゼンやリア、ニコラス、それ以外の雲海の面々と話をしていた。
「それで、イルゼンさん。どうするんです? こうして今回の最大の目標だった心核は入手してしまった訳ですけど」
「え? うーん、そうですね。正直どうするべきか迷うところですが……」
今回の遺跡探索は、心核があるという噂からそれを手に入れるためにやって来たのが事実だったが、心核があるような遺跡ともなれば、当然のように他にも色々とお宝がある可能性がある。
それこそ、今では作ることが出来なくなったような特殊なマジックアイテムや、ゴーレムの核、魔法書、その他諸々といった具合に。
もし心核を入手したとき、雲海というクランがかなり消耗していたのであれば、イルゼンもこの場ですぐに撤退するという選択肢をとっただろう。
だが、探索初日……それも、取りあえず様子見をするために遺跡に入った――正確には遺跡の前とでも言うべき場所なのだが――だけで、すでに心核を手に入れてしまったのだ。
それを思えば、もう少しこの遺跡に潜ってもいいのでは。
そう思うのは当然のことだった。
だからこそ、雲海の面々は今日はともかく、明日からは再び遺跡に入るのだろうと、そう思っていたのだが……
「いえ、そうですね。これ以上ここにいるのは欲を掻きすぎでしょう。ここは素直に探索を終了させましょう」
「ちょっ、待ったイルゼンさん!」
イルゼンの言葉にそう言ったのは、雲海の中でも補給を任されているメンバーだった。
だが、それも当然だろう。
ここまで来るのにも、相応の資金を使っているのだ。
最低でも、それをどうにかするだけの金額は稼がなければ、赤字となってしまう。
そう告げる仲間に、イルゼンは首を横に振る。
「言ったでしょう、ここで欲を掻くのはよくない。心核を手に入れたのだから、それで十分ではないですか」
「心核が手に入ったのは喜ばしいことです。それも、あんな訳の分からない……それでいながら、強力なゴーレムが戦力になったのですから。ですが、心核はアランが使う以上、売る訳にはいきません。そうなると、やっぱり今回の探索は赤字となってしまうんです!」
「分かっている。ただ、それを考えても、ここは退いた方がいいというのが、私の意見だ。……聞いてくれないかな?」
普段飄々としているイルゼンだったが、眼鏡を外し、真面目な表情で部下に視線を向ける。
うっ、と。
補給役の男は、イルゼンの視線に押されて数歩後退る。
この瞬間、勝負は決まってしまったといえるだろう。
「さて、分かって貰えたようだし、そろそろ……」
戻ろう。
そう言おうとしたイルゼンだったが、それに待ったをかける者がいた。
「ちょっと待ってちょうだい。心核を使った私の声がアランにしか聞こえない以上、こちらとしてもアランをわざわざ逃がす訳にはいかないわ」
レオノーラが、そんなイルゼンに声をかける。
だが、イルゼンはそんなレオノーラの態度を予想していたのだろう。
先程外したばかりの眼鏡をかけなおし、レオノーラに向かって口を開く。
「そう言われても、正直困りますよ。もちろん、アラン君が雲海を抜けて黄金の薔薇に所属してもいいというのであれば、その意志は尊重しましょう。ですが、先程も見て貰った通り、アラン君には雲海を抜けるという思いはありません。であれば、もう答えは出ているのでは?」
まさか、強引に連れて行くような真似はしませんよね? と、いつものような飄々とした笑みを浮かべつつ、イルゼンは告げる。
そんなイルゼンの態度に、レオノーラも反論を封じられるが、だからといってここで退く訳にもいかない。
もしアランを引き留めるのが、ゼオンの一件……もしくは、自我を持つ心核カロが理由ならば、ここまで固執することはなかっただろう。
だが、黄金のドラゴンとなったレオノーラの声を唯一聞くことが出来るということになれば、話は違う。
心核を使ったレオノーラが部下と意思疎通するためには、アランという存在が必要なのだ。
もちろん、黄金のドラゴンになっても人の言葉が聞けなくなるという訳ではない。
身振り手振りといったジェスチャーを使えば、レオノーラも部下と意思疎通は可能だろう。
だが、本当に危ないときや一刻を争うようなとき、ジェスチャーでやり取りをするというのは、致命的な隙を生みかねない。
そうである以上、レオノーラがアランを欲するのは当然のことだった。
とはいえ、それはあくまでもレオノーラの都合であって、それをアランが聞く必要はない。
「イルゼンさんの言う通り、俺は雲海から離れるつもりはない。悪いけど、諦めてくれ」
「……そうはいかないわ」
低い、迫力を感じさせる声。
その声を聞いたアランは、もしかして強引に自分を連れて行く気か? という思いを抱いたが、雲海も黄金の薔薇も、双方共に実力としては同程度だ。
ここで戦えば、黄金の薔薇にも被害が多く出る……どころか、実力が伯仲している以上、場合によっては黄金の薔薇が負けるという可能性すらあった。
明らかに自分よりも賢く、さらには有能でもあるレオノーラがそのような真似をするのか? という思いを抱くと同時に、それでももしかしたらという思いがない訳でもない。
なら、いざというときにはゼオンの力を使うことを躊躇わない。
そんな視線を、アランはレオノーラに向ける。
レオノーラはそんなアランの様子を見て一瞬不思議そうな表情を浮かべたが、すぐにアランが何を考えているのかを理解し、慌てたように口を開く。
「心配しないでちょうだい。別に無理矢理アランを連れて行こうとは思っていないから。私たちがアランに……雲海と一緒に行動するだけよ。アランの気が変わるまでね」
「へ?」
レオノーラの口から出たのは、アランにとって……いや、それ以外の雲海の面々や、黄金の薔薇の者たちにとっても、完全に予想外の言葉だった。
雲海の面々で、レオノーラの言葉を聞いて面白そうにしているのはイルゼンだけで、他の面々は完全に呆気にとられた表情を浮かべている。
もっとも呆気にとられるという意味では、雲海の面々よりも黄金の薔薇の方が大きいだろう。
「えっと……イルゼンさん?」
張本人たるアランも、これにはどう対処したらいいのか分からず、まだ余裕があるようなイルゼンに向かって尋ねる。
「そうですね。黄金の薔薇は探索者集団としてもそれなりに名前が売れています。そのような方々と一緒に行動するのは、私たちにとっても大きな利益となるでしょう。ですが……」
アランにそう言葉を返しつつ、イルゼンは視線をレオノーラに向ける。
眼鏡の下からレオノーラに向けられる視線は、いつものように飄々としたものではなく、雲海という黄金の薔薇と同等の実力を持つクランを率いるのに相応しい鋭さを持っていた。
そんな視線を向けられたレオノーラは、我知らず後退りそうになり……だが、ここで退いてはいけないと本能的に察すると、そのまま一歩前に出る。
「何かしら」
「知っての通り、私たち雲海は貴族とかそういうのには特に拘りはありません。……まぁ、多少個人的に思うところがある人はいるでしょうが。だからこそ、もし私たちと一緒に行動するというのであれば、こちらの流儀に従って貰います」
雲海の流儀に従うということに、黄金の薔薇の何人かが嫌そうな表情を浮かべる。
ここにいるのは、貴族の三男、四男、もしくは女で家督を継ぐことが出来ず、それでいて親の言いなりになって結婚することを嫌ったような者たちがほとんどだ。
だが、それでも……やはり自分は貴族であるという思いはどうしても存在しており、本人にその気がなくても態度に出てしまうことが多い。
イルゼンが言っているのは、その辺についてなのは間違いなかった。
レオノーラも、そんなイルゼンの言葉の意味を正確に理解し、頷く。
「ええ、その辺についてはすぐにとはいかないと思うけど、それでも可能な限りは対処させて貰うわ。それでいいかしら?」
じっと自分の前に立つイルゼンに視線を返すレオノーラ。
イルゼンは、そんなレオノーラの様子を見て……やがて、頷く。
「分かりました。では、お互いに相手のことを考えてきちんと行動することにしましょうか」
「ほう」
イルゼンの口から、少しだけ感心したような声が出る。
当然だろう。てっきり、イルゼンはレオノーラが自分の提案……条件を受け入れられずに断ると、そう思っていたのだから。
だからこそ、あっさりと自分の提案を呑んだレオノーラを今までとは少し違う目で見る。
「何かしら?」
「いえ、何でもありませんよ。では……正直、この協力関係がいつまで続くのかは分かりません。ですが、それまではよろしくお願いしますね」
そう言い、手を差し出すイルゼン。
レオノーラも、そんなイルゼンの手を握り……こうして、雲海と黄金の薔薇という二つのクランは行動を共にすることが決まる。
あまりにもいきなりの話だったためか、雲海、黄金の薔薇双方にはまだそのことを納得出来ていない者もいた。
だが、今の状況を考えると、それを口に出来るはずもない。
クランを率いている二人が、双方共に行動を共にすることに不満を持っていないのだから。
……不満を持っている者は、こうして一緒に行動するのもそう長い間ではない。
そう思いつつも……二つのクランは、この場にいる誰もが予想するよりも長く行動することになるのだった。
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