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逃避行
253話
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隠し通路は、亀の人形が通る必要があるためか……あるいはもっと巨大な人形が通ることも考えられているのか、かなりの広さを持っていた。
そんな隠し通路を、アランたちは進む。
他の場所と同じように、ある程度の明かりがあるので暗闇で移動出来ない……といったようなことはないのだが、それでも今の状況を考えると出来ればもっと明かりが欲しいとアランは思う。
「これだけ広けりゃあ、何かあっても俺が変身出来るな」
「……羨ましいですね」
ロッコーモの言葉に、そうアランは返す。
ロッコーモが心核で変身するオーガが暴れるには十分な広さを持っている通路だが、アランがゼオンを召喚出来るだけの大きさはない。
ゼオンの全長十八メートルもあることを考えれば、それも当然だったのだが。
「そんなに落ち込むなって。アランはたしかに心核使いとしては優れている。それは俺も認めるが、だからって心核使いだけがアランの全てって訳じゃねえだろ?」
「それは……まぁ」
ロッコーモからそう言われたのは、アランにとっても嬉しかったのだろう。
多少照れ隠しをしながらも、アランはそう言葉を返す。
「なら、問題ないだろ。今は色々と能力が足りなくても、それはこれから伸ばしていけばいいんだから」
「……ロッコーモが頭のよさそうなことを言ってる……」
ロッコーモの口からそんな言葉が出たのが意外だったのか、アランから少し離れた場所にいた雲海の探索者が、思わずといったように呟く。
それだけロッコーモの口から出た言葉が意外だったのだろう。
もっとも、だからといってロッコーモがそれを大人しく受け入れるかと言えば、別の話だ。
「おいこら。お前ら、俺を何だと思ってるんだ?」
不機嫌そうな声でそう言われた探索者は、わざとらしいほど不自然にロッコーモから視線を逸らし、口笛を吹く。
そのような行為は、当然ながらロッコーモにしてみれば挑発でしかない。
怒鳴りつけようと、ロッコーモが口を開こうとした瞬間……
「前方、何かが来る。警戒を!」
先頭にいた探索者が、後ろでのやり取りを聞きつつもしっかりと自分の仕事をしており、鋭く叫ぶ。
その声の鋭さに、皆が武器を構える。
何かが来るという表現だったが、この状況で前方からやって来るのが味方のはずはない。
それどころか、この隠し通路が恐らく人形の生産や修理をする場所に繋がっていると予想される以上、向こうから来たのがどのような相手なのかは、それこそ想像するのは難しい話ではない。
そして……やがて、数匹の人形が姿を現す。
幸い、その人形は倒すのに手こずったような亀の人形ではなく、アランと同じくらいの大きさの等身大の人形だった。
そんな数匹の人形を相手に武器を構えるアランたちだたが……
「あれ?」
そう声を上げたのは、一行の先頭にいる探索者。
先程人形の接近を口にした男だ。
戸惑ったような声に、他の者たちもどうした? といった思いを抱く。
「え? 何で?」
続いてそう声を上げたのは、先程声を上げたのとは別の探索者。
一体何が起きている?
多くの者がそのような疑問を抱き、やがてアランの側にいたロッコーモが苛立たしげに口を開く。
「おい、どうしたってんだよ」
「いや、その……人形の動きが止まった」
「はぁ? それって、こっちを待ち受けてるってことじゃねえのか?」
「違う。そんな様子は全くない。本当に動きが止まったんだ。……ちょっと待ってくれ。調べてみる」
そう言葉を返すと、探索者は動きを止めた人形に近付いていく。
他の探索者たちは、もし突然人形が動き出したときはすぐにフォロー出来るように準備を整えていた。
「……妙だな」
人形の側まで移動し、そっと手を伸ばした探索者だったが、その手が人形に触れても全く何の反応もないのを見て、そんな疑問の言葉を口にする。
そんな疑問は、他の者たちも抱く。
今までの経験から、人形が侵入者たる探索者たちに対してここまで近付かれているのに、何らかの反応……具体的には攻撃をしたりといったような真似をしないのが、疑問だったのだ。
そんな中で、探索者の一人がふと口を開く。
「もしかして、ここが人形の移動用の隠し通路だから、反応しないのか?」
「え? いや、でも……何でそれで攻撃してこないんだ?」
「移動用の隠し通路はここだけ……いやまぁ、もしかしたら他にもあるのかもしれないが、取りあえずこの隠し通路を大事にするのは間違いない。だとすれば、人形たちにとってここで戦いをするという選択肢はないんだろ。それに、元より人形だ。与えられた命令に従うだけでもおかしくない」
その言葉に、アランはふと思いつくことがあった。
冒険者が言ったように、人形というのは与えられた命令に従うだけだ。
アランに分かりやすい例としては、ロボットの類がある。
それもゼオンのように直接自分が操縦するようなロボットではなく、プログラムを入力されて動くような、そんなロボットだ。
そのようなロボットは、プログラムされたこと以外の状況になると、自分で判断出来なくなってフリーズしてもおかしくはない。
自分たちの視線の先にいる人形も、同じように想定外のことがあったので、それに対処出来なくなったのではないか、と。
「その人形に、攻撃しないようにしてそっと移動させて貰えますか?」
「あ? ……大丈夫なのか?」
「分かりません。だから、もし人形が動いたときはすぐ対処出来るように準備してからお願いします」
「……分かった」
アランの言葉を信じたのか。それとも人形が妙な動きをしてもすぐそれに対処出来るという自信があったのか。
ともあれ、人形に触れた探索者はそのまま慎重に人形を持ち上げる。
もし人形が攻撃をしたら、すぐ対処出来るように準備をしつつ……だが、人形が通路の端に動かされても、特に何らかの反応をするようなことはなかった。
「どうやら、ここでなら人形に触っても問題ないみたいだな。……よく分かったな」
人形を移動させた探索者が、アランに感心したような視線を向ける。
最初こそ人形は動きを止めていたが、それでも実際に動かすとなると、今度は間違いなく攻撃をしてくると、そう思っていたのだ。
だからこそ慎重に行動したのだが、結果としてはアランのいう通り人形が攻撃してくる様子はなかった。
「何となくそんな感じがしただけですよ。人形が命令された行動しか出来ないってのは、聞いてましたし。そうである以上、向こうにとって想定外の動きをした時に、命令にも何もなくなって動けなくなるのではないか。そう思ったんです。場合によっては攻撃をしてきた可能性もありましたが」
そうなったらそうなったで、ここにいる探索者なら皆がどうとでも判断出来たでしょう。
そう告げるアラン。
……ここにいる探索者の中にアランが入れたのかどうかは、正直微妙なところだったのだが。
「そうか。ともあれ、人形はこうしておけばいいってのが分かっただけでもいいな。問題なのは、俺たちがいなくなったあとで、また動き出すんじゃないかってことだが……ここから脱出するときに、またこの人形が襲ってくるようなことがあったら、面白くないな」
「それはそうでしょうね。けど、この隠し通路で人形を倒すといったような真似をするのも、ちょっと危ないと思いませんか?」
「それは……」
アランの言葉に、探索者は反論出来ない。
邪魔にならないように移動させるだけなら、今のところ攻撃される様子はない。
しかし、この状況で攻撃した場合はどう反応するか分からないのは事実だった。
人形も、自分が移動させられるだけならともかく、攻撃されて自分が殺される……否、破壊されるようなことになれば、反撃をしてもおかしくはないのだから。
「分かったよ」
数秒考えたあとでそう言い、人形を攻撃しようとしていた男は人形の破壊を諦める。
「ありがとうございます。……じゃあ、進みましょうか。人形がここにいたということは、やっぱりこの隠し通路は人形を補充するための場所と考えてもいいようですし。つまり、この先に進めば人形の生産設備、もしくは修理するための設備があるはずです」
アランの言葉に、探索者たちは頷く。
古代魔法文明と呼ばれるくらいに前から動き続けている遺跡だけに、脅威的な頑丈さではある。
それだけに、その施設から得られる部品の類は結構な価値があるはずだった。
……問題なのは、アランたちにその部品の重要性の有無や、どれを持って帰ることが出来るか選ぶこと……いや、何よりもその部品を取り出すことが出来るかどうかも難しい。
一応アランと一緒にこの遺跡に潜っている者たちは、相応の実力者だ。
戦いという意味では生身でも強いが心核を使えばさらに強いロッコーモがいるし、罠の有無や隠し通路を調べるという意味ではここを見つけた者たちもいる。
それでも、ここにいるのは雲海と黄金の薔薇の最高のメンバーという訳ではない。
(何より、イルゼンさんがいないのが痛いよな)
アランにとって、イルゼンという存在は普段は飄々としてどこか頼りない様子を見せるのに、いざとなればこれ以上頼りにはなる相手はいないと思える相手だ。
それは、ガリンダミア帝国軍の帝都を脱出する手筈や脱出してからの情報操作を考えれば明らかだろう。
少なくても、アランにはあのような……それこそ未来を見ているかのように情報工作を行うような真似は出来ない。
そこまで考え……すぐにアランは首を横に振る。
(駄目だ。イルゼンさんが頼りになるのは間違いないけど、ここで俺と一緒に行動している人たちも頼りになるのは間違いないんだ。なら、指揮官の俺がするべきことはイルゼンさんのことを考えるんじゃなくても、ここにいる俺たちだけでこの場をどうにかするということだけだ)
アランは自分に言い聞かせるようにしながら、そう内心で考える。
「じゃあ、行きましょう。この先に何があるのかは分かりませんが、俺たちが初めて行くんです。きっとお宝の類があるかもしれませんよ」
そんなアランの言葉に、他の探索者たちは笑みを浮かべて先に進むのだった。
そんな隠し通路を、アランたちは進む。
他の場所と同じように、ある程度の明かりがあるので暗闇で移動出来ない……といったようなことはないのだが、それでも今の状況を考えると出来ればもっと明かりが欲しいとアランは思う。
「これだけ広けりゃあ、何かあっても俺が変身出来るな」
「……羨ましいですね」
ロッコーモの言葉に、そうアランは返す。
ロッコーモが心核で変身するオーガが暴れるには十分な広さを持っている通路だが、アランがゼオンを召喚出来るだけの大きさはない。
ゼオンの全長十八メートルもあることを考えれば、それも当然だったのだが。
「そんなに落ち込むなって。アランはたしかに心核使いとしては優れている。それは俺も認めるが、だからって心核使いだけがアランの全てって訳じゃねえだろ?」
「それは……まぁ」
ロッコーモからそう言われたのは、アランにとっても嬉しかったのだろう。
多少照れ隠しをしながらも、アランはそう言葉を返す。
「なら、問題ないだろ。今は色々と能力が足りなくても、それはこれから伸ばしていけばいいんだから」
「……ロッコーモが頭のよさそうなことを言ってる……」
ロッコーモの口からそんな言葉が出たのが意外だったのか、アランから少し離れた場所にいた雲海の探索者が、思わずといったように呟く。
それだけロッコーモの口から出た言葉が意外だったのだろう。
もっとも、だからといってロッコーモがそれを大人しく受け入れるかと言えば、別の話だ。
「おいこら。お前ら、俺を何だと思ってるんだ?」
不機嫌そうな声でそう言われた探索者は、わざとらしいほど不自然にロッコーモから視線を逸らし、口笛を吹く。
そのような行為は、当然ながらロッコーモにしてみれば挑発でしかない。
怒鳴りつけようと、ロッコーモが口を開こうとした瞬間……
「前方、何かが来る。警戒を!」
先頭にいた探索者が、後ろでのやり取りを聞きつつもしっかりと自分の仕事をしており、鋭く叫ぶ。
その声の鋭さに、皆が武器を構える。
何かが来るという表現だったが、この状況で前方からやって来るのが味方のはずはない。
それどころか、この隠し通路が恐らく人形の生産や修理をする場所に繋がっていると予想される以上、向こうから来たのがどのような相手なのかは、それこそ想像するのは難しい話ではない。
そして……やがて、数匹の人形が姿を現す。
幸い、その人形は倒すのに手こずったような亀の人形ではなく、アランと同じくらいの大きさの等身大の人形だった。
そんな数匹の人形を相手に武器を構えるアランたちだたが……
「あれ?」
そう声を上げたのは、一行の先頭にいる探索者。
先程人形の接近を口にした男だ。
戸惑ったような声に、他の者たちもどうした? といった思いを抱く。
「え? 何で?」
続いてそう声を上げたのは、先程声を上げたのとは別の探索者。
一体何が起きている?
多くの者がそのような疑問を抱き、やがてアランの側にいたロッコーモが苛立たしげに口を開く。
「おい、どうしたってんだよ」
「いや、その……人形の動きが止まった」
「はぁ? それって、こっちを待ち受けてるってことじゃねえのか?」
「違う。そんな様子は全くない。本当に動きが止まったんだ。……ちょっと待ってくれ。調べてみる」
そう言葉を返すと、探索者は動きを止めた人形に近付いていく。
他の探索者たちは、もし突然人形が動き出したときはすぐにフォロー出来るように準備を整えていた。
「……妙だな」
人形の側まで移動し、そっと手を伸ばした探索者だったが、その手が人形に触れても全く何の反応もないのを見て、そんな疑問の言葉を口にする。
そんな疑問は、他の者たちも抱く。
今までの経験から、人形が侵入者たる探索者たちに対してここまで近付かれているのに、何らかの反応……具体的には攻撃をしたりといったような真似をしないのが、疑問だったのだ。
そんな中で、探索者の一人がふと口を開く。
「もしかして、ここが人形の移動用の隠し通路だから、反応しないのか?」
「え? いや、でも……何でそれで攻撃してこないんだ?」
「移動用の隠し通路はここだけ……いやまぁ、もしかしたら他にもあるのかもしれないが、取りあえずこの隠し通路を大事にするのは間違いない。だとすれば、人形たちにとってここで戦いをするという選択肢はないんだろ。それに、元より人形だ。与えられた命令に従うだけでもおかしくない」
その言葉に、アランはふと思いつくことがあった。
冒険者が言ったように、人形というのは与えられた命令に従うだけだ。
アランに分かりやすい例としては、ロボットの類がある。
それもゼオンのように直接自分が操縦するようなロボットではなく、プログラムを入力されて動くような、そんなロボットだ。
そのようなロボットは、プログラムされたこと以外の状況になると、自分で判断出来なくなってフリーズしてもおかしくはない。
自分たちの視線の先にいる人形も、同じように想定外のことがあったので、それに対処出来なくなったのではないか、と。
「その人形に、攻撃しないようにしてそっと移動させて貰えますか?」
「あ? ……大丈夫なのか?」
「分かりません。だから、もし人形が動いたときはすぐ対処出来るように準備してからお願いします」
「……分かった」
アランの言葉を信じたのか。それとも人形が妙な動きをしてもすぐそれに対処出来るという自信があったのか。
ともあれ、人形に触れた探索者はそのまま慎重に人形を持ち上げる。
もし人形が攻撃をしたら、すぐ対処出来るように準備をしつつ……だが、人形が通路の端に動かされても、特に何らかの反応をするようなことはなかった。
「どうやら、ここでなら人形に触っても問題ないみたいだな。……よく分かったな」
人形を移動させた探索者が、アランに感心したような視線を向ける。
最初こそ人形は動きを止めていたが、それでも実際に動かすとなると、今度は間違いなく攻撃をしてくると、そう思っていたのだ。
だからこそ慎重に行動したのだが、結果としてはアランのいう通り人形が攻撃してくる様子はなかった。
「何となくそんな感じがしただけですよ。人形が命令された行動しか出来ないってのは、聞いてましたし。そうである以上、向こうにとって想定外の動きをした時に、命令にも何もなくなって動けなくなるのではないか。そう思ったんです。場合によっては攻撃をしてきた可能性もありましたが」
そうなったらそうなったで、ここにいる探索者なら皆がどうとでも判断出来たでしょう。
そう告げるアラン。
……ここにいる探索者の中にアランが入れたのかどうかは、正直微妙なところだったのだが。
「そうか。ともあれ、人形はこうしておけばいいってのが分かっただけでもいいな。問題なのは、俺たちがいなくなったあとで、また動き出すんじゃないかってことだが……ここから脱出するときに、またこの人形が襲ってくるようなことがあったら、面白くないな」
「それはそうでしょうね。けど、この隠し通路で人形を倒すといったような真似をするのも、ちょっと危ないと思いませんか?」
「それは……」
アランの言葉に、探索者は反論出来ない。
邪魔にならないように移動させるだけなら、今のところ攻撃される様子はない。
しかし、この状況で攻撃した場合はどう反応するか分からないのは事実だった。
人形も、自分が移動させられるだけならともかく、攻撃されて自分が殺される……否、破壊されるようなことになれば、反撃をしてもおかしくはないのだから。
「分かったよ」
数秒考えたあとでそう言い、人形を攻撃しようとしていた男は人形の破壊を諦める。
「ありがとうございます。……じゃあ、進みましょうか。人形がここにいたということは、やっぱりこの隠し通路は人形を補充するための場所と考えてもいいようですし。つまり、この先に進めば人形の生産設備、もしくは修理するための設備があるはずです」
アランの言葉に、探索者たちは頷く。
古代魔法文明と呼ばれるくらいに前から動き続けている遺跡だけに、脅威的な頑丈さではある。
それだけに、その施設から得られる部品の類は結構な価値があるはずだった。
……問題なのは、アランたちにその部品の重要性の有無や、どれを持って帰ることが出来るか選ぶこと……いや、何よりもその部品を取り出すことが出来るかどうかも難しい。
一応アランと一緒にこの遺跡に潜っている者たちは、相応の実力者だ。
戦いという意味では生身でも強いが心核を使えばさらに強いロッコーモがいるし、罠の有無や隠し通路を調べるという意味ではここを見つけた者たちもいる。
それでも、ここにいるのは雲海と黄金の薔薇の最高のメンバーという訳ではない。
(何より、イルゼンさんがいないのが痛いよな)
アランにとって、イルゼンという存在は普段は飄々としてどこか頼りない様子を見せるのに、いざとなればこれ以上頼りにはなる相手はいないと思える相手だ。
それは、ガリンダミア帝国軍の帝都を脱出する手筈や脱出してからの情報操作を考えれば明らかだろう。
少なくても、アランにはあのような……それこそ未来を見ているかのように情報工作を行うような真似は出来ない。
そこまで考え……すぐにアランは首を横に振る。
(駄目だ。イルゼンさんが頼りになるのは間違いないけど、ここで俺と一緒に行動している人たちも頼りになるのは間違いないんだ。なら、指揮官の俺がするべきことはイルゼンさんのことを考えるんじゃなくても、ここにいる俺たちだけでこの場をどうにかするということだけだ)
アランは自分に言い聞かせるようにしながら、そう内心で考える。
「じゃあ、行きましょう。この先に何があるのかは分かりませんが、俺たちが初めて行くんです。きっとお宝の類があるかもしれませんよ」
そんなアランの言葉に、他の探索者たちは笑みを浮かべて先に進むのだった。
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