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ガリンダミア帝国との決着
398話
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夜襲があった翌日……レジスタンス連合の士気は、前日と同じくらいに……いや、あるいはそれ以上に高まっていた。
それこそ、本来なら昨夜の夜襲で食料や武器の保管場所を多少なりとも焼かれるといったような真似をされた以上、士気は低くなるのではないか? とアランは思っていたのだが。
「何だってこんなに士気が高いんだ?」
「それだけガリンダミア帝国に抑圧されてきたから、でしょうね。この戦いで勝って、自分の国を取り戻す。支配者から解放する。そう願っているから、レジスタンスたちは士気を上げているのよ。自分たちで気が付いていないだけで、そこには無理に士気を上げているといった一面もあるかもしれないけどね」
「レオノーラ……いいのか、ここに来て」
現在アランがいるのは、レジスタンス連合の本隊から少し離れた場所だ。
朝食を終え、これからいよいよガリンダミア帝国の帝都に……正確には帝都の前で待機してるガリンダミア帝国軍に向かって攻撃をしようとしている軍隊から、少し離れた場所。
ゼオンを召喚する以上、レジスタンス連合と一緒に行動は出来ない。
昨夜行われた夜襲も、結局のところ実行した黒装束たちの狙いは、アランだった。
そんなアランがレジスタンス連合と一緒にいれば、また敵が襲ってきた場合に周囲を巻き込む可能性があった。
それ以外ににも、レジスタンスの中には黒装束たちが……あるいは黒装束たちではなくても、ガリンダミア帝国軍の者が潜んでいる可能性もある。
そうである以上、人のいる場所にアランがいるというのは、襲撃に周囲を巻き込むというだけではなく、レジスタンス連合に紛れ込んでいる敵に襲撃されるといった可能性も否定は出来なかった。
以前のように雲海だけ、もしくは雲海と黄金の薔薇だけで行動しているのなら、皆が顔見知りである以上、そこに誰かが紛れ込んでいればすぐに分かる。
しかし、レジスタンス連合としてここまで巨大になってしまえば、当然ながらその全ての人員を把握するのは不可能だった。
(いやまぁ、イルゼンさん辺りならレジスタンス連合に所属する全員の顔を覚えていても、おかしくはないけど)
イルゼンの人間離れした能力は、今まで何度も見てきている。
それだけに、レジスタンス連合に所属する全員……それこそ万単位になるのではないかと思えるだけの人数全員を覚えていても、アランは納得出来た。
「私たちの準備はもう終わってるから、問題ないわよ。下が優秀だと、こういうときに助かるわね」
満面の笑みを浮かべてそう告げるレオノーラ。
事実、レオノーラの部下……黄金の薔薇の面々は誰もが高い能力を持つ。
それは貴族として育ったからというのもあるのだろうが、それ以上に黄金の薔薇として活動してきたからというのが大きい。
それだけレオノーラたちが潜り抜けてきた修羅場の数は多かったのだろう。
もっとも、潜り抜けてきた修羅場の数というだけなら、それこそアランもそう違わないのだが。
……いや、レオノーラたちよりも能力が低い分だけ、修羅場に遭遇したときの危険度は高いとすら言えた。
「そうか。なら、少しここでゆっくりしていけばいい。俺もどうせ出撃するまでは暇だったから、話し相手になってくれると助かるしな」
アランは個人で出撃するために、出撃準備となると必要なのはそれこそカロを使ってゼオンを召喚するだけだ、
テントの類は雲海の後方部隊の面々が回収して運んでくれるので、特に必要なものはない。
「そうね、そうさせてもらうわ。それで……アラン。今日の戦いでガリンダミア帝国軍との戦いがようやく終わる訳だけど、その心境はどう?」
「どうって言われてもな。それこそ本当に今日だけで戦いが終わるのかは分からないし、何とも言えないな」
昨夜の夜襲で食料や武器の類を焼かれはしたが、それでも焼かれた部分は一部でしかない。
もちろん、それによってレジタンス連合が受けたダメージは大きいし、何よりも警戒していたにもかかわらず、あっさりと野営地に侵入されたという点で、物理的にはともかく精神的な被害を与えている。
数ヶ月といった期間は無理でも、数日……いや、十日くらいであれば十分に戦えるだけの食料や武器の予備はまだ残っているのだが、それでもやはり侵入されたというのは大きい。
それ以外にも、現在はまだそれだけ残っているものの、戦闘が長引いた場合に再び昨夜のような黒装束たちが夜襲をしてくるといった可能性は決して否定出来なかった。
レジスタンス連合がここまで士気が高いのは、そんな相手に対する恐怖を払拭するため、というのもあるのだろう。
それが分かっているだけに、アランとしては現状の士気の高さに対して完全に安心するといったような真似は出来なかった。
「あら、そうなの? アランのことだから、もっと喜んでいるのかと思ったのに」
「まぁ……そうだな。本当にこれで戦いが終わるのなら、俺も喜べたのかもしれないけど。そうでないなら、ここで喜んでもぬか喜びに終わるかもしれないな。獲らぬ狸の何とやらって感じで」
日本でしか通用しない言葉ではあるが、レオノーラはアランの前世を擬似的に体験しているので、アランの言いたいことは十分に理解出来た。
それだけに、なるほどと納得したような表情を浮かべる。
「今の状況を思えば、アランの言いたいことは納得出来るわね」
そんな風に話していると、やがて黄金の薔薇の探索者がレオノーラを呼びに来る。
「レオノーラ様、そろそろ出発とのことですので、お戻り下さい」
「あら、もうそんな時間? ……じゃあ、私もそろそろ行くわね。アランも気をつけて」
そう言い、黄金の薔薇のいる方に向かうレオノーラ。
そんなレオノーラを迎えに来た探索者の男は、すぐにレオノーラを追う……のではなく、アランに向かって声をかける。
「アラン、今日の戦いでは何が起きるのか分からない。気をつけろよ」
「分かっていますよ。相手はガリンダミア帝国軍。それも一部隊とかじゃなくて、動かせる限りの全軍です。そうである以上、こちらとしても今までのように一方的に対処出来るとは思いませんしね」
幸いにも、レオノーラを呼びに来たのはアランにとって友好的な相手だったらしく、気をつけるように言ってきたので、アランもそれに言葉を返す。
黄金の薔薇の中には、アランのレオノーラの関係が適切ではないと、そのように思っている者もそれなりにいる。
そのような者達は、態度にまで出すような者は少ないが、アランに不満を持っていた。
それでもレオノーラがいる前では露骨に態度を出すといった者は少なかったが。
そのような状況である以上、アランも現状に色々と思うところがあったが……今はそのことよりも、ガリンダミア帝国軍をどうにかするといったことを考えるのが最優先なのも事実。
「分かってればいい。じゃあ、レオノーラ様を悲しませるような真似は、くれぐれもしないようにな」
そう言い、男は去っていく。
それを見送ると、アランはカロを取り出す。
「カロ、この戦いを制すれば、俺達がガリンダミア帝国に狙われるようなことはなくなる。そうである以上、お互いに頑張って戦おうな」
「ピ!」
アランの言葉に頷くように、カロは返事をする。
アランが何を言いたいのか……そして何を期待しているのか、十分に理解しているといった様子の声で。
「ここが敵……ビッシュにとっても最終防衛ラインのはずだ。そうである以上、ビッシュが何かをしてくる可能性は十分にある。それこそ、今まで見たことがないような心核使いが現れても、おかしくはない」
今までアランが戦ってきた心核使いの中には、色々なモンスターに変身する者がいた。
その中には、それこそ前世を持ち、映画、ゲーム、漫画、アニメといった諸々を知っているアランであっても、驚愕するしかないような存在も多数いた。
そうである以上、敵の本拠地である帝都防衛戦においては、向こうも奥の手を隠しておけるといったような真似が出来るとは思えなかった。
「よし。……じゃあ、頼むな相棒」
「ピ!」
アランの言葉に鳴き声を上げたカロは、次の瞬間ゼオンを召喚する。
ファンタジー世界において、全高十八メートルもの人型機動兵器というのは当然ながら目立つ。
レジスタンス連合が野営をしていた場所は帝都からそれなりに離れた場所にあったが……そんな距離からでも、ゼオンの存在は間違いなく目立っていた。
事実、ゼオンのコックピットに乗り込んだアランが映像モニタで確認すると、そこには帝都の前で待ち受けているガリンダミア帝国軍が動揺している様子がしっかりと見えた。
もちろん、ガリンダミア帝国軍の軍人にとっても、心核使いというのは見慣れた存在だ。
……実際には本来なら心核使いというのは非常に希少なのだが、ガリンダミア帝国軍においてはそれを例外とするかのように多数の心核使いが所属している。
実際に今までアランが倒してきたガリンダミア帝国軍の心核使いはかなりの数になるのだが、それでも心核使いがいなくなるということはなかった。
「オークに、狼型、巨大なフクロウ、リザードマン、獅子、虎……カマキリ型のモンスターもいるな」
映像モニタでガリンダミア帝国軍の心核使いをチェックするアラン。
今まで多数の心核使いを倒してきたというのに、まるでそれが嘘であるかのように多数の心核使いが姿を現していた。
アランが……より正確にはゼオンが召喚され、ガリンダミア帝国軍の兵士に怯えが見えたので、士気を回復するために心核使いたちを最前線に出したのだろう。
今日起きるのが最終決戦である以上、ガリンダミア帝国の士気が下がるというのはどう考えても悪手だ。
ガリンダミア帝国軍もそれを理解しているからこそ、こうして心核使いを大勢前に出したのだろう。
とはいえ、それはガリンダミア帝国軍の有する心核使いの数を、レジスタンス連合に教えるということななる。
なるのだが……悪手かと言えば、それは否。
「三十人近い心核使い……いくら何でも多すぎだろ。それにこの様子だと、まだ奥の手がありそうだし」
ガリンダミア帝国の心核使いに、アランはうんざりとした様子で呟くのだった。
それこそ、本来なら昨夜の夜襲で食料や武器の保管場所を多少なりとも焼かれるといったような真似をされた以上、士気は低くなるのではないか? とアランは思っていたのだが。
「何だってこんなに士気が高いんだ?」
「それだけガリンダミア帝国に抑圧されてきたから、でしょうね。この戦いで勝って、自分の国を取り戻す。支配者から解放する。そう願っているから、レジスタンスたちは士気を上げているのよ。自分たちで気が付いていないだけで、そこには無理に士気を上げているといった一面もあるかもしれないけどね」
「レオノーラ……いいのか、ここに来て」
現在アランがいるのは、レジスタンス連合の本隊から少し離れた場所だ。
朝食を終え、これからいよいよガリンダミア帝国の帝都に……正確には帝都の前で待機してるガリンダミア帝国軍に向かって攻撃をしようとしている軍隊から、少し離れた場所。
ゼオンを召喚する以上、レジスタンス連合と一緒に行動は出来ない。
昨夜行われた夜襲も、結局のところ実行した黒装束たちの狙いは、アランだった。
そんなアランがレジスタンス連合と一緒にいれば、また敵が襲ってきた場合に周囲を巻き込む可能性があった。
それ以外ににも、レジスタンスの中には黒装束たちが……あるいは黒装束たちではなくても、ガリンダミア帝国軍の者が潜んでいる可能性もある。
そうである以上、人のいる場所にアランがいるというのは、襲撃に周囲を巻き込むというだけではなく、レジスタンス連合に紛れ込んでいる敵に襲撃されるといった可能性も否定は出来なかった。
以前のように雲海だけ、もしくは雲海と黄金の薔薇だけで行動しているのなら、皆が顔見知りである以上、そこに誰かが紛れ込んでいればすぐに分かる。
しかし、レジスタンス連合としてここまで巨大になってしまえば、当然ながらその全ての人員を把握するのは不可能だった。
(いやまぁ、イルゼンさん辺りならレジスタンス連合に所属する全員の顔を覚えていても、おかしくはないけど)
イルゼンの人間離れした能力は、今まで何度も見てきている。
それだけに、レジスタンス連合に所属する全員……それこそ万単位になるのではないかと思えるだけの人数全員を覚えていても、アランは納得出来た。
「私たちの準備はもう終わってるから、問題ないわよ。下が優秀だと、こういうときに助かるわね」
満面の笑みを浮かべてそう告げるレオノーラ。
事実、レオノーラの部下……黄金の薔薇の面々は誰もが高い能力を持つ。
それは貴族として育ったからというのもあるのだろうが、それ以上に黄金の薔薇として活動してきたからというのが大きい。
それだけレオノーラたちが潜り抜けてきた修羅場の数は多かったのだろう。
もっとも、潜り抜けてきた修羅場の数というだけなら、それこそアランもそう違わないのだが。
……いや、レオノーラたちよりも能力が低い分だけ、修羅場に遭遇したときの危険度は高いとすら言えた。
「そうか。なら、少しここでゆっくりしていけばいい。俺もどうせ出撃するまでは暇だったから、話し相手になってくれると助かるしな」
アランは個人で出撃するために、出撃準備となると必要なのはそれこそカロを使ってゼオンを召喚するだけだ、
テントの類は雲海の後方部隊の面々が回収して運んでくれるので、特に必要なものはない。
「そうね、そうさせてもらうわ。それで……アラン。今日の戦いでガリンダミア帝国軍との戦いがようやく終わる訳だけど、その心境はどう?」
「どうって言われてもな。それこそ本当に今日だけで戦いが終わるのかは分からないし、何とも言えないな」
昨夜の夜襲で食料や武器の類を焼かれはしたが、それでも焼かれた部分は一部でしかない。
もちろん、それによってレジタンス連合が受けたダメージは大きいし、何よりも警戒していたにもかかわらず、あっさりと野営地に侵入されたという点で、物理的にはともかく精神的な被害を与えている。
数ヶ月といった期間は無理でも、数日……いや、十日くらいであれば十分に戦えるだけの食料や武器の予備はまだ残っているのだが、それでもやはり侵入されたというのは大きい。
それ以外にも、現在はまだそれだけ残っているものの、戦闘が長引いた場合に再び昨夜のような黒装束たちが夜襲をしてくるといった可能性は決して否定出来なかった。
レジスタンス連合がここまで士気が高いのは、そんな相手に対する恐怖を払拭するため、というのもあるのだろう。
それが分かっているだけに、アランとしては現状の士気の高さに対して完全に安心するといったような真似は出来なかった。
「あら、そうなの? アランのことだから、もっと喜んでいるのかと思ったのに」
「まぁ……そうだな。本当にこれで戦いが終わるのなら、俺も喜べたのかもしれないけど。そうでないなら、ここで喜んでもぬか喜びに終わるかもしれないな。獲らぬ狸の何とやらって感じで」
日本でしか通用しない言葉ではあるが、レオノーラはアランの前世を擬似的に体験しているので、アランの言いたいことは十分に理解出来た。
それだけに、なるほどと納得したような表情を浮かべる。
「今の状況を思えば、アランの言いたいことは納得出来るわね」
そんな風に話していると、やがて黄金の薔薇の探索者がレオノーラを呼びに来る。
「レオノーラ様、そろそろ出発とのことですので、お戻り下さい」
「あら、もうそんな時間? ……じゃあ、私もそろそろ行くわね。アランも気をつけて」
そう言い、黄金の薔薇のいる方に向かうレオノーラ。
そんなレオノーラを迎えに来た探索者の男は、すぐにレオノーラを追う……のではなく、アランに向かって声をかける。
「アラン、今日の戦いでは何が起きるのか分からない。気をつけろよ」
「分かっていますよ。相手はガリンダミア帝国軍。それも一部隊とかじゃなくて、動かせる限りの全軍です。そうである以上、こちらとしても今までのように一方的に対処出来るとは思いませんしね」
幸いにも、レオノーラを呼びに来たのはアランにとって友好的な相手だったらしく、気をつけるように言ってきたので、アランもそれに言葉を返す。
黄金の薔薇の中には、アランのレオノーラの関係が適切ではないと、そのように思っている者もそれなりにいる。
そのような者達は、態度にまで出すような者は少ないが、アランに不満を持っていた。
それでもレオノーラがいる前では露骨に態度を出すといった者は少なかったが。
そのような状況である以上、アランも現状に色々と思うところがあったが……今はそのことよりも、ガリンダミア帝国軍をどうにかするといったことを考えるのが最優先なのも事実。
「分かってればいい。じゃあ、レオノーラ様を悲しませるような真似は、くれぐれもしないようにな」
そう言い、男は去っていく。
それを見送ると、アランはカロを取り出す。
「カロ、この戦いを制すれば、俺達がガリンダミア帝国に狙われるようなことはなくなる。そうである以上、お互いに頑張って戦おうな」
「ピ!」
アランの言葉に頷くように、カロは返事をする。
アランが何を言いたいのか……そして何を期待しているのか、十分に理解しているといった様子の声で。
「ここが敵……ビッシュにとっても最終防衛ラインのはずだ。そうである以上、ビッシュが何かをしてくる可能性は十分にある。それこそ、今まで見たことがないような心核使いが現れても、おかしくはない」
今までアランが戦ってきた心核使いの中には、色々なモンスターに変身する者がいた。
その中には、それこそ前世を持ち、映画、ゲーム、漫画、アニメといった諸々を知っているアランであっても、驚愕するしかないような存在も多数いた。
そうである以上、敵の本拠地である帝都防衛戦においては、向こうも奥の手を隠しておけるといったような真似が出来るとは思えなかった。
「よし。……じゃあ、頼むな相棒」
「ピ!」
アランの言葉に鳴き声を上げたカロは、次の瞬間ゼオンを召喚する。
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レジスタンス連合が野営をしていた場所は帝都からそれなりに離れた場所にあったが……そんな距離からでも、ゼオンの存在は間違いなく目立っていた。
事実、ゼオンのコックピットに乗り込んだアランが映像モニタで確認すると、そこには帝都の前で待ち受けているガリンダミア帝国軍が動揺している様子がしっかりと見えた。
もちろん、ガリンダミア帝国軍の軍人にとっても、心核使いというのは見慣れた存在だ。
……実際には本来なら心核使いというのは非常に希少なのだが、ガリンダミア帝国軍においてはそれを例外とするかのように多数の心核使いが所属している。
実際に今までアランが倒してきたガリンダミア帝国軍の心核使いはかなりの数になるのだが、それでも心核使いがいなくなるということはなかった。
「オークに、狼型、巨大なフクロウ、リザードマン、獅子、虎……カマキリ型のモンスターもいるな」
映像モニタでガリンダミア帝国軍の心核使いをチェックするアラン。
今まで多数の心核使いを倒してきたというのに、まるでそれが嘘であるかのように多数の心核使いが姿を現していた。
アランが……より正確にはゼオンが召喚され、ガリンダミア帝国軍の兵士に怯えが見えたので、士気を回復するために心核使いたちを最前線に出したのだろう。
今日起きるのが最終決戦である以上、ガリンダミア帝国の士気が下がるというのはどう考えても悪手だ。
ガリンダミア帝国軍もそれを理解しているからこそ、こうして心核使いを大勢前に出したのだろう。
とはいえ、それはガリンダミア帝国軍の有する心核使いの数を、レジスタンス連合に教えるということななる。
なるのだが……悪手かと言えば、それは否。
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