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ガリンダミア帝国との決着
399話
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レジスタンス連合とガリンダミア帝国軍が今にも全面戦争になろうとしている頃……帝都とは別の場所では、それとはまた別の大きな戦いが起こっていた。
「行けぇっ! ガリンダミア帝国を亡きものにするには今しかない! 行け行け行けぇっ!」
騒ぎ立てる将軍の声だったが、その将軍に従っている軍隊で誰もそれに文句を言うような者はいない。
むしろ、そんな将軍の声では足りないほどに皆がガリンダミア帝国を攻撃しているということに熱狂していたのだから。
この軍を派遣した国は、対ガリンダミア帝国連合軍とでも呼ぶべき連合軍に所属している国の中では、小国だった。
それどころか、ガリンダミア帝国の従属国とはなっていなかったものの、半従属国的な扱いをされていた。
色々と理由をつけられては搾取される日々。
それでも一応……本当に一応ではあるが、従属国といった扱いではなく、独立国ではあったのだが、当然ながらその国の者たちにとってそれが面白いはずもない。
そんな訳で、今回の連合国をいい機会としてガリンダミア帝国を滅ぼす……とまではいかずとも、自分たちに国とは隣接しないようにしたかった。
それ以上に、今まで搾取された恨みあったのも間違いではなかったが。
「将軍、ガリンダミア帝国軍の一部が反撃に出ました! 敵は……騎兵と、心核使いが一人います!」
「騎兵はともかく、心核使いだとぉっ! 冗談ではない! この戦いでガリンダミア帝国軍は心核使いを使わなかったのではないのか!」
将軍が叫ぶのも、当然だった。
今まで連合軍として活動している間、かなりの回数ガリンダミア帝国軍と戦ってきた。
だが、その中でガリンダミア帝国軍が心核使いを前線に出してきたことは一度としてなかったのだ。
だというのに、何故この状況で……しかも自分の軍のいる場所にと、そんな風に疑問に思い、理不尽な状況に苛立ってもおかしくはない。
おかしくはないのだが、だからといて将軍という立場にある者が現在の状況に対処しないという訳にはいかなかった。
「くそっ、近くに心核使いを有する国の軍はいるか!?」
将軍の国は小国である以上、心核使いは一人もいなかった。
……正確には以前はいたのだが、ガリンダミア帝国によって強引に連れ去られてしまったのだ。
そうである以上、今の将軍に心核使いを相手にどうにか対処する方法はなかった。
もちろん、心核使いは他の国にとっても重要な戦力だ。
そう簡単に貸し出してくれるとは思わないが、それでも今の状況を考えれば多少なりとも貸してくれてもおかしくはない。
一応、この部隊は連合軍といった扱いになっているのだから。
とはいえ、連合軍ではあっても、その中には国力や軍事力によって歴然として順位付けがある。
その順位では、将軍の所属する国は決して上位ではない。
いや、それどころか下から数えた方が明らかに早い程度の国だ。
そんな国に対して、連合軍に参加している他の国が心核使いを派遣してくれるかどうかは、微妙なところだろう。
いや、微妙どころか無視されてもおかしくはない。
ただし、そのような場合は将軍の軍が撃破され……最終的に近くにいる別の軍に心核使いの変身したモンスターが攻撃をしてもおかしくはない。
元々心核使いは、一人いれば戦局を引っ繰り返すとまで言われている。
そのような存在が自分の軍に突っ込んでくるといったことを考えれば、ここで将軍たち援軍として心核使いを送った方がいいと、そのように考えてもおかしくはなかった。
どちらを選ぶか。
将軍としては、当然ながら心核使いを援軍に送って欲しい。
しかし、今の状況を思えばそう簡単に出来ることでもないというのははっきりとしていた。
そうなると、やはり今の状況では色々と危険な面があり……
「撤退する準備をしておけ」
「将軍っ!?」
まさか、将軍がそのようなことを言うとは思わなかったのだろう。
周囲にいた部下たちが、慌てたように言う。
それは当然の話だった。
現在の状況で撤退すれば、連合軍の中で最初に撤退した軍という扱いになる可能性が高い。
そうなれば、当然ながら連合軍内部での影響力は下がる。
いや、下がるどころか露骨に侮蔑の対象となってもおかしくはなかった。
元々、将軍の国は小国ということで……ましてや、従属国でもないのにガリンダミア帝国軍からの協力要請といった形で食料や資源といったものを奪われている。
一応料金は支払って貰っているが、その金額は相場の半分……いや、十分の一にも満たない金額でしかない。
そうである以上、半ば従属国といった扱いの国が連合軍の中でどのように見られるのかは、分かりきっていた。
中には、露骨にガリンダミア帝国の犬がスパイとして潜り込んでいるといったように言う者すらいるくらいだ。
そう言われても、将軍は恥辱に耐えた。
ここで自分が暴発すれば、国に迷惑がかかると理解していたためだ。
そこまでして我慢して迎えた戦い。
そうである以上、ここで撤退をするというのは自殺行為としか思えない。
「お前たちの気持ちは分かる。だが、心核使いと正面から戦っても、無意味に死ぬだけだ。部下をそのように殺すといったような真似は、とてもではないがしたくない」
だからこそ、心核使いの援軍が来ない場合は撤退する。
そう判断した将軍だったが、隣接している他の軍が心核使いを派遣してくれるかどうかとういのがはっきりとするまでは、ここで戦う必要がある。
「いいか。騎兵に対しては槍を使え。人数が集まって槍を突き出せば、騎兵もそう簡単には突破出来ない。精鋭は帝都の方に回っているはずである以上、ここにいるのは決してそこまで突出して強い相手ではないはずだ!」
将軍の指示が周囲に響く。
騎兵の中でも本当に精鋭の者たちは、それこそ人馬一体といった様子で騎手と馬の意識が組み合わさり、特に指示をしなくても馬が騎手の思いを察知して行動し、密集して槍を突き出す……いわゆる槍衾を作っても、それを跳び越えたりといった真似を容易にする。
そのような騎兵を相手にした場合、そう簡単にはどうにか出来ない。
しかし、不幸中の幸いと言うべきか、将軍が口にしたように本当の意味で精鋭と呼ぶべき者たちは、現在帝都でレジスタンス連合と戦っているはずだった。
そうである以上、騎兵を相手にしても決して手が出ないといった訳ではない。
「心核使いには、決して正面から当たるな! まともに戦う必要はない! 可能な限り攻撃は受け流せ!」
心核使いと戦う際に出せる指示は、正直なところそれくらいしかない。
心核使いの変身したモンスターによっては、まだ対処のしようがない訳でもなかったが……ガリンダミア帝国軍の心核使いともなれば、そのような甘いことは期待出来ない。
そんな将軍の命令に従って、兵士たちは行動を開始する。
しかし、騎兵隊は強力な兵種だ。
槍を構えて槍衾を形成し、それで防ごうとする。
しかし、小国の兵士だけあってどうしても数は少ない。
練度という点でも高い訳ではなく、騎兵や槍衾を形成している兵士の集団を避けるように移動し、あるいは槍衾の隙間に入り込んで暴れる。
心核使いの方も、体長三メートルほどもあるトカゲの身体からゴリラの上半身が生えているような……異形のケンタウロスとでも呼ぶべき存在を止めることは出来ない。
将軍から正面から戦うなといった命令が出されてはいるのだが、そのような命令がなくても心核使いと正面から戦うといったような真似は到底出来なかった。
それでも中には何を思ったのか、正面から槍を突き刺そうとした者もいたが……トカゲの鱗によって弾かれ、あっという間に踏み潰されてしまう。
「おい、心核使い相手に何をやっている! くそっ!」
すでに死んでしまった相手だけに、今ここで何を言っても無駄なのは分かっていた。
分かってはいたのだが、それでも仲間が……同じ国の者が意味もなく殺されたのを見て、何とか心核使いの突進か回避した兵士が叫ぶ。
とはいえ、その兵士もすでに死んでしまった同胞に対する想いを抱いている訳ではない。
今回の攻撃はただの突進だったので何とかなったが、だからといって次も同じように攻撃を回避出来るとは限らないのだから。
それを示すかのように、ゴリラの上半身が振るう棍棒……いや、棍棒というよりは単純に林や森から引き抜いたと思われる木を振り回しているのを見れば、明らかだ。
今の突撃では偶然……本当に偶然、自分は心核使いの攻撃に命中することはなかった。
だが、視線を心核使いが通りすぎた戦場に向けると、そこには木によって叩き潰された多数の兵士の姿があった。
たとえ兜や鎧のよういな防具を身に着けていても、一本の木……それも大人二人くらいでようやく持ち上げられるような、そんな木がモンスターの力で振るわれるのだ。
金属の防具であっても容赦なく潰されるし、その衝撃によって容易に防具の中身が破裂する。
正直なところ、攻撃を受けた時点で半ば即死に近い一撃となる。
「くそったれがぁっ!」
圧倒的な戦力。
心核使い一人いるだけで、本当に一軍に匹敵する力を間近で見せつけられた兵士は、その理不尽さに叫ぶ。
その理不尽は、同時に本来なら自分たちの国にいた心核使いを強引に連れていったガリンダミア帝国に対する怒りの声でもあった。
敵だけに心核使いがおり、自分たちに心核使いがない。
それは、圧倒的な……それこそ最初からどうしようもないほどのハンデをつけられて戦っているようなものだった。
ただでさえ小国で戦力も少ないのに、そこでさらにハンデをつけられたのだから、叫んでもおかしくはない。
しかし、そのように叫んでも戦いの中では意味がない。
多くの兵士が次々と死んでいくが、ここが戦場である以上はどうしようもない。
多くの者が次々と死んでいくその状況は、戦場にいる者たちにとって地獄に等しい。
しかし、今の状況を思えばそれは当然のようなことではあった。
そうして戦いが続き……小国に対して連合軍から心核使いが援軍として派遣されたとき、既に小国の軍は半壊に近い状態だった。
「行けぇっ! ガリンダミア帝国を亡きものにするには今しかない! 行け行け行けぇっ!」
騒ぎ立てる将軍の声だったが、その将軍に従っている軍隊で誰もそれに文句を言うような者はいない。
むしろ、そんな将軍の声では足りないほどに皆がガリンダミア帝国を攻撃しているということに熱狂していたのだから。
この軍を派遣した国は、対ガリンダミア帝国連合軍とでも呼ぶべき連合軍に所属している国の中では、小国だった。
それどころか、ガリンダミア帝国の従属国とはなっていなかったものの、半従属国的な扱いをされていた。
色々と理由をつけられては搾取される日々。
それでも一応……本当に一応ではあるが、従属国といった扱いではなく、独立国ではあったのだが、当然ながらその国の者たちにとってそれが面白いはずもない。
そんな訳で、今回の連合国をいい機会としてガリンダミア帝国を滅ぼす……とまではいかずとも、自分たちに国とは隣接しないようにしたかった。
それ以上に、今まで搾取された恨みあったのも間違いではなかったが。
「将軍、ガリンダミア帝国軍の一部が反撃に出ました! 敵は……騎兵と、心核使いが一人います!」
「騎兵はともかく、心核使いだとぉっ! 冗談ではない! この戦いでガリンダミア帝国軍は心核使いを使わなかったのではないのか!」
将軍が叫ぶのも、当然だった。
今まで連合軍として活動している間、かなりの回数ガリンダミア帝国軍と戦ってきた。
だが、その中でガリンダミア帝国軍が心核使いを前線に出してきたことは一度としてなかったのだ。
だというのに、何故この状況で……しかも自分の軍のいる場所にと、そんな風に疑問に思い、理不尽な状況に苛立ってもおかしくはない。
おかしくはないのだが、だからといて将軍という立場にある者が現在の状況に対処しないという訳にはいかなかった。
「くそっ、近くに心核使いを有する国の軍はいるか!?」
将軍の国は小国である以上、心核使いは一人もいなかった。
……正確には以前はいたのだが、ガリンダミア帝国によって強引に連れ去られてしまったのだ。
そうである以上、今の将軍に心核使いを相手にどうにか対処する方法はなかった。
もちろん、心核使いは他の国にとっても重要な戦力だ。
そう簡単に貸し出してくれるとは思わないが、それでも今の状況を考えれば多少なりとも貸してくれてもおかしくはない。
一応、この部隊は連合軍といった扱いになっているのだから。
とはいえ、連合軍ではあっても、その中には国力や軍事力によって歴然として順位付けがある。
その順位では、将軍の所属する国は決して上位ではない。
いや、それどころか下から数えた方が明らかに早い程度の国だ。
そんな国に対して、連合軍に参加している他の国が心核使いを派遣してくれるかどうかは、微妙なところだろう。
いや、微妙どころか無視されてもおかしくはない。
ただし、そのような場合は将軍の軍が撃破され……最終的に近くにいる別の軍に心核使いの変身したモンスターが攻撃をしてもおかしくはない。
元々心核使いは、一人いれば戦局を引っ繰り返すとまで言われている。
そのような存在が自分の軍に突っ込んでくるといったことを考えれば、ここで将軍たち援軍として心核使いを送った方がいいと、そのように考えてもおかしくはなかった。
どちらを選ぶか。
将軍としては、当然ながら心核使いを援軍に送って欲しい。
しかし、今の状況を思えばそう簡単に出来ることでもないというのははっきりとしていた。
そうなると、やはり今の状況では色々と危険な面があり……
「撤退する準備をしておけ」
「将軍っ!?」
まさか、将軍がそのようなことを言うとは思わなかったのだろう。
周囲にいた部下たちが、慌てたように言う。
それは当然の話だった。
現在の状況で撤退すれば、連合軍の中で最初に撤退した軍という扱いになる可能性が高い。
そうなれば、当然ながら連合軍内部での影響力は下がる。
いや、下がるどころか露骨に侮蔑の対象となってもおかしくはなかった。
元々、将軍の国は小国ということで……ましてや、従属国でもないのにガリンダミア帝国軍からの協力要請といった形で食料や資源といったものを奪われている。
一応料金は支払って貰っているが、その金額は相場の半分……いや、十分の一にも満たない金額でしかない。
そうである以上、半ば従属国といった扱いの国が連合軍の中でどのように見られるのかは、分かりきっていた。
中には、露骨にガリンダミア帝国の犬がスパイとして潜り込んでいるといったように言う者すらいるくらいだ。
そう言われても、将軍は恥辱に耐えた。
ここで自分が暴発すれば、国に迷惑がかかると理解していたためだ。
そこまでして我慢して迎えた戦い。
そうである以上、ここで撤退をするというのは自殺行為としか思えない。
「お前たちの気持ちは分かる。だが、心核使いと正面から戦っても、無意味に死ぬだけだ。部下をそのように殺すといったような真似は、とてもではないがしたくない」
だからこそ、心核使いの援軍が来ない場合は撤退する。
そう判断した将軍だったが、隣接している他の軍が心核使いを派遣してくれるかどうかとういのがはっきりとするまでは、ここで戦う必要がある。
「いいか。騎兵に対しては槍を使え。人数が集まって槍を突き出せば、騎兵もそう簡単には突破出来ない。精鋭は帝都の方に回っているはずである以上、ここにいるのは決してそこまで突出して強い相手ではないはずだ!」
将軍の指示が周囲に響く。
騎兵の中でも本当に精鋭の者たちは、それこそ人馬一体といった様子で騎手と馬の意識が組み合わさり、特に指示をしなくても馬が騎手の思いを察知して行動し、密集して槍を突き出す……いわゆる槍衾を作っても、それを跳び越えたりといった真似を容易にする。
そのような騎兵を相手にした場合、そう簡単にはどうにか出来ない。
しかし、不幸中の幸いと言うべきか、将軍が口にしたように本当の意味で精鋭と呼ぶべき者たちは、現在帝都でレジスタンス連合と戦っているはずだった。
そうである以上、騎兵を相手にしても決して手が出ないといった訳ではない。
「心核使いには、決して正面から当たるな! まともに戦う必要はない! 可能な限り攻撃は受け流せ!」
心核使いと戦う際に出せる指示は、正直なところそれくらいしかない。
心核使いの変身したモンスターによっては、まだ対処のしようがない訳でもなかったが……ガリンダミア帝国軍の心核使いともなれば、そのような甘いことは期待出来ない。
そんな将軍の命令に従って、兵士たちは行動を開始する。
しかし、騎兵隊は強力な兵種だ。
槍を構えて槍衾を形成し、それで防ごうとする。
しかし、小国の兵士だけあってどうしても数は少ない。
練度という点でも高い訳ではなく、騎兵や槍衾を形成している兵士の集団を避けるように移動し、あるいは槍衾の隙間に入り込んで暴れる。
心核使いの方も、体長三メートルほどもあるトカゲの身体からゴリラの上半身が生えているような……異形のケンタウロスとでも呼ぶべき存在を止めることは出来ない。
将軍から正面から戦うなといった命令が出されてはいるのだが、そのような命令がなくても心核使いと正面から戦うといったような真似は到底出来なかった。
それでも中には何を思ったのか、正面から槍を突き刺そうとした者もいたが……トカゲの鱗によって弾かれ、あっという間に踏み潰されてしまう。
「おい、心核使い相手に何をやっている! くそっ!」
すでに死んでしまった相手だけに、今ここで何を言っても無駄なのは分かっていた。
分かってはいたのだが、それでも仲間が……同じ国の者が意味もなく殺されたのを見て、何とか心核使いの突進か回避した兵士が叫ぶ。
とはいえ、その兵士もすでに死んでしまった同胞に対する想いを抱いている訳ではない。
今回の攻撃はただの突進だったので何とかなったが、だからといって次も同じように攻撃を回避出来るとは限らないのだから。
それを示すかのように、ゴリラの上半身が振るう棍棒……いや、棍棒というよりは単純に林や森から引き抜いたと思われる木を振り回しているのを見れば、明らかだ。
今の突撃では偶然……本当に偶然、自分は心核使いの攻撃に命中することはなかった。
だが、視線を心核使いが通りすぎた戦場に向けると、そこには木によって叩き潰された多数の兵士の姿があった。
たとえ兜や鎧のよういな防具を身に着けていても、一本の木……それも大人二人くらいでようやく持ち上げられるような、そんな木がモンスターの力で振るわれるのだ。
金属の防具であっても容赦なく潰されるし、その衝撃によって容易に防具の中身が破裂する。
正直なところ、攻撃を受けた時点で半ば即死に近い一撃となる。
「くそったれがぁっ!」
圧倒的な戦力。
心核使い一人いるだけで、本当に一軍に匹敵する力を間近で見せつけられた兵士は、その理不尽さに叫ぶ。
その理不尽は、同時に本来なら自分たちの国にいた心核使いを強引に連れていったガリンダミア帝国に対する怒りの声でもあった。
敵だけに心核使いがおり、自分たちに心核使いがない。
それは、圧倒的な……それこそ最初からどうしようもないほどのハンデをつけられて戦っているようなものだった。
ただでさえ小国で戦力も少ないのに、そこでさらにハンデをつけられたのだから、叫んでもおかしくはない。
しかし、そのように叫んでも戦いの中では意味がない。
多くの兵士が次々と死んでいくが、ここが戦場である以上はどうしようもない。
多くの者が次々と死んでいくその状況は、戦場にいる者たちにとって地獄に等しい。
しかし、今の状況を思えばそれは当然のようなことではあった。
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