いらないスキル買い取ります!スキル「買取」で異世界最強!

町島航太

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一章 貴方のスキル買い取らせて下さい

7話 ドワーフの集落

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 結局起き上がれるようになったのはさらに1日が経った後だった。奇跡的な復活を果たした俺は、ドワーフの住処を探索する事にした。

「お~この間連れてこられたヒュームじゃないか。もう歩けるのか?」

 どうやら俺の種族はヒュームというらしい。人間以外の人類がいるとそんな名前になるのか。

「そういえば、聞いたんだけどアンタ別の世界から来たって言うのは本当なのかい?召喚術は勿論知識としては知っているんだが、実際に召喚された人は初めて見たんでな」

「ええ、本当です。俺の世界には魔法なんかないし、ドワーフという種族もいない世界なんです」

「魔法とドワーフが存在しない!?たまげたなぁ、全然想像できねぇ・・・ん?だとするならどうして俺達はドワーフだって分かったんだ?」

「俺の元居た世界ではドワーフは架空の種族だったんです。それらを取り扱う作品を読んだ事があったので貴方達をドワーフなのでは?と認識する事が出来ました」

「架空の存在・・・か。もしかしたらお前さんみたいに異世界に転移させられてから帰還して書いたのかもな」

「そんな事が可能なんでしょうか?元の世界に帰る事なんて・・・」

「う~ん・・・俺も魔法使いじゃないから断定はできないだろうけど、可能なんじゃないのか?知らんけど」

 適当な人だ。けど、元気と希望を貰えた。もしかしたら元の世界に帰れるかもしれないという希望を。

「そういえば、俺を助けてくれたドワーフの方はどちらにいらっしゃいますか?是非ともお礼をしたいんですけど・・・」

「ああ、アイツなら・・・」

「コラーーーーッッッ!!!」

 奥の方から低い男性の怒鳴り声が聴こえてくる。驚いていると、ドワーフの男性は怒鳴り声のした方向を指差した。

「あっちにいるな・・・確実に」

「あ、はい。ありがとうございます」

 マジか・・・どうやら俺を助けたドワーフは怒りやすい人らしい。短気の人あんまり得意じゃないんだよな、バイト先の店長みたいで。

 お礼を言いたいという気持ちと、行きたくないという気持ちが交差する中、壁掛け松明を頼りに奥へと進んでいくと、丸太のようにたくましい腕を持ったドワーフが、若い女のドワーフを𠮟りつけていた。

「おめーは何度言ったら分かるんだ!おめーが触ったら全てが台無しになるだろうが!!」

「す、すみません親方!!」

「ったく、何処の鍛冶場も受け入れなかったおめーを受け入れた俺に少しは報いてくれ・・・分かったな!!」

「は、はぁい!!親方!!」

「ったく、返事だけは良いんだから・・・あ?」

 説教が終わったタイミングで丁度俺の存在に気が付いたみたいだ。
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