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五章 魔獣人の根源
133話 爆発魔法の極致
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『爆発魔法の極致』という魔導書にはいかにして爆発魔法を大きくするのかを簡潔的にまとめた本だった。そんな本が何故同人誌ぐらいしか量がないのか疑問だったが、読んだら一目瞭然だった。
『爆発魔法の原理は非常に簡単だ。魔力が魔法使いの意思に従って破裂しているだけである。皆それを本質的に理解できていないから威力が一定なのだ。爆発魔法の性質さえ完全に理解してしまえば、簡単に威力を上げる事が可能bなのである』
俺も爆発魔法を使ってみた事がある。威力はあまりにもお粗末で小枝を破壊する事しかできなかった。熟練の魔法使いでも金属製の盾を破壊する事しかできないようで、戦闘では追撃程度にしか使われない魔法らしい。
だが、この本の著者によると爆発魔法は性質を理解すればいくらでも威力を上げる事が可能であるという。という事は俺も今、爆発魔法の性質を理解したので、理論上は威力を上げる事は可能なはずだ。
『 理論上、魔力があればあるほど爆発魔法の威力は高める事が出来るので、魔力さえあればの話だが、国をまるごと爆発させる事も可能である。
まあ、そんな魔力を持っている人間なんて存在するはずがないが、才能スキルで魔力を補給できる者が現れた場合、国を滅ぼす事は可能になる可能性があるため、この本は協議の結果、禁書とする事に決まった。
世間に発表する前に禁書にして正解だと私は考えている。この研究結果が世間に公表されていたら戦争の環境は大きく変わっていた事だろう。禁書と判断してくれた国王に感謝の念を抱く』
これだ・・・!!トラコが探していた禁書というのはこれだったんだ!こんな知識が世の中に出たら、戦争の常識は覆され、爆発魔法一強の時代がやってきてしまう。国を滅ぼせる爆発魔法が放てなくても戦争風景は爆発一色にそまってしまうだろう。
これは、即刻破壊すべきだ。でも破壊したらトラコを裏切った事になる。これは渡すべきなのか?
「テツロウ~なんか面白い日記見つかったんだけど一緒に見ない?」
「えっ?日記・・・?ああ、見ようか。是非見させてくれ」
「どうしたの?そんなに動揺して・・・もしかして何か隠してる?」
トラコに後ろから話しかけられて驚いてしまい、反射的に『爆発魔法の極致』を自分の背後に隠してしまった。そんな事をしたら彼女から怪しまれるのも当然で、俺は信頼関係を崩したくない一心で彼女に禁書を渡してしまった。
「これは・・・まさか探していた禁書!?」
「うん・・・多分」
「見つけてくれたんだ!ありがとう!それじゃあ、一緒に日記を読んだ後に読ませてもらうわ。この日記はね・・・私のご先祖様、つまり国王の日記よ。見るでしょ?」
「ああ、そうだね。歴史の書には何も書いてなかったし、こっちには何か書いてあるかも。読んでみようか」
少し古びた日記を開き、俺達は読み始めた。
『爆発魔法の原理は非常に簡単だ。魔力が魔法使いの意思に従って破裂しているだけである。皆それを本質的に理解できていないから威力が一定なのだ。爆発魔法の性質さえ完全に理解してしまえば、簡単に威力を上げる事が可能bなのである』
俺も爆発魔法を使ってみた事がある。威力はあまりにもお粗末で小枝を破壊する事しかできなかった。熟練の魔法使いでも金属製の盾を破壊する事しかできないようで、戦闘では追撃程度にしか使われない魔法らしい。
だが、この本の著者によると爆発魔法は性質を理解すればいくらでも威力を上げる事が可能であるという。という事は俺も今、爆発魔法の性質を理解したので、理論上は威力を上げる事は可能なはずだ。
『 理論上、魔力があればあるほど爆発魔法の威力は高める事が出来るので、魔力さえあればの話だが、国をまるごと爆発させる事も可能である。
まあ、そんな魔力を持っている人間なんて存在するはずがないが、才能スキルで魔力を補給できる者が現れた場合、国を滅ぼす事は可能になる可能性があるため、この本は協議の結果、禁書とする事に決まった。
世間に発表する前に禁書にして正解だと私は考えている。この研究結果が世間に公表されていたら戦争の環境は大きく変わっていた事だろう。禁書と判断してくれた国王に感謝の念を抱く』
これだ・・・!!トラコが探していた禁書というのはこれだったんだ!こんな知識が世の中に出たら、戦争の常識は覆され、爆発魔法一強の時代がやってきてしまう。国を滅ぼせる爆発魔法が放てなくても戦争風景は爆発一色にそまってしまうだろう。
これは、即刻破壊すべきだ。でも破壊したらトラコを裏切った事になる。これは渡すべきなのか?
「テツロウ~なんか面白い日記見つかったんだけど一緒に見ない?」
「えっ?日記・・・?ああ、見ようか。是非見させてくれ」
「どうしたの?そんなに動揺して・・・もしかして何か隠してる?」
トラコに後ろから話しかけられて驚いてしまい、反射的に『爆発魔法の極致』を自分の背後に隠してしまった。そんな事をしたら彼女から怪しまれるのも当然で、俺は信頼関係を崩したくない一心で彼女に禁書を渡してしまった。
「これは・・・まさか探していた禁書!?」
「うん・・・多分」
「見つけてくれたんだ!ありがとう!それじゃあ、一緒に日記を読んだ後に読ませてもらうわ。この日記はね・・・私のご先祖様、つまり国王の日記よ。見るでしょ?」
「ああ、そうだね。歴史の書には何も書いてなかったし、こっちには何か書いてあるかも。読んでみようか」
少し古びた日記を開き、俺達は読み始めた。
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