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三章音速の騎士
エピローグ
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歩は目覚まし時計の音と共に眠りから覚醒した。
目覚まし時計につけられたデジタルカレンダーを見てみると月はもう8月ではなく9月になっていた。新学期の始まりだ。
だが歩が袖を通すのは学校の制服ではなくエプロンである。進路が決まった生徒の学校登校は自由なのだ。
私服の上にエプロンを纏った歩はシトラの部屋へと赴く。ノックしてドアを開けると目尻を擦ってまだ眠たそうなシトラが立っていた。
「おはよ、歩・・・」
「おはよう、シトラ」
朝の挨拶をすると歩はシトラを背負って下へと下りる。
朝食はシンプルに食パン2枚とコーンスープ一杯。やはりこれがベストだ。
さっさっと10分で食べ終わると歩はキッチンでハヤシライスの仕込みを始める。
味は───うん、うちの味だ。
味に納得した歩はかき氷機を手に取りテーブル拭きをしてくれているシトラに向かって叫ぶ。
「かき氷はまだなくさない方が良いよね?」
「まだ暑いしなくさない方が良いと思うわ!」
ならば、9月いっぱいはかき氷をやろうと決めるとかき氷機を手放す。
あれはどうしよう?これはどうしよう?と考えているうちに10時になってしまった。『憩いの場』を開店しなければ。
シトラに指示を送って表の看板を裏返してもらって店を開店する。
開店から10分後、早速今日のお客様第1号が来店する。初めて見る中年のビジネスマンだ。
いらっしゃいませ。当店のご利用は初めてですか?
やはりそうでしたか。喫茶『憩いの場』のご利用ありがとうございます。
あまり広い所ではありませんが、料理とコーヒーの味は保障します。十分に堪能していってください。
ああ、申し遅れました。私、この店『憩いの場』の店長を勤める小野山歩と申します。
以後お見知りおきを。
目覚まし時計につけられたデジタルカレンダーを見てみると月はもう8月ではなく9月になっていた。新学期の始まりだ。
だが歩が袖を通すのは学校の制服ではなくエプロンである。進路が決まった生徒の学校登校は自由なのだ。
私服の上にエプロンを纏った歩はシトラの部屋へと赴く。ノックしてドアを開けると目尻を擦ってまだ眠たそうなシトラが立っていた。
「おはよ、歩・・・」
「おはよう、シトラ」
朝の挨拶をすると歩はシトラを背負って下へと下りる。
朝食はシンプルに食パン2枚とコーンスープ一杯。やはりこれがベストだ。
さっさっと10分で食べ終わると歩はキッチンでハヤシライスの仕込みを始める。
味は───うん、うちの味だ。
味に納得した歩はかき氷機を手に取りテーブル拭きをしてくれているシトラに向かって叫ぶ。
「かき氷はまだなくさない方が良いよね?」
「まだ暑いしなくさない方が良いと思うわ!」
ならば、9月いっぱいはかき氷をやろうと決めるとかき氷機を手放す。
あれはどうしよう?これはどうしよう?と考えているうちに10時になってしまった。『憩いの場』を開店しなければ。
シトラに指示を送って表の看板を裏返してもらって店を開店する。
開店から10分後、早速今日のお客様第1号が来店する。初めて見る中年のビジネスマンだ。
いらっしゃいませ。当店のご利用は初めてですか?
やはりそうでしたか。喫茶『憩いの場』のご利用ありがとうございます。
あまり広い所ではありませんが、料理とコーヒーの味は保障します。十分に堪能していってください。
ああ、申し遅れました。私、この店『憩いの場』の店長を勤める小野山歩と申します。
以後お見知りおきを。
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