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2章 2度目の人生の目標

25話 新魔王様が僕をお呼び!?

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「んん・・・!!」

 目を開けると、よく知っている天井があった。僕が使っている部屋の天井だ。

 なんで、ここで寝ているのだろう?そもそも、今は何時なんだ?寝る前の記憶が曖昧だ。

 確か、アクアが攻めてきて、殺されかけて、カルー将軍が庇ってくれた。そして、僕は魔法を使うことができた。

「いや、きっと夢だな。そんな事があってたまらない。カルー将軍が、僕如きの為に命を落とすなんてあっちゃいけないね」

「ところがどっこい。それが起きちゃったんだよねぇ」

「うわぁ!?バール様!?どうして僕の部屋に?」

 僕のベッドに腰を下ろしているのは、バール様。バール様は微笑みを浮かべながら、僕の頬を優しく触れた。

「とりあえず、初めての魔法おめでとう」

「え、あ、ありがとうございます・・・ていう事は、カルー将軍が死んだのも・・・」

「夢じゃないねぇ。まごう事なき現実さ。君が向き合わなくてはならない回避不可能の現実」

「・・・ごめんなさい。僕がいたせいで、カルー将軍が・・・」

「わたしにも、カルー将軍にも気を遣わなくて良いよ。わたし的には、戦死は仕方ないと思っているし、カルー本人の選択なら、文句がない。それに、君の魔法がついに覚醒した!」

 興味の対象以外にはまるで、興味を抱かない事で有名なバール様。部下の死にも若干ドライだ。

「戦力という事なら気にしないでくれ、君がこれからその戦力を担うんだから!!」

「・・・僕なんかに務まるんでしょうか?」

「その不安は大いに理解するよ。大変だよねぇ、いきなりカルーの代わりだなんて。アイツ、スケルトンのくせに滅茶苦茶強かったし」

 バール様が惜しんでいるのは、カルー将軍という人ではなく、戦力。このドライさが、バール領を成功させてきた要因なのかも。

「ぶっちゃけ、バール軍での君の評価は半々だ。参加に賛成する者半分、反対半分って感じ」

 みんなの心と士気の支えであるカルー将軍の死の原因を作ったのだから、当たり前か。

 けど、人から恨まれるのはかなり辛い。

「だから、、君にスペシャルな任務を任せる事にしたよ!!君という実験体がいなくなってしばらくいなくなってしまうので、こちらとしてはとても不本意なんだけどね!!」

「特別な任務・・・どんな内容なんです?」

「知らないっ!!」

 任せているのに、知らないとはどういう了見なんだろう。バール様からの任務じゃないのか?

「詳しくは、!!」

「え・・・?魔王様が、僕如きを呼んでいるんですか?」

「活躍、報告しちゃったからねぇ」

 これは、とんでもない事になってきたぞ・・・。
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