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16 おわり
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国王は、自らが王子に裏切られたショックと、そして……実際には彼の手で未来を閉ざした事からなかなか立ち直治る事ができず、マルクルに与えた猶予期間5年を待たずに、レーネを妻に迎えたフェルザーを国王とし、王位継承が行われた。
私はマルクルの行いの事実を知り、記憶を取り戻した日から悪夢に目を覚ます。
「?!」
「どうした? 怖い夢でも見たのか?」
私が目を覚ませば、穏やかな優しい瞳を向け、私を抱きしめる腕がとなりにあった。
「はい……」
「眠れないなら、運動でも」
と……下品な冗談は、お母様から習ったパンチで撃退です。
いえ、別に全てを拒んでいる訳ではありませんよ?
猫の威嚇のように距離を置き、私はフェルザーを睨めば彼は笑う。
「酷いなぁ」
そして、私もつられて笑うのだ……。
「もう少し上品に、慰めてくれませんか?」
「いや、下心もあるからなぁ……」
「さっき、したよね?!」
「長年の恋心が実ったんだ、当然の反応だ」
「結婚して、もう3年!!」
「まだ、3年かぁ……」
私達の日々は他愛ない。
先王夫婦は何処までも地味で簡素な政治をしていたから、波の無いどこまでも穏やかな日々を送っている。
「おいで」
「はい……」
私は優しい腕の中にいながらも、今も時折考えてしまうのです。
マルクルの事を。
マルクルと言う人は、酷い人だった。
多くの人が彼によって人が傷つけられた。
それでも、甘い囁きや、彼を慕った日々を夢に見れば胸が痛む。 酷い目にあっていた私ですらそうなのだから、先王陛下はもっと胸を痛めているのだろうと……。
マルクルとアリアーヌ姫は、厳しい大地に居ます。
アリアーヌ姫が国から譲り受けた土地は、魔皇石が取れるのは確かですが、それは採掘、精製するのも大変なクズ魔皇石が殆どだったのです。 それでも長く綿密な調査を行えば、何処かに魔皇石の密集地が見つかるかもしれませんが、その土地は不毛な荒野であり、クズ魔皇石の放つ魔力を受け多くの魔物が発生する地域だったのです。
王位を得るための材料に魔皇石を使っていたマルクルは、その魔皇石の実態を知らなかったそうで、旅の間、共に現地へと向かう貴族達と都合の良い採掘計画と、そして、それらの販売計画を立てていたそうでした。
ですが、事実は逃亡を試みたアリアーヌ姫によって明らかになります。
アリアーヌ姫は逃亡から秒で護送のための騎士達に捕まりました。
その日から3日後、不毛な大地、荒れた荒野を全員が目にする事になります。
ですが、この時点でも、魔皇石の事実は語られなかったそうです。
マルクル達が、魔皇石の正体を知ったのは、彼等の住まいである唯一の町にたどり着き住民たちに笑いものにされて初めてでした。
そこは……何処にも行き場の無い、罪人達の逃亡の地だったのです。
そのことは、長く先王様にも秘密とされていました。
それでも彼はお母様にこう言ったそうです。
『お前は自分の息子が心配ないのか?』
『私には国民と言う子が大勢います。 一人の馬鹿息子のために、大勢の我が子を犠牲にしろと言うのなら……貴方もあの子と共に旅立つべきでしたわ』
と……。
少し考えれば簡単な事でした。
食糧難となったアルムガルト国。
アルムガルト国は、マルクルを通じて支援を求めてきましたが、実際には国同士で幾度となく調整が行われた結果、アルムガルト国は対価を豪華な宝石類で支払ってきました。 後日、アリアーヌ姫は私の私物だったのだから返して欲しいと訴えましたが、既に換金したと却下。
この時点で、アルムガルト国には金になる魔皇石が無い事は確定されています。
それでも、確実に事を勧めるために裏は取りましたけどね。 魔皇石の産出地に向かう、それが最も重大で難易度の高い調査でした。
当然そのような場所に、王族や貴族が住める立派な屋敷等ある訳がありません。
それでも、何処にも行き場の無い、世間から追われている無法者達が、一攫千金を望みながらも魔皇石のクズをさらい生活の糧にし町を作っているのですから住めない事はないでしょう。
一応、町の人間達に金を渡し、彼等のために少しだけ良い屋敷を立てさせはしましたから。 同時に……彼等には、送り込んだ者達が逃げないよう見張れば、毎月酒と食料を送り込むと約束を行い、彼等の最低限の生存は保証したつもりでした。
ですが、町に到着し真実を知ったマルクルはアリアーヌ姫を責め立てたそうです。 残虐の限りを持って、そしてアリアーヌ姫は罪人達に助けを求め……彼女は小さな町の女王様として君臨し、マルクルと貴族達は毎月の酒と食料のために生かされるだけの日々を送っていたと言う話でした。
マルクルはその悲惨な日々からの救出を先王様に願う手紙を送ってきたのです。
魔皇石の地に迎えと命じた先王様だけが、魔皇石の土地の事実を知らせていなかったため大きなショックを受けましたが、それも先王様が調査をせず報告を求めなかったのですから彼の責任でしょう。 先王様は事実の秘匿に対して誰に責める事はありませんでした。
当然です。
マルクルも先王様も、本来なら事前に調べておくべきだったのですから。
先王様は、マルクルに関わる全てにおいて日々、後悔に苛まれていると言う話でした。
そして……マルクルからの救援要請は、現国王であるフェルザーによって先王の前で破り捨てられました。
そんな事が起こった中、私達はうちに様々な思いを抱きながらも日々のお茶会を日課としています。
「今日のお茶は、この植物園で取れたお茶を使いましたの。 どうですか? お母様、先王様」
私への強姦未遂の際に、マルクルを指示した先王を……私は父と呼ぶ事ができませんでした。
「えぇ、爽やかな香りがとても素敵ね」
「素敵と言えば、お母様の人気は日々高まっており、女性騎士を目指す者が増えておりますのよ」
「それは嬉しい事だわ」
お母様は職務から解放され、騎士隊のトップとして日々を送り益々の活躍をなさっております。 そしてお母様に捨てられたくない先王様は、日々他の騎士達と共に苦しい訓練に耐えて毎日ボロボロになっていました。 ボロボロになれば、後悔で眠れないと言う事も無いだろうと言うお母様の気遣い……も、あるのかもしれません。
「貴方、折角のレーネが淹れてくれたお茶を飲まないと言うの?」
「いや、口の中がボロボロでな……」
タプタプとした身体が引き締まった今も、お母様には何一つ敵う事はないようです。
「遅れまして申し訳ございません」
「フェルザーどうしましたの? 貴方がお茶会に遅れるなんて珍しいわね」
そう問いかけるお母様、そして先王様に難しい顔でフェルザーは仰々しく礼を行いました。 それは日常には不似合いな礼であり、誰もがその瞬間緊張を覚えました。
「何かありましたの?」
私が問えば、あぁと短く答え、やはり先王夫婦へと視線を向ける。
「マルクルは領地から逃亡を図った際に、魔物に襲われ死亡したと連絡が入りました」
幾ら尊大で横暴で暴力的であったと言っても、ソレは王太子だったから誰も逆らえなかっただけ、罪人の町に送られた者達は、かつて自分が行った悪事を死なない程度に身に受け、そして逃げ出し、魔物に追われ殺されたと報告がなされたのです。
「あぁ、わしが……ちゃんと教育を行っていれば……」
先王様はこう嘆いていましたが、私には彼が教育で変化するとは想像も出来ませんでした。 そして、お母様は静かに一言語るだけでした。
「残念ですが仕方がありません」
もの言いたげに先王様はお母様へと視線を向けましたが、結局何も言えずにうつむきました。
「王家は民のために……私達は先王様の意志を継ぎ、これからも変わらない日々を送って行くことでしょう」
フェルザーはマルクルの死を悼む余地等無いと遠回りに先王陛下に告げ、私が淹れたお茶に何時もと変わらない微笑みを向けました。
「美味しいですか?」
「当たり前だ」
その日の晩、私達はとっておきのお酒の封を開けました。
マルクルの死を悼むため……と言うよりも、私達はようやく、ようやく前進し始める事が出来る。 そんな気持ちが大きかったのです。
「これからも、共に歩んでくれるか?」
「当たり前です。 幸せになりましょうね」
私は、ずっと私に寄り添い守ってくれた人に寄り添うのです。 きっと穏やかで幸福な日々が続く事でしょう。
そして私は一人の女性に思いをはせるのです。
その美貌ゆえに……罪人たちの女王様に君臨しているアリアーヌ姫様。 貴方が居てくれたからこそ私は真実を知り、前進できました。 貴方をそこから救いだす事はしませんが……私を幸せにしてくださった感謝を貴方に……。
おわり
私はマルクルの行いの事実を知り、記憶を取り戻した日から悪夢に目を覚ます。
「?!」
「どうした? 怖い夢でも見たのか?」
私が目を覚ませば、穏やかな優しい瞳を向け、私を抱きしめる腕がとなりにあった。
「はい……」
「眠れないなら、運動でも」
と……下品な冗談は、お母様から習ったパンチで撃退です。
いえ、別に全てを拒んでいる訳ではありませんよ?
猫の威嚇のように距離を置き、私はフェルザーを睨めば彼は笑う。
「酷いなぁ」
そして、私もつられて笑うのだ……。
「もう少し上品に、慰めてくれませんか?」
「いや、下心もあるからなぁ……」
「さっき、したよね?!」
「長年の恋心が実ったんだ、当然の反応だ」
「結婚して、もう3年!!」
「まだ、3年かぁ……」
私達の日々は他愛ない。
先王夫婦は何処までも地味で簡素な政治をしていたから、波の無いどこまでも穏やかな日々を送っている。
「おいで」
「はい……」
私は優しい腕の中にいながらも、今も時折考えてしまうのです。
マルクルの事を。
マルクルと言う人は、酷い人だった。
多くの人が彼によって人が傷つけられた。
それでも、甘い囁きや、彼を慕った日々を夢に見れば胸が痛む。 酷い目にあっていた私ですらそうなのだから、先王陛下はもっと胸を痛めているのだろうと……。
マルクルとアリアーヌ姫は、厳しい大地に居ます。
アリアーヌ姫が国から譲り受けた土地は、魔皇石が取れるのは確かですが、それは採掘、精製するのも大変なクズ魔皇石が殆どだったのです。 それでも長く綿密な調査を行えば、何処かに魔皇石の密集地が見つかるかもしれませんが、その土地は不毛な荒野であり、クズ魔皇石の放つ魔力を受け多くの魔物が発生する地域だったのです。
王位を得るための材料に魔皇石を使っていたマルクルは、その魔皇石の実態を知らなかったそうで、旅の間、共に現地へと向かう貴族達と都合の良い採掘計画と、そして、それらの販売計画を立てていたそうでした。
ですが、事実は逃亡を試みたアリアーヌ姫によって明らかになります。
アリアーヌ姫は逃亡から秒で護送のための騎士達に捕まりました。
その日から3日後、不毛な大地、荒れた荒野を全員が目にする事になります。
ですが、この時点でも、魔皇石の事実は語られなかったそうです。
マルクル達が、魔皇石の正体を知ったのは、彼等の住まいである唯一の町にたどり着き住民たちに笑いものにされて初めてでした。
そこは……何処にも行き場の無い、罪人達の逃亡の地だったのです。
そのことは、長く先王様にも秘密とされていました。
それでも彼はお母様にこう言ったそうです。
『お前は自分の息子が心配ないのか?』
『私には国民と言う子が大勢います。 一人の馬鹿息子のために、大勢の我が子を犠牲にしろと言うのなら……貴方もあの子と共に旅立つべきでしたわ』
と……。
少し考えれば簡単な事でした。
食糧難となったアルムガルト国。
アルムガルト国は、マルクルを通じて支援を求めてきましたが、実際には国同士で幾度となく調整が行われた結果、アルムガルト国は対価を豪華な宝石類で支払ってきました。 後日、アリアーヌ姫は私の私物だったのだから返して欲しいと訴えましたが、既に換金したと却下。
この時点で、アルムガルト国には金になる魔皇石が無い事は確定されています。
それでも、確実に事を勧めるために裏は取りましたけどね。 魔皇石の産出地に向かう、それが最も重大で難易度の高い調査でした。
当然そのような場所に、王族や貴族が住める立派な屋敷等ある訳がありません。
それでも、何処にも行き場の無い、世間から追われている無法者達が、一攫千金を望みながらも魔皇石のクズをさらい生活の糧にし町を作っているのですから住めない事はないでしょう。
一応、町の人間達に金を渡し、彼等のために少しだけ良い屋敷を立てさせはしましたから。 同時に……彼等には、送り込んだ者達が逃げないよう見張れば、毎月酒と食料を送り込むと約束を行い、彼等の最低限の生存は保証したつもりでした。
ですが、町に到着し真実を知ったマルクルはアリアーヌ姫を責め立てたそうです。 残虐の限りを持って、そしてアリアーヌ姫は罪人達に助けを求め……彼女は小さな町の女王様として君臨し、マルクルと貴族達は毎月の酒と食料のために生かされるだけの日々を送っていたと言う話でした。
マルクルはその悲惨な日々からの救出を先王様に願う手紙を送ってきたのです。
魔皇石の地に迎えと命じた先王様だけが、魔皇石の土地の事実を知らせていなかったため大きなショックを受けましたが、それも先王様が調査をせず報告を求めなかったのですから彼の責任でしょう。 先王様は事実の秘匿に対して誰に責める事はありませんでした。
当然です。
マルクルも先王様も、本来なら事前に調べておくべきだったのですから。
先王様は、マルクルに関わる全てにおいて日々、後悔に苛まれていると言う話でした。
そして……マルクルからの救援要請は、現国王であるフェルザーによって先王の前で破り捨てられました。
そんな事が起こった中、私達はうちに様々な思いを抱きながらも日々のお茶会を日課としています。
「今日のお茶は、この植物園で取れたお茶を使いましたの。 どうですか? お母様、先王様」
私への強姦未遂の際に、マルクルを指示した先王を……私は父と呼ぶ事ができませんでした。
「えぇ、爽やかな香りがとても素敵ね」
「素敵と言えば、お母様の人気は日々高まっており、女性騎士を目指す者が増えておりますのよ」
「それは嬉しい事だわ」
お母様は職務から解放され、騎士隊のトップとして日々を送り益々の活躍をなさっております。 そしてお母様に捨てられたくない先王様は、日々他の騎士達と共に苦しい訓練に耐えて毎日ボロボロになっていました。 ボロボロになれば、後悔で眠れないと言う事も無いだろうと言うお母様の気遣い……も、あるのかもしれません。
「貴方、折角のレーネが淹れてくれたお茶を飲まないと言うの?」
「いや、口の中がボロボロでな……」
タプタプとした身体が引き締まった今も、お母様には何一つ敵う事はないようです。
「遅れまして申し訳ございません」
「フェルザーどうしましたの? 貴方がお茶会に遅れるなんて珍しいわね」
そう問いかけるお母様、そして先王様に難しい顔でフェルザーは仰々しく礼を行いました。 それは日常には不似合いな礼であり、誰もがその瞬間緊張を覚えました。
「何かありましたの?」
私が問えば、あぁと短く答え、やはり先王夫婦へと視線を向ける。
「マルクルは領地から逃亡を図った際に、魔物に襲われ死亡したと連絡が入りました」
幾ら尊大で横暴で暴力的であったと言っても、ソレは王太子だったから誰も逆らえなかっただけ、罪人の町に送られた者達は、かつて自分が行った悪事を死なない程度に身に受け、そして逃げ出し、魔物に追われ殺されたと報告がなされたのです。
「あぁ、わしが……ちゃんと教育を行っていれば……」
先王様はこう嘆いていましたが、私には彼が教育で変化するとは想像も出来ませんでした。 そして、お母様は静かに一言語るだけでした。
「残念ですが仕方がありません」
もの言いたげに先王様はお母様へと視線を向けましたが、結局何も言えずにうつむきました。
「王家は民のために……私達は先王様の意志を継ぎ、これからも変わらない日々を送って行くことでしょう」
フェルザーはマルクルの死を悼む余地等無いと遠回りに先王陛下に告げ、私が淹れたお茶に何時もと変わらない微笑みを向けました。
「美味しいですか?」
「当たり前だ」
その日の晩、私達はとっておきのお酒の封を開けました。
マルクルの死を悼むため……と言うよりも、私達はようやく、ようやく前進し始める事が出来る。 そんな気持ちが大きかったのです。
「これからも、共に歩んでくれるか?」
「当たり前です。 幸せになりましょうね」
私は、ずっと私に寄り添い守ってくれた人に寄り添うのです。 きっと穏やかで幸福な日々が続く事でしょう。
そして私は一人の女性に思いをはせるのです。
その美貌ゆえに……罪人たちの女王様に君臨しているアリアーヌ姫様。 貴方が居てくれたからこそ私は真実を知り、前進できました。 貴方をそこから救いだす事はしませんが……私を幸せにしてくださった感謝を貴方に……。
おわり
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(* ᴗ ᴗ)⁾⁾ はじめまして
お読みいただき、ありがとうございます⸜(*ˊᵕˋ*)⸝💕✨
そう、書いていて私も思いました!!
モラハラってサイコっぽいですよね。
私も、書いていても面白かったです。
嬉しいお言葉ありがとうございます(´,,•ω•,,)♡
( ´•̥ω•̥`)ゴメンナサイ…
色んな人を表現してみたかったのです。
そしてテーマは自称良い人で、こういう人あるあるなオチが待ってます(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
その方法、物凄い効果を発揮しそう! |ΦωΦ)ワクワク…💕
言われて見れば、Σ(*゚д゚*)ハッ!!
周囲を落とし、自分を上げるコレは典型的なお馬鹿さんだわ~。
ありがとです₍₍ ू(ᴗ̤ .̮ ᴗ̤ ू̀ )₎₎ෆ