転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第125話 [気功法]

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レイはその後暫く俺達と雑談するとアノスさんの所へ向かった。

「レイも頑張ってるみたいだな。」

「この短期間で最後の詰めって本人が言えるくらいなんだ、相当頑張ってるんだろう。」

「そうだな。俺も負けてられないな!」

「おっ、気合いがはいってるねぇ。」

「そりゃな。」

「そうだ!ルークが落ち着く環境は森か?平原か?何処だ?」

「ん?何でだ?」

「コレからする事は邪魔が入ると危険だからアイテムボックス改の中でやるつもりなんだが、ルークが落ち着く環境の方がより危険度が下がるからな。」

「なるほどな。それなら森の川の側が良いかな。」

「なるほどな。分かったなら軽く食べたら向かうとするか。」

「もう食べるのか?」

「あぁ、少しだけでも腹に入れといた方が良いからな。」

「分かった。」

ルークも納得した様なので、デニムさんにお願いして、軽食を用意してもらい、食事を済ませると森/川フィールドに入っていった。

「恵美、真司とりあえず別のフィールドで久しぶりに練武でもやっててくれ。」

「「は~い。」」

「じゃあ行こうか。」

「うん。」

恵美達はそう言うとフィールドを移動してくれた。

「さて、次は、っと精霊達、聞こえるか?」

俺がそう言うと精霊達が現れた。

「お前達には俺とルークが邪魔されない様にしてもらいたいのと子供達が無茶しない様に見ていてくれないか?」

「「「「「「承知しました。」」」」」」

精霊達がそう言いながら去って行くと周りの気配も消えていった。

「よし!問題ないな。それじゃあルークやるぞ。」

「おう。」

そう言うとルークに胡座をかいて座る様に指示し、ルークが座ると俺も目の前で座った。

「さて、両手を出してくれ。」

「おう。」

俺はルークが出した手の上に両手を添えた。

「今から気を少しずつ送るが、目を瞑り感じろ。」

俺はルークが指示通りに目を瞑ったタイミングで気を送り始めた。

「どうだ、分かるか?」

「あぁ何とか。」

「よし!次に気を一点にだけ強く送るから何処に送られているか、言ってみてくれ。」

俺はそう言うと1箇所ずつ移動する様に気を送っていった。

「頭頂部・・・胸・・・腹・・・いや、臍の下辺りか。・・・股を通って背中側からまた頭頂部か。」

「よし!では、此処からが本番だ。お前の気を少し刺激するからそれを感じ取ったらフォローするから自分で今やった様に動かしてみろ。」

俺はそう言うとルークの気を刺激した。

最初は刺激しても動かなかった気の流れだったが、暫くすると動き始め、だんだん上手く流せる様になって、最終的にはルーク1人の力で流せる様になった。

「よし!暫くその状態を維持しつつ、流れを速くしていけ。」

俺がそう言うとルークは大粒の汗を流しながら続行していった。

よし。やはり才能があるな、普通なら1週間は掛かるけど、もう自分の意思で流せているな。

暫く様子を見て問題ないと判断した俺はそっと手を離し、ルークから離れ、ダンジョンの設定画面を開いた。



【ダンジョン設定】

海/島フィールドを作成しますか?

YES/NO



島?あぁ、あの島も入口だからか。じゃあネロの要望も有ったし・・・YESっと。



【ダンジョン設定】

それではダンジョンを作成します。暫くお待ち下さい。



さてと、とりあえず今日はそこまで時間が無いし、もう暫くやらせたら今日は終わりだな。

そう思いながら時々、懐中時計で時間を見ながら瞑想して、夕食までの時間を潰した。

「よし!もう終わりだ。」

俺がそう言うとルークはそのまま仰向けに寝転がった。

「ふぅ~。疲れたぁ~。」

「初めてで予想以上の成果だな。」

「そうなのか?」

「あぁ。今日は感じるところまでの予定だったが、自分で動かせるところまで出来たからな。」

「へぇ~そうなのか。」

「それにお前なら少ししたら動けるだろ?」

俺がそう言うとルークは手を動かしながら自分の状態を確認した。

「あぁ。大丈夫そうだ。」

「普通なら話す事もままならないからな。」

「そんなものか。」

「とりあえず、夕食を頼めるか聞いてくるから。」

「おう。頼む。」

「誰か聞こえるか?」

俺がそう言うと木の影からスキアが出てきた。

「何ですか?」

「子供達に父さんは外に行くからそろそろ止めて出てくる様に伝えてくれないか?」

「・・・いやぁ、それは一寸我々には・・・。」

「ん?どうした?」

「何かあったのか?」

「アレからずっと戦闘状態で、途中で止めても止めなくて、疲れたらとも思ったんですけど疲れる様子も無く・・・。」

「ほう。ぶっ通しでか。」

「はい。」

スキアが申し訳なさそうにそう言ったので、俺はスキアの頭を撫でてルークに声を掛けた。

「ルーク、夕食の前に子供達の所に行ってくるから一寸待っててくれ。」

俺がそう言うとルークは無理矢理立ち上がろうとした。

「おいおい。まだ無理をするな。」

「俺も見てぇ。」

「はぁ?・・・まぁ良いけど・・・仕方ないなぁ。」

俺はそう言うとルークに肩を貸してやった。

「すまねぇ。」

「まぁ気にするな。じゃあ行くぞ。」

「おう。」

「スキア、子供達は何処のフィールドに居るんだ?」

「荒野/渓谷フィールドです。」

「なるほどな。」

「じゃあ行くか。」

そう言いながら移動すると子供達は模擬戦の真っ最中だった。

「す、凄ぇなぁ。なぁシュウト、俺さぁコレでもかなり強い方だと思ってたんだよ。」

「あぁ、そうだろうな。」

「そんでよぅ。シュウトの修行で、更に強くなった自信があったんだよ。」

「そうだな。そのつもりで鍛えてたからな。」

「けどよぅ・・・何だよアレは?」

ルークが落ち込み気味で子供達の事を見ていたので、答えてやった。

「そりゃ、ルークは俺の修行を始めてひと月も経ってないだろ。あの子らは前世とはいえ、物心がつく前から徹底的に鍛えてたんだ。転生して、更に聖獣の力を手に入れたんだ。強くない訳が無いだろ。」

「物心つく前ってそれは流石に人としてどうなんだ?」

「そう言われてもなぁ。物心つく前は俺の親父が鍛えてたからなぁ。」

「親子揃って教え方が無茶苦茶だなぁ。」

「そんな事ないぞ。俺はまだマシだと思うぞ。」

「シュウトでマシってどうなんだ?」

「まぁ俺が言うのもアレだけど無茶苦茶な人だったし、本人は天才だから何言ってるか分かんなかったしな。」

「あぁ、ギューンとかタ、タタタッとかそんな感じで教える人だろ。」

「そうそう!それ!お前もそんな人に教えて貰った経験あるのか?」

「あぁ、今はもういねぇけど、昔、剣聖様に教えて貰った時にそんな感じだった。」

「アレは困るよなぁ。」

「だな。ってか、アレって傍から見たら殺し合いにしか見えねぇぞ。」

「ん?何言ってんだ?確かに恵美は多少加減してるけど、殺す気でやらなきゃ稽古にならないだろ。」

「はぁ!?・・・俺、シュウトの息子じゃなくて良かったぁ。」

「何言ってんだよ。さて、そろそろ止めてくるか、一寸行ってくるな。」

「え?あの中に行くのか?声を掛けずに?」

「当たり前だろ。声なんか掛けたら怪我するだろ。それに俺からしたらあの程度、児戯だ!」

「そうかぁ・・・児戯かぁ・・・。」

俺はそう言うとルークの呟きを子供達の間に入って互いの武器を掴んだ。

「はい、ストップ。」

「「は~い。」」

「父さんとルークは夕食を食べに行くけど、お前達はどうする?」

「う~ん。父ちゃんは夜は戻ってくる?」

「そのつもりだぞ。もしかしたら遅くなるかもしれないけどな。」

「そっかぁ。じゃあコッチでもう少し稽古しとく。」

「真司はどうする?」

「ねえちゃんといっしょにけいこする。」

「模擬戦は駄目だぞ。」

「なんでぇ?」

「周りを見てみろ。荒野とはいえ、ボコボコじゃないか。」

「あっ!ホントだ!」

「父さんと爺さんの模擬戦後はどうなってた?」

「凄く綺麗な絵が描いてあった。」

「だな。もっと上手くなるには?」

「「稽古(けいこ)!」」

「じゃあ演武をやっていなさい。とその前にエダ、元に戻せるか?」

「問題ないのじゃ。」

「ありがとう。」

俺はそう言いながらエダに魔力を与えるとフォフォフォ!と言いながら一気に元に戻した。

「流石だな。この後は俺が戻るまで、子供達を頼むな。」

俺はそう言いながら子供達と精霊達に魔力を与えてアイテムボックス改からルークと出ていった。

「しかし、体が急に軽くなったけど、何かしてくれたのか?」

「無理矢理立った所為で気が乱れた状態になってたから調整しただけだ。」

「あぁ、肩を貸してくれてた時か。」

俺達がそう話しているとデニムさんが近づいてきた。

「シュウト様、ルーク殿下、アノス様から食事のお誘いがございますが、如何なさいますか?」

「レイも呼んでも構いませんか?」

「レイ様でしたらアノス様と御一緒されています。」

「分かりました。ルークもそれで良いよな。」

「あぁ。」

俺達はそのままデニムさんの案内で公爵家の皆さんと食事をして、3人で戻ってきた。

「レイはこのまま俺達と泊まるか?」

「良いのか?」

「あぁ。」

俺達はそう言うとアイテムボックス改の中に入っていった。

「丁度、海底神殿の事で話をしたかったんだ。」

「ん?何だ?」

「聞いた話だと行くまでも大変な道程なんだろ?」

「う~ん。ルーク、どうなんだ?」

「普通に船で行くなら軍か、最低でもAランクパーティの冒険者が乗った船じゃないと厳しいだろうな。後は、飛空艇で向かうかだな。」

「って言ってもダンジョンに入るのはAランクパーティの冒険者か、軍の精鋭部隊だろ。なら、大変じゃないんじゃないのか?」

「まぁ確かにそうなんだけど、飛空艇を停める場所とか色々造る必要があるんだよ。」

「それで?」

「攻略組も施設を造っておきたいんだよ。」

「そうか。なら、彼処がいいんじゃないか?」

「そうだな。」

「良い場所があるのか?」

「洞窟だ。」

「洞窟?」

「あぁ、マリクワ先生がコレクションを隠してた場所だからある程度広さも有ったぞ。」

「そうか。なら1度見ておきたいんだけど、明日の朝にでも連れていってくれないか?」

「う~ん。」

「どうしたんだ?」

「いやぁ、明後日じゃあ駄目か?」

「別に良いけど、それなら明後日見に行った後に師匠に報告したいから王都に送ってくれないか?」

「良いぞ。あっそうだ。レイは明日時間はあるか?」

「別に大丈夫かな。」
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