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8章
工房長の黒い箱
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翌朝。一行は鍛冶工房の村、バンドールを再訪した。
一昨日と同じように、水車ハンマーの音が響いていたが、なぜかレンガ造りの工房から響いていた槌の音が聞こえてこない。
それどころか、工房長ディディエの工房の前で、大勢の人が集まっている。皆、口々に何かを訴えているので、わんわんという音が響いているだけで、よく聞き取れない。
「おい、なんの騒ぎだ」
人々の後ろで、様子を見ていた村人に、ガリマーロが話しかけた。
「見ればわかるだろ、工房長に陳情してるんだよ。なんとかしてくれって」
「なにかあったのか?」
「なんかってわけじゃないけどさ。忙しすぎなんだよ。注文は殺到する、それでいて納期がきついときてるからな。寝る間もねえ」
確かに2日前、ディディエが忙しいと言っていた。その顔を思い出しながら、アルネリアはひょいと人の波の中に入っていく。
「おまえらの仕事の納期を決めたのは俺じゃねえ、おまえらが客に『できます』と言ったんだろ? 俺はできもしない空約束はしてねえ。忙しいが、できない相談じゃねえ」
ディディエが太い腕を振り回しながら、大音声で反論していた。
しかし、その剣幕にも屈しない若い男が、一歩前に進み出た。
「納期を延ばせば、それだけ金が入ってくるのも遅くなるだろ。だから魔法を使えばいいじゃないかって言ってるんだよ。それを工房長が拒否するから」
「魔法は認めん! 魂がこもらない」
ディディエがぶん、と勢いをつけて手を振った。
「なら水車のハンマーだって同じだろうが。あの水の力に気持ちとか魂とかこもってんのかね。俺たちが言いたいのは、もっと効率よくすれば、暮らしも楽になるってことなんだよ。農民は魔法の人形を使って、暮らしが楽になったっていってんだろう」
「はあ? じゃおまえらは、木偶人形が作った飯を食いたいか? ソレイヤールの料理屋はみんな料理人が手で作ってるだろ? 木偶人形にはな、ちょっとした塩梅がわかんねえんだ」
「鎧に繊細さなんていらねえだろ、頑丈ならいいんだからよ!」
「とにかく、俺の目の黒いうちは認めねえ! 俺が引退してから木偶人形でもなんでも、勝手にすればいいだろう!」
ディディエに叱り飛ばされた村人たちはしぶしぶ、というふうに工房の前を離れていった。
残ったのは、その場にぼんやり立ち尽くしているアルネリアたちだけである。
「おう、なんだあんたたちは」
「実はカリエさんに用があって来たんだが、……あんたも大変だな」
「若いもんは、すぐに新しいものに飛びつこうとしやがる。木偶人形の仕事は早いが、なんでもかんでも平板すぎて、面白みがねえんだ。どこで誰が作っても同じで、バンドール工房でつくる意味がなくなっちまう。そうなると客は工賃が安い方に流れるわな。自分で自分の首を絞めることになるっていうことが、あいつらにはわかんねえんだろうな」
「そうだろうな……」
ガリマーロはこういう場で、うまく相手の懐に入っていく。
「ところで、ちょっと聞きたいことがあるんだ。その、あんたが嫌っている魔法とも関わりがあるんだが……」
ディディエはキラリと目を光らせ、周りを見回した。
「聞きたいことがあるようだな。俺に答えられることだったらいいぜ。来な」
ディディエに招き入れられた工房は、パウラの鎧一式を注文したフェリヤンの工房よりも一回り大きかった。
「話ってのは、10年前のことなんだ。この村にツニヤーダっていう神官が来ただろう? あいつも木偶人形を押しつけようとしに来たんじゃないのか?」
「ツニヤーダ……ねえ……。ああ、そういえばそういう名前の神官が来てたな。いろいろと偉そうに注文しやがったぜ。フェリヤンのところには、仮面の原型作れと言ったらしいが、俺のところには、台車に乗せられるくらいの、鋼鉄の箱だった。しっかりと蓋が閉まるものにしろ、と」
鋼鉄の箱……とガリマーロが口の中で繰り返す。
「そのときには戦が始まっていたんですよね?」
ヴァレリウスが控えめに尋ねた。
「ああ、そんなすぐにはできねえって突っぱねたが、『間に合わせでいい、しっかり蓋が閉まればいいんだ』ってねじこみやがってよ。鎧も急ぎ仕事で作らされた上に、さらに奇妙な注文しやがって。忘れもしねえ、徹夜でやらされたぜ畜生。それで、『必要なら木偶を貸してやってもいい』だと。ならおまえらで作れっていってやりたかったぜ」
「災難だったな。で、どんなやつだった?」
「背はそれほど高くなかったと思うな。とにかく痩せ型で目がギョロリとして、白髪交じりの黒髪長髪の、妙に迫力ある男だったぜ。こいつに関して覚えてるのはこれくらいだ」
曖昧な印象だが、アルネリアはその人物像を心に刻み込んだ。
「十分だ。助かったよ」
ガリマーロがディディエの二の腕を、ポン、と叩いた。
「必要なら、また来てくれ」
「ああ。次回は鎧を頼みに来るさ」
「時間も金もかかるぜ」
「それに見合う価値があるんだろ?」
ガリマーロが手を上げて、工房から出て行き、アルネリアたちもそれに従った。
工房から村の通りに出たところで、川下のほうから走ってくるリコと出くわした。
「あ! またきたの?」
「うん、ちょっと用事があってね」
リコはうれしそうに両手でパウラとアルネリアの手を取った。
「あのねあのね、おじいちゃん、よろいつくってるよ。おにい……おねえちゃん? の、よろい!」
アルネリアとパウラは一瞬硬直した。
「ここは水車の音がするから、ちょっとこっちでお話ししようね~」
パウラがリコを元来た道に連れて行き、アルネリアは青ざめながら、ヴァレリウスとティリアーノを盗み見た。
幸い、ふたりは神官の話でもしているようで、今のリコの言葉が耳に入っていないようだった。
「リコちゃんはいい子だねー」
パウラが抱き上げて振り回すと、リコは噴き上がるような笑い声を立てた。
用が済んだら早くこの村を出た方が良さそうだ……。
アルネリアがビルギッタに視線を送ると、彼女も密かに了解のサインを送ってきた。
一方、ヴァレリウスは、顎に指を当ながら、ティリアーノたちと向き合っていた。
「これから、ツニヤーダの足取りをどうやって追えばいいのだろう……仮にだけど、もし君が要職を追放されたとしたら、その後の身の振り方はどうすると思う?」
「そんなことわかりませんよ。うーん、ガリマーロさんだったらどうするかな?」
「俺か? 俺はこの国を出たな」
「……でしょうね」
わかりやすく肩を落としたティリアーノの肩に、ガリマーロが手を置く。
「いや、冗談だ。それまでの収入が良ければ、家に蟄居するだろう。けれどもどうしようもなく追い詰められていたとしたら……」
――森には近づくなよ。ならず者が潜んでいるからな。
ふとガリマーロの脳裏に戦友との記憶がよみがえる。
「森……か。ボレムの近くの森に、手がかりがあるかもしれんな」
「そういえば、森にはならず者たちが集まるようですからね」
ティリアーノも腕を組みながら頷く。
そこに、パウラとリコを先に行かせたアルネリアが近づいた。
「あと、仮面を作らせた皮革職人はどうでしょう。フェリヤンとカリエに聞いてみてみますよ」
「頼みます」
軽く頭を下げるヴァレリウスにアルネリアは頷き、身体を翻して川下のほうに駆けていった。
数分後。ふたりは息を弾ませながら戻ってくると
「聞いてきました! たぶんボレムの近くのバジエという村にある革細工の工房だろうって言ってました!」
「さすが賢者君とその兄上ですね。ではこれから我々は、ならず者の森と、革細工の工房を訪ねてみることにしましょう」
ならず者の森……どんな国にもある暗部――社会からあぶれた者たちが集まるような場所。ノルデスラムトの首都アーレンにもそんな場所があるという。治安が悪く、地区の衛生状態も悪いため、無論アルネリアも危険すぎるためにパウラも足を踏み入れたことはない。
「全員で2カ所も回ることはない。二手に分かれればいいだろう。革細工の工房は、ビルギッタと子供たちに行ってもらおう」
「では、我々がならず者の森ですね?」
ティリアーノの言葉に、ガリマーロは首を振って否定をする。
「そこは俺だけで十分だ。ティリアーノさんは、おやじさんに聞き出すことがあるだろう? ツニヤーダが神官を剥奪された理由とかな……」
「うーん、父上がたやすくしゃべるかなあ……。あの頃の黒歴史って言いたがらないんだよなあ……」
渋面のティリアーノに、ビルギッタが片目をつぶってみせた。
「お父上にお土産を買っていったらいかがです? たとえばこの地方のネクタル酒などを。会話が弾むかもしれませんよ……」
一昨日と同じように、水車ハンマーの音が響いていたが、なぜかレンガ造りの工房から響いていた槌の音が聞こえてこない。
それどころか、工房長ディディエの工房の前で、大勢の人が集まっている。皆、口々に何かを訴えているので、わんわんという音が響いているだけで、よく聞き取れない。
「おい、なんの騒ぎだ」
人々の後ろで、様子を見ていた村人に、ガリマーロが話しかけた。
「見ればわかるだろ、工房長に陳情してるんだよ。なんとかしてくれって」
「なにかあったのか?」
「なんかってわけじゃないけどさ。忙しすぎなんだよ。注文は殺到する、それでいて納期がきついときてるからな。寝る間もねえ」
確かに2日前、ディディエが忙しいと言っていた。その顔を思い出しながら、アルネリアはひょいと人の波の中に入っていく。
「おまえらの仕事の納期を決めたのは俺じゃねえ、おまえらが客に『できます』と言ったんだろ? 俺はできもしない空約束はしてねえ。忙しいが、できない相談じゃねえ」
ディディエが太い腕を振り回しながら、大音声で反論していた。
しかし、その剣幕にも屈しない若い男が、一歩前に進み出た。
「納期を延ばせば、それだけ金が入ってくるのも遅くなるだろ。だから魔法を使えばいいじゃないかって言ってるんだよ。それを工房長が拒否するから」
「魔法は認めん! 魂がこもらない」
ディディエがぶん、と勢いをつけて手を振った。
「なら水車のハンマーだって同じだろうが。あの水の力に気持ちとか魂とかこもってんのかね。俺たちが言いたいのは、もっと効率よくすれば、暮らしも楽になるってことなんだよ。農民は魔法の人形を使って、暮らしが楽になったっていってんだろう」
「はあ? じゃおまえらは、木偶人形が作った飯を食いたいか? ソレイヤールの料理屋はみんな料理人が手で作ってるだろ? 木偶人形にはな、ちょっとした塩梅がわかんねえんだ」
「鎧に繊細さなんていらねえだろ、頑丈ならいいんだからよ!」
「とにかく、俺の目の黒いうちは認めねえ! 俺が引退してから木偶人形でもなんでも、勝手にすればいいだろう!」
ディディエに叱り飛ばされた村人たちはしぶしぶ、というふうに工房の前を離れていった。
残ったのは、その場にぼんやり立ち尽くしているアルネリアたちだけである。
「おう、なんだあんたたちは」
「実はカリエさんに用があって来たんだが、……あんたも大変だな」
「若いもんは、すぐに新しいものに飛びつこうとしやがる。木偶人形の仕事は早いが、なんでもかんでも平板すぎて、面白みがねえんだ。どこで誰が作っても同じで、バンドール工房でつくる意味がなくなっちまう。そうなると客は工賃が安い方に流れるわな。自分で自分の首を絞めることになるっていうことが、あいつらにはわかんねえんだろうな」
「そうだろうな……」
ガリマーロはこういう場で、うまく相手の懐に入っていく。
「ところで、ちょっと聞きたいことがあるんだ。その、あんたが嫌っている魔法とも関わりがあるんだが……」
ディディエはキラリと目を光らせ、周りを見回した。
「聞きたいことがあるようだな。俺に答えられることだったらいいぜ。来な」
ディディエに招き入れられた工房は、パウラの鎧一式を注文したフェリヤンの工房よりも一回り大きかった。
「話ってのは、10年前のことなんだ。この村にツニヤーダっていう神官が来ただろう? あいつも木偶人形を押しつけようとしに来たんじゃないのか?」
「ツニヤーダ……ねえ……。ああ、そういえばそういう名前の神官が来てたな。いろいろと偉そうに注文しやがったぜ。フェリヤンのところには、仮面の原型作れと言ったらしいが、俺のところには、台車に乗せられるくらいの、鋼鉄の箱だった。しっかりと蓋が閉まるものにしろ、と」
鋼鉄の箱……とガリマーロが口の中で繰り返す。
「そのときには戦が始まっていたんですよね?」
ヴァレリウスが控えめに尋ねた。
「ああ、そんなすぐにはできねえって突っぱねたが、『間に合わせでいい、しっかり蓋が閉まればいいんだ』ってねじこみやがってよ。鎧も急ぎ仕事で作らされた上に、さらに奇妙な注文しやがって。忘れもしねえ、徹夜でやらされたぜ畜生。それで、『必要なら木偶を貸してやってもいい』だと。ならおまえらで作れっていってやりたかったぜ」
「災難だったな。で、どんなやつだった?」
「背はそれほど高くなかったと思うな。とにかく痩せ型で目がギョロリとして、白髪交じりの黒髪長髪の、妙に迫力ある男だったぜ。こいつに関して覚えてるのはこれくらいだ」
曖昧な印象だが、アルネリアはその人物像を心に刻み込んだ。
「十分だ。助かったよ」
ガリマーロがディディエの二の腕を、ポン、と叩いた。
「必要なら、また来てくれ」
「ああ。次回は鎧を頼みに来るさ」
「時間も金もかかるぜ」
「それに見合う価値があるんだろ?」
ガリマーロが手を上げて、工房から出て行き、アルネリアたちもそれに従った。
工房から村の通りに出たところで、川下のほうから走ってくるリコと出くわした。
「あ! またきたの?」
「うん、ちょっと用事があってね」
リコはうれしそうに両手でパウラとアルネリアの手を取った。
「あのねあのね、おじいちゃん、よろいつくってるよ。おにい……おねえちゃん? の、よろい!」
アルネリアとパウラは一瞬硬直した。
「ここは水車の音がするから、ちょっとこっちでお話ししようね~」
パウラがリコを元来た道に連れて行き、アルネリアは青ざめながら、ヴァレリウスとティリアーノを盗み見た。
幸い、ふたりは神官の話でもしているようで、今のリコの言葉が耳に入っていないようだった。
「リコちゃんはいい子だねー」
パウラが抱き上げて振り回すと、リコは噴き上がるような笑い声を立てた。
用が済んだら早くこの村を出た方が良さそうだ……。
アルネリアがビルギッタに視線を送ると、彼女も密かに了解のサインを送ってきた。
一方、ヴァレリウスは、顎に指を当ながら、ティリアーノたちと向き合っていた。
「これから、ツニヤーダの足取りをどうやって追えばいいのだろう……仮にだけど、もし君が要職を追放されたとしたら、その後の身の振り方はどうすると思う?」
「そんなことわかりませんよ。うーん、ガリマーロさんだったらどうするかな?」
「俺か? 俺はこの国を出たな」
「……でしょうね」
わかりやすく肩を落としたティリアーノの肩に、ガリマーロが手を置く。
「いや、冗談だ。それまでの収入が良ければ、家に蟄居するだろう。けれどもどうしようもなく追い詰められていたとしたら……」
――森には近づくなよ。ならず者が潜んでいるからな。
ふとガリマーロの脳裏に戦友との記憶がよみがえる。
「森……か。ボレムの近くの森に、手がかりがあるかもしれんな」
「そういえば、森にはならず者たちが集まるようですからね」
ティリアーノも腕を組みながら頷く。
そこに、パウラとリコを先に行かせたアルネリアが近づいた。
「あと、仮面を作らせた皮革職人はどうでしょう。フェリヤンとカリエに聞いてみてみますよ」
「頼みます」
軽く頭を下げるヴァレリウスにアルネリアは頷き、身体を翻して川下のほうに駆けていった。
数分後。ふたりは息を弾ませながら戻ってくると
「聞いてきました! たぶんボレムの近くのバジエという村にある革細工の工房だろうって言ってました!」
「さすが賢者君とその兄上ですね。ではこれから我々は、ならず者の森と、革細工の工房を訪ねてみることにしましょう」
ならず者の森……どんな国にもある暗部――社会からあぶれた者たちが集まるような場所。ノルデスラムトの首都アーレンにもそんな場所があるという。治安が悪く、地区の衛生状態も悪いため、無論アルネリアも危険すぎるためにパウラも足を踏み入れたことはない。
「全員で2カ所も回ることはない。二手に分かれればいいだろう。革細工の工房は、ビルギッタと子供たちに行ってもらおう」
「では、我々がならず者の森ですね?」
ティリアーノの言葉に、ガリマーロは首を振って否定をする。
「そこは俺だけで十分だ。ティリアーノさんは、おやじさんに聞き出すことがあるだろう? ツニヤーダが神官を剥奪された理由とかな……」
「うーん、父上がたやすくしゃべるかなあ……。あの頃の黒歴史って言いたがらないんだよなあ……」
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