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第一章:三日の猶予と、二人の出会い
ハーフエルフ、戦う工兵の装いをする
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充てがわれた兵舎の一室。
ランスローネはまず窓際の厚手のカーテンをぴっちりと閉めると、背負っていた背嚢と長剣を下ろした。
わずかな隙間から差し込む光が、埃の舞う薄暗い室内を細く照らし出す。
彼女は寝台に腰を下ろして、ふぅと一つ息を吐いた。
(爆乳姫様は、獣道すら満足にない岩棚の先って云うてたな……うちの生まれ故郷の『灰色の森』ほどヤバいところとはちゃうやろうけど、野生の獣とか魔物とかおるやろうし、一応用心しとかなあかんやろな)
立ち上がったランスローネは、背嚢の奥から使い込まれた革鎧と鎧下を引っ張り出した。
旅の汚れを防いでいたローブを脱ぎ、体に密着した緑の装束を滑り落とす。
薄暗い室内で露わになったのは、白磁のように滑らかな肌をした下着姿の肢体。
細くしなやかな体つきながらも肉感ある胸をしている。
大きすぎず、かと言って慎ましくはない立派な膨らみだ。
伸縮性のある乳当てと下穿き姿のランスローネは、使い込まれた鎧下に袖を通していく。
柔らかな肉が革鎧の内側で機能的に抑え込まれるたび、彼女の佇まいは、あざとい旅娘から凛々しい女戦士へと変貌を遂げていく。
最後に、使い込まれた頑丈な革ベルトを腰に回し、ぐいと強く締め上げた。
その安定した位置に、漆黒の鞘に収まった長剣を使い慣れた手つきで吊るす。
剣の名前は『アロンダート』という。
片側の鍔元に埋め込まれた魔宝石が、主の闘志に呼応するように、翡翠色の瞳と同じ色の光を一瞬だけ宿した。
ズシリとした重量感が腰に伝わると同時に、ランスローネの意識は完全に「現場」へと切り替わった。
先ほど脱いだ装束とローブを背嚢に仕舞って肩に担ぎ、部屋の木戸を開くと、複数の男たちが慌てて後退る。
亜人種族との混血とはいえ、ハーフエルフのランスローネはとても美しい。
健全な人間の男であれば、実行するかどうかは別として覗き見しようと思うのは当然だろう。
「こらお前ら何をやっている!?」
ロランドが眦を釣り上げてやって来ると、男たちは蜘蛛の子を散らすように逃げ出して行った。
「あはは、見物料でも取れば良かったかな──どしたんロランドはん?」
朗らかに笑うランスローネは、武装した彼女の凛々しい姿を見て固まっているロランドを訝しむ。
「──はっ、い、いや何でもない!」
ハッと我に返ったロランドは顔を赤らめて目を逸らす。
「はっはーん、さてはうちに惚れたか?」
「そ、そんなことあるか! さっさと来い!」
耳まで真っ赤になったロランドは手足を大仰に振って足音を立てて歩き出す。
ランスローネはクスクスと笑いながらついて行った。
ランスローネはまず窓際の厚手のカーテンをぴっちりと閉めると、背負っていた背嚢と長剣を下ろした。
わずかな隙間から差し込む光が、埃の舞う薄暗い室内を細く照らし出す。
彼女は寝台に腰を下ろして、ふぅと一つ息を吐いた。
(爆乳姫様は、獣道すら満足にない岩棚の先って云うてたな……うちの生まれ故郷の『灰色の森』ほどヤバいところとはちゃうやろうけど、野生の獣とか魔物とかおるやろうし、一応用心しとかなあかんやろな)
立ち上がったランスローネは、背嚢の奥から使い込まれた革鎧と鎧下を引っ張り出した。
旅の汚れを防いでいたローブを脱ぎ、体に密着した緑の装束を滑り落とす。
薄暗い室内で露わになったのは、白磁のように滑らかな肌をした下着姿の肢体。
細くしなやかな体つきながらも肉感ある胸をしている。
大きすぎず、かと言って慎ましくはない立派な膨らみだ。
伸縮性のある乳当てと下穿き姿のランスローネは、使い込まれた鎧下に袖を通していく。
柔らかな肉が革鎧の内側で機能的に抑え込まれるたび、彼女の佇まいは、あざとい旅娘から凛々しい女戦士へと変貌を遂げていく。
最後に、使い込まれた頑丈な革ベルトを腰に回し、ぐいと強く締め上げた。
その安定した位置に、漆黒の鞘に収まった長剣を使い慣れた手つきで吊るす。
剣の名前は『アロンダート』という。
片側の鍔元に埋め込まれた魔宝石が、主の闘志に呼応するように、翡翠色の瞳と同じ色の光を一瞬だけ宿した。
ズシリとした重量感が腰に伝わると同時に、ランスローネの意識は完全に「現場」へと切り替わった。
先ほど脱いだ装束とローブを背嚢に仕舞って肩に担ぎ、部屋の木戸を開くと、複数の男たちが慌てて後退る。
亜人種族との混血とはいえ、ハーフエルフのランスローネはとても美しい。
健全な人間の男であれば、実行するかどうかは別として覗き見しようと思うのは当然だろう。
「こらお前ら何をやっている!?」
ロランドが眦を釣り上げてやって来ると、男たちは蜘蛛の子を散らすように逃げ出して行った。
「あはは、見物料でも取れば良かったかな──どしたんロランドはん?」
朗らかに笑うランスローネは、武装した彼女の凛々しい姿を見て固まっているロランドを訝しむ。
「──はっ、い、いや何でもない!」
ハッと我に返ったロランドは顔を赤らめて目を逸らす。
「はっはーん、さてはうちに惚れたか?」
「そ、そんなことあるか! さっさと来い!」
耳まで真っ赤になったロランドは手足を大仰に振って足音を立てて歩き出す。
ランスローネはクスクスと笑いながらついて行った。
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