鉄騎の破城槌 死神の黒姫は戦場に紅華を咲かす

米ちゃん

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第二十一章 雪解けの進撃、焦燥の皇城

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​ グレイヴェリアに、遅い春が訪れた。

​ 白一色だった大地から雪が消え、黒い土が顔を出す。

​ 凍りついていた川が轟音と共に流れ出し、その水音が「戦の季節」の到来を告げるファンファーレとなった。

​「時は満ちた! 全軍、進軍せよ!」

​ 湯治場ユノハナ。

​ ひと冬を越して英気を養い、士気も体力も最高潮に達したエルバニア軍二十万が、グラハム・レノックスの号令と共に動き出した。

​ 地平線を埋め尽くす黄金の旗印。

​ 春の日差しを反射して輝く二十万の槍の穂先は、さながら光の海のようだ。

​ 大地を揺らす蹄の音と、兵士たちの勝鬨が、空気を震わせる。

​「うおおおおおッ! シュタールグラードへ!」

​「我らは冬に勝った! もはや敵なしだ!」

​「見ろ、あの青い空を! 勝利の女神が微笑んでいるぞ!」

​ 兵士たちの顔には、疲労の色など微塵もない。

​ あるのは、これから手に入るであろう栄光と、グレイヴェリア帝都での略奪──もとい、解放への希望だけだ。

​ 彼らは信じて疑わなかった。自分たちが正義であり、勝者であることを。

​ その熱気は、金で雇われた従軍冒険者たちにも伝播していた。

​「へっへっへ、楽な仕事だぜ。大軍の後ろをついていくだけで大金貨が貰えるんだからな」

​「シュタールグラードの宝物庫には、国宝級の魔道具が眠っているらしいぞ」

​「早い者勝ちだ! 遅れるなよ!」

​ 冒険者たちは、まるで宝探しにでも行くかのような軽薄さで、武器を鳴らして笑い合う。

​ 勝ち馬に乗る高揚感が、彼らの警戒心を麻痺させていた。

​ そして、その中には見覚えのある顔ぶれもあった。

​ かつて雪原でルスラーナに身ぐるみを剥がされた、Sランクパーティー『巨獣の牙』の面々だ。
​「ガハハハハ! 見よ、この新しい剣の切れ味を!」

​ リーダーのガルガンチュアが、支給された量産品の鉄剣を振り回して吠える。

​ かつての魔剣『竜殺し』ではないが、彼の自信は完全に回復していた。

​「前回の敗北は、単に寒すぎたからだ!
 俺の実力が出せなかっただけよ!
 今の俺は絶好調! あの死神女が出てきたら、今度こそこの剣で細切れにしてくれるわ!」

​「ふふ、そうですわね。
 私の『聖女の結界』も、春の陽気と共に魔力充填完了ですもの。もう二度と割らせませんわ」

​ 聖女マリアも、どこかで調達した安物のローブを纏い、高飛車に笑う。

​「……フン。雪の上じゃ足が滑っただけだ。
 土の上なら、俺の『神速』からは誰も逃げられん」

​ 盗賊シャドウも、折られた手首が治ったのか、新しい短剣をくるくると回している。

​「俺の新しい鎧も完璧だ。今度こそ鉄壁を見せてやる」

​ 重装戦士アイアンに至っては、サイズが合っていない中古のプレートアーマーをガチャガチャと言わせながら、胸を張っていた。

​ 彼らは「喉元過ぎれば熱さを忘れる」を地で行く者たちだった。

​ 自分たちの敗北を「環境のせい」にして記憶を改竄し、再び根拠のない万能感に浸っているのだ。

​「見よ、息子たちよ。
 兵も、冒険者も、皆が勝利を確信しておる。
 我らは『冬将軍』に勝利したのだ。
 もはや我らを阻む者はいない!」

​ グラハムは馬上で、その壮観な光景に満足げに頷き、高らかに笑う。

​「……へっ。だといいけどな」
​ 軍列の影で、ただ一人──暗殺者ムギトだけが、嫌な汗を拭っていた。

​(馬鹿どもが。
 あの兄妹が、ただ指をくわえて見てるわけがねえだろうが。
 ……何か、とてつもなくデカい罠が口を開けて待ってやがる気がするぜ)

​ だが、二十万の熱気と欲望は、そんな一匹の鼠の懸念を飲み込んで、南へと突き進んでいった。

​ その先に待つのが「黄金の都」ではなく、「巨大な挽肉機」の入り口だとも知らずに。

​          *

​ 数日後。

​ グレイヴェリア帝国帝都シュタールグラード、皇城『黒鉄宮』。

​「え、エルバニア軍、帝都の目前五十キロまで接近!
 その数、およそ二十万ッ!!」

​ 伝令の悲鳴が響き渡ると、会議室は蜂の巣をつついたような騒ぎになった。

​ 本来ならば、冬の間に対策を講じる時間は十分にあったはずだ。

​ だが、この国の首脳陣は、「冬将軍が敵を追い返してくれるだろう」という根拠のない希望的観測にすがり、亀のように城壁の中に引きこもって震えていただけだった。

​ そのツケが、雪解けと共に最悪の形で回ってきたのだ。

​「ひ、ひぃぃ……二十万……二十万だとぉ!?」

​ 玉座のガイゼリック皇帝は、顔面蒼白でガタガタと震え、王錫を取り落とすほど狼狽えている。

​ 威厳など欠片もない、ただの怯える老人の姿だ。

​「ありえん! なぜだ! なぜ奴らは生きている!」

​ 第一皇子マクシミリアンもまた、頭を抱えてテーブルに突っ伏していた。

​「この冬の寒さだぞ!? 野外で越冬など不可能なはずだ!
 魔法か!? 奴らは化け物かッ!?」

​ 自分の無策を棚に上げ、現実を認められずに喚き散らす。

​ そして、その混乱の煽りを食らっている者たちがいた。

​「──ええい、お退き! 邪魔よ、この能無し娘!」

​ パァァンッ!

​ 乾いた音が響く。

​ 第一皇女ベアトリスが、侍女のように控えていた令嬢の頬を扇子で引っぱたいたのだ。

​ 叩かれたのは、エレオノーラ。

 先の大戦で戦死した、あのゼノ男爵の娘である。

​「申し訳、ございません……ベアトリス様……」

​「ふん! お前の父親が不甲斐なく負けるから、敵がここまで来たんじゃないの!
 親子揃って役立たずね! 私の視界に入らないで頂戴!」

​ ベアトリスはヒステリックに叫び、花瓶やクッションを投げつける。

​ 父親という後ろ盾を失ったエレオノーラは、ただ泣いて謝ることしかできない。

​ 自身の恐怖を、弱者への八つ当たりで紛らわせる醜悪な光景だった。

​ そんな阿鼻叫喚の渦中に、第四皇女シルヴィアの姿はなかった。

​(……馬鹿みたい)

​ 彼女は早々に状況を見限り、自室に鍵をかけて引きこもっていた。

​ ベッドの中で、大好きなクッキーを齧りながら、嵐が過ぎ去るのを──あるいは、城が落ちるのを静かに待っている。

​ 騒ぐだけで何も解決しない連中と付き合うより、よほど賢明な判断だった。

​「誰か! 誰かこの状況を何とかできる者はおらんのかッ!」

​ 会議室で、マクシミリアンが涙目で叫ぶ、その時だった。

​ ガシャン……ガシャン……。

​ 重厚な金属音が響き、会議室の扉が開かれた。

​ 入ってきたのは、全身を分厚い銀灰色の甲冑で固めて、兜を小脇に抱えた、一人の騎士だった。

​ 右目から左頬にかけて大きな剣傷、岩のような厳めしい風貌。

​「……ガ、ガルド!?
 貴様、引退して隠居していたはずでは……」

​ マクシミリアンが驚きの声を上げる。

​ 『グレイヴェリアの鉄騎』を象徴していた歴戦の古強者、ガルド・アイゼン。

​ 既に引退していたとはいえ、その威容は未だに健在だ。
 
​「……陛下、ならびに殿下。
 帝都の危機と聞き、安穏とするに忍びなく、古びて傷んだ身に鞭打って馳せ参じました」

​ ガルドの声は低く、重く、騒ぐ貴族たちを一瞬で黙らせた。

​「敵は二十万。
 対する我が帝国軍は、西部方面軍はリュードを前にして動かせず、東部方面軍は当てにならず。
 そして帝都の守備兵は三万弱。
 まともにぶつかれば、半日で城壁は瓦礫の山となりましょう」

​「そ、そうであろう! だからどうすればよいのだ!」

​「簡単なことでございます。
 籠城し、耐えるのです」

​ 唾を飛ばすマクシミリアン皇子に、ガルドは落ち着きを払って答え、怯える皇帝の前に進み出ると、力強く跪いた。

​「──皇帝陛下。
 マクシミリアン殿下は督戦は得意でも、実際に敵と戦うのは不得意。
 故に僭越ながら、このガルド・アイゼンが全軍の指揮を執ります。
 私の生命がある限り、一兵たりとも城門を通しません。
 ……のちほど、東から『最強の掃除屋』が参りますゆえ」

​「そ、掃除屋? ヴァレンティンのことか?
 あ奴は我々を見捨てたのでは……」

​「いいえ。あの御方は、獲物が最も美味くなる瞬間を待っているだけでございます」

​ ガルドはニヤリと、不敵な古強者の笑みを浮かべた。

​「さあ、腹を括りなさいませ。
 これより帝都は、二十万の敵を受け止める『鉄床』となります。
 私が盾となりましょう。
 皆様はただ、震えて待っておられればよろしい」

​ 腐りきった帝都に、いぶし銀の光明が差したのであった。

​          *

​ 一方その頃。

​ エルバニア軍が去り、もぬけの殻となったユノハナ。

​「……静かだな」

​ 誰もいない温泉街に、ヴァレンティンの軍靴の音が響く。

​ 彼は悠然と『白鷺の館』に入り、かつてグラハムが使っていた執務室の椅子に腰を下ろした。

​「制圧完了!
 残留していたエルバニア兵五百名は、我ら狼人隊が全て美味しくいただきました!」

​ ガルオウが血濡れの口元を拭いながら報告する。

​ 抵抗らしい抵抗もなかった。完全に背後を突かれた形だ。

​「ご苦労。
 ランスローネ、街道の封鎖は?」

​「バッチリですわ大将。
 ヒュティームちゃん特製のバリケードと、ザルヴァゴスの爺さんの結界で、蟻一匹通れへんように塞ぎましたえ」

​「よろしい」

​ ヴァレンティンは窓から北の空──帝都の方角を見つめた。

​ 今頃、グラハムは勝利を確信して進軍しているだろう。

​ 背後の扉が、音もなく閉じられたことにも気づかずに。

​「さて……準備は整ったぞ、ルスラーナ」

​ ヴァレンティンは傍らに立つ妹ルスラーナに言う。

​「ふふふ……前にはガルドの親父殿という『絶対に壊れない壁』。
 後ろには私たちという『絶対に逃さない蓋』。
 ねえ兄上。これって、中で押しつぶされる二十万人はどうなっちゃうのかしら?」

​ ルスラーナは斧槍の刃を撫でながら、恍惚とした表情を浮かべる。

​「決まっているだろう」

​ ヴァレンティンは、残酷なまでに美しい笑みを浮かべ、手を握り締めた。

​「ミンチだよ。
 逃げ場のない袋の鼠を、前と後ろからすり潰す。
 ……さあ、始めようか。
 愚かなるズヴィーどもの挽肉パーティーを」

​ 北と南。

​ 二つの巨大な顎が開き、エルバニア軍を噛み砕く瞬間が迫っていた。
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