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……なんでこうなったんだ?
拓真の家の中で拓真のワイシャツにアイロンをかけながら考えていた。
……拓真を襲撃しに行ったはずなのに、なんで俺はまたここに戻ってきてるんだ? あいつが誰とヤろうが俺には関係ないのに、なんであんなにムカついたんだ?
スマホが鳴っててっきり拓真からの帰るコールかと思ってスマホを見ると先輩からだった。
……なんでまだ帰ってこねーんだよ。また俺以外の男と会ってんじゃねーだろーな。
『アロハが破産したって』
「えっ?」
『なんかヤバい詐欺話に乗っちゃったらしい。土地も店も全部なくなったって』
「なんでそんなことにっ!?」
『なんかアロハは弁護士に騙されたって言ってるらしいけど』
「…………」
……いや、そんなわけない。いくら拓真だってそこまでするわけないだろ。あいつがするのはせいぜい俺を騙すぐらいだ。
だってそれじゃ本当の悪徳弁護士じゃないか。
『あんた最近真面目に働いてるらしいじゃない。ギャンブルもやめたって?』
「まぁな」
母親からの電話は相当珍しかった。どれくらい珍しいかというと、金の無心以外では電話なんてしてきたことがないくらいだ。
『じゃあ仕送り額上げしてもいいわよね?』
やっぱり。
『彼氏が旅行行きたいって言ってんの』
「なんで俺が出さなきゃなんねーんだよっ!」
『あんたみたいなの育ててやったんだからちゃんも恩返ししてもらわないとね』
「クソババァっ!!」
言い終わる前に切られていた。
……誰が旅行資金なんて出してやるかよ!
もう拓真に借金しないようにギャンブルはやめたし、拓真と誤って寝てしまわないように酒もやめた。
でも俺がいつも生活を立て直そうとすると母親から電話が入るんだ。するとヤケクソになってまたギャンブルに手を出して酒を飲んで金がなくなってしまうんだ。
……この悪循環ってどうやって抜け出せるんだっけ?
何年もわからないままだ。
「触るなって」
シャワーを浴びて浴室から出ると、拓真が仕事から帰っていた。まだ髪を乾かしていないのに、後ろから抱きつかれ、その腕から逃げて冷蔵庫を開けた。
「また金貸して欲しいんだろ?」
「……そうだけどっ」
あのクソババァのせいでせっかくやめたのにまたパチンコに行って負けたからだ。
「返さなくていいから」
冷蔵庫からビールを取り出すと、肩を掴まれ、また後ろから抱きしめられた。
「…………」
……こいつのせいだ。前はタダで貸してくれてたのに今はヤらせないと貸してくれなくなったから。
スーツが濡れてしまうのに拓真にキスをされ、それに応えるために拓真の胸に寄りかかった。
……金のためだ。金持ちのジジィとヤるくらいならこいつヤった方がマシだからだ。
「早く脱げよ」
ビールを置いて、ネクタイをはずしてやって、スーツの上着を脱がせてやった。
……なんか俺、前より堕ちていってない?
いつの間にか悪循環にこいつが加わってるんだけど。
もう一度浴室に入って拓真の体を洗ってやり、キスをしながらベッドまでの距離が我慢できなくて、ソファに拓真を座らせ、拓真の上に乗った。
早く挿入れたくて、キスをしながら、拓真の勃起した性器を尻に当てがった。
「……あ……」
俺の中の空いた隙間を埋めるようにゆっくりと拓真の性器を体に沈め込んだ。
拓真の首に両腕を回し、拓真の手に腰を支えられながら、自ら抽挿を繰り返した。拓真の性器が俺の中を抉るのが気持ち良くて、夢中になって腰を振っていた。
そんな俺の姿を拓真の目が見ている。眼鏡のない強い眼差しで見られると恥ずかしいのに、それでも感じている体は動きを止めることができなかった。
「……あっ……あっ……あっ……あっ……あっ! ……」
……こんなの駄目だ。
……俺、ギャンブルに溺れて、酒にも溺れて、セックスにも溺れるのか?
どこまで堕ちるんだ?
「……こわい」
突然の恐怖に拓真に抱きつくと、拓真は抱き返してくれた。
「大丈夫」
「…………」
抱きしめられたままソファに押し倒され、拓真の抽挿が始まった。
「……あっ! あっ! あっ! ……」
強く抱きしめられながらの抽挿は、快感があっという間に絶頂に駆け上がった。
……大丈夫だよな? このままセックスに溺れてもいいんだよな? 拓真が助けてくれるよな? 俺、戻ってこれるよな?
「……ぁぁあァあぁぁぁっ……、イクっ、イクっ…………!」
体がのけ反り、イク瞬間、拓真が耳元で囁いた。
「好き」
「…………」
「ずっと好きだった」
「……言うなっ、やめろってっ……!」
……俺は金のためにセックスをしてるのに、勝手に愛を囁くなっ!
「出会ったときからずっと好きだった。お前がかわいくてかわいくて、いつかお前とするって決めてたんだ」
「……やめろぉぉっ……!」
……勝手に愛のあるセックスをするなぁ……っ!
快感がまた体の奥から足の先まで一気に駆け抜けた。
「……あっ、……あっ、…、ぁぁああァァあぁぁぁ……っ!!」
熱い息を耳にかけられながら、射精し、力が抜けたところでまた拓真の抽挿が始まった。
「……もう、っ……」
拓真を体から引き剥がそうとしても、拓真の腕が背中に絡んで剥がれない。
「もっと金払うから」
「……そういう問題じゃないっ! ……休憩させろっ……!」
しかしいつもながら拓真は聞く耳を持たなかった。
……こいつ、俺の体をなんだと思ってやがるんだっ!
さっきよりも力の抜けた体は、拓真の思い通り感じてしまう。逃げ出せないように拓真の体で固定され、気持ち良い場所だけを狙って攻められる。
それは苦しいくらいに気持ち良くて、長く攻められると気が狂いそうになった。
「……ァああっああぁぁあっ……ァああぁあァあぁあぁぁっ……!!」
イっても終わらず、抜かずに何発も種付けられ、ようやく解放されたあとは指一本動かせないほどぐったりとしてした。
……何が一生大事にするだっ! 全然違うじゃねぇじゃねーかっ!
拓真の家の中で拓真のワイシャツにアイロンをかけながら考えていた。
……拓真を襲撃しに行ったはずなのに、なんで俺はまたここに戻ってきてるんだ? あいつが誰とヤろうが俺には関係ないのに、なんであんなにムカついたんだ?
スマホが鳴っててっきり拓真からの帰るコールかと思ってスマホを見ると先輩からだった。
……なんでまだ帰ってこねーんだよ。また俺以外の男と会ってんじゃねーだろーな。
『アロハが破産したって』
「えっ?」
『なんかヤバい詐欺話に乗っちゃったらしい。土地も店も全部なくなったって』
「なんでそんなことにっ!?」
『なんかアロハは弁護士に騙されたって言ってるらしいけど』
「…………」
……いや、そんなわけない。いくら拓真だってそこまでするわけないだろ。あいつがするのはせいぜい俺を騙すぐらいだ。
だってそれじゃ本当の悪徳弁護士じゃないか。
『あんた最近真面目に働いてるらしいじゃない。ギャンブルもやめたって?』
「まぁな」
母親からの電話は相当珍しかった。どれくらい珍しいかというと、金の無心以外では電話なんてしてきたことがないくらいだ。
『じゃあ仕送り額上げしてもいいわよね?』
やっぱり。
『彼氏が旅行行きたいって言ってんの』
「なんで俺が出さなきゃなんねーんだよっ!」
『あんたみたいなの育ててやったんだからちゃんも恩返ししてもらわないとね』
「クソババァっ!!」
言い終わる前に切られていた。
……誰が旅行資金なんて出してやるかよ!
もう拓真に借金しないようにギャンブルはやめたし、拓真と誤って寝てしまわないように酒もやめた。
でも俺がいつも生活を立て直そうとすると母親から電話が入るんだ。するとヤケクソになってまたギャンブルに手を出して酒を飲んで金がなくなってしまうんだ。
……この悪循環ってどうやって抜け出せるんだっけ?
何年もわからないままだ。
「触るなって」
シャワーを浴びて浴室から出ると、拓真が仕事から帰っていた。まだ髪を乾かしていないのに、後ろから抱きつかれ、その腕から逃げて冷蔵庫を開けた。
「また金貸して欲しいんだろ?」
「……そうだけどっ」
あのクソババァのせいでせっかくやめたのにまたパチンコに行って負けたからだ。
「返さなくていいから」
冷蔵庫からビールを取り出すと、肩を掴まれ、また後ろから抱きしめられた。
「…………」
……こいつのせいだ。前はタダで貸してくれてたのに今はヤらせないと貸してくれなくなったから。
スーツが濡れてしまうのに拓真にキスをされ、それに応えるために拓真の胸に寄りかかった。
……金のためだ。金持ちのジジィとヤるくらいならこいつヤった方がマシだからだ。
「早く脱げよ」
ビールを置いて、ネクタイをはずしてやって、スーツの上着を脱がせてやった。
……なんか俺、前より堕ちていってない?
いつの間にか悪循環にこいつが加わってるんだけど。
もう一度浴室に入って拓真の体を洗ってやり、キスをしながらベッドまでの距離が我慢できなくて、ソファに拓真を座らせ、拓真の上に乗った。
早く挿入れたくて、キスをしながら、拓真の勃起した性器を尻に当てがった。
「……あ……」
俺の中の空いた隙間を埋めるようにゆっくりと拓真の性器を体に沈め込んだ。
拓真の首に両腕を回し、拓真の手に腰を支えられながら、自ら抽挿を繰り返した。拓真の性器が俺の中を抉るのが気持ち良くて、夢中になって腰を振っていた。
そんな俺の姿を拓真の目が見ている。眼鏡のない強い眼差しで見られると恥ずかしいのに、それでも感じている体は動きを止めることができなかった。
「……あっ……あっ……あっ……あっ……あっ! ……」
……こんなの駄目だ。
……俺、ギャンブルに溺れて、酒にも溺れて、セックスにも溺れるのか?
どこまで堕ちるんだ?
「……こわい」
突然の恐怖に拓真に抱きつくと、拓真は抱き返してくれた。
「大丈夫」
「…………」
抱きしめられたままソファに押し倒され、拓真の抽挿が始まった。
「……あっ! あっ! あっ! ……」
強く抱きしめられながらの抽挿は、快感があっという間に絶頂に駆け上がった。
……大丈夫だよな? このままセックスに溺れてもいいんだよな? 拓真が助けてくれるよな? 俺、戻ってこれるよな?
「……ぁぁあァあぁぁぁっ……、イクっ、イクっ…………!」
体がのけ反り、イク瞬間、拓真が耳元で囁いた。
「好き」
「…………」
「ずっと好きだった」
「……言うなっ、やめろってっ……!」
……俺は金のためにセックスをしてるのに、勝手に愛を囁くなっ!
「出会ったときからずっと好きだった。お前がかわいくてかわいくて、いつかお前とするって決めてたんだ」
「……やめろぉぉっ……!」
……勝手に愛のあるセックスをするなぁ……っ!
快感がまた体の奥から足の先まで一気に駆け抜けた。
「……あっ、……あっ、…、ぁぁああァァあぁぁぁ……っ!!」
熱い息を耳にかけられながら、射精し、力が抜けたところでまた拓真の抽挿が始まった。
「……もう、っ……」
拓真を体から引き剥がそうとしても、拓真の腕が背中に絡んで剥がれない。
「もっと金払うから」
「……そういう問題じゃないっ! ……休憩させろっ……!」
しかしいつもながら拓真は聞く耳を持たなかった。
……こいつ、俺の体をなんだと思ってやがるんだっ!
さっきよりも力の抜けた体は、拓真の思い通り感じてしまう。逃げ出せないように拓真の体で固定され、気持ち良い場所だけを狙って攻められる。
それは苦しいくらいに気持ち良くて、長く攻められると気が狂いそうになった。
「……ァああっああぁぁあっ……ァああぁあァあぁあぁぁっ……!!」
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