隣の席の勇者くん~人類最強(候補)の男の子が毎日隣に座っています~

ツルカ

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小さな変化

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 リュールくんに告白した後、私たちは一つの約束をした。

 そうして彼にお願いをした。この地を守って欲しいと。

 その日神龍の吐き出す炎は、私の生まれ育った小さな村と、学園を囲む新しい街全体を焼き尽くした。

 無色透明な炎だった。

 確かに彼らの口から何かが吐き出されているのだけど、色も形も私たち人の目では確認することが出来ないらしい。

 私は神龍のすぐそばで見守ったから、その透明な炎にぶつかると、まるで体の中に風のような何かが吹き抜けていくような違和感を感じるのが分かった。

 ふわりと体が軽くなるのだ。

「……マノンの中が今浄化されたんだ」

 そうリュールくんは言っていたけれど、体に抱えていた重りが無くなったように楽になった。

「リュールくんは何か変わるの?」

 そう聞くと「いや、何も変わらない、少しの違和感があるだけだ」と言っていた。ほかの人にもそんなものらしい。

 どうやら私たち以外の人たちには、神龍の炎で焼かれたことすら分からないみたいだった。

「ふぅん……」

 私たちは丘の上から、大地に向けて神龍の聖なる炎が吐き出されるのを見守った。

 非現実的な光景。
 昨日からそんなことばかりだな、と思う。

 ちらりと、隣に立つ勇者候補の男の子を見上げる。

 彼はと言うと、とんでもなく凄いことをしでかしているのに、涼しい顔をして立っていた。穏やかな瞳で神龍たちを見つめている。

(リュールくんは本当にこれで良かったのかな……)

 心配になって見つめると、私の視線を受けた彼は優しくほほ笑んだ。

 くっ……!?
 あれ……昨日までとなんか違うよ……?

 私は顔を火照らせてしまう。

 なんていうか、リュールくんからは両想いになったばかりの男の子の余裕と言うか……。
 優しさを向けることに躊躇が無くなったような表情と言うか……そんなものを感じる。

(……こんなに優しい表情を真っすぐに向けられたことが、今までにあったかな……)

 いや無いと思う。愛しいと言う思いを隠すことなく私にぶつけるような感じは今が初めてだ。甘やかな瞳が溶けるように私に向けられている。

(て、照れくさいな……)

 恥ずかしくて目を逸らしてしまう私の肩を、リュールくんの温かい手が抱いている。

「……そろそろ終わる。しかし、あいつらも来るな」
「あいつら?」

 しばらくすると、たくさんの人がこの場所に現れた。
 まずは街から駆け付けた軍の人たち。それから少し遅れて村の大人たち。だいぶ遅れて私たちのことを心配して来てくれたレオくんたち。

 神龍が現れたことで、村や街や学園は大騒ぎだったらしい。
 状況を確認するために多くの人がやって来た。

「神龍がここに居ること……君はなんか知ってるの?」

 リュールくんの上官だと言うその人は、少しだけ面倒くさそうにため息を吐きながらリュールくんに聞いた。

「少しは……」

 リュールくんは昨日、神龍のことや彼らから得た知識は、今まで軍でどれだけ話しても相手にもされなかったと言っていた。

(……今回も話すのかな、それとも、話さないのかな)

 そんなことを思いながらリュールくんを見つめた。

(誰に分かってもらえなくても、リュールくんが私たちのためにすごいことをしてくれたのを私だけは知ってる……)

 もしかしたらそれは、属するところがある彼にとって、個人の判断でしてはいけないことだったのだとしても……。

 私が望んで、彼が応えてくれた。
 私たちはこの日、運命を共有した。

 そうして私は……返事をしたときに、これからの彼の未来も、一緒に貰ったのだ。








 あれから数週間が経ち、村と学園はだいぶ片付けられ、生活するだけならば、私たちの生活は落ち着きを取り戻しつつあった。
 生徒たちはずっと街の後処理を手伝わされていたけれど、もうすぐ授業も再開される。
 壊れた街のほとんどは、もう一度作り直す必要はあるけれど……。
 魔物はあれから襲っては来ていない。

 私とリュールくんしか知らないことだけど、この地には当分魔物が来ることはないんだ。
 だから、ゆっくりと街を作り直していけばいいんだと思う。

 この世界には天の力と、地の力が張り巡らされている。
 揺らぐように力の拮抗を保っているけれど、力のある場所は移ろいやすく、この村のある場所にまで地の力が来ていた。
 でも地の力に汚染されていたこの土地を、天の力を持つ神龍が焼いてしまった。

 リュールくん曰く「龍の知覚から感じとる限り、地の力は今は魔の森の中だけに納まっているようだ」とのこと。というか、龍の知覚から感じとるってどういう意味なんだろうね……?全くピンと来なくてあんまり考えないようにしている。

 「この先何十年かは分からないが、ここには人の生きていける隙間は保たれるだろう」そう彼は言っていた。

 そうしてリュールくんは、軍の人たちにも神龍の話をしたのだけど、あの炎は誰にも見えてはいなかったし、やっぱり誰にも信じられることはなかったんだって。またおかしなことを言いだした、とだけ思われたそうだ。

 それでいいの?と聞くと、リュールくんは意外なことにニヤリと笑った。

 あれ……!?もしかして最初から確信犯……!?

 私はやっと気づいた。
 彼はずっと信じてもらえなかったからこそ、信じられることもないと思って「やってしまえた」んだ。

 驚いている私にリュールくんは言った。

「今は……分からなくなったんだ。このことを公にして、神龍とイザールの民に、後世に引き継がれていく人間社会での役目を課すことになってもいいのかどうか……」

 リュールくんは16歳の男の子。
 学校の隣の席に座る、私たちと同じ普通の子だ。

 苦労して育った彼は、それでもまだまだただの学生。出来ることを出来る範囲でしながら、思い悩みながら大人になっていく途中なんだ。

 もちろん私だってそうだ。

 彼の手を握って「一緒に考えて行こうね」そう言うと、彼は嬉しそうに握り返してくれた。

 彼のしてくれたことに応えるように、私も、彼の悩みと苦しみにずっと未来まで寄り添っていきたいと思っていた。







「……で?」

 授業が再開した学園の昼休み。
 中庭でお弁当を食べているときに、レオくんが言った。

 私とクロエとリュールくん、そしてクロエの彼氏になったクレモンくんと、ソフィアさんレオくんで一緒に食べていた。このメンバーがみんなで集まるのは久しぶりだった。

 今までだったらこんな組み合わせで食べていたら悪目立ちしたかもしれないけれど、今はそれほど目立たなかった。
 というのもあの日から、育成クラスの貴族の子たちも、普通クラスの庶民の子たちも一緒に街の片づけを手伝っているうちに、話をしたり、友だちになったりするような交流が繰り広げられていた。

 あの日を一緒に過ごしたことでお互いに思うところがあったんだろうなって思ってる。

「マノンたちはいつから付き合いだしたんだ?」

 リュールくんの隣で同じお弁当を広げている私を見て、レオくんが言った。

「うぇ!?」

 なんでバレたの!?
 パンもおかずもひとつずつ手渡ししてたのがいけないの!?
 それともリュールくんをずっと見つめている私の視線に熱が込められ過ぎだったの……!?
 まさかリュールくんが一日中私に甘やかな眼差しを向けすぎてたから……!?

「龍が現れた日からだ」

 リュールくんがさくっと答えていた。

「そんな前からか……」

 レオくんはパンを飲み込むと、ポツリと言った。
 ソフィアさんもにこにことした笑顔で言う。

「お似合いだと思いますわ」
「……え、付き合いだしてたの!?」

 自分の恋愛に夢中になっていたクロエは今さらのように驚きの声を上げた。あの日から片付けに追われている私たちは顔を合わせることも少なかったし、ばたばたとしていて皆に報告が出来ていなかった。

「え……えへへ」

 照れくさくて笑うと、クロエがおめでとう~~!と抱きついて来た。

「告白されたの?馴れ初めは?」

 いきなりの突っ込みに、ぶぇっと声を上げると、リュールくんがまた即答した。

「マノンにプロポーズされた」
「「「「えっ!」」」」
「……ぶっ」

 そのまんまばらされてしまった。

 ……そうあの日、私は彼に私の願いを叶えてもらう代わりに、彼の未来をもらったのだ。

「プロポーズ……したの?マノン」
「……うん」

 クロエがちょっと驚いたように私を見つめた。
 みんなの視線がちょっと引いているように感じるよぅ……。

「一緒に生きて欲しいと言われた」

 またばらされた。確かに言いました!

 クロエは大きく息を吐いてから言った。

「はぁ……羨ましい。素敵ね。一緒に生きて行く約束をしたのね」
「うん……。卒業したら、村を出て行こうと思ってるの」
「そんなことまで考えてるのね」
「うん……今まで考えて来なかったけど、やっと将来のことを決められたよ」

 クレモンくんも卒業後はクロエと結婚して王都に帰るかもしれない、と教えてくれた。ソフィアさんとレオくんは討伐隊に配属されるかまだ分からないとのこと。

「俺はさ、この学園で過ごして、考え方がだいぶ変わったように思う。俺に出来ることがあるなら、そこで頑張りたい」

 レオくんのその言葉にソフィアさんも頷いている。

「そうですね。今まで気づかずに過ごして来た身の周りのことも、もう一度考えたいと思えました。何が出来るのか、考え直したいです。マノンたちのおかげで考えられた気がします」
「そうだな、君と知り合えなければ、クロエと出逢うこともなかったな」

 みんなの言葉に私は「そんなことないよ!私の方が助けてもらうことばかりだったよ」と答えた。

 卒業までまだ一年半くらいある。
 それでも、この学園を離れたらもう簡単には会えないところに離れ離れになるんだろうな、と思うと今から寂しくなってしまう。

「会いに行きますわ。リュール様がいるなら、マノンの居場所はきっといつでも分かりますわ」
「確かに目立ちそうだな。ちびっこが成長したかどうか見に行ってやるよ」
「成長……!?もうしてるよ?」

 背はさすがにもう伸びないよ!
 プリプリしながらも、子供扱いされてる私の彼氏なんて恥ずかしくないかな……と心配になってリュールくんを見上げると、彼は私の隣で楽しそうに微笑んでいた。

 それは幸せそうな笑みだった。
 ずっと友だちがいなかったはずのリュールくんが、学校の中庭でみんなとお昼を食べてる……。

 緊張を解いたように胡坐をかいて座り、私が整えた髪は爽やかに風に靡いている。顔を出してこざっぱりとさせると、彼は思いのほか綺麗な顔立ちをしていることに気が付いた。

「リュールくん……また背が伸びた?」
「そうだな、少し伸びたかもしれないな」
「どこまで大きくなるんだよ」
「俺にも分けて欲しいくらいだな」

 これからもまだまだ体も力も大きくなるだろう彼の隣に、小さな私が座っている。

 本当なら私は彼にそぐわないのかもしれないけれど……。

 それでも彼は私を求めてくれて、私も彼を求めた。そして今彼が穏やかに笑ってくれているのに、少なからず私の存在も影響しているのを知ってる……。

 私の出来ることはいつだってちっぽけなことばかりだ。
 だけど、私は私の出来ることを探し求めることを、止めるつもりはない。

 彼の隣で私の出来ることを精一杯やるだけだ。

(いっぱい助けてもらうことになるかもしれないけど……私も彼を助けたい)

 ずっと隣に居てね、そんな気持ちで彼の手をそっと握ると、嬉しそうに微笑みながら握り返してくれた。

 天気が良い午後だった。
 学生たちの笑い声が響く中庭。日差しが気持ちがよくて、大好きな友達たちに囲まれていた。

 幸せな気持ちで、私はこの時……勇者候補である、世界で最も強い人になるかもしれない恋人の隣で過ごしていた。








---

 『彼とした約束、それは神龍が現れた日にした、私たちの一生を決めるもの――』





 あの日、私は神龍の前でリュールくんにプロポーズをした。

「あのね」

 彼の耳に顔を近づけて私は言った。

「私もリュールくんのことがずっと前から好きだよ」

 私の言葉にリュールくんは驚くように目を見開いた。
 信じられないと言った表情で私を見つめた。

「自分でもびっくりするくらい……リュールくんと一緒に居たいって思ってた。心も体もずっと叫ぶように、あなただけを求めてた」
「……」

 リュールくんは口を開いたまま固まっている。驚いて言葉も出ないようだ。

「リュールくんが私のことを好きになってくれて……私のために全ての力を使いたいって言ってくれたことが心から嬉しい」
「……マノン、本当か?」
「うん」

 疑わし気に私を見つめるリュールくんに、私は態度で答えるように、彼の胸にしがみついた。
 するとリュールくんが、恐る恐ると言うようにゆっくりと、だけど優しく抱きしめてくれた。

 あったかい……。
 安心して、幸せ。
 ずっと居たいと思っていた場所に、今リュールくんは受け止めてくれている。

「私ね」
「ああ」
「自分にはなんにも出来ないと思ってた。目の前でたくさんの人が亡くなったのにあまりに無力で、助けられてばかりで……悲しくて悔しくて……辛かった」
「……」
「私の命で出来ることがあるなら、死んでもいいから誰かのために何かをしたかった。ううん……もしかしたら、もう辛くてみんなのところに行きたいと思っていただけなのかも知れない……」
「……今もか?」
「……ううん」

 顔を上げると、リュールくんが私を真っ直ぐに見つめてくれていた。

「今は違うよ。ここに……居たいよ」
「そうか……」

 リュールくんが私の頬をそっと撫でる。それだけで、くすぐったいくらいの幸福感が湧き上がる。

「ずっと村を救えなかったことが、何も出来なかったことが私の後悔だったの。だから私の願いを……叶えて欲しい」
「ああ、もちろんだ」
「この村から地の力を消して欲しい」
「叶えよう」

 これが正しいのかなんて分からない。だけど私が私である限り、この道しか選べないのだ。

「リュールくんは、本当にこれでいいの?」
「俺の想いと、そして持てる力を君が受け取ってくれるならば、これ以上に嬉しいことはない」

 リュールくんはまるで迷いのないように微笑みながら答えてくれる。

「うん……」

 私は彼の差し出してくれたそんな大きなものを受け取ってもいい存在なのかも分からない。それでも……。

「嬉しいリュールくん……」

 彼の全てを私に捧げてくれているように思える。

「この村に私が出来ることなんてなんにもないと思ってた。ずっと辛かったの。ありがとう、ありがとうリュールくん……!」

 うれし泣きしながら彼に抱き付くと「俺の方が嬉しいんだ」と私を抱き締めながら答えてくれた。

「マノンに感謝されることは、この世界で何よりも俺を満たしてくれる」

 リュールくんはまた不思議なことを言った。
 私はいつだって彼に感謝ばかりしているのに。してもらってばかりで私には気持ちくらいしか返せない。

「大好きだよリュールくん」
「俺もだよマノン」

 愛を伝えてみれば、当たり前のように返してくれる。頬を染めた、こんなにも幸福そうな彼の笑顔を見たことがなかった。

「だけどね私は……」

 彼が私に向けてくれる好意を感じられるから、本心を語ることが出来る。
 嬉しさと同じくらい心に抱えることになる痛みを、伝えなくてはいけない。

「そうするなら、いつかこの村を出て、この村を救うことで救われなかった他の場所の為に生きたいと思う……」

 リュールくんが私の表情を探るように覗き込んで来る。

「どういう意味だ……?」
「何が出来るかも分からないけど……私に出来ることを探したい」
「俺は……マノンはこの地で生きるのだと思っていた。だから俺はなんとしてもここに残れるようにするつもりだった」
「え……そんなこと考えていたの?」
「ああ」

 彼の想いが嬉しくて、また頬が熱くなる。

「村は大好きだけど……この場所がこの先も同じようにあってくれるなら……もうここに居なくてもいいの」
「……けれど、ここはマノンの愛している土地だ」
「うん……でももう十分なの」

 大好きなこの場所を、彼がこれからも人が生きて行ける場所にしてくれる。それだけでいいのだ。

 私一人なら何も出来なかった。

 勇者候補のとってもすごい男の子は、私の代わりに私の愛する場所を残してくれる。

 リュールくんは、決して叶わない筈だった私の願いを叶えてくれる。そうして……そうすることで、一人心の中で絶望していたことを誰にも言い出すことが出来なかった私の弱い心まで……救ってくれるのだ。

「村を出る時……リュールくんも一緒に居てくれる?」

 この村を救うために、他の場所で出来るかも知れなかった可能性を潰してしまうのかも知れない。
 だけど私は世界をほとんど知らない。
 せめて広い世界を知っていきたいけれど、知ったところで私に出来ることなんてあまりないと分かってる。

 私は出来るなら、一番に彼の力になりたい。彼の心と体を守って、そうすることで、ほんの少しでも私の出来ることを探していきたい。

「……マノンが望む限り共に居る」
「ずっと……一緒に生きてくれる?」
「ああ、ずっとだ」

 彼の胸の中で「それは結婚して死ぬまでって重い意味だよ」と呟くと「俺に幸福の重みを教えてくれ」と答えられてしまう。

「君と共に、俺たちの出来ることを探したい」

 リュールくんまで私と同じようなことを言った。

「いいの……?」
「ああ。これ以上に俺を満たすものなど他にない」
「うん……ありがとうリュールくん。すごく嬉しい」

 私の台詞にとても幸福そうな笑顔が返される。

 彼が私にしてくれることに比べたら、私は何もしていないに等しいんじゃないかと思うのだけど、リュールくんはこんな私を求めてくれている。

 彼が言ってくれていたように……私が少しでも彼の心を救うことが出来ているのなら良いのになと思う。

 私がいることで彼が笑えるようになれているのなら、彼の心に浮かぶ怒りと絶望が減らせるのなら……。

 彼の勇者と呼ばれるに相応しい力を存分に発揮できる手助けを出来るのなら、それだけで、ちっぽけな私でも……少しでも世界に貢献できるのではないかと、そんなことをぼんやりと思うのだ。





---

 数か月後。

「はー、君がマノンちゃんか」

 街に残ってくれていた魔物討伐隊が引き上げることになったと、学校に居たリュールくんのところに挨拶に来たのは、軍でのリュールくんの上官だったと言う男の人だった。

 私のお父さんよりちょっと若そうな、笑顔の素敵な男性だった。
 その人は私の全身をじろじろと見つめたから、リュールくんに睨まれていた。

「あっ……すまんすまん。リュールから話を聞いていたんだけど、思ってたよりずっと可愛らしい子だったで、驚いてしまって……」

 その人は「いやだってさぁ、ほら魔性の子って……言ってたじゃん?」とごにょごにょとなんかを言っていた。
 魔性……?聞き間違いかな?

 あ、でも、そうかもしれない……と思い直す。

「……はい、私魔性の女なんです」
「……はい?」

 見開かれた瞳で見つめられて、私は胸を張って答えた。

「誰よりも強い男の子の力を私の為に使って貰ってるんです」
「……え?」

 上官の戸惑うような視線がリュールくんに向けられると、彼はふっと笑い……私を抱きしめた。そうして私の頭を撫でながら言った。

「俺はマノンの願いを叶えるために生きている」
「……のろけ!?のろけなの!?おじさん人恋しくなってくるよ!?若いっていいな!」

 リュールくんも私も笑ってしまい、みんなで笑い合ってから、沢山のお礼を伝えてお別れをした。

 別れ際にその人は「うん、ちょっと気持ちが分かってきたかも」とリュールくんを見ながら笑って言っていた。

 リュールくんは卒業後に何もなければ軍に戻ることになりそうだった。
 私も結婚するからきっとリュールくんに付いていくことになるんだ。そうしたら、また会うこともあるんだろうなって思っていた。







 お父さんとお母さんに、卒業したら結婚したいと伝えた。
 驚かれたけれど、リュールくんならば、と祝福してくれた。

 子供たちに少しずつ家事を教える。マリーも大きくなるので、料理も問題ないだろう。

「マノンは体が弱いけれど、付いていけるのかい?」

 お父さんがそう聞くと、リュールくんが言った。

「マノンの体はこれから少しずつ良くなるはずです。魔法が体を楽にしているので……少しずつ本来の健康を取り戻すはずです」

 そうなんだ!?ちっとも知らなくて驚いた。

 リュールくんはイザールの清浄な地に住むことがあればもっとよくなると教えてくれた。そこで暮らしたいかと聞かれたのだけど、私は首を横に振った。心に誓っていたのだ。私に出来ることを探したいと。イザールにはもちろん行ってはみたいけどね。

「そうか……君に出会えて、マノンは変われたんだね」

 お父さんの言葉に、リュールくんは驚いていたみたいだった。
 リュールくんは自分ばかりが私に出会って変わったと思っていたみたい。
 そんなことなくて、私の方が変わったと思うよ!

 それを伝えると「お互いに変われたんだな」と言って優しく抱きしめてくれた。

 うん。一緒にいることで私たちはこれからも変わっていく。
 出来るならばそれは、良い変化であればいいのにと思う。

 そうしてそうなれるように、私は努力していくしかないのだ。

 村から出るはずもなかった私は――いつか、この村を出て行く。







 そしてついに、なんと、なんとー!!

 学校の食堂が、一般クラスの、村の生徒たちにも解禁されました!
 驚くことに、貴族の子たちの方から、自分たちだけの特権のようなものは良くないと言う意見がたくさん挙がったんだって。

 私たち一般クラスの生徒は戸惑いながらも喜んだ。
 浮かれてレオくんに会いに行くと、レオくんは笑顔で頷いてから言った。

「マノンたちが喜んでくれたのなら良かった。俺も声を上げた一人だったからさ」
「そうなんだ!ありがとう……レオくん!」
「うん……」

 レオくんは眩しいようなものを見るような瞳で私を見つめていた。

「俺に出来ることも、きっと気付かなかっただけで、たくさんあるんだろうな」
「え……?」

 よく分からない台詞を聞き返すと、レオくんは笑って「なんでもない」と言った。

「食堂はさ、前から良くないと思っていた奴も多かったんだよ。だけど声を上げられる状況でもなかったんだけど……最近になってやっと、実際に一般クラスの子と話すようになって……考えが変わったやつも多くて。みんなが止めたいって思えるようになった。良い変化だよな」

 そうレオくんが言っていた。

「本当に嬉しいよ!食堂ずっと行ってみたかったんだー!」
「……そうなのか?良かった」

 レオくんも嬉しそうに微笑んでいた。

「ぜひ一緒に行きましょうねマノン」
「美味しいメニューを教えられる」

 ソフィアさんもクレモンくんもそう言ってくれた。

「うん!」

 そうしてみんなで食堂に行った。

 リュールくんは久しぶりだったみたいで、はじめ少し食堂に入るのを躊躇していたけれど、手を繋いで引っ張って入った。

 でもそんな気遣いは無用で、誰も彼に注目していなかった。

 楽しそうな笑い声が響く食堂は、とても賑やかだった。
 貴族の子も、村の子も、一緒のテーブルでおしゃべりをしながら食べている。

 クレモンくんがメニューに詳しくておススメを教えてくれてそれを頼んだ。リュールくんがなぜか私と同じのにしていた。クロエはクレモンくんと同じのを頼んでいた。

「サミュラン様今日もありがとうございます!いっただっきまーす!」

 早く食べたい気分の私は神様へのお祈りも短縮しながらランチにかぶりついた。

 ん!さすが貴族の方達御用達のシェフのお料理……!素晴らしいお味ですー!

「リュールくん、おいしいね」

 私がそう言うと、

「今までで一番おいしく感じる」

 リュールくんはそう答えてくれた。

 今までで一番……。

 彼の返事に、私はソフィアさんやレオくんやクロエたち、そうして食堂の生徒たちを見回した。

 心なしか、みんなも笑顔で食べてる気がする……。

「私も……今までで一番、おいしいかも……」

 クロエと二人お昼を食べていた時よりも、最近ずっとみんなで食べていた時よりも、大勢の食堂で、何も心配することなく、笑い合いながら食べられる今が一番楽しい。そしておいしい。

「私もですよ」
「俺もだ」
「分かるよ」
「ああ」

 みんなが笑顔で答えてくれる。
 私は嬉しくなって笑ってしまう。

 そうして何でもないおしゃべりをしながら昼休みを過ごした。

 それから卒業するまで……私たちはずっと、食堂で美味しくお昼ご飯を頂くことが出来たのだ。







 あれからだって、学校の貴族たちと、庶民たちの隔たりが全て無くなった訳じゃない。
 何かが決定的に変わったわけじゃない。
 身分差のある社会そのものはこの先長く変わることもないだろうと思う。

 入学してからあったことは、庶民たちが食堂を使えなくなって、でも、あの日の後に使えるようになったことだけ。

 たったそれだけだけど……。

 それでもその一見ちっぽけな出来事は、私にはすっごく大きなことだったと思えるんだ。








 さて。

 そんなこんなで過ぎること、5年。あっという間でした。
 私は卒業前にリュールくんと結婚して、彼の軍隊生活に付いて行った。小さな村の中の暮らししか知らず、体が弱いからとみんなに守られるように生きて来た私には、毎日が知らないことや新しく覚えることの連続で、眩暈がしそうな日々だった。

「無理しなくていい。俺に頼ればいいんだ」

 リュールくんはいつもそう言って私を甘やかしてくれたけれど、リュールくん依存体質の私を甘やかしてもいいことはないので、可能な限りは頑張った。そうしているうちに体力も付いて来て、いつしか寝込むこともなくなっていった。

 結婚してからの生活は、基本的に王都の軍の宿舎の家族寮で過ごした。リュールくんは時折長期で留守をすることもあったけれど、家族寮には知り合いも出来て寂しくはなかった。

 ソフィアさんは領地に帰ってしまったけれど、クレモンくんとレオくんは軍に入ったので時折顔を合わせてる。
 レオくんは、びっくりするくらいモテるようになっていた。
 美しい容姿を持ちながらも、女性に優しくて、鍛えた体はとてもスタイルが良くて、それに仕事も出来るらしい。
 でも恋人とかは「もっと……カッコ良くなれてからな」なんて言っていた。もう十分カッコ良いと思うんだけどな。

 そうして私は子供を産んだ。
 男の子と女の子の双子の赤ちゃんだった。

 子供を産むことに耐えられる体は……きっとリュールくんに出会えなければ得られなかったと思う。

 産んだばかりの赤ちゃんを抱えながら、彼に沢山のお礼を伝えたら、リュールくんの方が涙を浮かべながら「俺の方が感謝している」と言ってくれた。

 二年ほどしてから、小さな子供を連れて(リュールくんは子供たちを背負いながら私まで軽々と抱き上げてしまう)私たちはお里帰りの意味で、イザールに行った。

 麓の村に着いた時点で、神龍がやって来た。
 そんなことは珍しいそうだ。
 神龍たちは子供たちを囲うように降り立ち、それを見ていて、私たちの子供に彼の力が受け継がれていることを感じた。

「そうか……子が継いでいくのか……」

 リュールくんがポツリと呟いた。

 リュールくんは父親になって……けれど、まだ迷ってる。
 神龍の力を、彼とその血族がどれだけ、社会のために使うべきなのか……。

 この地に暮らしていないリュールくんが今神龍から与えられる恩恵はほとんどない。

 彼の出来ることや、神龍の力を証明するすべすら今は無い。

 勇者候補として軍に駆り出されることにそもそも拒否権がなかったリュールくんが、この地に戻ってくることもきっと難しい。

 このままでいいのかどれだけ悩んでも誰からも正解が与えられるわけじゃない。

「出来ることを出来る範囲でするだけだよ」

 学生時代から言っているのと同じことを、私は繰り返し彼に囁いた。

「……そうだな」

 リュールくんはとても穏やかな笑顔で笑うようになった。
 学生時代のように、仏頂面で怒っているようだった彼はもうどこにもいない。

 手先の器用な私は、彼の髪の毛をあれからずっと切っている。
 サラサラと靡く髪の毛は艶やかで、彼の美しい肉体と合わせると、ドキリとするほど目を引く。

 あの頃からは考えられないくらい、彼は人に愛されるようになったように思えた。

 強い肉体と、自信に満ちた魅力的な笑みと、整った容姿を持っている。

 けれど……今でも変わらず、どこか不器用な人だった。
 誰よりも強くて優しいのに、いつも何かに悩んでる。

 髪の毛を上手く切れなかったみたいに。私たちから向けられる笑顔にどうしたらいいのか戸惑っていたみたいに。

 真面目なリュールくんは、一つずつ悩んで苦しんでる。昔も今も変わらず。

 けれどその一途さが私を救ってくれて、そうして生きる理由を与えてくれたのだ。

 彼がいたから、未来に引き継がれていく私たちの子の命も、そしてその使命も……生まれたんだ。

「あなたが居てくれるだけで、私は幸せだよ。そうしてこの子たちも、居てくれて、元気に育ってくれれば、それだけでいいの」

 神龍に愛されるこの子たちを育てあげるだけでも、私たちの一生が掛かってしまうのかもしれない。けれどそれでいいんだろうと思う。

 出来ることを出来る範囲でしているうちに、いつか答えに導かれるように、あるべき場所に辿り着くのだ。

 それは私たちの子供かもしれないし、知らない誰かかもしれないし、もしかしたら魔物や神龍かもしれない。

 生きるのに精いっぱいな私たちが、生きている間に出来ることなんて少ししかない。私の出来るほんのちょっとのことで、愛する人が笑ってくれるなら、それが一番だと思う。

 そう言うと私の愛する人は、私の口癖だった台詞を返してくれる。

「天と地の中心のサミュラン神に感謝する……マノンを生かしてくれて」

 天の力と地の力の狭間に、私たちはひっそりと生きている。

 天の神様。地の神様。
 そうして人の神様サミュラン様。

 おとうさんおかあさん。おばあちゃん。

 助けてくれた皆に感謝します。

 私は今日も幸せに生きています。






 私の隣に居るのは、勇者と呼ばれるようになった旦那様――





fin

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感想 2

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みんなの感想(2件)

とろりん
2021.09.18 とろりん

また読むことが出来て嬉しいです。
孤独な勇者が幸せになっていくところが大好きです。
レオくんとソフィアさんも良い子でそれぞれのお話しが読みたいと思うほど魅力的です。
素敵なお話しありがとうございました。

2021.09.19 ツルカ

とろりんさん
また読んでくださって、感想を教えて頂けてとても嬉しかったです。
孤独なヒーロー好きな作者の物語、楽しんでもらえて載せてよかったです!
体調が優れず、しばらく書けないかも知れないのですが、久しぶりに感想を頂けただけで泣いてしまいそうに嬉しく、また楽しく書きたいなぁと思ってます。ありがとうございました(^^)

解除
ランゲルハンス

わぁぁい!
嬉しいです♥
ありがとうございます!!
更新楽しみにしてます😘

2020.11.29 ツルカ

ランゲルハンス様
すぐに気付いて頂けた上に喜んで貰えて感激です(;o;)
お待ち頂けてるとも思ってなかったので本当に嬉しいです。
昔のそのままなので、全10話です。
自分でもテーマや構成は好きなのですがだいぶ読みにくいかな、新しく焼き直ししようかな、と悩んでるのですが、今回はそのまま載せました。数日で完結する予定です。

解除

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