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02 :神の国
しおりを挟む神の国、キメンティ王国。
神の加護がある国として、小国ながら周りの国から一目置かれており、侵略される事も無く平和な国である。
必ず『神の巫女』と呼ばれる神の声を聴く少女が生まれ、神の巫女は何者にも支配さず干渉もされない、独特の独立した地位を持っていた。
一生を神の巫女として過ごす者もいれば、神の巫女の立場を辞し、結婚する者もいた。
そこには勿論、神の巫女本人の意志が存在する。
無理強いはされない。
今代の神の巫女。
カテリーナ・ラ・リッツォーリ公爵令嬢。
今は神の巫女なので、ただの「カテリーナ」である。
カテリーナは、歴代の巫女よりも遥かに優秀な能力保持者だった。
神の御告げを、曖昧な啓示ではなく正しく聴き取る事が出来るのだ。
今までの巫女ならば「争い 兆候有 危険回避 必要」や「隣国で武力の集結が見える。注意せよ」程度だった物が、「〇〇国からの侵略の危険あり。半年後には侵攻してくるので、それまでに回避出来るならば良し」と、細かい情報も神から告げられるのだ。
隣国からの侵略は、計画段階で叩き潰した。
神からの御告げと、その内容。今代の巫女がどれほど神に愛されているか。
それを説明しただけで、隣国は恐れ慄き、白旗をあげた。
カテリーナが8歳。神の巫女に選ばれて、わずか1年の時である。
この件でキメンティ王国は、更に神の国としての立場を盤石な物にした。
もうキメンティ王国を侵略しようなどという愚かな国はいない。
神に愛される巫女の居る国、神の国キメンティ。
これは始まりで、ここから更にカテリーナは、国に多大な貢献をしていく事になる。
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