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23:(元)側妃視点2
しおりを挟む「だ、誰か他の者を呼びに行くくらい出来るだろう!」
彼が部屋にいた男の人を怒鳴りつける。
厨房の人でも馬車の手配くらいしてくれれば良いじゃない。
怒鳴られた男の人は、頭を下げているけれど、彼の言う事をきく事はなかった。
お義父様は、質素な食事を食べ始める。それを見て、お義母様も食べ始めた。
彼も渋々食べ始めたので、私も食べ始める。
味はいつも通り美味しかったけど、スープを飲んでいるうちにメインディッシュのお肉は冷めちゃったし、魚料理もソルベもなかった。
正妃になったのに、部屋もあの女ほど豪華じゃないし、何なのよ!
「そうだ!私、今度のパーティー用に新しいドレスと宝石が欲しいです!」
食後のお茶を飲んでいる時に、おねだりしてみた。
だって、侍女も他の従者の人も何も言ってこないんだもん。
「新しいドレスや宝石が欲しいなら、ご実家にお願いなさい」
お義母様が私を見もしないで冷たく言い放った。酷くない!?
「何でですか!?前の正妃なんて、毎回豪華なドレスに宝石も買ってたじゃないですか!」
ドレス1枚にしたって、私の倍くらい高そうなドレス着てたし。
「えぇ。ですから、ご実家にお願いなさいと言っているのです」
え?どう言う事?意味わかんないんだけど。
何であの女は良くて、私はダメなの?
ちょ、お義母様だけでなく、お義父様まで溜息をついてるし!
「王子はちゃんと説明しなかったのか?前の正妃は実家から全て援助されていたのだと。
それに、お前からの理不尽な理由での離婚だから、今後一切辺境伯領からの税収もなくなったのだ。
まさか、わかっていないのか?」
何を言ってるの?お義父様。
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