問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『精霊使いで再起動しました。』

山口 犬

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第六章 【二つの世界】

6-52 痛み

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「ぐほっ!?」




衝撃によって吹き飛ばされたオギブスの顔には、強い痛みが走り鼻からは血が流れてくるのがわかった。



「だ、だにぼずるっ!?」


オギブスは鼻の奥から血が喉に流れ込んでいくのと鼻がズキズキと痛むのを堪えながら必死に抗議する。



「お前から見た私は……元王子は、王宮や権利にしがみつきたいがために、お前のような汚い手を使う男と組む……そう男に見えたのか!?どうなんだ!オギブス!!」


「ひぃっ!?」


怒りのこもったステイビルの言葉に、オギブスは威圧されその恐怖で腰が抜け身をかがめて頭を抱えて次の衝撃から身を守ろうとする。
数秒が経過し、それ以上の言葉や攻撃が来ないことに防御の姿勢を解き、この状況を立て直そうとした。



「おい!お前たち!ステイビルを捕まえろ!!一般人が警備兵に暴力を振るったんだ、これは国に対する反逆とみなしても問題ない!お前ら、こいつを拘束しろ!!」



だがその呼びかけに対し、誰一人として反応することはない。
それはドイルの部下だけでなく、オギブスの部下たちもその言葉に従うことはなかった。



「な、何をしている!!お前たち、これは命令だぞ!?命令に従わんつもりかっ!!……わ、ワシの命令に従わないとどうなるか……わかっておるだろうな!!」



するとドイルの後ろに立っていた側近が、一歩前に出てオギブスに対して敬礼をした。



「申し上げます!現在の指揮権は、ドイル隊長です!これは、今も戦闘状態が継続中ですので、戦闘が終了するまでの指揮権はドイル隊長となっております!」


「戦闘……状態だと!?これを見ろ!!相手は何もしてこない、こちらからも何もしていないではないか!これのどこが戦闘状態だというのだ!?」


「お言葉ですが、オギブス隊長は槍で攻撃されておりました。これは既にこちら側からの防衛のための攻撃を仕掛けてしまったのであります。これについては、取り消すことのできない事実であります。よって、今でもそれが解除された宣言がなされていないため、現在も戦闘状態となっていることに他なりません!」






「ぐぬぬぬぉぉぉ……!?お前たち、後で覚えておけよ!?」





オギブスは言い返せない悔しさから、怒りで手にしていた槍を膝に打ち付けて折る。
折った両手に掴んだ槍の棒を地面にたたきつけ、この場から外れようとしたオギブスの肩を今まで黙っていたドイルが掴んで行動を止める。



「どこへ行こうというのだ?オギブス……お前はこの状況下の中でいくつもの隊の規則に違反をしている。お前だけが特別だと思うなよ?」




ステイビルが持つオギブスの肩に、痛いほどの力が込められていく。



「い、痛たたたた!」


「痛いだと?お前が他の者たちに与えてきた痛みの塵にも満たさぬ刺激だ……お前には聞きたいことがたくさんあるからな、覚悟しておけ……オギブス」


「ひっ……ひぃっ!?」





ステイビルに睨まれ、再び先ほどの恐怖と痛みが思い出されたのか、オギブスの顔は怯えによって歪んでいる。









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