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お出掛け、楽しみです!
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「何か妙だよなぁ……」
今日は今日とて代わり映えしないルーチンワーク。俺は仕事中にも関わらず、アミィのことばかり考えていた。
アミィが来てから十日ほど経ったけど、アミィは結構な頻度で細かい失敗を繰り返している。皿を割る、バケツをひっくり返す、あまつさえ転んで壁にヒビを入れる、数えれば切りがない。
そんなアミィに、俺は何だか懐かしさを感じていたんだけど、現実的に考えると懐かしさを感じてばかりはいられない。メイドアンドロイドというからには、アミィはある程度は家事が出来て然るべきなんだよな、アミィのこの状況はやっぱりおかしい。
「何、どうしたよ? 恭平、そんな難しい顔して」
昌也が対面のデスクからこっちを覗き込みながら話しかけてきた。こいつの俺に対する反応の良さは何なんだろうな。
「いや、ちょっと気になってることがあってな」
一応、昌也はメイドアンドロイドの主人としては先輩だ。いい機会だから、昌也のメイドアンドロイドについてちょっと聞いてみるか。
「なぁ、昌也、昌也んちのメイドってさあ」
「あん? キッカの事?」
「あ、お前んちのメイドってキッカって言うんだな」
「あぁ、菊の花から取ってつけたんだ、格好いいだろ?」
昌也は妙な笑みを浮かべて俺の方を見る。どう答えたらいいものか迷った俺は、話題をスルーすることにした。
「いや、それはよく解らんけど、まぁそれは置いておいて」
「置くのかよ」
「その、キッカさんってやっぱり家事全般出来たりするのか? 料理とか、掃除とか、洗濯とかさ」
俺の質問に、昌也は真顔で答える。
「そりゃそうだろ、メイドなんだから。基本的な家事は10番台のメイドアンドロイドでも大体こなすって言うぜ?」
「やっぱりそうなんだよなぁ」
「何があった? 話してみ?」
俺は今までのアミィの行動について昌也に話した。すると、昌也はあごに手を当てながら唸る。
「そいつは確かに妙だな、そんなの聞いたことも無ぇよ」
「やっぱりか」
「一回大きなメンテナンスセンターにでも連れていってみたらどうだ?」
昌也の意見は至極ごもっともだけど、何だか納得いかない気もする。何より、昌也の口からまともな意見が出るのがちょっと悔しい。
「でも、まだ買ってからそんな経ってないんだぜ?」
「初期不良って可能性もあるだろ? まぁ、俺はそんなこと今まで聞いたことないけどな」
「確かに、無いとは言い切れないだろうな……」
「まぁ、大事が無いなら様子見でいいんじゃねぇか?」
「だな。あ、それとよぉ……」
俺は充電スタンドの卑猥さについて話してみた。さすがに昌也もあれには参っているだろうからな。
「へ? なに言ってんだ? 冗談だろ?」
昌也の反応は心底意外そうだった。何だ、この反応は。俺、何か変なこと言ったかな?
「このご時世、充電っていったら非接触だろ。うちのキッカも基本家のなかでは常時充電状態だぜ?」
「うっそだろ……」
衝撃の事実。もしかして、型番が古いと充電システムも違うのか!?
「マジなのか、さっきの話……」
昌也が汚物を見るような目で遠巻きにこちらを見る。その視線に俺は何だか敗北感を感じてしまった。
「ロリコンで卑猥……ロリコンで卑猥……」
「話すんじゃなかった……」
いかんともしがたい事実に、俺は頭を抱えた。
…………
仕事を終え、俺は帰路についた。今日もアミィに弁当を買って帰ってやろう。昨日はあんなに喜んでくれるとは思わなかったからな。部屋に帰る楽しみがまた一つ増えた。弁当を買った俺は、その足で真っ直ぐ部屋へと戻った。
「ただいま~」
玄関を開けると、出迎えてくれるはずのアミィの姿がない。それに、どうやら電灯もついていないようだ、何かあったのかな? 俺は靴を脱ぎ、手探りで部屋へと入っていった。
「うぅ……ぐすっ……」
電灯がつけられていない薄暗い部屋の奥から、アミィのすすり泣く声が聞こえる。その声は、なんだか聞くだけで不安感を煽る。
「どうした! アミィ!」
俺は慌てて電灯のスイッチを入れ、アミィに駆け寄った。俺の方に振り返ったアミィのメイド服はびしょびしょに濡れていて、顔は涙でぐしゃぐしゃだった。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
アミィの傍には盛大にぶちまけられた花瓶が散乱している。ガラスでできた花瓶の欠片は、結構鋭そうだった。
「大丈夫か!? ケガはないか!?」
アンドロイドにだって痛覚はある。そこは人間と同じ、俺はアミィが大丈夫か確認する。
「はい……大丈夫です……」
「よかった、全く、心配するだろ? なんでこんなことに……」
「私、お掃除をしようとして、部屋に入っていったら、転んでしまって、それで、花瓶を割ってしまいました……」
たかが花瓶、アミィとは比較にならない。でも、アミィは酷く落ち込んでいるようだ。
「ごめんなさい……私、全くご主人様のお役に立ててない……私は、メイドアンドロイドなのに……お仕事ができないと、なんの意味もないのに……」
アミィはすすり泣きながら自分を責める。俺はそんなアミィを見ているだけで、胸が締め付けられるようだった。
「いいって、これから頑張ればいいさ! 俺は全然気にしてないから、元気出せ!」
俺は出来る限りアミィを元気付けた。俺の励ましで、アミィも少し落ち着いてきたようだ。
「ありがとうございます……ご主人様、優しいですね」
「よせやい、恥ずかしい……そうだ!」
思い立った俺は、アミィに提案した。
「明日は休日だから、一緒にどこかに遊びに行こう!」
「え……」
アミィは俺のいきなりの提案に目を見開いて驚いている。俺はそんなアミィにたたみかけるように話を続ける。
「そうだ! この近くに緑のきれいな公園があるんだ! そこで一緒に散歩でもしよう! そしたらちょっとは気が晴れるって! な! アミィ!」
俺の提案に、アミィは少し申し訳なさそうにしてたけど、すぐに顔がパッと明るくなる。
「そうですね、行きましょう! お気遣いありがとうございます! ご主人様!」
そうだ、俺はこの笑顔が見たかったからアミィを迎え入れたんだ。一緒に笑い合いながら過ごすことができる相手がいること。俺は、そのことの尊さをよく知っている。
「そうと決まれば、今日はさっさと飯食って寝ようか!」
「はい!」
俺達は花瓶をさっさと片付けて、早々と弁当を平らげた。そして、程なくして俺は布団へと潜り込む。この日は、明日が楽しみでなかなか寝付けなかった。
ガチャコン!
「あぅ……」
アミィのこの反応もだんだん気にならなくなってきた。馴れとは恐ろしいものだ。
今日は今日とて代わり映えしないルーチンワーク。俺は仕事中にも関わらず、アミィのことばかり考えていた。
アミィが来てから十日ほど経ったけど、アミィは結構な頻度で細かい失敗を繰り返している。皿を割る、バケツをひっくり返す、あまつさえ転んで壁にヒビを入れる、数えれば切りがない。
そんなアミィに、俺は何だか懐かしさを感じていたんだけど、現実的に考えると懐かしさを感じてばかりはいられない。メイドアンドロイドというからには、アミィはある程度は家事が出来て然るべきなんだよな、アミィのこの状況はやっぱりおかしい。
「何、どうしたよ? 恭平、そんな難しい顔して」
昌也が対面のデスクからこっちを覗き込みながら話しかけてきた。こいつの俺に対する反応の良さは何なんだろうな。
「いや、ちょっと気になってることがあってな」
一応、昌也はメイドアンドロイドの主人としては先輩だ。いい機会だから、昌也のメイドアンドロイドについてちょっと聞いてみるか。
「なぁ、昌也、昌也んちのメイドってさあ」
「あん? キッカの事?」
「あ、お前んちのメイドってキッカって言うんだな」
「あぁ、菊の花から取ってつけたんだ、格好いいだろ?」
昌也は妙な笑みを浮かべて俺の方を見る。どう答えたらいいものか迷った俺は、話題をスルーすることにした。
「いや、それはよく解らんけど、まぁそれは置いておいて」
「置くのかよ」
「その、キッカさんってやっぱり家事全般出来たりするのか? 料理とか、掃除とか、洗濯とかさ」
俺の質問に、昌也は真顔で答える。
「そりゃそうだろ、メイドなんだから。基本的な家事は10番台のメイドアンドロイドでも大体こなすって言うぜ?」
「やっぱりそうなんだよなぁ」
「何があった? 話してみ?」
俺は今までのアミィの行動について昌也に話した。すると、昌也はあごに手を当てながら唸る。
「そいつは確かに妙だな、そんなの聞いたことも無ぇよ」
「やっぱりか」
「一回大きなメンテナンスセンターにでも連れていってみたらどうだ?」
昌也の意見は至極ごもっともだけど、何だか納得いかない気もする。何より、昌也の口からまともな意見が出るのがちょっと悔しい。
「でも、まだ買ってからそんな経ってないんだぜ?」
「初期不良って可能性もあるだろ? まぁ、俺はそんなこと今まで聞いたことないけどな」
「確かに、無いとは言い切れないだろうな……」
「まぁ、大事が無いなら様子見でいいんじゃねぇか?」
「だな。あ、それとよぉ……」
俺は充電スタンドの卑猥さについて話してみた。さすがに昌也もあれには参っているだろうからな。
「へ? なに言ってんだ? 冗談だろ?」
昌也の反応は心底意外そうだった。何だ、この反応は。俺、何か変なこと言ったかな?
「このご時世、充電っていったら非接触だろ。うちのキッカも基本家のなかでは常時充電状態だぜ?」
「うっそだろ……」
衝撃の事実。もしかして、型番が古いと充電システムも違うのか!?
「マジなのか、さっきの話……」
昌也が汚物を見るような目で遠巻きにこちらを見る。その視線に俺は何だか敗北感を感じてしまった。
「ロリコンで卑猥……ロリコンで卑猥……」
「話すんじゃなかった……」
いかんともしがたい事実に、俺は頭を抱えた。
…………
仕事を終え、俺は帰路についた。今日もアミィに弁当を買って帰ってやろう。昨日はあんなに喜んでくれるとは思わなかったからな。部屋に帰る楽しみがまた一つ増えた。弁当を買った俺は、その足で真っ直ぐ部屋へと戻った。
「ただいま~」
玄関を開けると、出迎えてくれるはずのアミィの姿がない。それに、どうやら電灯もついていないようだ、何かあったのかな? 俺は靴を脱ぎ、手探りで部屋へと入っていった。
「うぅ……ぐすっ……」
電灯がつけられていない薄暗い部屋の奥から、アミィのすすり泣く声が聞こえる。その声は、なんだか聞くだけで不安感を煽る。
「どうした! アミィ!」
俺は慌てて電灯のスイッチを入れ、アミィに駆け寄った。俺の方に振り返ったアミィのメイド服はびしょびしょに濡れていて、顔は涙でぐしゃぐしゃだった。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
アミィの傍には盛大にぶちまけられた花瓶が散乱している。ガラスでできた花瓶の欠片は、結構鋭そうだった。
「大丈夫か!? ケガはないか!?」
アンドロイドにだって痛覚はある。そこは人間と同じ、俺はアミィが大丈夫か確認する。
「はい……大丈夫です……」
「よかった、全く、心配するだろ? なんでこんなことに……」
「私、お掃除をしようとして、部屋に入っていったら、転んでしまって、それで、花瓶を割ってしまいました……」
たかが花瓶、アミィとは比較にならない。でも、アミィは酷く落ち込んでいるようだ。
「ごめんなさい……私、全くご主人様のお役に立ててない……私は、メイドアンドロイドなのに……お仕事ができないと、なんの意味もないのに……」
アミィはすすり泣きながら自分を責める。俺はそんなアミィを見ているだけで、胸が締め付けられるようだった。
「いいって、これから頑張ればいいさ! 俺は全然気にしてないから、元気出せ!」
俺は出来る限りアミィを元気付けた。俺の励ましで、アミィも少し落ち着いてきたようだ。
「ありがとうございます……ご主人様、優しいですね」
「よせやい、恥ずかしい……そうだ!」
思い立った俺は、アミィに提案した。
「明日は休日だから、一緒にどこかに遊びに行こう!」
「え……」
アミィは俺のいきなりの提案に目を見開いて驚いている。俺はそんなアミィにたたみかけるように話を続ける。
「そうだ! この近くに緑のきれいな公園があるんだ! そこで一緒に散歩でもしよう! そしたらちょっとは気が晴れるって! な! アミィ!」
俺の提案に、アミィは少し申し訳なさそうにしてたけど、すぐに顔がパッと明るくなる。
「そうですね、行きましょう! お気遣いありがとうございます! ご主人様!」
そうだ、俺はこの笑顔が見たかったからアミィを迎え入れたんだ。一緒に笑い合いながら過ごすことができる相手がいること。俺は、そのことの尊さをよく知っている。
「そうと決まれば、今日はさっさと飯食って寝ようか!」
「はい!」
俺達は花瓶をさっさと片付けて、早々と弁当を平らげた。そして、程なくして俺は布団へと潜り込む。この日は、明日が楽しみでなかなか寝付けなかった。
ガチャコン!
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