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第2章
ガンナーさんの心当たり
しおりを挟む面倒臭そうな予感にこれ以上関わりたくない気持ちが強くなりましたが…ガンナーさんにもう少し質問に答えてもらおう。
「ガンナーさん。犯人について心当たりや気になった事はないですか?勘違いだろうって思うことでも教えてほしいです。」
僕も考え過ぎだろうと思ったことが、そう的外れなことではなく、ガンナーさんのお話を聞いてより確実なものになっていってるのだし…犯人像がまったく分からない今、些細な情報でも手に入れておきたい。
正直国が荒れようがどうでもいいのだけど…国が荒れるととーさまやにぃ様が大変になる。
ノヴァもまた王様に使われてしまって細くなってしまうかもしれない。
それは嫌なので、関わりたくない気持ちが大きいですが情報を集めましょう!
「術、を…かけ、られ、た…ぜん、ごが…あいま…い……かお…おも…だせ、ない…が…おかし、く…なる、ま…え…ふた、り…にん…げ、ん、らし、き…もの…ちか、づ…い…て、きた。」
喋るのも辛いなかガンナーさんは頭を抱えながらお話してくれる。
あまりにも辛そうな姿にくいっとノヴァの袖を引っ張る。
ノヴァは僕が何も言わなくても、僕が言いたいことを分かってくれて苦い顔をしながらもほんのりガンナーへ回復魔法を掛けてくれた。
まだ信用できないし、回復してまた暴れだしてしまったら困るので、ほんの~りだけどそれでも少し楽になったのかガンナーさんはぐったりしながらもノヴァにお礼を言った。
しかしガンナーさんの言う二人の人間らしき……ん?らしき?
「ガンナーさん。人間らしきものってことは、人間ではなかったってこと?」
「あぁ…皮は、にん、げん…だった……しか、し…おれ…には…人間、に…見えな、かった。…他、の…なか、ま…は、人間…だ…て。」
つまり、ぱっと見人間だしガンナーさん以外の仲間は皆人間だって言ったけどガンナーさんだけは、違和感を感じていたってことか。
「そいつらと会ったのは支配されるどれくらい前なの?」
「すま…ない…曖昧、だ……長、時間…一緒、じゃない……会って…すぐ、じゃない…はず、だ。」
なるほどっと頷いてちょっと頭の中を整理してみる。
「他に気になったことはないか?」
悩んで黙った僕の変わりにノヴァがガンナーさんへ質問する。
「…な、い……おれ、たち…どーなる…思う。」
「黒幕が捕まらない限りは結界の中だ。君達がどうなるかは、犯人が捕まり事件の概要が纏まり次第判決が下されるだろう。」
ガンナーさんの問いに答えるノヴァは淡々としていて、期待を抱かせるようなことは口にしない。
僕的には鬼さん皆被害者と思うんだけど、こちらも怪我人が多く出ているし国としてはお咎めなしとはいかないのだろう。
それに僕は国王様にお会いしたことがないけれど(とーさまが何だかんだ理由をつけて会わせないようにしているのだとか)ノヴァの件があるのでいい印象は抱いていない。
だから国王様が下す処分については期待できないなって思ってるからズーンと落ち込んでいる様子のダンナーさんにかけられる言葉はない。
ないんだけど…
こうできないかなぁって考えていることはある。
でもこれを口にできるのは、やっぱり事件の真犯人が捕まってからじゃないといけないのでお口チャックでいときますね。
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只今、登場人物や世界観についてなど簡単にまとめたページを作成中です。
更新できるまで今しばらくお待ちくださいませ。
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