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第2章
思ってたより危ない状況だと理解しました。
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まだ半分ほどの生徒が残る中、アーバスノイヤー家の馬車が到着したとの知らせが入り、僕達は馬車停めへ向かった。
「ぁ…とーさまだ。」
きょう提出期限だった宿題はどうなるのだろうだとか話しながら歩いていると、視線の先に馬車の傍に立っているとーさまが。
びっくりして立ち止まると、こちらに気が付いたとーさまがスタスタと近寄ってきて固まっている僕を小脇に抱えすぐさま馬車の中へと詰めた。
にぃ様達にも早く乗り込むように告げ、にぃ様達が慌てて馬車に乗り込むと直ぐに馬車が発車した。
全員がひとつの馬車に詰め込まれたのでだいぶギューギューで箱詰め状態。
馬に乗ってついて来ている従者達の微妙そうなお顔が見える。
「とーさま?」
どうしてこんな状況に?っと首を傾げとーさまを呼ぶと、僕を抱えたまま厳しい顔をしたとーさまがひっくい声で
「学園へ向かう道中、山に潜らせた者から怪しい人物を発見したが、一匹しか捕らえられず他の輩は高度な魔術により取り逃したとの知らせが入った。思ったよりも相手が魔術に優れている観点からドラゴンの気配を感知している者が居るやもしれん。」
と教えてくれた。
とーさまの深刻な雰囲気に、思ったよりも危険な状況にあることが分かり皆のお顔も真剣味が増した。
「ノヴァからも知らせが来てな…もしかすると今回の件と悪鬼の件、同一の人物が関与している可能性を踏まえて行動しておいた方がいいとのことだ。ルナイス。お前は自分が思っているよりも危険な状況にあることを理解するんだ。」
続けられたとーさまの言葉に僕もきちんと座り直して頷く。
偶然ではあるが、僕は悪鬼の件とドラゴンの件に深めに関与している。
犯人が魔術に優れている点や単独の犯行でないことから僕の存在を認識している可能性は高い。
魔術に優れているのが一人なのか、複数いる犯人の全てが魔術に優れているのかも分からない今、僕はかなり危険な状態にあると考えた方がいいことをとーさまの言葉で理解した。
「万が一誰もお前を守れる状況にない時は、指輪を外し何も気にせず魔法を使うこと。いいね?」
続けて言われた言葉に強く頷くと、とーさまも強く頷き返してくれた。
とーさまの何も気にせずっていうのは恐らく人目がある所であったとしても危険と判断したら闇魔法を使っていいってことだと思う。
あえて明確な言葉を使わなかったのは、僕が闇魔法を使えることを知らないテトラ君とオスカル君が居るから。
面倒や危険なことに巻き込みたくないから本当は教えずにいたいのだけど…状況的に教えておいた方がいいだろうか?
この二人が面白がって周りに言いふらすような人間でないと言えるほど僕は二人を信頼している。
だから僕は彼等に闇魔法のことを教えても大丈夫と思うのだけど…これは僕だけで判断しない方がいいことだと思うから、一度とーさまとにぃ様にきちんとご相談しよう。
にぃ様、ヒュー様、とーさまの三人が難しいお話に入ったところで、僕とテトラ君とオスカル君はアーバスノイヤー家についてお話した。
そう。お家にお誘いをしたはいいけれど、僕は二人にアーバスノイヤーの特徴をお伝えしていなかったことに気が付いたのだ。
「テトラ君、オスカル君大事なお話です。僕のお家ですが……ほぼ毎日暗殺者がやってきます。」
「「…え?」」
真剣な顔で話し出した僕に二人も真剣なお顔で緊張した面持ちだったのだけど、僕が告白した内容に口を開いたまま固まってしまったお二人。
「…」
「…本気か?」
しばらく固まった後、テトラ君の口から発せられた言葉に深く頷く。
「使用人が基本的に処分するんだけど、稀に僕の部屋まで侵入できちゃうのが居てね。でも二人は強いし、警備は更に強化されるはずだから安心して!」
「…まぁ、これも訓練になるか…。」
「…ぼ、僕テトラ様と同室ではいけませんか?」
テトラ君は遠い目をして、オスカル君は不安そうにテトラ君との同室を願い出る。
僕も!と言いたいところだけど、僕が混じっちゃうと余計二人をドキドキハラハラ地獄に落としてしまうので黙っておきましょう。無念。
「俺は同室でも問題ないが。」
「…うん。じゃあ二人で使える部屋を用意してもらうね。」
客間も一部屋が十分大きいから特別な用意はいらないのだけど…
馬車の窓を少し開けて、すぐに寄ってきてくれたヨハネスに二人で使うお部屋の用意とあることを伝えるようにお願いして窓を閉じる。
そういえば…
ドラゴンはどこに居てもらおう?
「ぁ…とーさまだ。」
きょう提出期限だった宿題はどうなるのだろうだとか話しながら歩いていると、視線の先に馬車の傍に立っているとーさまが。
びっくりして立ち止まると、こちらに気が付いたとーさまがスタスタと近寄ってきて固まっている僕を小脇に抱えすぐさま馬車の中へと詰めた。
にぃ様達にも早く乗り込むように告げ、にぃ様達が慌てて馬車に乗り込むと直ぐに馬車が発車した。
全員がひとつの馬車に詰め込まれたのでだいぶギューギューで箱詰め状態。
馬に乗ってついて来ている従者達の微妙そうなお顔が見える。
「とーさま?」
どうしてこんな状況に?っと首を傾げとーさまを呼ぶと、僕を抱えたまま厳しい顔をしたとーさまがひっくい声で
「学園へ向かう道中、山に潜らせた者から怪しい人物を発見したが、一匹しか捕らえられず他の輩は高度な魔術により取り逃したとの知らせが入った。思ったよりも相手が魔術に優れている観点からドラゴンの気配を感知している者が居るやもしれん。」
と教えてくれた。
とーさまの深刻な雰囲気に、思ったよりも危険な状況にあることが分かり皆のお顔も真剣味が増した。
「ノヴァからも知らせが来てな…もしかすると今回の件と悪鬼の件、同一の人物が関与している可能性を踏まえて行動しておいた方がいいとのことだ。ルナイス。お前は自分が思っているよりも危険な状況にあることを理解するんだ。」
続けられたとーさまの言葉に僕もきちんと座り直して頷く。
偶然ではあるが、僕は悪鬼の件とドラゴンの件に深めに関与している。
犯人が魔術に優れている点や単独の犯行でないことから僕の存在を認識している可能性は高い。
魔術に優れているのが一人なのか、複数いる犯人の全てが魔術に優れているのかも分からない今、僕はかなり危険な状態にあると考えた方がいいことをとーさまの言葉で理解した。
「万が一誰もお前を守れる状況にない時は、指輪を外し何も気にせず魔法を使うこと。いいね?」
続けて言われた言葉に強く頷くと、とーさまも強く頷き返してくれた。
とーさまの何も気にせずっていうのは恐らく人目がある所であったとしても危険と判断したら闇魔法を使っていいってことだと思う。
あえて明確な言葉を使わなかったのは、僕が闇魔法を使えることを知らないテトラ君とオスカル君が居るから。
面倒や危険なことに巻き込みたくないから本当は教えずにいたいのだけど…状況的に教えておいた方がいいだろうか?
この二人が面白がって周りに言いふらすような人間でないと言えるほど僕は二人を信頼している。
だから僕は彼等に闇魔法のことを教えても大丈夫と思うのだけど…これは僕だけで判断しない方がいいことだと思うから、一度とーさまとにぃ様にきちんとご相談しよう。
にぃ様、ヒュー様、とーさまの三人が難しいお話に入ったところで、僕とテトラ君とオスカル君はアーバスノイヤー家についてお話した。
そう。お家にお誘いをしたはいいけれど、僕は二人にアーバスノイヤーの特徴をお伝えしていなかったことに気が付いたのだ。
「テトラ君、オスカル君大事なお話です。僕のお家ですが……ほぼ毎日暗殺者がやってきます。」
「「…え?」」
真剣な顔で話し出した僕に二人も真剣なお顔で緊張した面持ちだったのだけど、僕が告白した内容に口を開いたまま固まってしまったお二人。
「…」
「…本気か?」
しばらく固まった後、テトラ君の口から発せられた言葉に深く頷く。
「使用人が基本的に処分するんだけど、稀に僕の部屋まで侵入できちゃうのが居てね。でも二人は強いし、警備は更に強化されるはずだから安心して!」
「…まぁ、これも訓練になるか…。」
「…ぼ、僕テトラ様と同室ではいけませんか?」
テトラ君は遠い目をして、オスカル君は不安そうにテトラ君との同室を願い出る。
僕も!と言いたいところだけど、僕が混じっちゃうと余計二人をドキドキハラハラ地獄に落としてしまうので黙っておきましょう。無念。
「俺は同室でも問題ないが。」
「…うん。じゃあ二人で使える部屋を用意してもらうね。」
客間も一部屋が十分大きいから特別な用意はいらないのだけど…
馬車の窓を少し開けて、すぐに寄ってきてくれたヨハネスに二人で使うお部屋の用意とあることを伝えるようにお願いして窓を閉じる。
そういえば…
ドラゴンはどこに居てもらおう?
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