王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

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第5章

ドラゴンの管理者として参加する会議①

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スっと背筋を伸ばした僕に子爵達もスっと背筋を伸ばし僕の話を聞く体制に。


「えー…ゴタゴタしましたが、本来の会議の目的であるドラゴンについての会議を此処で改めて開催したいと思います。この部屋には既に防音魔法が施されていますので情報漏洩等の心配は無用です。この際ですので建前や地位の差等は全て取っ払って、僕に聞きたいこと、不安等遠慮なく発言してください」



「はい。ルナイス様の屋敷には現在二体のドラゴンが住まい、内一体は人型をとるドラゴンの中でも上位の生命体であると報告を受けています。そしてもう一体は幼いドラゴン。この情報に間違いはございませんか?」



まず最初に挙手したのはナッパ子爵。

この短時間で僕の支持を聞き色々やってもらった仲だから、この中で今一番僕に慣れている人物だ。
何だか吹っ切れているような様子にも見える。




「間違いありません。戦闘力として育ててはいないということを此処にウォードのそしてアーバスノイヤーの名のもとに誓います」


「分かりました。では続けて…今回アーナンダ国は騎士達にレッドドラゴンの群れが力を貸したことにより被害を最小限に抑えて侵略してくる敵国を撃ったと言われていますが、レッドドラゴン達は何故アーナンダ国の騎士に力を貸したのでしょうか」



続けてされた質問に一瞬答えるのを詰まる僕を見てナッパ子爵の眉間の皺が深くなる。

別に答えられないような機密事項もなければ疚しいこともないのだけど…この理由を説明するのはちょっと僕の羞恥心が刺激されてしまうんだ。







「…その、家に居るドラゴン…人型を取れる方のドラゴンなのですが…彼が…その……僕が身内や友人が長らく戦場に居て帰ってこないことに不安と寂しさが募り…見かねた彼が戦闘に優れたレッドドラゴン達に相談したところ戦場にいる騎士に力を貸してやろうって、ことになった…らしいです」


途中あまりの恥ずかしさから途切れ途切れに喋ってしまった。

子爵達は今の説明が分からないのか、それともレッドドラゴンが力を貸したきっかけに驚きすぎているのか…口を開けてホケッとして固まっている。



しばらくの沈黙があって、いち早く正気に戻ったナッパ子爵がわざとごほんと咳ばらいをしたことで、皆の意識が現実へと引き戻された。






「つまり…ルナイス様が長期に渡る戦争に心を痛められ、その心を思ったドラゴンがアーナンダ国の騎士へ助力した、という理解でよろしいですか?」


「はい」


「分かりました。最後に…ルナイス様の屋敷に住まうドラゴン含め、アーナンダ国に居るドラゴンは私達に牙を向くことはないと思ってよろしいでしょうか」




僕の拙い説明を綺麗にまとめてくれたナッパ子爵が凄く良い感じに言ってくれたので、それに首を縦に振って肯定する。
僕も、ナッパ子爵のように良い感じの言い回しができるように勉強しなくては…





「牙を向かない…とは言い切れません」

先程のナッパ子爵の質問に首を横へ振ると静かだった部屋の空気がざわりと揺れた。


「先程のようにドラゴンの力を我が物のように扱おうとする者や、ドラゴンの大切にしている者を害そうとする者にドラゴンは容赦なく牙を向きます。それは何もドラゴンだけではないことです。私も私をそして私の大切なものを害そうとする者には容赦なく牙を向きます」


「絶対的な安心はないと」



「害さなければ良いだけの話です。先程も申し上げましたが、ドラゴンに限ったことではないでしょう」



大切にしているものを壊そうとする者に怒らない生き物などいるか?
そう告げる僕に「いやしかし」「それでは」と渋い顔をする参加者達。





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