王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

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第5章

目が覚めた所は聖教会

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ヨハネスに此処は何処なのかと問うと、まさかの聖教会だった。

眠った僕が3日も目を覚まさないものだから、にぃ様が僕を抱えて闇属性の回復が出来る者が居る聖属性適合者が多く集まる王都の聖教会へと運んだそう。



ノヴァは孤児院を狙う輩の始末でまだ戻って来れていなかったそうで、僕が聖教会に運ばれたと聞き、次の日には全てを終わらせて戻ってきたのだとか。


どう終わらせたのかは、また後日聞いてみようと思っている。





そんなこんなで今はにぃ様は近衛騎士団副団長として落ちた城の内部の調査と残党処理に出ていて、ノヴァは孤児院に子供を戻しても大丈夫か最終確認に出ているらしい。

なるほど…ちょうど僕は2人がいない時に目を覚ましたわけだ。



「僕が目を覚ましたことは2人には伝えないほうが」


「無理です。既にそれぞれの影がルナイス様の目覚めを知らせに出ています」



2人が慌ててすっ飛んでくるのではっと思い伝えないように命じようとしたら、ヨハネスに既に知らせが言っていると言われてしまった。

まさか自分の影を使ってまで僕の目覚めを待っていたとは…嬉しいやらなんやら…






「「ルナイス!」」


ヨハネスから僕が8日の間眠り続けていたと聞き、歩くリハビリしないとなっと思っていると部屋に魔力が溢れ、にぃ様とノヴァが同時に現れた。

起きている僕を視界に捉えると2人は僕の方へ飛んできて、にぃ様には頭をぐっと抱き抱えられ、ノヴァには両手を取られぎゅっと握りしめられた。




知らせが届くのも、2人がここに現れるのも余りにも早すぎやしないか…と遠い気持ちになりながらも2人を落ち着かせるためにそれぞれの頭をよしよしと撫でる。

しばらく撫でていたら、先にノヴァが復活して僕の手を取り自分の頬に当てた。



「ルナイス、気分は?」


「何ともない。長いこと眠りこけてごめんね」


僕の顔をじっと見つめ、僕の体調の変化を少しも見逃さないぞっというノヴァにヘラっと笑って見せる。




「このまま起きないようだったら龍神様の所へ連れて行ってみるかってホルス様が言っていたから、目が覚めて良かった」


ノヴァの言葉に僕も心の中で本当に目覚めて良かったと思った。

龍神様の所っていうのが何処にあるのか知らないけど、何かとんでもないことになりそうな予感しかしないもん。




「ルナイス…よくやった」


黙って僕の頭を抱えていたにぃ様が震える声でポツリと言った言葉に一瞬ぽかんとして、そして胸がぐっとなった。


「落城した城はくまなく調べた。捕らえた者共の尋問も今朝やっと終わって、他に反乱組織の重要人物はいないと判断された。捕らえたダークエルフをよく知るエルフ族の者からも話を聞いて今回の件はアーナンダ国に恨みを抱くダークエルフと狐族を中心として甘い蜜を吸いたい売国奴共の愚かな企みだったようだ」


「国王様から非公式で褒賞が贈られる。恐らくウォード家の爵位引き上げだろう」




ノヴァが事件の後のことについて大まかに教えてくれて、にぃ様が後日国王様から褒賞として爵位の引き上げが行われるだろうと教えてられる。


僕としては別に男爵位でも何でも良いのだけど、これでノヴァを男爵だの半魔だのと見下していた貴族共を少しは黙らせられるのだったら良い褒美になる。





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