馬鹿な先輩と後輩くん

ぽぽ

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 最近は仕事の調子も良いし私生活も結構良い。髪のアホ毛も目立たない。不思議な事に良い事が続いている。
 それに、一番良い事は気になる女の子ができたことだ。
 
「お久しぶりです」
「あ、久し振り!愛花ちゃん、今日も元気?」
 
 俺の下手くそな会話にも彼女は笑顔で頷いてくれた。嗚呼、正にこれが天使というものだろう。神よ、俺にこんな可愛い女の子を出会わせてくれて有難う。
 彼女はオフィスの受付の子で顔も可愛らしく長いふんわりとした髪が特徴的な優しい子である。とある日、コピー機を壊した彼女に出会い一緒に頭を下げた日をきっかけに連絡先を交換し仲が良くなった。久しき俺の春の訪れに内心ドクドクと期待が止まらない。
 
「だらしない顔ですね」
「え、ほんと?」
「ええ、朝とはいえ早く目を覚ましたらどうですか?」
 
 相変わらず嫌味ったらしい言葉である。しかし、この後輩ともあの飲み会前までは必要最低限の言葉しか交わさなかったが、今じゃ二人で飲みに行く程仲良くなった。口は悪いが根は優しい事は伝わるし良い奴である。自然と俺は彼が隣に居るのが当たり前だと思っていた。
 
「別にもう目は覚めてるよ」
「じゃあ何か良い事でもありました?」
「良い事っていうか……」
「お前、最近受付の愛花ちゃんと仲良いもんな」
 
 後輩と話していた所、急に関係の無い同期が絡んできた。最悪だ。きっとこの口の悪い後輩に俺の恋心がバレてしまっては「似合わない」やら言われるだろう。
 
「へぇ、好きな人が出来たんですか」
「ま、まだ好きっていうか! ちょっと気になるだけだから!」
「まあそうですよね。愛花ってあのタレ目の人でしょう? 他の社員からも可愛いって評判ですよね。先輩よりも他に良い男が山のように」
「そんな事言わないで!」
 
 彼女がモテるという事は自覚しているが他人の口からそんな事を言われるのは怖い。耳を塞いで首を横に振ると、彼は鼻で笑った。コイツ、やっぱり性格悪い。
 
 しかし彼の言う事は事実。俺も選ばれる為には何かしらアピールをしなくてはいけない。
 
「何か、アピールしないといけないよね。どうしよう」
「ゴホン……俺、今日の帰り、暇で仕方ないんですよね。先輩のに付き合ってあげなくもないです」
 
 わざとらしく咳込み口を手で覆いながら彼は告げた。救世主だ。
 
「ありがとう!!君はやっぱり俺の可愛い後輩だよー」
「髪乱れるのでやめて下さい」
 
 素っ気ない態度だ。猫のように可愛らしい後輩に俺は撫でる手を止められなかった。
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