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「で、あなた。転生したいなんて軽々しく言っちゃうワケ?」
神々しいオーラを放つ女神はそう言って鼻で笑った。
話は少し前に遡る。
***
気がつくと平川綾人は、暗い広間に倒れていた。
「ここは…どこ?」
ぽつりと呟く。
窓がないせいで、昼なのか夜なのか分からない。
唯一の光源は広間を囲うように置かれた篝火だけだ。
薄暗いが恐怖心を煽るようなことはなく、寧ろ神秘的な雰囲気を演出している。
篝火の揺らめく炎が部屋の内装をぼんやりと照らす。
ギリシャのパルテノン神殿を復元したらこんな感じなのだろうか。
白い大理石で作られた立派な柱、神を模したいくつもの彫像。
天井を見上げると、まるで本当の夜空ではないかと錯覚してしまうくらい、リアルな星空が描かれていた。
そもそもどうしてこんなところにいるんだ?記憶を探る。
学校の帰り道。いつも素通りしてしまう空き地の前で綾人は足を止めた。
言葉では表せないくらい美しい花が咲いているのを見つけたのである。
ごく平凡な男子高校生が普段は花に興味を持つことはまず無い。
母の日以外に花を送る機会もなかった『彼女のいない暦=年齢』の綾人はなおさら無縁であった。
しかし、その花は異常なまでに魅力的だったのである。
その魅力はとっくに植物の域を超えていた。
例えステージの上で、多くの観衆を前にその花と美人モデルを並べても、一同の目は花に向くだろう。そのくらい美しかったのである。
不思議に思った綾人は、花を近くで見ようと歩みよった。
さて、花の魅力に吸い寄せられた綾人であるが、次の行動は至って単純であった。
その花に触れようとしたのである。
綾人はまるで女性の頬を撫でるように、人差し指で恐る恐る触れようとした。
しかし、綾人が花に触れるか触れないかという瞬間のことである。
足元の地面がパックリ割れた。
落とし穴かな、などと考えている余裕はなかった。
穴の底は見えず、どこまでもどこまでも落ちて行くのである。
これはやばい、と考えている間に意識を失った。
そこから先の記憶はない。
さて、これからどうしたものか。
さっぱり状況がわからない。
うーむと唸りあぐらをかいて座りこむ。
あの花が何か麻薬のような類の物だったのかもしれない。
それで幻覚を見ているのではないだろうか。
「あら、起きたのね」
突然声をかけられ、思わず飛び上がった。
今度は幻聴か?
綾人は周りをキョロキョロ見渡す。
なんと驚くことに綾人の目の前の、先程何もなかったはずの空間に美しい玉座があった。そしてその玉座に座る美しい少女こそ、その声の主だった。
闇に溶けてしまいそうな漆黒の黒髪。ツンとしたターコイズブルーの瞳に清楚な顔立ち。肌は雪のように真っ白。年齢は俺と変わらないか少し下くらい。
薄いベールのような白い布を纏っている。ゆったりとした布の中で体のラインがあらわになっていた。薄暗くて助かったと、しみじみがっかりする。
しかし、一見病弱そうに見える彼女は明らかに人間ではなかった。彼女の身体からは神々しいオーラーがほとばしっていたのだ。空気中にバチバチと静電気が走っているようだった
情報量が多い。そして健全な男子高校生には色々と刺激が強かった。
固まったままの綾人を他所に彼女は喋り続ける。
「久しぶりに子供の、しかも男の魂が流れてきたっていうから期待したのに。なによ!ただのもやしじゃない。まったく、期待させちゃって」
美しい顔を歪めてぷりぷり怒っている。
状況が分からず口をパクパクする綾人。
「で、あなた。名前は?」
「綾人、平川綾人だけど」
「ヒラカワアヤト?変わった名前ね。マイオニアの出身かしら」
彼女は「地上は変わったしまったのかしら」などとブツブツ呟いている。
あれ?そういえば日本語、通じるのか。
綾人はようやく気づいた。
それにしても目の前の美少女は一体誰なのだろう?それにここはどこなんだ?
「あの、君は?ここって…?」
「あんっ?!」
凄く分かりやすくガンつけられた。
綾人は中学生の時に、金髪の女子高生ヤンキーたちに絡まれた時のことを思い出す。
道を歩いていたら「何見てんだよ」と数名のヤンキーに囲まれたのである。その中でもリーダー格らしかった女の胸元が豪快にコンニチハしていたため、無意識に目線を向けていた自分が悪いことはわかっている。
そういえば、あの時は走って逃げたんだっけな…。色々危なかったので。
さて、眼前でメンチ切ってくる少女であるが、さして怖くないのである。少女の容姿が非常に清楚であること、そして自分より明らかに年下であることが主な要因であろうか。
ギャップ萌え、とさえ感じる。これは絶対に本人に言わない方が良さそうだ。
「私?私は女神ペルセポネよ」
知らないの?とでも言いたげな不満そうな顔。
いや、名前くらいなら聞いたことある。
それがこの少女なのかは知らないが。
女神ペルセポネ。神話に出てくる女神である。
「にしてもあなた、鈍いのね。まだ分からないの?ここは冥界よ。め・い・か・い!綾人、あなたは死んでいるのよ」
「死んだ?!でも、体はここに、ほら…!」
冥界?!そんなバカな。
綾人は手をグーパーする。たしかに血の気が通いピンピンしている。
目の前にいるペルセポネと名乗った少女は目に見えて不機嫌だった。
「だーかーらー!あなたは冥界に流れてきたのよ?肉体はとーっくに燃え尽きて灰になってるわ。今のあんたはただの魂の残りカスよ」
「でも、冥界って言うならもっと恐ろしいところじゃないのか?」
ペルセポネの目がさらに細くなる。
綾人のこの発言はどうやら彼女の癇に障ったようだった。
「むきーー!!冥界が根暗で陰気でオタクなところで悪かったわね!」
ミシミシと音がする。広間がゆれていた。
綾人はそこまでは言っていない。ペルセポネはだいぶネガティブなようだ。
「そーやって人間は冥界をあーだこーだ悪いように言って、なに!!それでいて天国なんて無いものに思いを馳せて!本当にやってらんないわよ!」
もしそこに卓袱台があったのなら、思いっきりひっくり返していたのだろう。
ぐぎぎ、と悔しげに歯軋りしている。
部屋の揺れが大きくなる。天井にはいよいよヒビがはいる始末。
このままでは天井が崩れ、押しつぶされてしまう。
綾人は「死んじゃう!」と思ったが、すでに死んでいるらしいことを思い出す。
それでも慌ててペルセポネを止めた。
「ちょ、ちょっと待ってよ!落ち着いて!ほら!崩れる!」
ペルセポネはようやく我に返ったようだった。
綾人をギロリと睨み、「もう二度と冥界を悪く言わないように」と釘をさす。
綾人は必死にこくこく頷いた。
「ええと、ところで俺はこの後どうなるんだ?」
「んー、魂はいらないし。いついなくなるか分からないしね。またステュクスの川に流すだけよ」
綾人は状況を整理する。
ステュクスの川。聞きなれない単語だ。三途の川…の親戚だろうか。
また流されるなんてたまったもんじゃない。おそらく、これは偶然到来したチャンスなのだ。
認めたくないが、綾人はなんらかの理由で死んでしまったらしい。麻薬でラリってしまったのか、突然心臓発作があったのか…理由はさっぱり解らない。
しかし幸いにもその魂は、ペルセポネの元へとうちあげられた。
ここが冥界だかどうだかも関係ない。
どうにかして『俺』という存在を保ち続けなければ、本当に終わってしまう。
これから綾人がすべきことは全力で『足掻く』ことらしい。
そういえば、ペルセポネは自信を女神と名乗っていた。もし、彼女が冥界の女神ならば…俺を新たな世界へと転生させることが可能ではないのだろうか?
アニメやラノベでよく見る展開である。死んでしまったがもう一度チャンスを与えられる、とか。君こそが勇者だ、とか。
ワンチャンかけていきたい。
「あの、ペルセポネ…ひとつ頼みがあるんだが、いいか?」
「だめよ」
あっさり断られた。
しかし、綾人は引き下がらない。なんといっても人生がかかっているのだ。いや、魂生?
「そこをなんとか、お願いします!」
「いやよ」
「そこをなんとか!」
何度か同じようなやり取りを繰り返す。
先に折れたのはペルセポネだった。
ジトッとした目で綾人を見下ろす。
「ひとつだけよ。この私がただの魂の願いを聞いてあげるんだから、感謝しなさい」
「ほんとか!ありがとう」
あれ、意外と優しい人なのかな?と綾人は思ったが、「あ、聞くだけで叶えるとは言ってないわよ」と付け足される。
くそ、お礼損だ。第一印象からアレだが、この女神結構めんどくさいタイプらしい。
でもとりあえず願いを聞いてもらうと言質を取ったのだ。今は余計なことをせずに、下でに出た方がいいだろう。
綾人はゴクリと生唾を飲み込む。
「あの、女神様。俺を転生させることって出来ないのでございましょうか?」
よし。完璧な敬語。
綾人はペルセポネの口から「あら、そんなこと簡単よ」とか「してあげてもいいけどその代わり」などという言葉を期待していた。
なんせ彼女は冥界に住んでいる女神である。最低限何かしてくれると信じていた。
しかし、綾人の期待は場外ホームランの勢いで打ち砕かれるのだった。
「テンセイ?!」
冥界在住の女神は目を丸くする。
「テンセイってどういうことかしら?」
どうやら女神は転生のシステム自体知らなかったようだ。
綾人は思わず頭を抱える。
ワンチャンなかった…。
神々しいオーラを放つ女神はそう言って鼻で笑った。
話は少し前に遡る。
***
気がつくと平川綾人は、暗い広間に倒れていた。
「ここは…どこ?」
ぽつりと呟く。
窓がないせいで、昼なのか夜なのか分からない。
唯一の光源は広間を囲うように置かれた篝火だけだ。
薄暗いが恐怖心を煽るようなことはなく、寧ろ神秘的な雰囲気を演出している。
篝火の揺らめく炎が部屋の内装をぼんやりと照らす。
ギリシャのパルテノン神殿を復元したらこんな感じなのだろうか。
白い大理石で作られた立派な柱、神を模したいくつもの彫像。
天井を見上げると、まるで本当の夜空ではないかと錯覚してしまうくらい、リアルな星空が描かれていた。
そもそもどうしてこんなところにいるんだ?記憶を探る。
学校の帰り道。いつも素通りしてしまう空き地の前で綾人は足を止めた。
言葉では表せないくらい美しい花が咲いているのを見つけたのである。
ごく平凡な男子高校生が普段は花に興味を持つことはまず無い。
母の日以外に花を送る機会もなかった『彼女のいない暦=年齢』の綾人はなおさら無縁であった。
しかし、その花は異常なまでに魅力的だったのである。
その魅力はとっくに植物の域を超えていた。
例えステージの上で、多くの観衆を前にその花と美人モデルを並べても、一同の目は花に向くだろう。そのくらい美しかったのである。
不思議に思った綾人は、花を近くで見ようと歩みよった。
さて、花の魅力に吸い寄せられた綾人であるが、次の行動は至って単純であった。
その花に触れようとしたのである。
綾人はまるで女性の頬を撫でるように、人差し指で恐る恐る触れようとした。
しかし、綾人が花に触れるか触れないかという瞬間のことである。
足元の地面がパックリ割れた。
落とし穴かな、などと考えている余裕はなかった。
穴の底は見えず、どこまでもどこまでも落ちて行くのである。
これはやばい、と考えている間に意識を失った。
そこから先の記憶はない。
さて、これからどうしたものか。
さっぱり状況がわからない。
うーむと唸りあぐらをかいて座りこむ。
あの花が何か麻薬のような類の物だったのかもしれない。
それで幻覚を見ているのではないだろうか。
「あら、起きたのね」
突然声をかけられ、思わず飛び上がった。
今度は幻聴か?
綾人は周りをキョロキョロ見渡す。
なんと驚くことに綾人の目の前の、先程何もなかったはずの空間に美しい玉座があった。そしてその玉座に座る美しい少女こそ、その声の主だった。
闇に溶けてしまいそうな漆黒の黒髪。ツンとしたターコイズブルーの瞳に清楚な顔立ち。肌は雪のように真っ白。年齢は俺と変わらないか少し下くらい。
薄いベールのような白い布を纏っている。ゆったりとした布の中で体のラインがあらわになっていた。薄暗くて助かったと、しみじみがっかりする。
しかし、一見病弱そうに見える彼女は明らかに人間ではなかった。彼女の身体からは神々しいオーラーがほとばしっていたのだ。空気中にバチバチと静電気が走っているようだった
情報量が多い。そして健全な男子高校生には色々と刺激が強かった。
固まったままの綾人を他所に彼女は喋り続ける。
「久しぶりに子供の、しかも男の魂が流れてきたっていうから期待したのに。なによ!ただのもやしじゃない。まったく、期待させちゃって」
美しい顔を歪めてぷりぷり怒っている。
状況が分からず口をパクパクする綾人。
「で、あなた。名前は?」
「綾人、平川綾人だけど」
「ヒラカワアヤト?変わった名前ね。マイオニアの出身かしら」
彼女は「地上は変わったしまったのかしら」などとブツブツ呟いている。
あれ?そういえば日本語、通じるのか。
綾人はようやく気づいた。
それにしても目の前の美少女は一体誰なのだろう?それにここはどこなんだ?
「あの、君は?ここって…?」
「あんっ?!」
凄く分かりやすくガンつけられた。
綾人は中学生の時に、金髪の女子高生ヤンキーたちに絡まれた時のことを思い出す。
道を歩いていたら「何見てんだよ」と数名のヤンキーに囲まれたのである。その中でもリーダー格らしかった女の胸元が豪快にコンニチハしていたため、無意識に目線を向けていた自分が悪いことはわかっている。
そういえば、あの時は走って逃げたんだっけな…。色々危なかったので。
さて、眼前でメンチ切ってくる少女であるが、さして怖くないのである。少女の容姿が非常に清楚であること、そして自分より明らかに年下であることが主な要因であろうか。
ギャップ萌え、とさえ感じる。これは絶対に本人に言わない方が良さそうだ。
「私?私は女神ペルセポネよ」
知らないの?とでも言いたげな不満そうな顔。
いや、名前くらいなら聞いたことある。
それがこの少女なのかは知らないが。
女神ペルセポネ。神話に出てくる女神である。
「にしてもあなた、鈍いのね。まだ分からないの?ここは冥界よ。め・い・か・い!綾人、あなたは死んでいるのよ」
「死んだ?!でも、体はここに、ほら…!」
冥界?!そんなバカな。
綾人は手をグーパーする。たしかに血の気が通いピンピンしている。
目の前にいるペルセポネと名乗った少女は目に見えて不機嫌だった。
「だーかーらー!あなたは冥界に流れてきたのよ?肉体はとーっくに燃え尽きて灰になってるわ。今のあんたはただの魂の残りカスよ」
「でも、冥界って言うならもっと恐ろしいところじゃないのか?」
ペルセポネの目がさらに細くなる。
綾人のこの発言はどうやら彼女の癇に障ったようだった。
「むきーー!!冥界が根暗で陰気でオタクなところで悪かったわね!」
ミシミシと音がする。広間がゆれていた。
綾人はそこまでは言っていない。ペルセポネはだいぶネガティブなようだ。
「そーやって人間は冥界をあーだこーだ悪いように言って、なに!!それでいて天国なんて無いものに思いを馳せて!本当にやってらんないわよ!」
もしそこに卓袱台があったのなら、思いっきりひっくり返していたのだろう。
ぐぎぎ、と悔しげに歯軋りしている。
部屋の揺れが大きくなる。天井にはいよいよヒビがはいる始末。
このままでは天井が崩れ、押しつぶされてしまう。
綾人は「死んじゃう!」と思ったが、すでに死んでいるらしいことを思い出す。
それでも慌ててペルセポネを止めた。
「ちょ、ちょっと待ってよ!落ち着いて!ほら!崩れる!」
ペルセポネはようやく我に返ったようだった。
綾人をギロリと睨み、「もう二度と冥界を悪く言わないように」と釘をさす。
綾人は必死にこくこく頷いた。
「ええと、ところで俺はこの後どうなるんだ?」
「んー、魂はいらないし。いついなくなるか分からないしね。またステュクスの川に流すだけよ」
綾人は状況を整理する。
ステュクスの川。聞きなれない単語だ。三途の川…の親戚だろうか。
また流されるなんてたまったもんじゃない。おそらく、これは偶然到来したチャンスなのだ。
認めたくないが、綾人はなんらかの理由で死んでしまったらしい。麻薬でラリってしまったのか、突然心臓発作があったのか…理由はさっぱり解らない。
しかし幸いにもその魂は、ペルセポネの元へとうちあげられた。
ここが冥界だかどうだかも関係ない。
どうにかして『俺』という存在を保ち続けなければ、本当に終わってしまう。
これから綾人がすべきことは全力で『足掻く』ことらしい。
そういえば、ペルセポネは自信を女神と名乗っていた。もし、彼女が冥界の女神ならば…俺を新たな世界へと転生させることが可能ではないのだろうか?
アニメやラノベでよく見る展開である。死んでしまったがもう一度チャンスを与えられる、とか。君こそが勇者だ、とか。
ワンチャンかけていきたい。
「あの、ペルセポネ…ひとつ頼みがあるんだが、いいか?」
「だめよ」
あっさり断られた。
しかし、綾人は引き下がらない。なんといっても人生がかかっているのだ。いや、魂生?
「そこをなんとか、お願いします!」
「いやよ」
「そこをなんとか!」
何度か同じようなやり取りを繰り返す。
先に折れたのはペルセポネだった。
ジトッとした目で綾人を見下ろす。
「ひとつだけよ。この私がただの魂の願いを聞いてあげるんだから、感謝しなさい」
「ほんとか!ありがとう」
あれ、意外と優しい人なのかな?と綾人は思ったが、「あ、聞くだけで叶えるとは言ってないわよ」と付け足される。
くそ、お礼損だ。第一印象からアレだが、この女神結構めんどくさいタイプらしい。
でもとりあえず願いを聞いてもらうと言質を取ったのだ。今は余計なことをせずに、下でに出た方がいいだろう。
綾人はゴクリと生唾を飲み込む。
「あの、女神様。俺を転生させることって出来ないのでございましょうか?」
よし。完璧な敬語。
綾人はペルセポネの口から「あら、そんなこと簡単よ」とか「してあげてもいいけどその代わり」などという言葉を期待していた。
なんせ彼女は冥界に住んでいる女神である。最低限何かしてくれると信じていた。
しかし、綾人の期待は場外ホームランの勢いで打ち砕かれるのだった。
「テンセイ?!」
冥界在住の女神は目を丸くする。
「テンセイってどういうことかしら?」
どうやら女神は転生のシステム自体知らなかったようだ。
綾人は思わず頭を抱える。
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