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創造者の崩壊
第3章 贖罪の代償
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統一管理システム解除から一週間が経った。
僕は学院の一般寮に移されていた。最上階の執務室は封鎖され、僕の統合創造者としての権限は完全に剥奪されていた。
部屋は質素な六畳間で、机と椅子、ベッドだけの簡素な設備だった。窓からはリテラ王国の街並みが見えるが、以前のような特権的な眺望ではない。
僕は机に向かい、謝罪の手紙を書いていた。
ベリクス帝国のマルス・バトルフォード将軍宛て、桜咲学園のサクラ・ブロッサム先生宛て、星間連邦のステラ・コスモス司令宛て、魔法の森のミスティ・エンチャント宛て。
四つの世界の指導者全てに、心からの謝罪を伝えたかった。
しかし、言葉にするのは困難だった。
何と書けば、僕の犯した罪を償えるのだろうか?
どんな謝罪が、傷つけた人々の心を癒すことができるのだろうか?
扉がノックされた。
「はい」
入ってきたのは、エリシアだった。
しかし、彼女の表情は以前のような親しみやすさではなく、礼儀正しい距離感を保っていた。
「アルカディア君、お疲れ様です」
「エリシア……」
僕は立ち上がった。
「君は僕に優しくする必要はありません」
「優しく?」
エリシアが首をかしげた。
「私はただ、必要な報告をしに来ただけです」
彼女の言葉に、僕の胸が締め付けられた。
以前なら「アルカディア君」と呼んで、親しげに話しかけてくれていた。今は、まるで仕事上の関係者のような口調だった。
「各世界からの反応が届いています」
エリシアが報告書を手渡した。
「読まれますか?」
僕は報告書を受け取った。
まず、ベリクス帝国からの返答。
『アルカディア・ヴォルテクス殿
謝罪は受け取りました。しかし、言葉だけでは我々の受けた屈辱は償えません。
今後、ベリクス帝国へのいかなる干渉も拒絶いたします。
マルス・バトルフォード』
続いて、桜咲学園からの返答。
『アルカディアさんへ
お手紙ありがとうございました。生徒たちのことを心配してくださったお気持ちは理解できます。
しかし、学園では現在、あなたの行為によるトラウマのカウンセリングを行っています。
回復には時間が必要です。
サクラ・ブロッサム』
星間連邦からの返答。
『アルカディア
技術的な協力については今後一切お断りします。
我々は独自の道を歩みます。
ステラ・コスモス』
最後に、魔法の森からの返答。
『アルカディア様
森の精霊たちは、まだあなたを恐れています。
自然の調和を取り戻すには、長い時間が必要でしょう。
当分の間、森への立ち入りはご遠慮ください。
ミスティ・エンチャント』
僕は報告書を読み終えて、深いため息をついた。
予想していたこととはいえ、現実を突きつけられると辛かった。
「やはり、僕は許されないのですね」
「当然です」
エリシアの声が冷たかった。
「あなたが何をしたか、忘れたのですか?」
僕は彼女を見つめた。
以前の温かい眼差しは消え、そこには失望と警戒の色が宿っていた。
「忘れていません」
僕は正直に答えた。
「だからこそ、償いたいのです」
「償い?」
エリシアが首を振った。
「あなたにできる償いなど、ありません」
彼女の言葉が胸に刺さった。
「エリシア、君はもう僕を許してくれないのですか?」
エリシアは長い間沈黙していた。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「許すかどうかは、時間が決めることです」
彼女は扉に向かって歩いた。
「でも、一つだけ言えることがあります」
「何ですか?」
「あなたが本当に変わったかどうかは、これからの行動で判断させていただきます」
扉が閉まった。
僕は一人になった。
窓の外では、リテラ王国の住民たちが日常生活を送っている。しかし、彼らの中に僕への親しみやすさはもうなかった。
街を歩けば、人々は僕を避けるように通り過ぎていく。
学院の食堂では、僕が座ると周りの席が空になる。
図書館では、司書が僕を監視するような視線を向ける。
僕は完全に孤立していた。
その夜、僕は一人で学院の中庭を歩いていた。
月明かりの下で、噴水の水音だけが静かに響いている。
以前はエリシアと一緒に、この場所で多くの時間を過ごした。
しかし、もうその日々は戻ってこない。
「後悔していますか?」
突然、背後から声がかけられた。
振り返ると、そこには見知らぬ人物が立っていた。
グレーのローブに身を包み、フードで顔を隠している。しかし、その存在感はデウス・エクス・マキナとは全く違うものだった。
「あなたは誰ですか?」
「私は『メモリア・ペルディタ』」
その人物がフードを取った。
現れたのは、美しい女性だった。しかし、その瞳には深い悲しみが宿っている。
「『失われた記憶』という意味です」
僕は警戒した。
「また僕の別の可能性ですか?」
「いいえ」
メモリア・ペルディタが首を振った。
「私は、あなたが失ったものの化身です」
「失ったもの?」
「エリシアとの愛情、カイルとの友情、グランベル先生との師弟関係」
彼女が一つずつ数え上げた。
「そして、住民たちからの信頼」
僕の胸が痛んだ。
「それらを取り戻す方法はないのでしょうか?」
「ありません」
メモリア・ペルディタが断言した。
「一度失った信頼は、二度と元通りにはなりません」
僕は膝をついた。
「では、僕は永遠にこのまま……」
「ただし」
メモリア・ペルディタが続けた。
「新しい関係を築くことは可能です」
「新しい関係?」
「以前とは違う、しかしより深い絆を」
僕は彼女を見上げた。
「それはどういう意味ですか?」
「過去の甘い関係は失われました」
メモリア・ペルディタが説明した。
「しかし、試練を乗り越えた後に生まれる関係は、より強固で真実に満ちています」
僕は理解し始めた。
「つまり、一から関係を築き直すということですか?」
「そうです」
メモリア・ペルディタが頷いた。
「ただし、それには長い時間と、真摯な努力が必要です」
僕は立ち上がった。
「分かりました。僕は努力します」
「本当に?」
メモリア・ペルディタが疑問を投げかけた。
「どれほど辛い道のりでも?」
「はい」
「どれほど時間がかかっても?」
「はい」
「たとえ、最終的に許されなくても?」
僕は一瞬躊躇した。
しかし、すぐに答えた。
「それでも努力します」
メモリア・ペルディタの表情が少し和らいだ。
「では、一つだけアドバイスを差し上げましょう」
「何でしょうか?」
「行動で示すことです」
彼女の声が温かくなった。
「言葉ではなく、行動で」
メモリア・ペルディタの体が光の粒子となって消えていく。
「さらばです、贖罪を求める者よ」
僕は一人になった。
しかし、今度は絶望ではなく、希望を感じていた。
確かに道は長く険しいだろう。
しかし、諦めるわけにはいかない。
翌朝、僕は行動を開始した。
まず、学院の雑用係に志願した。
掃除、洗濯、食事の準備。かつては統合創造者として君臨していた僕が、最も謙虚な仕事を選んだ。
職員たちは最初、戸惑っていた。
「アルカディア様、そのような仕事を……」
「僕はもう『様』と呼ばれる立場ではありません」
僕は丁寧に答えた。
「一人の学生として、できることをしたいのです」
次に、各世界への支援活動を提案した。
ただし、今度は現地に赴いて直接的な支援を行うのではなく、リテラ王国から物資や技術を提供する形で。
そして何より、僕が表に出ることはしなかった。
ベリクス帝国には平和維持のための食料と医療品を。
桜咲学園にはカウンセリング用の魔法薬と書籍を。
星間連邦には基礎研究のための資料と材料を。
魔法の森には自然回復のための特別な種子と浄化の水を。
全て匿名で、僕の関与を隠して送った。
このような活動を続けて一ヶ月が経った時、少しずつ変化が現れ始めた。
学院の職員たちが、僕に対して少し親しげに接するようになった。
街の住民たちも、直接話しかけることはないものの、明確に避けることはなくなった。
そして、ある日のこと。
僕が中庭の掃除をしていると、カイルが現れた。
「アルカディア」
僕は箒を止めて振り返った。
「カイル……」
彼の表情は複雑だった。怒りも警戒もあるが、同時に困惑もあった。
「お前、本当に変わったのか?」
僕は箒を手に持ったまま答えた。
「変わろうと努力しています」
「努力?」
カイルが眉をひそめた。
「努力で人は変われるのか?」
「分かりません」
僕は正直に答えた。
「でも、変わろうとし続けることはできます」
カイルは長い間僕を見つめていた。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「俺は、まだお前を許せない」
僕の胸が痛んだ。
「でも」
カイルが続けた。
「お前が本当に変わろうとしているなら、見守ってやる」
僕の目に涙が浮かんだ。
「ありがとう、カイル」
「勘違いするな」
カイルが厳しく言った。
「これは友情じゃない。監視だ」
それでも、僕には希望の光に見えた。
その夜、僕は日記を書いた。
『今日、カイルと話すことができた。彼はまだ僕を許してくれない。当然だと思う。でも、完全に見捨てられたわけではない。これは小さな、しかし確実な一歩だ。』
僕の贖罪の旅は、まだ始まったばかりだった。
しかし、もう絶望はしていなかった。
いつか、きっと。
長い時間がかかるかもしれない。
しかし、いつかきっと、真の信頼関係を築くことができるだろう。
僕はそう信じて、明日もまた掃除を続けることにした。
窓の外では、二つの月が静かに輝いていた。
その光は、以前のような特権的な眺めではない。
しかし、より温かく、より希望に満ちて見えた。
創造者から人間へ。
支配者から奉仕者へ。
神から友人へ。
僕は学院の一般寮に移されていた。最上階の執務室は封鎖され、僕の統合創造者としての権限は完全に剥奪されていた。
部屋は質素な六畳間で、机と椅子、ベッドだけの簡素な設備だった。窓からはリテラ王国の街並みが見えるが、以前のような特権的な眺望ではない。
僕は机に向かい、謝罪の手紙を書いていた。
ベリクス帝国のマルス・バトルフォード将軍宛て、桜咲学園のサクラ・ブロッサム先生宛て、星間連邦のステラ・コスモス司令宛て、魔法の森のミスティ・エンチャント宛て。
四つの世界の指導者全てに、心からの謝罪を伝えたかった。
しかし、言葉にするのは困難だった。
何と書けば、僕の犯した罪を償えるのだろうか?
どんな謝罪が、傷つけた人々の心を癒すことができるのだろうか?
扉がノックされた。
「はい」
入ってきたのは、エリシアだった。
しかし、彼女の表情は以前のような親しみやすさではなく、礼儀正しい距離感を保っていた。
「アルカディア君、お疲れ様です」
「エリシア……」
僕は立ち上がった。
「君は僕に優しくする必要はありません」
「優しく?」
エリシアが首をかしげた。
「私はただ、必要な報告をしに来ただけです」
彼女の言葉に、僕の胸が締め付けられた。
以前なら「アルカディア君」と呼んで、親しげに話しかけてくれていた。今は、まるで仕事上の関係者のような口調だった。
「各世界からの反応が届いています」
エリシアが報告書を手渡した。
「読まれますか?」
僕は報告書を受け取った。
まず、ベリクス帝国からの返答。
『アルカディア・ヴォルテクス殿
謝罪は受け取りました。しかし、言葉だけでは我々の受けた屈辱は償えません。
今後、ベリクス帝国へのいかなる干渉も拒絶いたします。
マルス・バトルフォード』
続いて、桜咲学園からの返答。
『アルカディアさんへ
お手紙ありがとうございました。生徒たちのことを心配してくださったお気持ちは理解できます。
しかし、学園では現在、あなたの行為によるトラウマのカウンセリングを行っています。
回復には時間が必要です。
サクラ・ブロッサム』
星間連邦からの返答。
『アルカディア
技術的な協力については今後一切お断りします。
我々は独自の道を歩みます。
ステラ・コスモス』
最後に、魔法の森からの返答。
『アルカディア様
森の精霊たちは、まだあなたを恐れています。
自然の調和を取り戻すには、長い時間が必要でしょう。
当分の間、森への立ち入りはご遠慮ください。
ミスティ・エンチャント』
僕は報告書を読み終えて、深いため息をついた。
予想していたこととはいえ、現実を突きつけられると辛かった。
「やはり、僕は許されないのですね」
「当然です」
エリシアの声が冷たかった。
「あなたが何をしたか、忘れたのですか?」
僕は彼女を見つめた。
以前の温かい眼差しは消え、そこには失望と警戒の色が宿っていた。
「忘れていません」
僕は正直に答えた。
「だからこそ、償いたいのです」
「償い?」
エリシアが首を振った。
「あなたにできる償いなど、ありません」
彼女の言葉が胸に刺さった。
「エリシア、君はもう僕を許してくれないのですか?」
エリシアは長い間沈黙していた。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「許すかどうかは、時間が決めることです」
彼女は扉に向かって歩いた。
「でも、一つだけ言えることがあります」
「何ですか?」
「あなたが本当に変わったかどうかは、これからの行動で判断させていただきます」
扉が閉まった。
僕は一人になった。
窓の外では、リテラ王国の住民たちが日常生活を送っている。しかし、彼らの中に僕への親しみやすさはもうなかった。
街を歩けば、人々は僕を避けるように通り過ぎていく。
学院の食堂では、僕が座ると周りの席が空になる。
図書館では、司書が僕を監視するような視線を向ける。
僕は完全に孤立していた。
その夜、僕は一人で学院の中庭を歩いていた。
月明かりの下で、噴水の水音だけが静かに響いている。
以前はエリシアと一緒に、この場所で多くの時間を過ごした。
しかし、もうその日々は戻ってこない。
「後悔していますか?」
突然、背後から声がかけられた。
振り返ると、そこには見知らぬ人物が立っていた。
グレーのローブに身を包み、フードで顔を隠している。しかし、その存在感はデウス・エクス・マキナとは全く違うものだった。
「あなたは誰ですか?」
「私は『メモリア・ペルディタ』」
その人物がフードを取った。
現れたのは、美しい女性だった。しかし、その瞳には深い悲しみが宿っている。
「『失われた記憶』という意味です」
僕は警戒した。
「また僕の別の可能性ですか?」
「いいえ」
メモリア・ペルディタが首を振った。
「私は、あなたが失ったものの化身です」
「失ったもの?」
「エリシアとの愛情、カイルとの友情、グランベル先生との師弟関係」
彼女が一つずつ数え上げた。
「そして、住民たちからの信頼」
僕の胸が痛んだ。
「それらを取り戻す方法はないのでしょうか?」
「ありません」
メモリア・ペルディタが断言した。
「一度失った信頼は、二度と元通りにはなりません」
僕は膝をついた。
「では、僕は永遠にこのまま……」
「ただし」
メモリア・ペルディタが続けた。
「新しい関係を築くことは可能です」
「新しい関係?」
「以前とは違う、しかしより深い絆を」
僕は彼女を見上げた。
「それはどういう意味ですか?」
「過去の甘い関係は失われました」
メモリア・ペルディタが説明した。
「しかし、試練を乗り越えた後に生まれる関係は、より強固で真実に満ちています」
僕は理解し始めた。
「つまり、一から関係を築き直すということですか?」
「そうです」
メモリア・ペルディタが頷いた。
「ただし、それには長い時間と、真摯な努力が必要です」
僕は立ち上がった。
「分かりました。僕は努力します」
「本当に?」
メモリア・ペルディタが疑問を投げかけた。
「どれほど辛い道のりでも?」
「はい」
「どれほど時間がかかっても?」
「はい」
「たとえ、最終的に許されなくても?」
僕は一瞬躊躇した。
しかし、すぐに答えた。
「それでも努力します」
メモリア・ペルディタの表情が少し和らいだ。
「では、一つだけアドバイスを差し上げましょう」
「何でしょうか?」
「行動で示すことです」
彼女の声が温かくなった。
「言葉ではなく、行動で」
メモリア・ペルディタの体が光の粒子となって消えていく。
「さらばです、贖罪を求める者よ」
僕は一人になった。
しかし、今度は絶望ではなく、希望を感じていた。
確かに道は長く険しいだろう。
しかし、諦めるわけにはいかない。
翌朝、僕は行動を開始した。
まず、学院の雑用係に志願した。
掃除、洗濯、食事の準備。かつては統合創造者として君臨していた僕が、最も謙虚な仕事を選んだ。
職員たちは最初、戸惑っていた。
「アルカディア様、そのような仕事を……」
「僕はもう『様』と呼ばれる立場ではありません」
僕は丁寧に答えた。
「一人の学生として、できることをしたいのです」
次に、各世界への支援活動を提案した。
ただし、今度は現地に赴いて直接的な支援を行うのではなく、リテラ王国から物資や技術を提供する形で。
そして何より、僕が表に出ることはしなかった。
ベリクス帝国には平和維持のための食料と医療品を。
桜咲学園にはカウンセリング用の魔法薬と書籍を。
星間連邦には基礎研究のための資料と材料を。
魔法の森には自然回復のための特別な種子と浄化の水を。
全て匿名で、僕の関与を隠して送った。
このような活動を続けて一ヶ月が経った時、少しずつ変化が現れ始めた。
学院の職員たちが、僕に対して少し親しげに接するようになった。
街の住民たちも、直接話しかけることはないものの、明確に避けることはなくなった。
そして、ある日のこと。
僕が中庭の掃除をしていると、カイルが現れた。
「アルカディア」
僕は箒を止めて振り返った。
「カイル……」
彼の表情は複雑だった。怒りも警戒もあるが、同時に困惑もあった。
「お前、本当に変わったのか?」
僕は箒を手に持ったまま答えた。
「変わろうと努力しています」
「努力?」
カイルが眉をひそめた。
「努力で人は変われるのか?」
「分かりません」
僕は正直に答えた。
「でも、変わろうとし続けることはできます」
カイルは長い間僕を見つめていた。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「俺は、まだお前を許せない」
僕の胸が痛んだ。
「でも」
カイルが続けた。
「お前が本当に変わろうとしているなら、見守ってやる」
僕の目に涙が浮かんだ。
「ありがとう、カイル」
「勘違いするな」
カイルが厳しく言った。
「これは友情じゃない。監視だ」
それでも、僕には希望の光に見えた。
その夜、僕は日記を書いた。
『今日、カイルと話すことができた。彼はまだ僕を許してくれない。当然だと思う。でも、完全に見捨てられたわけではない。これは小さな、しかし確実な一歩だ。』
僕の贖罪の旅は、まだ始まったばかりだった。
しかし、もう絶望はしていなかった。
いつか、きっと。
長い時間がかかるかもしれない。
しかし、いつかきっと、真の信頼関係を築くことができるだろう。
僕はそう信じて、明日もまた掃除を続けることにした。
窓の外では、二つの月が静かに輝いていた。
その光は、以前のような特権的な眺めではない。
しかし、より温かく、より希望に満ちて見えた。
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