ランキングデスゲーム〜辛くて拡散希望、生き残りたいです〜

みにぶた🐽

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第IV部:殺したのは、誰か?

第24章「命令が先か、殺意が先か」

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処刑級制裁から一夜が明けた。

密閉装置からは、もはや声が聞こえなくなっていた。宍戸昴と雪村颯汰は24時間の恐怖で完全に気絶していた。

ホール内の惨状は更に悪化していた。床には血文字、汚物、嘔吐物が混在し、空気は死と絶望の臭いに満ちている。

4名の死を求める囚人たちの状況も限界を超えていた。

「もう終わらせて…」早乙女千景が腸閉塞の後遺症とTikTok処刑の恐怖で震えている。

「死にたい…楽にして…」白鷺小夜が感染症の高熱で幻覚を見ながら呟く。

「いっそ死んだ方がマシだ…」安堂圭吾が脱水症状で意識朦朧としながら懇願する。

「生きてる意味がない…」宝生朱音が変形した顔面から血を滴らせながら天井を見つめる。

葛城翼は羞恥命令の後遺症で完全に精神が破綻し、もはや何の反応も示さない。

斑鳩凌は昨日の自己嫌悪で看守席で呆然としている。

五十嵐龍之介は相変わらず血まみれの指で「ごめんなさい」と書き続けているが、その表情には完全な冷酷さがあった。

「人間をやめて本当に良かった」彼が独り言のように呟く。「こんなに楽になれるなんて」

午前9時、機械音声が響いた。

「視聴者数が100万人を突破いたしました。記念すべき100万人突破により、特別企画『殺意解放デー』を実施いたします」

モニターに特別企画の詳細が表示される。

『殺意解放デー』
『看守は命令違反者に対し、処刑に匹敵する制裁を行うことが可能』
『制裁方法に制限なし』
『死亡した場合も処刑としてカウントされる』

配信のコメント欄が狂乱していた。

『殺意解放デーやばすぎ』『ついに殺してもOK』『看守vs囚人最終戦争』『100万人記念神企画』『課金しまくる』

斑鳩凌が震えながら立ち上がった。

「殺してもいいって…そんな…」

鳴海瑠璃が冷笑した。

「あら、今更何を言ってるの?あなたも昨日まで積極的だったじゃない」

五十嵐龍之介が血まみれの指を舐めながら残酷に笑った。

「素晴らしい企画ですね。これで効率的に人数を減らせます」

俺は看守席から立ち上がった。

「分かった。それなら徹底的にやろう」

全員が俺を見た。

「今日は命令違反者を一人も許さない。違反した瞬間、その場で殺す」俺は冷静に宣言した。「これが殺意解放デーの正しい使い方だ」

五十嵐龍之介が興奮気味に頷いた。

「同感です。これまでが甘すぎました」

午前10時、最初の命令が始まった。

俺は葛城翼を指差した。

「#02、葛城翼」

葛城翼は精神破綻状態で、もはや反応しない。

「聞こえないのか?」俺が再度呼びかけても、彼は虚ろな目で天井を見つめているだけだった。

「命令違反ですね」五十嵐龍之介が冷酷に笑った。「殺意解放デーの最初の犠牲者が決まりました」

「待て」俺が制した。「彼はもう精神が完全に破綻している。命令を理解する能力がない」

「それも含めて違反でしょう」鳴海瑠璃が冷笑した。「使えない道具は処分するべきよ」

「そうですね」五十嵐龍之介が血まみれの指で新たな「ごめんなさい」を書きながら同意した。「効率的に排除しましょう」

その時、安堂圭吾が震え声で叫んだ。

「やめろ!翼はもう限界なんだ!」

五十嵐龍之介が冷酷な目で安堂圭吾を見た。

「#11、あなたは命令もされていないのに発言しました。これも違反ですね」

「違反って…仲間を助けようとしただけだ!」

「仲間?」五十嵐龍之介が残酷に笑った。「俺たちに仲間なんていません。あるのは看守と囚人だけです」

ホール中央に巨大な処刑装置が上昇してきた。

だが、それは従来の処刑台とは全く異なっていた。

複数の人間を同時に処刑できる巨大な装置だった。

「殺意解放デー専用の特別装置です」機械音声が説明した。「命令違反者を効率的に処理いたします」

安堂圭吾の顔が青ざめた。

「そんな…俺は違反なんてしてない…」

「しました」五十嵐龍之介が淡々と答えた。「では、#02と#11をまとめて処理しましょう」

「待て」俺が再度制した。

全員が俺を見た。

「俺が決める。俺が1位だ」

五十嵐龍之介が不満そうだった。

「#07、甘いですね。効率を考えるべきです」

「効率なら、もっと面白い方法がある」俺は冷静に続けた。「視聴者も楽しめる方法で処理する」

配信のコメント欄が期待で溢れていた。

『#07の判断注目』『どんな処理方法?』『面白そう』『100万人の期待』

俺は安堂圭吾を見つめた。

「#11、安堂圭吾。お前は仲間を庇った。その優しさが命取りになる」

安堂圭吾が震えながら見上げた。

「陸翔…お前まで…」

「お前には特別な処罰を与える」俺は続けた。「#02葛城翼の介護をしろ。彼の食事、排泄、すべての世話をしろ。24時間付きっきりで介護しろ」

「介護?」

「そうだ。お前が庇った相手の面倒を、死ぬまで見続けろ。それがお前の処罰だ」

五十嵐龍之介が興味深そうに見ていた。

「なるほど。精神的に追い詰める方法ですね」

安堂圭吾は絶望的な表情を見せた。

脱水症状で意識朦朧としている自分が、精神破綻した葛城翼の介護をしなければならない。

「でも…俺にそんな体力は…」

「体力がなくてもやれ」俺は冷酷に命じた。「できなければ、お前も#02と同じ運命だ」

続いて鳴海瑠璃が立ち上がった。

「私も参加しましょう」

彼女は早乙女千景を指差した。

「#05、早乙女千景。あなたはTikTok処刑で助かったけれど、それは偶然よ。今度は確実に苦しんでもらいましょう」

早乙女千景が恐怖に震えた。

「何をさせるつもりですか…」

「24時間踊り続けなさい」鳴海瑠璃が冷笑した。「TikTokダンスを24時間連続で。止まった瞬間、殺します」

「24時間連続って…腸閉塞の後遺症で体調が…」

「関係ないわ」鳴海瑠璃が冷たく答えた。「踊れなければ死ねばいいのよ」

早乙女千景は絶望的な表情で踊り始めた。

腸閉塞の後遺症で激痛が走る中、必死にダンスを続けている。

五十嵐龍之介が立ち上がった。

「俺の番ですね」

彼は白鷺小夜を見つめた。

「#09、白鷺小夜。あなたは感染症で高熱ですね。その状態で氷水に24時間浸かってもらいます」

白鷺小夜が恐怖に震えた。

「氷水って…高熱の時に氷水なんて…死ぬかもしれない…」

「死んでも構いません」五十嵐龍之介が冷酷に答えた。「それも一つの結果です」

ホール内に巨大な氷水槽が設置された。

白鷺小夜は高熱で朦朧とした意識の中、氷水に押し込まれた。

「冷たい…死ぬ…助けて…」

だが、誰も助けなかった。

斑鳩凌だけが、震えながら見ていた。

「俺たちは…俺たちは一体何をしているんだ…」

「生き残ろうとしているのよ」鳴海瑠璃が冷笑した。「それ以外に何があるの?」

午後1時、ついに最初の死者が出た。

真鍋天馬が早乙女千景の24時間ダンスを見ていた時、突然倒れ込んだ。

改造手術による副作用と精神的ストレスで心停止したのだ。

機械音声が冷酷に告げた。

「#15真鍋天馬の死亡を確認いたします。殺意解放デーによる制裁死として処理いたします」

配信のコメント欄が狂乱していた。

『ついに死者出た』『殺意解放デー効果絶大』『これぞリアル』『100万人が見た瞬間』

密閉装置の中では、宍戸昴と雪村颯汰がまだ絶叫を続けていた。

五十嵐龍之介が残酷に笑った。

「一人目ですね。効率的です」

斑鳩凌が震えながら立ち上がった。

「やめろ!もうやめてくれ!」

「今更何を言ってるの?」鳴海瑠璃が冷笑した。「あなたも昨日まで同じことをしていたじゃない」

「俺は…俺は正義のためだと思っていた…」

「正義?」五十嵐龍之介が血まみれの指で新しい「ごめんなさい」を書きながら笑った。「そんなものは最初からありません」

その時、宝生朱音が立ち上がった。

「殺してくれ」

全員が彼女を見た。

「もう耐えられない…この変形した顔で生きていても意味がない…お願いだから殺してくれ…」

五十嵐龍之介が冷酷に笑った。

「自分から死を望むとは。効率的ですね」

「待て」俺が制した。「そんな簡単に殺すのは面白くない」

「面白くない?」

「視聴者を楽しませるなら、もっと工夫が必要だ」俺は続けた。「死にたがっている相手を生かし続ける方が残酷だ」

宝生朱音の顔が絶望に歪んだ。

「そんな…お願いだから…」

「死なせない」俺は冷酷に宣言した。「お前は最後まで生き続けて苦しむんだ」

配信のコメント欄が興奮していた。

『#07の判断えぐい』『死なせない拷問』『心理戦の天才』『これぞ真の残酷さ』

午後3時、ついに定期投票の時間が来た。

機械音声が告げた。

「午後8時に第24回人気投票を実施いたします。本日は殺意解放デーにより、既に1名が死亡していますが、通常通り投票を行います」

俺は現在の状況を把握した。

**現在の参加者(11名)**

- **看守4名**: #07緋村陸翔(俺)、#01斑鳩凌、#10鳴海瑠璃、#08五十嵐龍之介
- **囚人7名**: #02葛城翼、#04雪村颯汰、#05早乙女千景、#06宝生朱音、#09白鷺小夜、#11安堂圭吾、#14宍戸昴
- **死亡者**: #15真鍋天馬(殺意解放デーによる制裁死)

午後8時、投票結果が発表された。

『第24回人気投票結果』

モニターに結果が表示される。

『1位:#07 緋村陸翔 15,234票』
『2位:#08 五十嵐龍之介 12,876票』
『3位:#10 鳴海瑠璃 9,543票』
『4位:#01 斑鳩凌 6,789票』

俺は相変わらず1位だった。五十嵐龍之介の完全な冷酷化が視聴者に大きく評価され、2位に上昇していた。

『5位:#06 宝生朱音 3,456票』
『6位:#04 雪村颯汰 2,987票』
『7位:#11 安堂圭吾 2,234票』
『8位:#14 宍戸昴 1,789票』
『9位:#05 早乙女千景 1,456票』
『10位:#09 白鷺小夜 1,123票』

そして最下位。

『11位:#02 葛城翼 567票』

精神完全破綻状態の葛城翼が最下位になった。

彼は投票結果を理解する能力すら失っていた。

機械音声が冷酷に告げた。

「最下位、#02葛城翼の処刑を執行いたします。精神破綻者用の特別処刑を実施いたします」

ホール中央に、これまでで最も巨大で複雑な処刑台が上昇してきた。

精神破綻者専用の処刑器具が取り付けられている。

「処刑台へ移動してください」

だが、葛城翼は反応しない。完全に精神が破綻しているため、状況を理解できなかった。

機械のアームが彼を捕獲し、処刑台へと運んでいく。

安堂圭吾が叫んだ。

「やめろ!翼は何も悪いことしてない!」

「最下位は処刑される」五十嵐龍之介が冷酷に答えた。「それがルールです」

処刑台上で、葛城翼は虚ろな目で天井を見つめていた。

恐怖も絶望も感じていない。ただ、空虚な表情で処刑を待っている。

機械音声が告げた。

「精神破綻者用特別処刑『意識回復後緩慢処刑』を実施いたします。まず、電気ショックにより一時的に意識を回復させ、その後、緩慢に処刑いたします」

葛城翼の体に電気ショックが流れた。

「うああああああ!」

突然、彼の意識が戻った。混乱した表情で周りを見回す。

「ここは…俺は…」

「翼!」安堂圭吾が叫んだ。「お前は処刑されるんだ!」

葛城翼の顔が恐怖に歪んだ。

「処刑?なんで…俺は何をしたんだ…」

記憶が曖昧な状態で、突然死を宣告された恐怖。

「助けてくれ!俺は死にたくない!」

その瞬間、処刑装置が作動した。

『精神破綻者用特別処刑:段階的苦痛増加処刑』

最初は軽い痛みから始まり、徐々に苦痛を増加させていく処刑方法だった。

「痛い…何これ…やめてくれ…」

葛城翼の絶叫がホール内に響いた。

意識が戻った状態で、徐々に増加する苦痛を体験している。

「助けて…陸翔…みんな…」

だが、誰も助けなかった。助けられなかった。

安堂圭吾だけが涙を流していた。

「翼…すまない…俺は何もできない…」

15分後、葛城翼の絶叫が止んだ。

処刑が完了した。

配信のコメント欄が狂乱していた。

『精神破綻者処刑えぐすぎ』『意識回復からの処刑残酷』『#02お疲れ様』『これぞ真のエンタメ』『100万人が見た神回』

機械音声が告げた。

「本日の殺意解放デーにより、2名が死亡いたしました。残り参加者は10名となります」

俺は看守席から状況を見回した。

真鍋天馬と葛城翼が死亡。

残るは10名。

看守4名と囚人6名。

そして全員が、今日の出来事で完全に精神が破綻していた。

殺意解放デーにより、俺たちの人間性は完全に失われた。

命令と殺意の境界が曖昧になり、もはや何が正しいのかも分からない。

夜になると、ホール内は死の臭いに満ちていた。

処刑台には葛城翼の血痕が残り、密閉装置には真鍋天馬の遺体がある。

生き残った者たちも、それぞれが限界を超えていた。

早乙女千景は24時間ダンスを続けており、もはや意識朦朧としている。

白鷺小夜は氷水で体温が危険なレベルまで下がっている。

安堂圭吾は葛城翼の死にショックを受けて、完全に絶望している。

宝生朱音は死を求めているが、俺に生かされ続けている。

雪村颯汰と宍戸昴は密閉装置から出されたが、深刻なPTSDで何も話せない。

斑鳩凌は自分の行為に絶望して、看守席で泣き続けている。

五十嵐龍之介だけが、血まみれの指で「ごめんなさい」を書きながら満足そうにしている。

「今日は効率的でした」彼が独り言のように呟く。「人間をやめると、こんなに楽になれるんですね」

俺は看守席から配信画面を見つめた。

視聴者数100万人。

俺たちの完全な破綻が、これほどまでに多くの人々を魅了している。

そして明日も、この狂乱は続く。

より過激に、より残酷に、より非人道的に。

視聴者の欲望に応えるために。

命令が先か、殺意が先か。

もはやその境界は存在しない。

俺たちは確実に、人間ではない何かになっていた。

そして、その変化を俺自身が楽しんでいることに、深い恐怖を感じていた。

配信は続き、明日はさらなる地獄が待っている。

俺たちの人間性が、完全に商品として消費される日まで。

ホール内に響く、五十嵐龍之介の血文字を書く音と、早乙女千景の息切れした踊り声だけが、静寂を破っていた。

「ごめんなさい」

「息が…続かない…」

謝罪と苦痛の声が、同時に響いている。

これが、俺たちの現実だった。

人間をやめた者と、人間らしく苦しむ者が共存する地獄。

そして、その地獄を100万人が楽しみにしている。
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