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繋げる意思、受け取る思い
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着々とそれぞれの州が最終決戦に向けて準備を進める
鎖国派は既に全員が子に集まっている
…燿様、あなたがしっかりしなければ示しがつきませんよ
廉の厳しい声が燿にかけられる
…………しっかり…
そうです
響に続き、鐡も失ってしまった。
大事な…同志が…。
燿は顔を手で覆った
彼らの意思を、決意を、あなたが繋ぐのです。繋がなければならない。それが「将」なのです
廉はそう言い切る
そこへ寅州の猛が来た
燿様…
猛……
まだ…まだ‼︎そんな顔をしていらっしゃるのか⁉︎
猛は悲痛な顔をしながら怒鳴った
響殿は‼︎最期まで自身の誇りを失わず、誇り高い死を選ばれた‼︎
鐡は‼︎鐡は…自らを犠牲にして私達に道を残してくれた‼︎
あなたの今のその姿はこの戦いで死んでいった二人…いえ、全ての者達に対する冒涜だ‼︎
猛の瞳から涙が溢れる
猛…
廉は彼を止めなかった
わ、私は…私の…できることは…
燿が呟く
あなたにできることは‼︎死んでいった者達の意思を継ぎ、この戦いに勝ち、この国を開国派から…外界から守ことだけだ‼︎
猛は止まらない
そう…そうだ…‼︎私は…私は‼︎
この国を治めるもの‼︎皇家当主‼︎皇燿だ‼︎
この国を守るための盾であり剣でなくてはならない‼︎
ここで折れている訳にはいかない‼︎
燿はまるで自身に言い聞かせるように叫ぶ
すまなかった。廉、猛。私はもう大丈夫だ。迷いはしない。私についてきて欲しい‼︎そしてどうか力を貸して欲しい‼︎
その力強い言葉に二人は跪き首を垂れた
その様子をそっと影から見ている姿が二つ…
やれやれ、これでわからなくなってきましたねぇ。
燿様が腑抜けたままなら早々に鞍替えをしようとおもっていましたが…さてどうしましょう?どうしますかぁ?颯殿?
中はにこにこしながら颯に振る
はぁ…確かに俺も「あのまま」だっまら見限ってたさ。だが、燿様が立ち上がられた。それを裏切れる程、俺は非情じゃないぜ?
颯の顔は真剣だ
そうですねぇ。ただ現実問題として、戦況はなかなか厳しいでしょう。
…そうだな。
「引き際」…は見誤るべきではないでしょうねぇ。
二人はそう言って戦いの準備に戻った
―――――
一方開国派
丑州の豊は子州から遠いこともあり、早めに準備を整えて酉州まで来ていた
そしてそこで話し合いのために酉州へ来ていた樹と対面する
豊殿…
樹は豊に目を合わせられない
樹殿、どうか顔をお上げください
戦いなのです。響殿が…残念な結果になってしまったことは…仕方のないことなのです…あなたは何も、悪くなどないのですから
豊は樹に微笑んで見せた
豊殿、これを。
樹は響からの手紙を差し出した
これは?
響殿から、あなたへの手紙です。本当ならすぐにでもあなたへ届けたかったのですが、それは叶わず…今になってしまって申し訳ありません
樹は頭を下げた
そんな‼︎樹殿、謝らないでください‼︎
……そうですか、響殿が私に…。
樹殿、豊殿は長旅でお疲れでしょう。少し休んでいただいた方がいい。私たちは向こうでもう少し話を詰めましょう
では豊殿、我々は少し外します。また後ほどお会いしましょう
その場にいた司が樹を連れ出した
豊は二人がその場からいなくなると急いで手紙を開げた
―豊へ―
この手紙を読んでいるのならば、そういうことなのであろう。
豊、私は後悔などしていない。これが私が選んだ道であり、午州の民への責任の取り方なのだ。
年に一度、皇家への新年の挨拶の時。先代の当主である父君の後ろに隠れていたお前の姿は今でも思い出す。
気弱で優柔不断。「当主として大丈夫なのだろうか?」と何度も思った。しかし、お前は誰よりも優しく、誰よりも決めたことにまっすぐ進む力があった。
そして私を「兄」のように慕ってくれていた。ぶっきらぼうで無表情な私にひっついてきたのはお前だけだ。そんな私のどこをお前が気に入ったのかはわからないが嬉しかった。そしてお前の模範になろうと努力してきたつもりだ。しかし、それがこんな結末を迎えてしまったこと、先程後悔はないと書いたが寂しさはある。
お前が私に頼らず開国派につくと決めたことを心から嬉しく思った。「私の弟分は自分で道を選ぶことのできる立派な当主になれた」のだと。
豊、お前成長した。誰より優しく、誰よりも粘り強いお前はきっとこの国のどの当主にも負けない「名君」になるだろう。私の体は無くなってしまうが心はいつでもお前の中に、お前と共にあろう。何かに恐怖したときは心の私を思い出せ。お前ならきっと乗り越えられる。
いつか、お前が「こちら」に来た時に良い土産話を期待して待っている
――お前の「兄貴分」響――
ひ、響殿は本当に…いつも…何も言わず…ち、直接褒めてくださったって…いいのに‼︎
豊は口をへの字にして涙を流した
鎖国派は既に全員が子に集まっている
…燿様、あなたがしっかりしなければ示しがつきませんよ
廉の厳しい声が燿にかけられる
…………しっかり…
そうです
響に続き、鐡も失ってしまった。
大事な…同志が…。
燿は顔を手で覆った
彼らの意思を、決意を、あなたが繋ぐのです。繋がなければならない。それが「将」なのです
廉はそう言い切る
そこへ寅州の猛が来た
燿様…
猛……
まだ…まだ‼︎そんな顔をしていらっしゃるのか⁉︎
猛は悲痛な顔をしながら怒鳴った
響殿は‼︎最期まで自身の誇りを失わず、誇り高い死を選ばれた‼︎
鐡は‼︎鐡は…自らを犠牲にして私達に道を残してくれた‼︎
あなたの今のその姿はこの戦いで死んでいった二人…いえ、全ての者達に対する冒涜だ‼︎
猛の瞳から涙が溢れる
猛…
廉は彼を止めなかった
わ、私は…私の…できることは…
燿が呟く
あなたにできることは‼︎死んでいった者達の意思を継ぎ、この戦いに勝ち、この国を開国派から…外界から守ことだけだ‼︎
猛は止まらない
そう…そうだ…‼︎私は…私は‼︎
この国を治めるもの‼︎皇家当主‼︎皇燿だ‼︎
この国を守るための盾であり剣でなくてはならない‼︎
ここで折れている訳にはいかない‼︎
燿はまるで自身に言い聞かせるように叫ぶ
すまなかった。廉、猛。私はもう大丈夫だ。迷いはしない。私についてきて欲しい‼︎そしてどうか力を貸して欲しい‼︎
その力強い言葉に二人は跪き首を垂れた
その様子をそっと影から見ている姿が二つ…
やれやれ、これでわからなくなってきましたねぇ。
燿様が腑抜けたままなら早々に鞍替えをしようとおもっていましたが…さてどうしましょう?どうしますかぁ?颯殿?
中はにこにこしながら颯に振る
はぁ…確かに俺も「あのまま」だっまら見限ってたさ。だが、燿様が立ち上がられた。それを裏切れる程、俺は非情じゃないぜ?
颯の顔は真剣だ
そうですねぇ。ただ現実問題として、戦況はなかなか厳しいでしょう。
…そうだな。
「引き際」…は見誤るべきではないでしょうねぇ。
二人はそう言って戦いの準備に戻った
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一方開国派
丑州の豊は子州から遠いこともあり、早めに準備を整えて酉州まで来ていた
そしてそこで話し合いのために酉州へ来ていた樹と対面する
豊殿…
樹は豊に目を合わせられない
樹殿、どうか顔をお上げください
戦いなのです。響殿が…残念な結果になってしまったことは…仕方のないことなのです…あなたは何も、悪くなどないのですから
豊は樹に微笑んで見せた
豊殿、これを。
樹は響からの手紙を差し出した
これは?
響殿から、あなたへの手紙です。本当ならすぐにでもあなたへ届けたかったのですが、それは叶わず…今になってしまって申し訳ありません
樹は頭を下げた
そんな‼︎樹殿、謝らないでください‼︎
……そうですか、響殿が私に…。
樹殿、豊殿は長旅でお疲れでしょう。少し休んでいただいた方がいい。私たちは向こうでもう少し話を詰めましょう
では豊殿、我々は少し外します。また後ほどお会いしましょう
その場にいた司が樹を連れ出した
豊は二人がその場からいなくなると急いで手紙を開げた
―豊へ―
この手紙を読んでいるのならば、そういうことなのであろう。
豊、私は後悔などしていない。これが私が選んだ道であり、午州の民への責任の取り方なのだ。
年に一度、皇家への新年の挨拶の時。先代の当主である父君の後ろに隠れていたお前の姿は今でも思い出す。
気弱で優柔不断。「当主として大丈夫なのだろうか?」と何度も思った。しかし、お前は誰よりも優しく、誰よりも決めたことにまっすぐ進む力があった。
そして私を「兄」のように慕ってくれていた。ぶっきらぼうで無表情な私にひっついてきたのはお前だけだ。そんな私のどこをお前が気に入ったのかはわからないが嬉しかった。そしてお前の模範になろうと努力してきたつもりだ。しかし、それがこんな結末を迎えてしまったこと、先程後悔はないと書いたが寂しさはある。
お前が私に頼らず開国派につくと決めたことを心から嬉しく思った。「私の弟分は自分で道を選ぶことのできる立派な当主になれた」のだと。
豊、お前成長した。誰より優しく、誰よりも粘り強いお前はきっとこの国のどの当主にも負けない「名君」になるだろう。私の体は無くなってしまうが心はいつでもお前の中に、お前と共にあろう。何かに恐怖したときは心の私を思い出せ。お前ならきっと乗り越えられる。
いつか、お前が「こちら」に来た時に良い土産話を期待して待っている
――お前の「兄貴分」響――
ひ、響殿は本当に…いつも…何も言わず…ち、直接褒めてくださったって…いいのに‼︎
豊は口をへの字にして涙を流した
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