外遺跡学生探索者~異世界に行く気はないのに向こうからやって来た~

曇天

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宝箱狂想曲《トレジャーラプソディー》1

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「やっとオレの出番だな」 

「太陽くん、まさか、鍵開けられるの?」


 要さんが、太陽に声をかけると、


「ああ、オレは耐久力と鍵開けに全魔力を分けてるからな」

「そんな分け方だから弱いのよバカね、さっさとこっちに来なさい」

 
 と来名さんはあきれながら、手をかざし回復魔法を太陽にかけた。


「宝がダンジョンの醍醐味だろ、宝箱開ける能力は必須だ、お前らこそなんで鍵開け能力も無しに探索者やってんの?」

「確かにそうだね、宝物は大事、うんうん」


 要さんが納得したように、頷くと


「止めなさいゆうき、バカに同調するのは」
 
 
 来名さんは、たしなめた。


「太陽も最近探索者目指したんだよね、理由聞いてなかった」


 そんな風に僕が聞くと、


「決まってるだろモテるからだ、探検者はモテる、有名になってモテる、
お金持ちでモテる、英雄になってモテる、とにかくモテる、それ以外に何がある」

「はははっ、すごい、すごいね、太陽くん面白い!」

 
 そう笑う要さんを横目に、憐れみの顔を太陽に向ける来名さんがいた。


「おーすげえ、どんどん痛みが引いていく、前かけてもらったのと違うな、そうかこれが愛のなせる業か」

  
 そういうと、太陽は炎に包まれた。


「あつあつ! 回復中には止めろよな! 来名!」 

「大丈夫よ これは周囲から魔力を集める杖だから」

「魔力残量の心配などしとらんわ! たく、さあ宝箱を寄越せよ開けてやるから」


 そういうと宝箱に魔力を込めだした、すると、ガチャと音がし


「よし開いたぞ!」


 宝箱をゆっくり開けると、そこには短刀が一振り入っていただけだった。


「なんだよ! これだけかよ! あんな苦労したのに」

 
 太陽が愚痴りながら、短刀を鞘から抜こうとした。


「ちょっと待て太陽! その短刀になにかあるかも......」
  

 僕は言ったが、特にはなにも起こらず、太陽は 


「慎重すぎんだよお前は、もっと人生楽しまねえと損だぜ」 

「太陽くん、それちょっと見せて、わたし武器集めてるんだ。」


 要さんが、頼むと


「ほらよ、おれも武器ぐらい欲しいな、何かくれよ要」
  
「いいよ帰ったら何か合うのあげるよ、ん、あの太陽くん短刀離してくれる?」


 太陽は短刀から手を離そうとしない、どうしたのと問う要さんに、顔面蒼白で苦笑いしながら、


「あの、これ離れなくなっちゃった......」 
  
 
 その短刀の刀身に何か文字のようなものが刻まれているよう見えた、


「よく見せて! ああ! これ呪いの魔法が掛けられてる!」

 
 僕がそう言うと、来名さんが笑い転げた。


「ねえどうすんの! ねえどうすんのこれ!?」

 
 慌てふためいている太陽に、要さんが落ち着くよういい  


「帰って解呪してもらえばいいんだよ」

「うん......でも、解呪にはお金がかかるよ、30万くらいかな......」

 
 言いずらそうに僕が言うと、


「うわあああああ! 魔法社会が産んだ、哀しきモンスターがうまれたあああ~!」
 
 「はははっ ほんと、最低のモンスターね」


 笑った来名さんが涙をぬぐいながら太陽に、魔法らしきものを掛けた。
 すると短刀は太陽の手から外すことができた、僕は驚いて、


「解呪魔法! そんな高等魔法も使えるんだ来名さん」

「まあね、だけど魔力消費が大きいから使いたくなかったのに、
まったく役立たずの上に面倒なやつだわ」

 
「さんきゅ! 来名」
  
 
 と抱きしめようとする太陽が、また炎に包まれた。


 

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