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第一話『怠け者、神によって異世界送り』──スキル《第二の器官》で初モンスター撃破!
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「ふぅ、最高」
おれは自室にこもり、ベッドの上でPCとタブレット、スマホを巧みにつかいネットに興じていた。
御堂 駿《みどう しゅん》、高校を中退し、裕福だったじいちゃんの遺産で悠々自適な毎日だ。
「じいちゃんありがとう。 この搾取されるだけのくそったれな世界で、あくせく搾取されながら働くなんてまっぴらだからな」
そういった瞬間、周囲がおれの部屋じゃなく神殿のような場所になっていた。
「えっ?? ここどこ?」
「ここは神界だ」
周囲をみているうちに、いつのまにか威厳のある老人が目の前にたっていた。
「神界? なんでそんなところに?」
「シュンよ。 お前はあまりにも世界に無関心だな」
「まあ、そうですけども...... 一体なんでしょうか」
「そんなお前を心配しておる」
「いやでも、生きていけるし......」
「人間は生きているだけで幸せとはいわぬだろう。 ゆえにお主には世界をしる旅へと向かわせる」
「ええ!? そんなのいやだ! おれはずっとお布団と一体で生きていくんだ!」
そう布団を抱き締めた。
「ならぬ。 世界の素晴らしさを理解するのだ。 さあいくがいい」
「いやーだーーー!」
そして目が覚めると、外にいた。 あたりは木々がしげり、森のようだ。
「ひどい! おれの意思を無視して! 訴えてやる!」
「だれにですわ?」
突然声が聞こえた。 周囲を見渡しても誰もいない。
「ここですわ、ここ」
肩に小さな女の子がいる。 小さいといっても幼いわけではなく、肩にのるほど物理的に小さかった。
「なっ!? 小人!?」
「妖精【ミリア】ですわ。 神様からお願いされてあなたの守護をしないといけないのですわ。 なんで私がこんな冴えない男のサポートなんて...... ですけどしかたないですわ」
そうぶつぶついっている。
「サポートっていっても、そもそもここはどこなんだよ」
「ここは【アステリア】という星ですわ。 まああなたからみれば異世界ですわ」
「いいぃ!! 異世界!!? なんでそんなとこに!」
「ここはあなたの世界よりハードだからですわ。 ここで心身を鍛えてくださいませですわ」
「ふっざけるな! かえる方法を教えろ!」
「わからないですわ。 あなたが見つけるか、神様が帰してくれるかしないと帰れないのですわ」
「そ、そんな......」
「そんなことより、はやくしたほうがいいですわ! 死にたくなかったらですわ!」
「死にたくなかったらってなんだよ」
「ほら!」
ミリアがいうほうをみると、遠く向こうから角がある狼のような獣が走ってきていた。
「ぎゃああああ!!」
おれは逃げるが、後ろから音がする。
「ど、ど、どうしよう!! 死ぬぅぅ!!」
「全くなさけない...... しょうがないですわ! ファイアポール!」
ミリアか炎を出し狼を怯ませた。 それを何度も放つ。
「あなたには神様が【スキル】を与えてるのですわ! それをつかうですわ!」
「スキル!? なに、たすかんの! ど、ど、どうりゃいい!! はやく! ひぃぃ! もうすぐそこまできてるぅ!!」
「【第二の器官】《セカンドオーガン》ですわ! 早くして! もうこれ以上魔法はつかえないですわ!!」
「せ、せかんど!? ど、どうつかうの!」
「心で思うように念じるですわ!」
後ろでかける音が聞こえると、その瞬間狼がおおいかぶさってきた。 その牙が目の前にみえる。
「うわぁ!!」
とっさに振り払うと獣は吹き飛ぶ。
「そうそれがもうひとつの腕ですわ!」
「もうひとつ...... の腕!」
獣は体勢を立て直してこちらに向かってくる。 視界に入った落ちている太い木の枝をひろう。
(みえない腕......)
獣が飛びかかって牙を木の棒でうけとめる。
「うりゃ!!!」
イメージでもうひとつの腕でなぐると、獣が怯んだ。
「よし! この!!」
そのまま棒で殴り付ける。
「ギャウッ」
何度かみえない腕と棒で殴ると獣は動かなくなる。
「はぁ...... なんとか死なずにすんだ」
おれはその場にへたりこんだ。
「これが第二の器官《セカンドオーガン》か...... たしかにもう一本みえないけど腕があるな」
目の前でみえない腕前を動かしつかんだ枝がういてるようにみえた。
「さわった感覚はないな」
みえないが最大まで伸ばしみてみると、おそらく長さは自分の腕と同じぐらいだった。
「神様があなただとこの世界で秒で死ぬから、与えてくださったのですわ。 感謝なさいですわ」
「するか! 勝手に異世界に放り出しといて!」
「あなたがあまりにも怠惰だったからですわ!」
「うるさいなあ。 それよりこの世界でどうすればいいんだよ」
「とりあえず、あなたはこの世界でなにがしたいのですわ? 王、英雄、大商人、なにになりたいのですわ?」
「うーん、だらだらとゆっくり日々を過ごしたい」
「なにいってるのですわ!! それでこの世界にとばされたのですわ! わかってるのですわ!」
ミリアがまくしたてた。
「しょーがないだろ。 別にやりたいことなんかないし、大体金持ちや英雄や王様になって何の意味があるんだよ」
「新天地にきて、なにかなそうとかおもわないんですわ! 自らの限界を目指す気概がないのですわ!」
「ないよ。 めんどくさい」
「ぐぬぬ......」
「それより、お腹空いた。 ......ここのお金は?」
「ないですわ。 それを含めて自分で手に入れるのですわ」
「えええ!!? いくらなんでもひどいだろ! 勝手にこんな世界に放り出して」
「だから、わたしがいるのですわ。 お金はモンスターでも倒せれば手に入れられるのですわ」
「モンスターを倒せばって、ゲームみたいだな」
「ぶつくさいわずにさっさと町にいくですわ!」
「いたたたたっ!」
ミリアに耳を引っ張られ森をでた。
おれは自室にこもり、ベッドの上でPCとタブレット、スマホを巧みにつかいネットに興じていた。
御堂 駿《みどう しゅん》、高校を中退し、裕福だったじいちゃんの遺産で悠々自適な毎日だ。
「じいちゃんありがとう。 この搾取されるだけのくそったれな世界で、あくせく搾取されながら働くなんてまっぴらだからな」
そういった瞬間、周囲がおれの部屋じゃなく神殿のような場所になっていた。
「えっ?? ここどこ?」
「ここは神界だ」
周囲をみているうちに、いつのまにか威厳のある老人が目の前にたっていた。
「神界? なんでそんなところに?」
「シュンよ。 お前はあまりにも世界に無関心だな」
「まあ、そうですけども...... 一体なんでしょうか」
「そんなお前を心配しておる」
「いやでも、生きていけるし......」
「人間は生きているだけで幸せとはいわぬだろう。 ゆえにお主には世界をしる旅へと向かわせる」
「ええ!? そんなのいやだ! おれはずっとお布団と一体で生きていくんだ!」
そう布団を抱き締めた。
「ならぬ。 世界の素晴らしさを理解するのだ。 さあいくがいい」
「いやーだーーー!」
そして目が覚めると、外にいた。 あたりは木々がしげり、森のようだ。
「ひどい! おれの意思を無視して! 訴えてやる!」
「だれにですわ?」
突然声が聞こえた。 周囲を見渡しても誰もいない。
「ここですわ、ここ」
肩に小さな女の子がいる。 小さいといっても幼いわけではなく、肩にのるほど物理的に小さかった。
「なっ!? 小人!?」
「妖精【ミリア】ですわ。 神様からお願いされてあなたの守護をしないといけないのですわ。 なんで私がこんな冴えない男のサポートなんて...... ですけどしかたないですわ」
そうぶつぶついっている。
「サポートっていっても、そもそもここはどこなんだよ」
「ここは【アステリア】という星ですわ。 まああなたからみれば異世界ですわ」
「いいぃ!! 異世界!!? なんでそんなとこに!」
「ここはあなたの世界よりハードだからですわ。 ここで心身を鍛えてくださいませですわ」
「ふっざけるな! かえる方法を教えろ!」
「わからないですわ。 あなたが見つけるか、神様が帰してくれるかしないと帰れないのですわ」
「そ、そんな......」
「そんなことより、はやくしたほうがいいですわ! 死にたくなかったらですわ!」
「死にたくなかったらってなんだよ」
「ほら!」
ミリアがいうほうをみると、遠く向こうから角がある狼のような獣が走ってきていた。
「ぎゃああああ!!」
おれは逃げるが、後ろから音がする。
「ど、ど、どうしよう!! 死ぬぅぅ!!」
「全くなさけない...... しょうがないですわ! ファイアポール!」
ミリアか炎を出し狼を怯ませた。 それを何度も放つ。
「あなたには神様が【スキル】を与えてるのですわ! それをつかうですわ!」
「スキル!? なに、たすかんの! ど、ど、どうりゃいい!! はやく! ひぃぃ! もうすぐそこまできてるぅ!!」
「【第二の器官】《セカンドオーガン》ですわ! 早くして! もうこれ以上魔法はつかえないですわ!!」
「せ、せかんど!? ど、どうつかうの!」
「心で思うように念じるですわ!」
後ろでかける音が聞こえると、その瞬間狼がおおいかぶさってきた。 その牙が目の前にみえる。
「うわぁ!!」
とっさに振り払うと獣は吹き飛ぶ。
「そうそれがもうひとつの腕ですわ!」
「もうひとつ...... の腕!」
獣は体勢を立て直してこちらに向かってくる。 視界に入った落ちている太い木の枝をひろう。
(みえない腕......)
獣が飛びかかって牙を木の棒でうけとめる。
「うりゃ!!!」
イメージでもうひとつの腕でなぐると、獣が怯んだ。
「よし! この!!」
そのまま棒で殴り付ける。
「ギャウッ」
何度かみえない腕と棒で殴ると獣は動かなくなる。
「はぁ...... なんとか死なずにすんだ」
おれはその場にへたりこんだ。
「これが第二の器官《セカンドオーガン》か...... たしかにもう一本みえないけど腕があるな」
目の前でみえない腕前を動かしつかんだ枝がういてるようにみえた。
「さわった感覚はないな」
みえないが最大まで伸ばしみてみると、おそらく長さは自分の腕と同じぐらいだった。
「神様があなただとこの世界で秒で死ぬから、与えてくださったのですわ。 感謝なさいですわ」
「するか! 勝手に異世界に放り出しといて!」
「あなたがあまりにも怠惰だったからですわ!」
「うるさいなあ。 それよりこの世界でどうすればいいんだよ」
「とりあえず、あなたはこの世界でなにがしたいのですわ? 王、英雄、大商人、なにになりたいのですわ?」
「うーん、だらだらとゆっくり日々を過ごしたい」
「なにいってるのですわ!! それでこの世界にとばされたのですわ! わかってるのですわ!」
ミリアがまくしたてた。
「しょーがないだろ。 別にやりたいことなんかないし、大体金持ちや英雄や王様になって何の意味があるんだよ」
「新天地にきて、なにかなそうとかおもわないんですわ! 自らの限界を目指す気概がないのですわ!」
「ないよ。 めんどくさい」
「ぐぬぬ......」
「それより、お腹空いた。 ......ここのお金は?」
「ないですわ。 それを含めて自分で手に入れるのですわ」
「えええ!!? いくらなんでもひどいだろ! 勝手にこんな世界に放り出して」
「だから、わたしがいるのですわ。 お金はモンスターでも倒せれば手に入れられるのですわ」
「モンスターを倒せばって、ゲームみたいだな」
「ぶつくさいわずにさっさと町にいくですわ!」
「いたたたたっ!」
ミリアに耳を引っ張られ森をでた。
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