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第十七話「魔族の少女と枯れた森」
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前の三人は剣や斧をふるい迫ってくる。
ぼくはそれを小手で防いだ。
「なに!? 小手で防いだ! 魔法だ!!」
後衛が魔法を放ってくる。 それをミミックさんは二つの魔法で相殺した。
「二つの魔法を放って相殺!? バカな!!」
「くそっ!! とにかく倒せ!」
迫ってくる三人をぼくは地面を跳躍してつづけざまに殴り倒す。 すると三人は消えた。
振りかえると後衛はミミックさんも二人を倒していた。
「......なっ」
少女は驚いたように口をあけていた。
「さて、どうするか......」
少女は我に返りナイフをかまえるが、少女は片膝をついた。
「くっ......」
「その少ない魔力では戦えまいよ」
ミミックさんにいわれて、少女はその眼が細くなり、こちらをにらむ。
「なんのつもりだ...... お前たちもこのアイテムが狙いか」
「いいや、だが亜人種族がなぜこんなところにいる。 こうなることはわかっていただろう?」
「お前たちには関係ない......」
「関係はあるんだよね。 さてどうしようかダンジョンさん?」
「そうですね。 とりあえず話を聞いてみましょう」
「そうだね。 少し気になるし...... よし、君、名前は」
「......ジェスカ」
「ジェスカか。 とりあえず向こうで話をしよう」
「私は......」
「さっきの奴らダンジョンの出口にいる。 弱ってはいるが、だれかに話をされるとここにはいってくるぞ」
ミミックさんがそういうと、ジェスカは諦めたようにナイフを納め頷いた。
ぼくたちはジェスカを安全な場所に連れていった。
「なんなんだ。 お前たちはダンジョンが動いて道ができたぞ」
そう驚きながらジェスカはついてきた。
「まあね。 君の事情を教えてくれれば教えないこともないがね」
ミミックさんはそうジェスカに告げると、いぶかしむように少し黙り、そのあとゆっくり話し始める。
「......アイテムがほしかったんだ」
「なんだい、人間と戦争でも始めようってのかい?」
「ちがう! いや、狙われているんだ......」
「狙われている人間にかい?」
「私は亜人種の国、【ベラルガ】からきた。 突然人間たちが私の国へ入り込んで工作している......」
「ベラルガ...... そういえば【リグベーン】の隣にそんな森があると地図にあったな」
「ああそこに私たちの国がある...... 最近、森の樹木が多く枯れていった。 我らにとって森の樹木は命の源......」
「それが人間のせいだと?」
「......人間たちが大勢、森にはいってきたのを見ていたものがいた。 そして何か儀式のようなことをしていたらしい」
そういってジェスカはうつむいた。
「儀式?」
「おそらく【闇魔法】の類いだろうね。 問題はなんのためにかだが......」
そうミミックさんから念話がとどく。
「人間は私たちを追い出したいのだ。 だから森を汚すんだろう」
「その土地を奪いたいということか。 なるほど、あり得る話だ...... それで君はこのダンジョンで、彼らと戦うためのアイテム収集か」
「そ、それは......」
ジェスカは意図を見抜かれたらしくおし黙った。
「戦っても勝ち目はないよ。 人間とは数か違う」
「......そんなことはわかっている。 ただどうせ滅ぶなら一矢むくいたい」
「まあ、気持ちはわからんでもないけど......」
どうしようかという風にミミックさんはこちらをみた。
(確かに戦争をさせるわけにも...... いや数が少ないなら一方的に殺されるか...... それが目的かもしれない)
「ミミックさん、一つ話があるんですが」
「私もだよ」
そうミミックさんはニヤリと笑った。
「戦わないように皆を説得するのは無理だと思う......」
そう自信なさげにジェスカはいう。 ぼくたちはベラルガへと向かっていた。
「しかし、戦えば全員死ぬだけ...... それなら私たちの提案に乗るべきではないかね」
「それは...... でも本当になんとかなるのか......」
「それは問題ない。 君たち種族が受け入れればね」
ぼくは念話でジェスカにつたえた。
「この念話だっけ? ちょっと気持ち悪いな。 頭に直接聞こえてくる」
ジェスカは眉をひそめいやな顔をした。
(なんとか普通の人とも会話できるようにしたのに......)
「くくくっ」
ミミックさんは笑っている。
「まあ、とにかく亜人種たちを説得しないと」
「ああ、もうすぐつく、ほらあそこだ」
ジェスカが指差すそこには、枯れた樹木が広がる場所があった。
ぼくはそれを小手で防いだ。
「なに!? 小手で防いだ! 魔法だ!!」
後衛が魔法を放ってくる。 それをミミックさんは二つの魔法で相殺した。
「二つの魔法を放って相殺!? バカな!!」
「くそっ!! とにかく倒せ!」
迫ってくる三人をぼくは地面を跳躍してつづけざまに殴り倒す。 すると三人は消えた。
振りかえると後衛はミミックさんも二人を倒していた。
「......なっ」
少女は驚いたように口をあけていた。
「さて、どうするか......」
少女は我に返りナイフをかまえるが、少女は片膝をついた。
「くっ......」
「その少ない魔力では戦えまいよ」
ミミックさんにいわれて、少女はその眼が細くなり、こちらをにらむ。
「なんのつもりだ...... お前たちもこのアイテムが狙いか」
「いいや、だが亜人種族がなぜこんなところにいる。 こうなることはわかっていただろう?」
「お前たちには関係ない......」
「関係はあるんだよね。 さてどうしようかダンジョンさん?」
「そうですね。 とりあえず話を聞いてみましょう」
「そうだね。 少し気になるし...... よし、君、名前は」
「......ジェスカ」
「ジェスカか。 とりあえず向こうで話をしよう」
「私は......」
「さっきの奴らダンジョンの出口にいる。 弱ってはいるが、だれかに話をされるとここにはいってくるぞ」
ミミックさんがそういうと、ジェスカは諦めたようにナイフを納め頷いた。
ぼくたちはジェスカを安全な場所に連れていった。
「なんなんだ。 お前たちはダンジョンが動いて道ができたぞ」
そう驚きながらジェスカはついてきた。
「まあね。 君の事情を教えてくれれば教えないこともないがね」
ミミックさんはそうジェスカに告げると、いぶかしむように少し黙り、そのあとゆっくり話し始める。
「......アイテムがほしかったんだ」
「なんだい、人間と戦争でも始めようってのかい?」
「ちがう! いや、狙われているんだ......」
「狙われている人間にかい?」
「私は亜人種の国、【ベラルガ】からきた。 突然人間たちが私の国へ入り込んで工作している......」
「ベラルガ...... そういえば【リグベーン】の隣にそんな森があると地図にあったな」
「ああそこに私たちの国がある...... 最近、森の樹木が多く枯れていった。 我らにとって森の樹木は命の源......」
「それが人間のせいだと?」
「......人間たちが大勢、森にはいってきたのを見ていたものがいた。 そして何か儀式のようなことをしていたらしい」
そういってジェスカはうつむいた。
「儀式?」
「おそらく【闇魔法】の類いだろうね。 問題はなんのためにかだが......」
そうミミックさんから念話がとどく。
「人間は私たちを追い出したいのだ。 だから森を汚すんだろう」
「その土地を奪いたいということか。 なるほど、あり得る話だ...... それで君はこのダンジョンで、彼らと戦うためのアイテム収集か」
「そ、それは......」
ジェスカは意図を見抜かれたらしくおし黙った。
「戦っても勝ち目はないよ。 人間とは数か違う」
「......そんなことはわかっている。 ただどうせ滅ぶなら一矢むくいたい」
「まあ、気持ちはわからんでもないけど......」
どうしようかという風にミミックさんはこちらをみた。
(確かに戦争をさせるわけにも...... いや数が少ないなら一方的に殺されるか...... それが目的かもしれない)
「ミミックさん、一つ話があるんですが」
「私もだよ」
そうミミックさんはニヤリと笑った。
「戦わないように皆を説得するのは無理だと思う......」
そう自信なさげにジェスカはいう。 ぼくたちはベラルガへと向かっていた。
「しかし、戦えば全員死ぬだけ...... それなら私たちの提案に乗るべきではないかね」
「それは...... でも本当になんとかなるのか......」
「それは問題ない。 君たち種族が受け入れればね」
ぼくは念話でジェスカにつたえた。
「この念話だっけ? ちょっと気持ち悪いな。 頭に直接聞こえてくる」
ジェスカは眉をひそめいやな顔をした。
(なんとか普通の人とも会話できるようにしたのに......)
「くくくっ」
ミミックさんは笑っている。
「まあ、とにかく亜人種たちを説得しないと」
「ああ、もうすぐつく、ほらあそこだ」
ジェスカが指差すそこには、枯れた樹木が広がる場所があった。
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