同棲同性

バブみ道日丿宮組

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お題:夜と部屋 制限時間:15分

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 部屋にいるときは快適でいたいからと彼女は言う。
 しかし、寒すぎる。
「エアコンあげていい?」
「ダメ。暑い」
 即反応。
 彼女はデブではない、むしろ痩せ過ぎてる。
 それなのに、気温が20度以上になると、エアコンを限界値まで下げる。
 大体16度がいつもの部屋の温度。
「身体に悪いよ?」
「暑いほうがよくない」
 バタバタと足をベッドの上で動かす。
「そういうのははしたないんじゃない?」
「見るのは君しかいないから、別にいい」
 おまけにパンツが見えてることは知ってるのだろうか。まぁブラとパンツだけなのだから、見えてる見えてないの問題じゃないし、裸を見合ってる中じゃ今更パンツが見えたところでなんとも思わないだろう。
 それにしても、今日は黒か。
 幼児体型に近い彼女はやたらと大人向けの下着をつけたがる。
 それが似合ってないわけじゃないが、もっと落ち着いたものをつけてほしいと願うのは恋人である私の願い。ガータベルトとかえっちでいいんだけどね?
 私が履かないようなものを彼女はつける。
「今度新しい扇風機買う」
「エアコンで十分じゃない?」
「風が欲しい」
 よくわからない思考だった。
 今に始まったことじゃないから、なんとでもいえないが扇風機か。
「リビングに置くの?」
「ううん、寝室。というか、ベッドの上」
 ベッドの上ということは、コンパクトのやつか。
「これね」
「これなら大丈夫かな」
 渡されたスマホには思った通りの小さな扇風機が表示されてた。
「太陽があるとさ、気温下がっても暑いの」
 彼女は基本家にいる。
 仕事を受注して、こなすエリートに近い。
 私が働かないで家事だけやってるのは、彼女の実績から。
「じゃぁ、下着じゃなくていいようになるの?」
「それは変わらない」
「……そっか」
 可愛い服とか買ってあげたんだけどな……。ほとんど下着で過ごされると、服も悲しんでるに違いないが彼女の意思を尊重しよう。
 それが恋人というものだ。
 そう思い、彼女を持ち上げてリビングのソファーまで運ぶ。
「くるしゅうない」
「自分で動いてくれると楽なんだけど」
「たまにはいいじゃない」
「一日一回ぐらいあるよね?」
 あははと笑われた。笑いごとじゃないよね?
「トイレは自分で行くし、ご飯だってちゃんとテーブルにつくし、仕事だって、仕事部屋でするし」
 いいわけめいたことを次々に口にしてくるので、
「てい」
「な、なんだよ!」
 抱きしめた。
「エアコンで冷めた身体を温めてるの。それぐらいならいいでしょ?」
「す、好きにすれば!」
 顔を真っ赤にする彼女は可愛い。
 そんな彼女を恋人にしてる私はもっと嬉しい。
「今日、取引先の人が午後にくる」
「服を着てね?」
「それは当然する。用意してね?」
 何を着せようかと、悩む。
「あまり噂が広まらないのにしてよ? こないだ着たゴスロリなんて、仕事先から写真撮りたいとかなんとか依頼がきて大変だったんだから」
「可愛いは正義」
「あたしはプログラマー! 女優とかじゃないの!」
 笑うと、彼女はぷんすか怒った。
 本当に可愛い。
 今日の夜はたくさん愛してあげよう。うん、決定事項。
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