永久糖度

すずかけあおい

文字の大きさ
19 / 22
上級糖度

上級糖度⑦

しおりを挟む
 ベッドに腰かけた獅堂の隣に、央季も腰をおろす。並んで座ったけれど、どうするべきか。相手が央季と同じ学生だったら、なんとなくどうしたらいいかわかるが、獅堂は絶対に央季よりはるかに経験値の高い大人の男だ。しかも極上がつく。
 まごまごしながらも獅堂の腰に腕をまわして抱きつき、顔を見あげて唇を重ねる。先ほどよりはスマートにできた、気がする。
「脱がせてくれるか?」
「えっ」
 央季の手を取った獅堂が、自身のシャツのボタンに導く。顔がいっそう熱くなるのを感じながらひとつ、またひとつとボタンをはずしていく。肩からシャツを落とし、あ、と思って央季も慌てて自分の服を脱いだ。
「どうしたらいい?」
「……そんなの」
「教えてくれ、央季」
 縋る瞳を見せられると、やはり頑張らないとと思ってしまう。獅堂の手を自分の肌に当て、触って、と呟くように言う。
「どう触ったらいいのかな」
「そんなの……知らない。獅堂さんの意地悪」
「意地悪にもなるよ。だって央季がこんなに可愛い」
 肌を撫でていた手が胸の突起をかすめ、小さく肩が跳ねる。どんな些細な反応も見逃されず、突起をさらにいじられ、そこは芯を持って尖ってきた。
「こんなに赤くして。どうしたらいい?」
「聞かないで……っ」
 また指でこすられ、知らない感覚が腰に灯る。今までは胸なんて触られたことがないから、変な感じしかしない。それなのにじんわりとたしかに熱が起こる。
「おいしそうだ」
「あ……っ」
 尖りに顔を寄せた獅堂が、ふっと息を吹きかける。さっと肌が粟立ち、獅堂の頭をかき抱くように胸に引き寄せた。待っていたというように花芽を口に含まれ、舌先で転がされる。
「ん、う……ぁ」
 じくじくと鈍い感覚が腰に伝わり、もどかしいけれどたしかに肌が熱い。ぬめる熱い舌はねっとりと尖りを転がす。押し潰したり味わうように吸われたりすると、勝手に腰が揺れた。
「しど、さ……もっと」
「央季は胸が好きなんだな」
「ひぅ……っ」
 甘噛みされたらぴりっと電流が走るような痺れがあった。下腹部がずくずくと熱を訴え、形を変えているのがわかる。なんとなく獅堂の下半身を見たら、央季と同じように窮屈そうに前立てを押しあげている。求められているとわかって嬉しくなった。
「央季、次はどうしたらいい?」
「や、もう……獅堂さんがして……」
 央季がベッドに横になって視線を送ると、獅堂は困ったように眉をさげた。頬は上気していて、彼が興奮していることがわかる。
「そんなふうに誘われたら、止まれなくなりそうだ」
「止まらなくていいから、いっぱいして」
 自分で言っていて恥ずかしいけれど、素直にならないと獅堂はやめてしまいそうだ。してほしいことは口で言わないと伝わらないと、身をもって知ったばかりなのだから、きちんと素直にならないといけない。
「いっぱい? 央季を僕でいっぱいにしていいのかな?」
「うん……して」
 両手を伸ばすと、獅堂が覆いかぶさってきた。広い背に腕をまわし、しっかりと抱きつく。何度もキスを交わして吐息を分け合い、肌を重ねていく。
「あ、そこ……」
「ここ?」
「ん……っ」
 腰を撫でられ、肌が甘く騒ぐ。獅堂の大きい手は同じところを数回行き来する。くすぐったいのにそれだけではなくて、さらに下腹部が熱を主張する。
「ああ。制服が汚れてしまうな」
「あ……」
 ベルトをはずされ、するりと下着ごとスラックスをおろされる。急に心もとなくなり、膝を合わせて恥ずかしいところを隠した。
「隠したら見えないよ」
「……見ないで」
「見なくていいのか?」
「……」
 獅堂はけっこう意地悪なのかもしれない。甘みと意地悪の塩梅が絶妙で、どちらか片方だけに酔っている暇がない。
 おずおずと足を開くと、獅堂は柔らかく目を細めて央季の全身に目を滑らせた。
「想像した以上に綺麗で可愛いな」
「んなわけない」
「可愛いよ。央季には可愛くないところなんてない」
 額にキスを落とした獅堂は、骨まで蕩けてしまいそうな笑顔を見せてくれる。どきどきするのに安心する笑顔は、間違いなく央季に向けられている。
「獅堂さん、俺の全部、見て」
 肌に這う手にすべてを任せると、獅堂は目もとを緩めて身体中にキスを降らせはじめた。くすぐったくて身を捩るが、すぐに捕まってまたキスが落ちてくる。小さな温もりも肌を火照らせて吐息が乱れる。
 キスを落としていた獅堂の手が背中を撫で、尻のあわいに触れる。窄まりをなぞられて身体が竦んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

篠突く雨の止むころに

楽川楽
BL
キーワード:『幼馴染』『過保護』『ライバル』 上記のキーワードを元に、美形×平凡好きを増やそう!!という勝手な思いを乗せたTwitter企画『#美平Only企画』の作品。 家族のいない大原壱の、唯一の支えである幼馴染、本宮光司に彼女ができた…? 他人の口からその事実を知ってしまった壱は、幼馴染離れをしようとするのだが。 みたいな話ですm(_ _)m もっともっと美平が増えますように…!

どうせ全部、知ってるくせに。

楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】 親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。 飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。 ※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。

ちょっとおかしい幼馴染

すずかけあおい
BL
タイトル通りですが、ちょっとおかしい幼馴染攻めを書きたかったのと、攻めに受けを「ちゃん」付けで呼んで欲しくて書いた話です。 攻めが受け大好きで、受けも攻めが好きです。

溺愛系とまではいかないけど…過保護系カレシと言った方が 良いじゃねぇ? って親友に言われる僕のカレシさん

315 サイコ
BL
潔癖症で対人恐怖症の汐織は、一目惚れした1つ上の三波 道也に告白する。  が、案の定…  対人恐怖症と潔癖症が、災いして号泣した汐織を心配して手を貸そうとした三波の手を叩いてしまう。  そんな事が、あったのにも関わらず仮の恋人から本当の恋人までなるのだが…  三波もまた、汐織の対応をどうしたらいいのか、戸惑っていた。  そこに汐織の幼馴染みで、隣に住んでいる汐織の姉と付き合っていると言う戸室 久貴が、汐織の頭をポンポンしている場面に遭遇してしまう…   表紙のイラストは、Days AIさんで作らせていただきました。

失恋したのに離してくれないから友達卒業式をすることになった人たちの話

雷尾
BL
攻のトラウマ描写あります。高校生たちのお話。 主人公(受) 園山 翔(そのやまかける) 攻 城島 涼(きじまりょう) 攻の恋人 高梨 詩(たかなしうた)

慶ちゃんの言うとおり

カミヤルイ
BL
完璧な優等生を演じるド執着攻めが、見た目ふわふわ系可愛い受けを「自分はひ弱」と思い込ませて、囲い込んでいくお話。 (囲い込みBLでゾワゾワしたい方がおられたら…同志がおられるといいなと)

空気を読んで!

すずかけあおい
BL
都希が憧れの先輩に告白しようとすると、いつも幼馴染の貴宗が現れる。 〔攻め〕貴宗(たかむね)高一 〔受け〕都希(つき)高一

笑って下さい、シンデレラ

椿
BL
付き合った人と決まって12日で別れるという噂がある高嶺の花系ツンデレ攻め×昔から攻めの事が大好きでやっと付き合えたものの、それ故に空回って攻めの地雷を踏みぬきまくり結果的にクズな行動をする受け。 面倒くさい攻めと面倒くさい受けが噛み合わずに面倒くさいことになってる話。 ツンデレは振り回されるべき。

処理中です...