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上級糖度
上級糖度⑧
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「怖いか?」
「全然怖くないよ」
強がるが、すぐに見抜かれた。
「怖いならそう言っていい。央季のことは全部知りたいけど、無理強いはしない」
「……」
優しい手つきで髪を撫でられ、これ以上ないくらいの愛しさが表れた瞳で見つめられる。ここまで想ってくれていることに気がつかずにいられた自分がすごい。獅堂はいつでも、視線や表情で気持ちを伝えてくれていたことを今さら知る。
「ほんとに、怖くない。俺も獅堂さんを知りたいから」
だからして、と耳もとで囁くと、獅堂の肌が熱くなったように感じた。興奮してくれているのかなと思ったら、どうしようもなく獅堂が可愛く感じる。高校生の央季なんて、獅堂から見たら子どもで色気もないだろうに、こんなにも欲情を滾らせてくれる。嬉しくて嬉しくて、もっとなにかをしてあげたい気持ちになった。
自分の膝の裏に手を入れ、足を持ちあげてすべてを獅堂に晒すと、さすがの獅堂も目をまたたいた。唾を飲んだのか、喉仏が動いたのがわかる。
「して」
こんな恰好は恥ずかしいけれど、獅堂にしてもらうだけではいけない。こういう行為はふたりでするものだ。
「央季には驚かされてばかりだ」
「え?」
「突然現れて夢中にさせたり、急に離れていって寂しくさせたり」
「……」
離れたことを根に持たれているのかと思ったら、そうでもなさそうだ。獅堂は驚きを見せながらも嬉しそうに頬を緩ませている。
「央季にだけは翻弄されるのが嬉しい。もっと僕を振りまわしてくれ」
「そんなの、しないよ」
とは言ったけれど、無意識で振りまわしているかも、と少し反省した。獅堂はそうすることを促したわけではないので、自主的な反省だ。
「指を挿れてもいいか?」
「……聞かなくていいよ」
「聞かないと央季の心をまた傷つけてしまうかもしれないだろ」
だから教えてくれ、と乞われたら、頷くに決まっている。もとより嫌とも思っていないし、拒絶する気なんてない。
ゆっくりと指が中に滑り込み、はっ、と息が詰まった。
「深呼吸して」
「うん……」
吸って吐いて、力が抜けたところで指が少し奥に進む。窄まりをほぐすような指の動きに集中しながら、自分の足をしっかりと持ちあげた。
「央季が大胆なことをしてくれてるから、心臓が壊れそうだ」
「え?」
「好きな子のこんな姿を見たら、変にならないほうがおかしい」
ぼっと熱が顔に集まり、視線を逸らす。央季だって恥ずかしくないわけではない。でも獅堂に知られたい一心なのだ。
丁寧にほぐされ、心も溶けていく。三本の指が出入りするときには、すっかり力が入らなくなっていた。
「央季、手を離して大丈夫だよ」
「え? あ……」
膝の裏に入れていた手をはずされ、かわりに獅堂が同じ場所を押さえる。さらにぐっと両足を持ちあげられ、ごくりと唾を飲んだ。
「全然怖くないよ」
強がるが、すぐに見抜かれた。
「怖いならそう言っていい。央季のことは全部知りたいけど、無理強いはしない」
「……」
優しい手つきで髪を撫でられ、これ以上ないくらいの愛しさが表れた瞳で見つめられる。ここまで想ってくれていることに気がつかずにいられた自分がすごい。獅堂はいつでも、視線や表情で気持ちを伝えてくれていたことを今さら知る。
「ほんとに、怖くない。俺も獅堂さんを知りたいから」
だからして、と耳もとで囁くと、獅堂の肌が熱くなったように感じた。興奮してくれているのかなと思ったら、どうしようもなく獅堂が可愛く感じる。高校生の央季なんて、獅堂から見たら子どもで色気もないだろうに、こんなにも欲情を滾らせてくれる。嬉しくて嬉しくて、もっとなにかをしてあげたい気持ちになった。
自分の膝の裏に手を入れ、足を持ちあげてすべてを獅堂に晒すと、さすがの獅堂も目をまたたいた。唾を飲んだのか、喉仏が動いたのがわかる。
「して」
こんな恰好は恥ずかしいけれど、獅堂にしてもらうだけではいけない。こういう行為はふたりでするものだ。
「央季には驚かされてばかりだ」
「え?」
「突然現れて夢中にさせたり、急に離れていって寂しくさせたり」
「……」
離れたことを根に持たれているのかと思ったら、そうでもなさそうだ。獅堂は驚きを見せながらも嬉しそうに頬を緩ませている。
「央季にだけは翻弄されるのが嬉しい。もっと僕を振りまわしてくれ」
「そんなの、しないよ」
とは言ったけれど、無意識で振りまわしているかも、と少し反省した。獅堂はそうすることを促したわけではないので、自主的な反省だ。
「指を挿れてもいいか?」
「……聞かなくていいよ」
「聞かないと央季の心をまた傷つけてしまうかもしれないだろ」
だから教えてくれ、と乞われたら、頷くに決まっている。もとより嫌とも思っていないし、拒絶する気なんてない。
ゆっくりと指が中に滑り込み、はっ、と息が詰まった。
「深呼吸して」
「うん……」
吸って吐いて、力が抜けたところで指が少し奥に進む。窄まりをほぐすような指の動きに集中しながら、自分の足をしっかりと持ちあげた。
「央季が大胆なことをしてくれてるから、心臓が壊れそうだ」
「え?」
「好きな子のこんな姿を見たら、変にならないほうがおかしい」
ぼっと熱が顔に集まり、視線を逸らす。央季だって恥ずかしくないわけではない。でも獅堂に知られたい一心なのだ。
丁寧にほぐされ、心も溶けていく。三本の指が出入りするときには、すっかり力が入らなくなっていた。
「央季、手を離して大丈夫だよ」
「え? あ……」
膝の裏に入れていた手をはずされ、かわりに獅堂が同じ場所を押さえる。さらにぐっと両足を持ちあげられ、ごくりと唾を飲んだ。
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