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(8)ふたり風呂①
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穂の香が雑誌で紹介された。
もともとフル回転なところが更にもう一回転プラスされて、お客さんがたくさん来てくれるのは嬉しいんだけど迎える側も人間だから、さすがに疲れる。
「カナちゃんもダイちゃんも最近毎日お疲れだね…」
「うん…ただいま、ほなみ」
「ただいま…ナミ、なんか作って…」
疲れ切っているけれど腹も減っている。
何か食べたい気持ちは侑大も同じようだ。
「いいけど、何がいい?」
「軽いのがいい」
「カナちゃんも同じ?」
「うん」
「わかった」
希望を聞いてほなみがキッチンに向かってくれる。
こういう時、本当に助かる。
「要、シャワー先いいよ」
「ん、ありがと。先に浴びる」
またほなみが洗濯物を片付けてくれている。
俺と侑大の部屋の前に畳んだ洗濯物の山が置かれている。
申し訳ない気持ちもあるが、やっぱり純粋に助かる。
シャワーで汗を流すと気持ちも少しすっきりした。
そういえばもう一週間以上侑大を抱いていない。
そんな体力が残っていないくらい疲れ切って帰ってくる毎日だから仕方ないけど、寂しい。
前に禁欲した時とはまた違う状況。
でもやっぱり抱きたいものは抱きたい。
でも体力残ってない。
侑大も同じく忙しいから無理させたくないのもある。
…無理させたくないとか、俺が言ってもあまり説得力ないけれど。
侑大もシャワーを浴び終えたところでほなみが作ってくれた卵がゆを食べる。
ほっとする。
「ほんとは侑大とふたりきりがいいけど、でもほなみ住まわせてよかった」
「カナちゃん、本音漏れちゃってるよ」
「聞かなかった事にして」
「無理。聞いちゃった」
疲れ過ぎて口も軽くなっている。
気を付けよう。
「…侑大?」
侑大は卵がゆを食べ終えてそのままテーブルに突っ伏して寝てしまっている。
「侑大、歯は磨いたほうがいいよ」
「ん…」
とろとろした視線で俺を見て、頷いてからふわふわした足取りで侑大は洗面所に向かった。
少しして戻って来たから部屋に連れて行こうかと思ったらまた椅子に座って眠り込んでしまった。
「運ぶの手伝う?」
「いい」
ほなみの申し出を断って侑大を抱き上げる。
「え、お姫様抱っこなの?」
「そう。侑大の希望」
「へー」
侑大をベッドに寝かせて部屋の照明を落とす。
食器の片付けを手伝わないとと思ってキッチンに行ったら。
「片付けしとくから寝ちゃっていいよ」
と言われた。
本当に住まわせてよかった。
歯を磨いてから部屋に戻る。
侑大の隣に横になり、寝顔を見つめていると眠気が押し寄せてくる。
もっと見ていたいんだけどな、と思いながら瞼を下ろした。
もともとフル回転なところが更にもう一回転プラスされて、お客さんがたくさん来てくれるのは嬉しいんだけど迎える側も人間だから、さすがに疲れる。
「カナちゃんもダイちゃんも最近毎日お疲れだね…」
「うん…ただいま、ほなみ」
「ただいま…ナミ、なんか作って…」
疲れ切っているけれど腹も減っている。
何か食べたい気持ちは侑大も同じようだ。
「いいけど、何がいい?」
「軽いのがいい」
「カナちゃんも同じ?」
「うん」
「わかった」
希望を聞いてほなみがキッチンに向かってくれる。
こういう時、本当に助かる。
「要、シャワー先いいよ」
「ん、ありがと。先に浴びる」
またほなみが洗濯物を片付けてくれている。
俺と侑大の部屋の前に畳んだ洗濯物の山が置かれている。
申し訳ない気持ちもあるが、やっぱり純粋に助かる。
シャワーで汗を流すと気持ちも少しすっきりした。
そういえばもう一週間以上侑大を抱いていない。
そんな体力が残っていないくらい疲れ切って帰ってくる毎日だから仕方ないけど、寂しい。
前に禁欲した時とはまた違う状況。
でもやっぱり抱きたいものは抱きたい。
でも体力残ってない。
侑大も同じく忙しいから無理させたくないのもある。
…無理させたくないとか、俺が言ってもあまり説得力ないけれど。
侑大もシャワーを浴び終えたところでほなみが作ってくれた卵がゆを食べる。
ほっとする。
「ほんとは侑大とふたりきりがいいけど、でもほなみ住まわせてよかった」
「カナちゃん、本音漏れちゃってるよ」
「聞かなかった事にして」
「無理。聞いちゃった」
疲れ過ぎて口も軽くなっている。
気を付けよう。
「…侑大?」
侑大は卵がゆを食べ終えてそのままテーブルに突っ伏して寝てしまっている。
「侑大、歯は磨いたほうがいいよ」
「ん…」
とろとろした視線で俺を見て、頷いてからふわふわした足取りで侑大は洗面所に向かった。
少しして戻って来たから部屋に連れて行こうかと思ったらまた椅子に座って眠り込んでしまった。
「運ぶの手伝う?」
「いい」
ほなみの申し出を断って侑大を抱き上げる。
「え、お姫様抱っこなの?」
「そう。侑大の希望」
「へー」
侑大をベッドに寝かせて部屋の照明を落とす。
食器の片付けを手伝わないとと思ってキッチンに行ったら。
「片付けしとくから寝ちゃっていいよ」
と言われた。
本当に住まわせてよかった。
歯を磨いてから部屋に戻る。
侑大の隣に横になり、寝顔を見つめていると眠気が押し寄せてくる。
もっと見ていたいんだけどな、と思いながら瞼を下ろした。
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