囲いの中で

すずかけあおい

文字の大きさ
11 / 22
ふたりで

ふたりで③

しおりを挟む
「尚紀?」
「!」
「眠いのか?」

シャワーを浴び終えた衛介が部屋に戻ってきた。
ベッドで布団にくるまる俺に声をかけるけど、俺はなにも答えられなくて。

「……尚紀?」
「あ…」

布団をはがされて、ぞくっとする。
衛介は裸の俺を見て固まっている。

「……ほんとに、想像外のことをするな」
「え?」

溜め息吐かれちゃった…。
だめだったかな。
でも、衛介がこの格好で待っててもいいって言ったんじゃん。

「ごめん、作法がわからなくて…」
「作法?」
「こういうの、初めてだから…」
「……はぁ」

また溜め息。
どうしよう。

「俺だって初めてだし、尚紀が初めてじゃなかったらどうなってたかわかるだろ」
「…わかんない。どうなるの?」
「監禁」
「!?」

衛介が隣に横になって俺の腰を抱く。

「尚紀に俺以外のにおいがつかないようにする」

ああ…蕩けてしまいそうだ。
もっと求めて、もっと縛って。
衛介の囲いを狭くして。
広い牧場での憩いは求めていない。
いつでも衛介に触れる距離で…。

「腰、見せろ」
「え?」
「うつ伏せになれ」
「うん…」

言われたとおりにうつ伏せになる。
尻をなぞられて熱い息が漏れた。

「…本当に気を付けろよ…」

ちゅ、とそこにキスをされて身体が跳ねる。

「や、だめ…」
「嫌でもやめない」
「ちがう…そうじゃなくて…」

そんな風にされたら前が限界。
と思っていたら前に手が回ってきて、昂ったものに触れる。

「あ…」
「もうこんなになってるな」
「だって…衛介が…」

もう一度痣にキスが落ちてきて腰が震える。
同時に軽く昂りを扱かれる。
衛介に触られてるという事実だけで熱が更に燃えてしまう。
まずい、もうイきそう…。

「まって、もうむり…っ」
「イッていい」

身体を捩って衛介のほうを向く。
昂りに触れる衛介の手に触れたら、衛介がびくっとした。

「ひとりは、やだ…」

吐息を呑み込むように唇が重なる。
ちゅ、ちゅ、と何度も触れては離れて、舌が滑り込んできた。
気持ちよくて衛介の首に腕を回して引き寄せる。
もっと欲しい。
カツンと歯が当たって、それでも気にせず貪り合う。
唾液を交らせたら頭がぽーっとしてきた。
衛介とひとつになってる、もう胸がいっぱいだ。

「尚紀…」

首や胸元にキスが落ちてくる。
くすぐったくて温かい。
衛介の唇が胸の突起をとらえる。
口に含まれて軽く吸われたら変な感じがした。
反対の突起も指でいじられる。
じんじんして、腰に疼くような感覚が響く。

どう求めたらいいだろう。
どうやったら、この疼きを伝えられるだろう。

考えられない。
突起をまた、ちゅ、と吸われて、さっき以上におかしな感じになった。

「あ…むり、おかしい…」
「なにが?」
「へん…からだ、へん…」

突起をいじっていた手がまた昂りに触れる。
先端を撫でられ、溢れる液でくちゅ、と音がして顔が熱くなる。
もっとおかしくなってしまう。

「尚紀、可愛い…」
「んっ…えいすけ…」

ゆるゆると扱かれ、腰が浮く。
同時に胸の突起もねぶられる。

「あ、あ…えい、すけ…っ」

ぼぅっとする頭で、前に調べたときはこの先どうなってたっけと考えるけど、すぐにわからなくなる。
衛介がくれる刺激が全て優しく、脳が溶けてしまって考えられない。

「えいすけ、おれ、みて…」
「ああ、見てる」
「もっと…ずっと…ああっ!」

先端の窪みをくりっといじられて腰がガクガクする。
なにもかもが気持ちいい。
これ、もう無理。

「えいすけ、ごめ…もうむり…」

衛介から離れようとするけれど、逃がしてくれない。

「今日は絶対抱くって言っただろ。『嫌だ』は聞かないとも言った」
「ああっ…!」

また先端をいじられる。
嫌なんじゃない。
気持ちよ過ぎて怖い。
衛介は顔を上げてじっと俺を見ている。
俺だけを映す衛介の瞳が嬉しい。

「だめ、だめ…イく…」
「イッていいって言っただろ」
「っ、ああっ……!!」

衛介の手の中で達する。
汚してしまった手のひらを見て、ぞくぞくする。
衛介もその手を見ている。
ゆっくりと視線が俺に向き、衛介の頬が上気していくのがわかった。
俺を映す瞳がゆらりと揺れて、熱い火を灯す。
それが俺にもうつって、身体がじわじわと熱くなっていく。

「えいすけ…すき」
「尚紀?」
「すき、すき…」

衛介の頬に触れて、そっとキスをする。
もう一度キスをしたら衛介からもキスをくれた。

「尚紀が好きだ」
「うん…」
「好きでいていいか?」
「…? うん」
「…尚紀も、俺をずっと好きでいてくれるか?」
「ずっと、すき…んっ」

欲望をぶつけ合うようにキスをして、お互いの舌を味わう。
熱くなった身体は限界で、衛介の手を取る。

「さわって…」

こんなことをねだってもいいのかわからなかったけど、衛介に触れられたくて仕方ない。
衛介がまた昂りに触れて、すぐに手を離す。
手が後ろへと滑っていき、奥まった部分に触れた。

「ここ、触ってもいいか」

そんなの聞かなくていいのに。
自分から少し大きく足を開くと、衛介が目を見開いた。

「衛介なら…いいよ」
「俺以外を考えたことがあるか?」
「考えられない。だって俺は…衛介がいないと……」

あ、これは言ったらマズイ。
慌てて口を噤む。

「なんだ、言ってみろ」
「……嫌いにならない?」
「俺がどうやって尚紀を嫌いになるんだ」

それなら、と口を開く。

「俺には、衛介がいないと…だめだから」
「そうだな。それでいい」
「うん…ずっとそれでいい?」
「当たり前だ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

絶対にお嫁さんにするから覚悟してろよ!!!

toki
BL
「ていうかちゃんと寝てなさい」 「すいません……」 ゆるふわ距離感バグ幼馴染の読み切りBLです♪ 一応、有馬くんが攻めのつもりで書きましたが、お好きなように解釈していただいて大丈夫です。 作中の表現ではわかりづらいですが、有馬くんはけっこう見目が良いです。でもガチで桜田くんしか眼中にないので自分が目立っている自覚はまったくありません。 もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿ 感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_ Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109 素敵な表紙お借りしました!(https://www.pixiv.net/artworks/110931919)

【完結・BL】春樹の隣は、この先もずっと俺が良い【幼馴染】

彩華
BL
俺の名前は綾瀬葵。 高校デビューをすることもなく入学したと思えば、あっという間に高校最後の年になった。周囲にはカップル成立していく中、俺は変わらず彼女はいない。いわく、DTのまま。それにも理由がある。俺は、幼馴染の春樹が好きだから。だが同性相手に「好きだ」なんて言えるはずもなく、かといって気持ちを諦めることも出来ずにダラダラと片思いを続けること早数年なわけで……。 (これが最後のチャンスかもしれない) 流石に高校最後の年。進路によっては、もう春樹と一緒にいられる時間が少ないと思うと焦りが出る。だが、かといって長年幼馴染という一番近い距離でいた関係を壊したいかと問われれば、それは……と踏み込めない俺もいるわけで。 (できれば、春樹に彼女が出来ませんように) そんなことを、ずっと思ってしまう俺だが……────。 ********* 久しぶりに始めてみました お気軽にコメント頂けると嬉しいです ■表紙お借りしました

お酒に酔って、うっかり幼馴染に告白したら

夏芽玉
BL
タイトルそのまんまのお話です。 テーマは『二行で結合』。三行目からずっとインしてます。 Twitterのお題で『お酒に酔ってうっかり告白しちゃった片想いくんの小説を書いて下さい』と出たので、勢いで書きました。 執着攻め(19大学生)×鈍感受け(20大学生)

勇者様への片思いを拗らせていた僕は勇者様から溺愛される

八朔バニラ
BL
蓮とリアムは共に孤児院育ちの幼馴染。 蓮とリアムは切磋琢磨しながら成長し、リアムは村の勇者として祭り上げられた。 リアムは勇者として村に入ってくる魔物退治をしていたが、だんだんと疲れが見えてきた。 ある日、蓮は何者かに誘拐されてしまい…… スパダリ勇者×ツンデレ陰陽師(忘却の術熟練者)

無愛想な氷の貴公子は臆病な僕だけを逃さない~十年の片想いが溶かされるまで~

たら昆布
BL
執着ヤンデレ攻め×一途受け

笑って下さい、シンデレラ

椿
BL
付き合った人と決まって12日で別れるという噂がある高嶺の花系ツンデレ攻め×昔から攻めの事が大好きでやっと付き合えたものの、それ故に空回って攻めの地雷を踏みぬきまくり結果的にクズな行動をする受け。 面倒くさい攻めと面倒くさい受けが噛み合わずに面倒くさいことになってる話。 ツンデレは振り回されるべき。

ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?

灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。 オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。 ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー 獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。 そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。 だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。 話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。 そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。 みたいな、大学篇と、その後の社会人編。 BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!! ※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました! ※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました! 旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」

処理中です...