《カクヨム様で50000PV達成‼️》悪魔とやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は悪魔の力で人間の頂点を狙う

なべぞう

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一章 契約と回帰

四十七話

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ゴーマンの巨体が教会の外壁を破壊し、夜気を切り裂いて吹き飛んでいったあと、あたりには不自然な静寂だけが残った。砕けた石材が地面に転がり、舞い上がった埃がゆっくりと落ちていく。

その中心に、ソラは立っていた。

だが、その背中はもう限界を迎えていた。拳を下ろした直後、彼の全身から力が抜けていくのが、傍目にも分かるほどだった。

「……ソラ?」

震えた声が、背後から響く。

瓦礫の陰から、恐る恐る顔を出したのはカジトだった。顔色は悪く、足元もおぼつかない。それでも、目の前の光景が現実なのか確かめるように、少しずつ距離を詰めてくる。

倒れ伏したゴーマン。
崩れた教会の壁。
そして、血に濡れながら立つソラ。

「……終わった、のか?」

カジトがそう呟いた瞬間、ソラの身体がぐらりと揺れた。

「カジト……」

呼ばれて、カジトは息を呑む。

『こいつを……頼む。……このことは……他言無用、だ』

それだけを言い切ると、ソラの膝が崩れ落ちた。

「っ、ソラ!」

反射的に駆け寄り、カジトは倒れ込むソラの身体を受け止めた。想像以上に軽く、そして冷たい。

何が起きたのか、何が起きていたのか。
理解はまったく追いついていなかった。

それでも一つだけ、はっきりしていることがあった。

――自分は、間違いなくこの少年に助けられた。

「……分かった。後のことは任せろ」

誰に言うでもなく、カジトはそう呟いた。

まずは仲間たちだ。
意識を失ったまま縛られていたボッケたちを起こし、簡潔に状況を伝える。

「人を呼んできてくれ。信頼できる大人を、できるだけ早く」

混乱しながらも、彼らは頷き、走り出していった。

その背を見送ったあと、カジトはソラを背負い直す。自分が間借りしている寮は近い。今は、とにかく休ませるのが先だった。

夜道を急ぎ、寮の一室に辿り着く。
ベッドにソラを寝かせると、ようやくカジトは大きく息を吐いた。

「……お前、何者なんだよ」

返事はない。
ソラは深い眠りに落ちていた。

そのときだった。

ベッド脇に、いつの間にか一匹の黒猫が座っていることに気づく。
金色の瞳でソラを見上げ、次いでカジトの方を見る。

「にゃあ」

その鳴き声は、不思議と――感謝を告げているように聞こえた。

カジトは目を瞬かせ、そして小さく笑う。

「……気のせいじゃ、ないよな」

黒猫は何も答えず、静かにソラの傍に丸くなった。

こうして、長く重い夜は、ようやく終わりを迎えたのだった。
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